ヘキレキ舎 代表
講演概要:
東日本大震災以降、いわき市に暮らす1人の市民としてさまざまな活動を行ってきました。福島第一原発沖で魚を釣って放射線量を測定、結果を公表する「うみラボ」という活動や、地域包括ケアに関する情報を発信する「igoku」というメディアの制作など、今振り返ってみると、当事者と非当事者の間に入り、それをつなげるような活動をしてきたようです。
私は、雑多な活動を説明すべく「ローカル・アクティビスト」と自称していますが、私からすると家庭医とはまさに「医のローカル・アクティビスト」であり「つなぎ役」であるようにも見えます。しかし一方で、そのわかりにくさゆえか、市民の側から見るとまだ少し距離が遠く、本来持っているポテンシャルを十分に発揮できていないようにも見えます。
そこで今回の講演では、私のこれまでの活動を振り返りつつ、地域の側から、改めて家庭医の価値や役割について考察してみます。さらに、具体的な地域連携のアイデアなども出してみたいと思います。ただでさえ少子高齢化が進むなかでのコロナ禍、そして頻発する災害。危機の時代だからこそ「医」はさらに地域に開かれるべきです。その方策について共に考える時間になれば幸いです。