以下,更新予定 (2025/06/02)
抑うつには注意機能の低下がみられます。たとえば,何も悲しいことが起きていないにも関わらず気分が落ち込み,ネガティブな思考が繰り返されて止められず,日常的な生活行動がとれなくなります。
この一原因として,脳活動の異常が関連していることが考えられます。脳内ネットワークのSalience network (SN) は,注意状態の切り替えに関わっています。たとえば,考え事を切り替えて目の前の作業に集中しようとする際にはSNが活動しています。*1 しかし,抑うつはSNの活動が異常で,注意を切り替えることができず,ネガティブな思考を止めて日常的な作業に集中することができません。*2
そこで私は,SNの活動を促進する訓練をMRI等を用いて行うと注意を切り替えられるようになり,症状の軽減に繋がるのではないかと考えています。
*1 Menon, V. (2011). Large-scale brain networks and psychopathology: A unifying triple network model. Trends in Cognitive Sciences, 15, 483–506.
*2 Manoliu, A., Meng, C., Brandl, F., Doll, A., Tahmasian, M., Scherr, M., … Sorg, C. (2014). Insular dysfunction within the salience network is associated with severity of symptoms and aberrant inter-network connectivity in major depressive disorder. Frontiers in Human Neuroscience, 7, 1-17.
生理指標を計測する実験に関わることが大好きです。
恐らく研究を構想したり論文を書いたりするより,実験実施に関わる方が好きです。
将来は研究者ではなく,臨床検査技師として実験・検査の現場で生理計測に関わりたいと思っています (資格取得のため短期大学に入り直す予定です)。
MRIのポンプの音が好きです。