【第1日・午後】シンポジウム 2026.5.30(土) 15:10-17:40
会場:F402 *後方椅子のみ (臨時増席にご協力ください)
「理解方略」の学習指導を考える
-“デジタル・ファスト・リーディング”時代の社会参加と文化創造に必要な学習材と指導法-
●コーディネーター●
守田 庸一(もりた・よういち 三重大学)
●ゲスト●
天野 知幸(あまの・ちさ 京都教育大学)
●登壇者(五十音順)●
足立 幸子(あだち・さちこ 新潟大学)
古賀 洋一(こが・よういち 島根県立大学)
渡邉 久暢(わたなべ・ひさのぶ 福井県立若狭高等学校)
(Notebook LM が自動で生成した、趣旨文の図解です)
《趣旨》
■ 問題の所在 ~子どもの言語生活と国語科とのずれ、解説で「わからせる」指導~
「読むこと」の授業では、今なお穴埋め式シートが多用され、詳細な教材内容の解説を主とする教室も散見される。ただし、課程主義でなく年齢主義を採用する日本では、日本語の理解自体に課題のある児童生徒も年齢ごとの集団に包摂し、各学習者の背負う社会文化資本の差異にも対応することが各教員に求められている。依然として続く穴埋め式シートや詳細な内容解説には、その現実的な対応策としての側面もあることは否定できない。
今や大多数の子どもは、地域の昔話を親世代の語りを通して味わう経験を持ちえず、絵本の読み聞かせより動画のループ再生で言葉を覚える。また、新聞でなく百余字程度の断片的文字列や、報道番組でなく数十秒の動画を大量消費する大人たちに囲まれて育つ。この、いわば“デジタル・ファスト・リーディング”時代を生き抜く子どもを学校に集めて、互いの多様な背景を学び合いの資源に生かし、互いの優劣を超えて共に社会参加と文化創造をめざす方途を、国語科を通して教えていこうとするのであれば、これまで紙の教科書教材をじっくり読み込む“ペーパー・スロー・リーディング”に特化し最適化してきた日本の「読むこと」の授業では、これから何をスクラップ&ビルドすべきか。目下、小中学校の総授業時間数の圧縮も議論されている中では、ビルドだけでなくスクラップにも言及する必要があろう。
その検討範囲は「読むこと」に限っても多岐にわたるであろうが、今回のシンポジウムでは特に「理解方略」の観点から、学習材と指導法について検討を加えたい。
■ 学習材のありよう ~デジタル時代にあって、教科書のデジタル移行も見据えて~
まず、学習材はどうあるべきか。無論「デジタル時代こそペーパーによる原体験を味わわせる価値が高まっている」という主張もあろう。ただしそれのみでは、学校の学びがその後の大学等での学びや社会での言語生活にうまく接続していかない。ネットの情報が大量すぎて、自らの耳に心地よい断片的「語り」に結局すがってしまう市民に必要な「読み」の力は、各学校段階において、いかなる学習材によって培われていくべきか。
■ 指導法のありよう ~「わからないことがあっても読み進められる」方略をこそ~
次に、指導法はどうあるべきか。そもそも本や文章は「わからないと読めない」ものではなく、「わかりたいから読む」ものであり、内容解説によって「読めないからわからせてしまう」のでなく、「わからないことがあっても読み進められる」方略の指導をこそ学習者は待ち望んでいるはずである。
1980年代以降、理科や社会科などの内容教科に対し、国語科の自律性が追究される中で、「認識の読み」(西郷竹彦)や「述べ方読み」(藤井圀彦)、あるいは分析批評や向山型「国語」(教育技術の法則化運動、のちのTOSS)等による読み方指導が提案されてきた。また近年は「理解(または読解)方略」と銘打つ研究が増えている。しかし、近年の研究成果を踏まえるならば、例えば「~ときには~するが、~ときには~するほうがよい」という形で記述可能な知識を、学習者自身が教室内外の言語生活から導き出し、経験値を上げていく学びこそが期待されるのであって、理解方略はメニューやアイテムのように並列的、羅列的に示されるものではおそらくなかろう。ならば、各学校段階ではどのような指導法をどのように配置していくことが有効であるのか。
■ 期待される議論 ~幼児・児童・生徒の現状を踏まえた提案~
今回登壇いただく各氏は、自ら実践したり、実践や調査の場に多数立ち会ったりして、幼児・児童・生徒の現状をつぶさに把握するとともに、その現状に対する有効な提案もお持ちである。それぞれの専門とするフィールドから自由に論じていただくことで、文学的文章と説明的文章の二大分野それぞれ、また共通の事柄が、幼児・児童・生徒の各段階で見出されることを期待したい。
*NotebookLMが自動で生成した、テーマについての解説動画です。
*《趣旨》を正確には反映していないところが一部にあります。あくまでも〈テーマをめぐるNotebookLMによる自動解説〉であることをご了解いただいたうえでご覧ください。