当センターのスローロリスたち
Members in Slow Loris Conservation Centre
2021年8月20日現在、スローロリス保全センターにはレッサースローロリス10個体がいます。
このうち9個体が、もとは豊かな森にくらしていたのに捕獲され、日本で密輸が発覚し保護された個体です。
レッサースローロリスの基本情報
霊長目 曲鼻亜目 ロリス下目 ロリス科 スローロリス属
学名:Nycticebus pygmaeus
スローロリス属のなかでは小型で、体重は約400g、体毛はオレンジがかった茶色をしています。本来の生息地はベトナム、ラオス、カンボジア、中国南部です。樹液を中心に、昆虫などの小動物、果実、花、葉などを食べています。 「ピグミースローロリス」という別名もあります。
生活リズム
生活リズム
スローロリス類は夜行性なので、彼らにとって明るい時間は寝る時間です。スローロリス保全センターの部屋は、早朝4時に消灯、夕方4時に点灯し、昼夜逆転させているので、彼らが起きている時間にスタッフがお世話をできるようになっています 。
レッサースローロリスのオリーブ(左)暗い時間帯、虫をつかまえたところ(右)明るい時間帯、寝姿
食べもの
食べもの
スローロリスの生態は、実はまだ研究途上です。スローロリス保全センターにておこなわれた研究で、どのような食べものが適しているのか、少しずつわかってきたところです。
現在、スローロリス保全センターでは、生のイモ、ニンジンなどのほか、特製のアラビアガム(樹液)を与えています。木製フィーダーにアラビアガムを入れておくと、スローロリスはそこから流れ出てきたアラビアガムをなめにきます。
また、生きたコオロギを笹の中に隠し、彼らがコオロギを探してつかまえられるようにしています。
『スローロリス保全センターのできるまで』
『スローロリス保全センターのできるまで』
雑誌『モンキー:霊長類学からワイルドライフサイエンスへ』3巻4号(2019年3月発行)に掲載の「動物園・水族館だより」第3回『スローロリス保全センターのできるまで』の記事を無料で読むことができます。
詳しくはこちら