それぞれのエッセー[14]
「できなくたって、いいんだよね」
それぞれのエッセー[14]
「できなくたって、いいんだよね」
それは親戚の子供たちと遊んでいたときのこと。
5才のお姉ちゃんが「字が書けるようになったよ!」と誇らしげに披露してくれたのですが、まだ上手に書けない文字もあるのよねとパパママにからかわれ・・・。
「そうですっ どうせ私はちゃんとできないんですッ」と(まるで大人のような言いっぷりで)スネてしまいました。
その様子を見ていた2つ下のちびちゃんが、お姉ちゃんに向かってそっと一言。
「できなくたって、いいんだよね」
こんなに小さな子が、どうしてこんなに優しい言葉を知っているのだろう・・・と思わず感動してしまいました。それを受けたお姉ちゃんも、「うん」と短いけれど力強く頷いて、すぐにまた元気に遊び始めました。
その光景は今思い返しても胸がぽかぽかと暖まるものですが、同時にこうも思ったのです。
「ああ、私もこんな言葉が欲しかったのだなぁ・・・」と。
どうしてもお米を食べることができなかったり、体力もないのに過活動をやめられなかったあの頃の自分に、そんな風に優しく言ってあげることができていたなら。もしくは、誰かからそんな風にそっと声をかけてもらえていたなら。
頑なだった私は、それでも「もう!無責任な事言わないでっ」などど、噛みついていたかもしれません。けれどきっと、心の中では、涙が溢れるぐらい嬉しく感じたのではないだろうか。
・・・なんて、もうちょっとストイックな(?)方法で回復してきた身としては、ふと、そのようにも思った出来事でした。
とはいえ、よく耳にするように「過去は変えられないもの」であります。摂食障害の渦中にいた頃の自分にはしてあげられなかったけれど、今からそうすることならできる。幸い、“できないこと”ならば、未だいっぱいありますし。(それはもう山のように・・・!!)そんな“できない自分”をつい責めてしまいそうなときには、そっとつぶやいてみようと思います。どこか赤ちゃんぽさも残る、ちびちゃんの可愛い話し方を真似て。
「できなくたって、いいんだよね」
●profil●201603
ひだまりカフェのお世話になって2年半・・・ 名カウンセラーさんや友達との出逢いもあり、おかげ様で楽しい事が増えました。