研究会設立趣意書
IT強震計研究会 設立趣意書
大地震による災害を軽減する為には、日頃の小さな地震の時に、地域の 人々自らが、住宅や会社、学校などの身近な場所について、それが実際にどのように 揺れるのかを調べてその弱点を探り、効果的な耐震対策をすることが有効と考えられます.IT強震計は、このような目的で、専門家だけでなく一般の利用者で も簡単に設置して利用することができる、新しいタイプの安価な強震計として考案されました。
私たちが目指しているIT強震計は、誰でも購入できて簡単に設置することが可能なものです。また、単独で利用するものではなくて、ネットワークに接続 して情報のやり取りをすることによりその威力を発揮するものです。そのためには、IT強震計の仕様を標準化して、どのメーカーが作成したものでも同じよう に使えることが必要です.またインターネットの上で利用される装置は常に進化しており、IT強震計も時代とともに進化するものであるため、新しい技術によ る研究開発を進めて標準仕様を改訂していく共同研究の場が必要です.
このため私達は、大学や研究所の研究者、装置開発やネットワーク開発を希望する企業、IT強震計の応用分野を研究開発する研究者や企業、その他本研究 会の活動に賛同し支援していただく企業や団体などから会員を募り、IT強震計研究会(仮称)を設立することにしました。
この研究会では、IT強震計とそのネットワークシステムの標準仕様の制定と改訂、安価で実用的な装置の研究開発の推進、防災に役立つ様々な応用技術の 研究開発の推進、などを会員の共同研究として実施する予定です。そして最終的には民生品として実用化して、地域防災情報ネットワークの標準ツールとして広 く我が国に普及させて、大地震などの自然災害の軽減に資することを目指します。
つきましては、本研究会設立の趣旨に御賛同いただき、多くの方に本研究会の会員になって共同研究・共同開発に取組んでいただきますよう御案内申し上げ ます。
平成18年4月27日
発起人一同
IT強震計研究会 発起人(あいうえお順)
加地 正明 株式会社エイツー 取締役
纐纈 一起 東京大学地震研究所 教授
佐竹 昭弘 応用地震計測株式会社 代表取締役
澤田 純男 京都大学防災研究所 教授
鷹野 澄 東京大学地震研究所 助教授
玉置 晴朗 株式会社 数理設計研究所 代表取締役
戸室 晃一 株式会社 メステック 代表取締役
根本 泰雄 大阪市立大学大学院理学研究科 講師
林 能成 名古屋大学環境学研究科 助手
三冨 創 アジア航測株式会社 関東防災地質部 防災地質課
持地 秀明 有限会社グロウスプロセス 代表
吉田 稔 白山工業株式会社 代表取締役
(以上)