Q. 申請したいのですが、具体的な手続きを教えてください。
A. 初めのお手続きについては、ガイドに沿って、貴院内でICIについて知りつつ、多職種委員会設立を念頭に置きつつ、具体的にはこちらの申請フォーム(https://ee-eu.kobotoolbox.org/x/cbIy8euQ)のあるKoboToolboxでアカウントを作っていただき、本部に直接申請してください。オンライン申請が済みましたら、ICI本部専務のミシェル(Michelle Skaer Therrien)にメールで、貴院のアカウント(ユーザーネーム)をお伝えしてください。多職種委員会チームの集合写真もお送りください。もし、多職種委員会のメンバーを申請書提出の後に決められた場合には、こちらのリストに記入して、別途、ICI本部にメールで送るのでもかまいません。以上で初めの認証申請手続きが完了になります。
Q. ICIは自然出産を目指すイニシアティブですか?
A. 世界中でICIに参加している出産施設の7割以上は、MFICU(母体胎児集中治療室)やNICU(新生児集中治療室)を有する大規模な病院(医療施設)です。無痛分娩が広く普及しているフランスなどの国からもICIに参加していることからもわかるように、ICIは産む人が持つ力を最大限に引き出しポジティブな出産体験を目指していますが、帝王切開や無痛分娩などの産科医療と対立しません。ICIは、出産における産科医療の役割を最適化し、母子と家族の安全と安心を両立させ、出産にかかわる人すべてを支えるためのイニシアティブです。
Q. 多職種委員会を作る時、施設外のメンバーとはどんな人のことですか?
A. 貴施設と雇用関係になく、職員ではない視点をもち、地域の産む人の立場を代表してくださるような方をお選びいただけると良いです。年間3-4回のミーティングへの参加をお願いすることになりますが、海外では、謝金などは特に設定していないことが多いようです(委員会開催時の軽食程度かな、と)。
Q. 多職種委員会のメンバーの人数に規定はありますか?
A. 特にありません。多すぎると日程調整が大変になりやすいですし、少なすぎると多角的な検討が難しくなることなどをふまえ、それぞれの施設の規模に合わせて実施しやすい人数をご検討ください。後でメンバー変更は可能です。
Q. 申請書などは日本語で記入すれば良いのですか?
A. 日本語でもかまいませんが、できるだけ英語と併記してくださると有難いようです(特に施設名の英語名称は認証状に記載されるので大事です)。Deepl翻訳を使ってコピー&ペーストすれば、英訳を簡単に添えられます。自由記載の回答に文字数制限はありません。お手伝いが必要そうでしたらこちらからお気軽にご相談ください。日本語のみでも受理されますのでご安心ください。
日英併記の記入例:
[施設名]菜の花マタニティクリニック(Nanohana Maternity Clinic)
[自由回答欄]月1回の学習会でスタッフが交替で発表し、正常分娩のケアの振り返りをしている。(At the monthly study sessions, staff take turns to give presentations and reflect on the care provided for normal childbirth.)
Q. 英語が話せないのですが、海外の参加施設との情報交換が不安です
A. 他にも、英語が母国語でないチームは多くあります。メールは英語ですが、Deepl翻訳などを活用すれば大丈夫でしょう。ミーティングは自由参加です。チーム内に1人でも、少しだけでも英語が話せるメンバーを含めることを検討してみてください。医師や助産師でなくてもよく、職位や年齢も問いません。言語の壁についてお困りの場合にはこちらからお気軽にご相談ください。
Q. KoboToolboxって何ですか?
A. 無料で使えるデータ収集のアプリで、ICIでは、ICIに初めに申請する時、12ステップの自己評価(初期アセスメント)を行う時、妊産婦さんや付き添い者へのアンケートなどに使っています。インターネットが不安定な環境でもオフラインでも使えるところが強みで、国際協力や人道支援のフィールドデータ収集で世界中で使われています。日本でもJICAのプロジェクトでも使われているようです。KoboToolboxについての参考情報はこちら
Q. ICIの国際認証はいつの時点でもらえるのですか?
A. ICI申請書を提出した時点で認証の対象になります。本部で書類を確認した後、認証状が送られます(これまでの感触では1~2か月以内です)。
Q. ICIに関連したポスター等はどこから入手できますか?
A. 12ステップ要約版のポスター、ホワイトリボン憲章のポスター、出産体位のポスター(多言語あり)はダウンロードして自由に印刷してご利用いただけます。2025年6月末まで、A3版ポスターの無料配布をこちらからお申込みいただけます。
Q. これから開業しようとしている施設はICIに申請できますか?
A. まだ分娩介助を行っていなくても、これから行う施設は申請できます。
Q. 自宅出産を介助する開業助産師はICIに申請できますか?
A. 現在の申請制度ではできません。しかし、搬送先の施設がICIに申請する場合に、その開業助産師もメンバーに入ることはできます。また、申請の有無にかかわらず、ICIの情報は自由にご活用いただけたら嬉しいです(教材、ポスターなど)。
Q. 1人だけで運営している出産施設はICIに申請できますか?
A. 運営者が1人だけで行っている場合は、施設出産であっても、現在はICIの申請条件から外れるそうです。(相談中です)
Q. 病院の産科は含めずに、院内助産院の部分だけでICIに申請することはできますか?
A. 可能です。長期的には病院の産科も誘えると良いですが、院内助産院の部分だけでもご参加できます。
Q. 申請やアクションプランの提出期限はありますか?
A. プロセスの効率化のために、ゆるい期限の目安を設けることはありますが、基本的に申請も、申請後の実施も、各施設のペースで進めていただければ大丈夫です。世界中で産科医療者はとても忙しいので、ICI参加が負担にならない方法についてぜひご意見をお寄せください。
Q. いったん認証を得た後、更新の制度や更新料はありますか?
A. 各施設の分娩数などの情報、アクションプランの達成状況、アンケートの実施状況、多職種委員会の開催状況などを、本部から定期的に確認させていただきます。初めの申請料を支払った後、更新料はありません。
Q. 初期アセスメントでは、すべてのステップについて自己評価をおこなうべきですか?
A. 多くのチームは、ICI開始前にすべての12ステップについてアセスメントを済ませていることが多いです。多職種委員会で2回ほどかけて、じっくりと初期の自己評価をおこなうことをおすすめします。しかし、初期アセスメントで12ステップのうちいくつかだけを自己評価して申請することも可能です。
イニシアティブ参加前に、既にいくつかのステップについて十分に達成していることもあるでしょう。例えば、赤ちゃんに優しい病院 (Baby-Friendly Hospital)に既に認定されている病院はステップ12については既に達成していることが多いです。
Q. アクションプランで初めに取り組むステップはどのように選びますか?
A. 自分たちにとって関心が高いステップや、普段の現場のケアによく関連しているステップを選ぶことが多いです。達成が一番大変そうなステップは選ばないことが多いです。ステップ4(出産中の付き添い)やステップ5(産痛緩和法)は取りかかりのステップとして人気が高いようです。
Q. アクションプランを作成した後はどうするのですか?
A. アクションプランでは2-3個のステップを選んで、半年以上かけて取り組み、自分たちで設定した目標の達成を目指します。立案3か月後に中間評価をして、必要に応じて目標や計画を修正したり調整しながら進んでいきます。
Q. 施設では、出産ケアの質について尋ねるアンケートを既におこなっています。ICI指定のアンケートに切り替えなければいけませんか?
A. ご自身の施設のニーズを反映したアンケート用紙が尊重されますが、施設のアンケート用紙を英訳してICI本部に見せてください。ICIのアンケートと比較した結果、12ステップについて効果的に評価できるように質問項目を追加していただくことがあります。また、付き添い者用のアンケートもあります。
ICIのデータベースシステムを利用することでアンケートの集計が自動的に行えます。本部と切り離したデータベース作成も可能です(その場合には不具合が起きた時のトラブルシューティングができなくなることをご了承ください)。
Q. 現在、世界中でどのくらいの施設がICIに認証されていますか?
A. ICIでは現在ウェブサイトをリニューアル中で、全施設のご紹介ができるよう準備していますのでもう少しお待ちください。30か国以上、100施設以上が認証されています。2024年7月現在、すべてのICI施設が第1段階(開始者)です。第2段階に進みそうな施設がいくつかあります。
Q. 2024年7月~2025年6月までの日本向け申請サポートとは?
A. ICIに申請する日本の出産施設を対象に、申請手続き、申請料、本部とのやりとりなどをニーズに合わせて個別にお手伝いしています。各施設から自由に申請していただけるように、日本語ウェブサイトの情報も充実させます。この日本語サイトは本部のサイトに加わる予定です。隔月で説明会と相談会を行っています。米国のNPO団体AAUWの助成金をいただいています。
Q. 隔月の相談会ではなく、個別に説明会・相談会を行ってもらえますか?
A. Zoomを使ったオンラインで対応していますのでご相談ください。
Q. 私たちはすでに12ステップの多くを満たす良質なケアができており、とても忙しいです。それでもICIに参加する必要はありますか?
A. ICIが開発した3種類のアンケート用紙のようなツールを使って定期的にケアをふり返ることができている出産施設は多くないのではと思います。(André B.Lalonde氏より)
Q: Some facilities already practice quality of maternity care and they are busy. Why should they apply for/join ICI?
A: Few hospitals offer the 3 questionnaires that ICI developed that allows a birthing unit/hospital/clicic to evaluate the ri care to women on a regular basis basis.
Q. ICI本部のリーダーの方たちは、どんなモチベーション、リソース、報酬があってICIに取り組んでいるのですか?
A. 唯一の動機は、女性の声に耳を傾け、出産時にもっと人間味のある対応をし、より良いケアのための国際的な取り組みを展開することです。私たちのリソースは限られており、助成金で雇われた従業員が 1 人いるだけで、私たち全員はボランティアです。報酬は、世界中の女性たちが笑顔になることです。それは、私たちが彼女たちの心配事に対処し、不適切なケアを減らし、出産中の女性への無礼を減らすためです。アンケートを使用することで、ケアの質を高め、安全で妊産婦を尊重したケアを求める女性の要望に応えます。(André B.Lalonde氏より)
Q: What are the ICI leaders' motivation, resources, and rewards in working for ICI?
A: Only one motivation is to listen to women, try to be more humanized during childbirth and develop an international initiative for better care.Our resources are limites,we have one paid employee from a grant and all of us are volunteers.The reward is the smile of women worldwide that we are addressing their concerns and we will see a reduction in inappropriate care and decrease the disrespect of women during labour/delivery. By using questionnaires we will increase quality of care and respond to women’s desire for safe and respectful care.