一般社団法人日本ヒューマンヘルスケア学会 第8回学術集会を、2025年9月20日(土)にオンラインで開催させていただきます。このたび、本大会長を仰せつかり大変光栄なことと理事および会員の皆様に心より感謝申し上げます。
国連が2030年までに掲げた目標SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を到達するためには、単一の学問分野での解決は難しくなっております。日本ヒューマンヘルスケア学会は、2016年に保健医療・看護・福祉に関する学術的研究の発展と教育の普及を図り、健康課題への取り組みによる社会貢献を目的とし、人の健康にかかわる国際的・学際的研究や実践活動から得られた知見の議論の場の必要性から設立いたしました。
今回の学術集会のテーマは、「DX推進による国際・地域連携リプロダクティブ・ヘルス」です。リプロダクティブ・ヘルスとは、性や子どもを産むことに関わる全てにおいて、身体的にも精神的にも社会的にも本人の意思が尊重され、自分らしく生きられることです。本学術会議では、我が国においてリプロダクティブ・ヘルスを推進するために、DXを活用して保険者、自治体、保健所、事業所、教育機関、医療機関で働く様々な専門職がどのように連携するかを考える機会となることを期待してプログラムを企画しました。講演では、「HIVコミュニティクリニックにおけるHPVワクチン接種率向上のための多段階プログラムの実施」 「DXによる子宮頸がん検診の受診勧奨の最適化とHPVワクチン啓発」「HPV検査単独法による子宮頸がん検診のアルゴリズムと実施の課題」、「包括的性教育とプレコンセプションケア」などについてご講演をいただきます。
本学会は医師、看護師、助産師、栄養士、作業療法士、理学療法士、検査技師など多職種が実践、教育、研究について報告を行う学会であることから、多角的な視点から議論や交流を通してデジタルトランスフォーメーションによる健康課題の解決に寄与する研究につながることを願っております。本学術集会の主旨にご賛同いただける様々な領域、様々なお立場の皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
日本ヒューマンヘルスケア学会 第8回学術集会長
飯島 佐知子
順天堂大学 大学院 医療看護学研究科