第14回国際放射線神経生物学会大会開催にあたり
この度、第14回国際放射線神経生物学会大会を、2025年2月8日(土)に量子科学技術研究開発機構(千葉市)にて開催する運びとなりました。量子科学技術研究開発機構は、放射線の医学生物学的利用に加え、量子技術を用いた生命の理解と医療の発展を目指して研究を進めており、本大会が学際的なコミュニティの活性化につながることを一同心より願っております。
近年では、低分子だけでなく中高分子の放射性薬剤を活用したがんや認知症の診断・治療の革新が進展しており、それに伴う新たな治療薬の開発も加速しています。また、脳疾患の検出と制御のための基盤技術や医学的応用も飛躍的に進歩しています。特定の脳細胞や神経回路をターゲットとした遺伝子発現技術を組み合わせた光遺伝学・化学遺伝学は、より精密な脳機能と病態の操作を可能にしつつあります。さらに、脳内の微小領域を標的とする粒子線照射技術は、精神神経疾患の治療における脳機能の改善を実現しつつあります。
本大会では、これらの最新の研究成果を共有し、脳機能や病態を操作・制御する次世代の放射線神経生物学の可能性を広く展望する場としたいと考えております。皆様のご参加と活発な意見交換を、心よりお願い申し上げます。
大会長:樋口 真人
国立研究開発法人
量子科学技術研究開発機構 量子医科学研究所
脳機能イメージング研究センター長