文化心理学 (cultural psychology)

※商科大学の学生を対象としているため、一般的な「文化心理学」の授業内容とはやや異なり、「異文化理解」や「文化と組織」に関係する内容を中心に扱っています。

授業の概要

本講義では、日常の人間行動に存在する文化的多様性の認識を啓発することにより、学生たちがフロンティアスピリットを達成するようサポートする。

本講義では、カルチャーショックの段階、文化的側面、文化の違いや認知と自己評価の類似性など、現在の文化心理学のさまざまなトピックを取り上げることを目標とする。

社会的多様性、効果的な異文化コミュニケーションスキルなどを学ぶことを目標とする。

学習方法、レポート、課題に対するフィードバック方法

本講義では、各セッションごとに、特定のトピックについて学生が自主的に議論を介してアイデアを表現し共有していくことが推奨されます。講師は受講生の議論の内容を聞き、フィードバックを提示し、その授業の核となるアイデア、理論を説明します。また、学生は場合によって講義の最後にレビューノートを作成するように要求されます。これは、その日の授業の重要な概念や考え方を自ら復習することができる機会を提供するためです。 特に、講義の後半部では、習った理論やアイデアなどを使ってグループでロールプレイングをしたり、特定の概念や実験などについてグループで調査してプレゼンテーションをするActive Learningのアプローチが行われます。授業全体にわたって、講義に関する学生たちの自由な議論と意見交換を望みます。基本的な社会科学的知識、心理学に興味や知識を持ってる参加者が望ましいです。

授業スケジュール

第1日

Session 1: 講義の紹介・ウォーミングアップディスカッション

Session 2: 文化的多様性

第2日

Session 3: 異文化コミュニケーションの障壁

Session 4: カルチャーショック

●使用するケース

カルチャーショックに関するケース (Hofstede, Pedersen, & Hofstede, 2002より)

第3日

Session 5: おとぎ話の分析

Session 6: ホフステードの多文化社会理論

●使用するケース

文化的側面に関するケース (Hofstede, Pedersen, & Hofstede, 2002より)

第4日

Session 7: ホフステードの多文化社会理論

Session 8: 異文化接触とジレンマの分析

●使用するケース

文化的側面に関するケース (Hofstede, Pedersen, & Hofstede, 2002より)

第5日

Session 9: 異文化接触とジレンマの分析

Session 10: レポートと発表の準備

第6日

Session 11: グループ発表

Session 12: グループ発表

第7日

Session 13: 文化と自己評価

Session 14: ウェルビーイングと異文化適応理論・まとめ

参考文献・資料

G. ホフステード, G. J. ホフステード, M. ミンコフ (岩井八郎・岩井紀子 訳)2013. 『多文化世界 -- 違いを学び未来への道を探る 原書第3版』有斐閣.

G. J. Hofstede, P. B. Pedersen, G. Hofstede. 2002. Exploring Culture: Exercises, Stories and Synthetic Cultures. Nicholas Brealey.

E. メイヤー(田岡恵 監修, 樋口武志 訳). 2015. 『異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養』英治出版.