代表:松岡 弥生子 Yaoko Matsuoka, PhD. (University Of The People)
皆様、こんにちは。「JACET AIと大学英語教育SIG」を立ち上げて3年目に入りました。ChatGPTなど生成AIの出現と浸透により、今、日本の大学英語教育は、大きな転換期を迎えています。自動採点などによって授業運営の効率化が進み、興味を引くアクティビティが簡単に授業に取り入れられるようになり、情報収集や翻訳機能を使って高度な文章を即座に生成することも可能になりました。英語授業にも変革が求められており、近い将来、学生が教室で一緒に学ぶ形態が無くなって、AI家庭教師による個人学習が一般化する時代が来るかもしれません。AIの問題は、私たち教育者が一丸となって取り組まなければならない緊急の課題です。
このSIGでは、AIの有効活用の推進と、AIのリスク・問題点への対応という両方に焦点を当て、広い視点からディスカッションを行い、共に学び、知見を深めることを目的としています。AIの専門知識をシェアしてくださる先生方、まだ専門知識はないが興味があるという先生方、多くの皆様のご参加を、お待ちしています。
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大学英語教育に長く携わり、國學院大學、国際基督教大学教育研究所を経て、現在は米国の非営利型オンライン大学University Of The Peopleで教える。現在の研究テーマは、第二言語習得に関わるAIの役割と影響、L2ライティングとAI、OERとオープンネス、教師ビリーフなど。
副代表:吉田 信介 Shinsuke YOSHIDA (関西大学名誉教授)
AIの外国語教育活用法として、AIを「正解を出す機械」ではなく、学習者の言語使用・内省・対話を支える「媒介者」として使うことがあげられます、具体的には、1) 個別化学習、2) 対話練習の相手、3) 作文指導と内省支援への補助等があります。教師にとっては、教材作成と授業設計の補助等があげられ、具体的には、トピックの要約、授業計画、学習活動の作成、語彙リスト、CEFR別読解文、ディスカッション課題、ロールプレイ台本、評価用ルーブリック作成等があります。一方、文化的文脈、倫理的判断、学習者の心理的ケア、教室内の人間関係の調整、評価の最終判断については、教師の役割がますます重要になってきています。これらのトピックについて皆さんと一緒に考えていきたいと思っております。
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専門は、英語教育、I-CALL、開発教育(JICA)。長年、JACET、JASELE、LET、KELESで役員として活動。現在の研究は、AIを社会的メディエータとして捉え、AIが対話文生成において、共感、再構成、実用的な修復、内省的対話に参加できるなら、教育におけるその役割は、単なる修正やコンテンツ生成を超えるものとなるとの仮説をたて、検証中。
https://researchmap.jp/read0188187
https://www.kansai-u.ac.jp/fl/publication/pdf_department/26/5kenkyugyoseki.pdf
副代表:杉山 滉平 Kohei SUGIYAMA(立命館大学 立命館グローバル・イノベーション研究機構 研究員)
生成AI(LLM)が外国語授業に広く導入されつつある中で、その活用は学習者が英文を作る過程の効率化にとどまらず、学習のあり方そのものに変化をもたらしつつあります。特に、LLMとの対話やフィードバックを通じて、学習者が自身の言語使用を振り返り、「気づき」を得る機会が増えています。私は、こうした学習過程を支えるAIツール「Transable」の開発と現場への実践的な導入を通じて、その有効性と、学習者および教師にどのような変容が生じるのかを検証しています。一方で、より効果的な学習を実現するために、AIや教師がどの役割をどの範囲まで担うのか、この課題については、現場から得られる知見に基づいた議論が不可欠です。皆様とともに、実践に根ざした検討を深めていきたいと思っております。
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専門は、教育工学、外国語教育学、教育心理学、文化心理学。現在の研究は、LLMを活用した外国語教育の中で、学習者の言語使用や内省のプロセスに着目しながら、対話ログや作文データをもとに学習支援の在り方を設計するとともに、学習者の態度や動機づけがどのように変容していくのかを文化心理学の分析手法TEA/TEMを用いて分析している。