HMC(東京大学連携研究機構ヒューマニティーズセンター)は、2017年に学内の人文系8部局(法学政治学研究科、人文社会系研究科、総合文化研究科、教育学研究科、情報学環、東洋文化研究所、史料編纂所、附属図書館)によって設立された連携研究機構です。設立以来、50名を超える教員への研究助成、約150回の学術イベントの開催、24冊のブックレット出版を行っています。
2022年度からは「つなぐ・つながる人文学」をテーマに掲げ、分野や部局を越えた連携の場を広げてきました。人文学は個別的で専門的な営みであるがゆえに「蛸壺」と批判されることもありますが、HMCではそれを無理に組織化したり脱ディシプリンを促すのではなく、散発的で専門的な営みを前提としつつ、触媒的なつながりを生み出す別レイヤーの対話と探索の場を設けることを重視しています。
こうした理念をさらに発展させ、専門的な研究に取り組む大学院生に対してもその連携の場を開く試みとして、HMCは今回初めて大学院生によるポスター発表会「芽吹く花咲く人文学 in Library Plaza 2025」を開催します。人文科学分野の研究に取り組む大学院生が、研究の萌芽的段階から一定の成果報告まで、対象や研究の段階を限ることなく幅広く発表できる場を設け、分野横断的な交流と議論を通して新たな視点や気づきを得ることを目指します。初回の今回は、U-PARL(東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門)やHMC所属スタッフも発表に参加し、知的アイディアが交わり広がる場を創出します。
東京大学ヒューマニティーズセンター