日本蚕糸学会会員各位

令和 6 年度 蚕糸・昆虫機能利用学術講演会 日本蚕糸学会第 94 回大会を茨城県つくば市で開催するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

新型コロナウイルス感染症の影響により、過去3年間にわたりオンサイトでの大会開催ができませんでした。この間は、オンライン大会という新しい様式での学会を開催することで学術的な交流を続けて参りました。オンライン大会は、時間的・経済的なコストを抑えることができ、さらに討論やディスカッションに十分な時間を割くことができるというメリットがあります。これまでの大会でも、多くの有益な研究発表や活発な議論が行われ、学術的な成果の共有に大いに貢献してきたことを実感しております。

しかしながら、私たち大会実行委員は、実際に会場に集まり、交流することで得られる独特の魅力や感動に飢えている会員の皆様が少なからず居られるのではないかと考えました。そのような思いを抱く会員の方々の声に寄り添い、つくば大会実行委員で熟考を重ねた結果、今年度の大会はオンサイトで開催することに決定いたしました。

今年の大会は、これまでの学会の伝統を踏襲し、口頭発表による一般講演を中心としたプログラムをご用意する予定です。詳しくは、プログラムのページをご覧ください。

また、懇親会についても開催予定ですので、ぜひともお集まりいただき、学術の枠を超えた交流と親睦のひとときをお楽しみください。

さらに、一般公開シンポジウムでは、農研機構がカイコやシルクの利用拡大のため、技術開発の現状や展望について議論し、研究者やシルク産業に関わる企業のネットワーキングを目的として開催している「カイコ・シルク産業の未来シンポジウム」を日本蚕糸学会第 94 回大会実行委員会と共同開催することになりました。会員の皆様のみならずカイコ・シルク産業に興味を持つ参加者同士がより深く交流し、新たな共同研究やコラボレーションの機会としていただければ幸いです。

最後に、大会の成功には、多くの方々のご協力が欠かせません。皆様方のご大会参加並びに発表を心よりお待ち申し上げます。大会運営委員一同、参加者の皆様が有意義な時間を過ごせるように全力で取り組んで参ります。

2023 年 10 月 5 日 瀬筒 秀樹