1陣キャラ紹介

柳 潤(やなぎ じゅん)

▼HO1〜変化への悲観者

歳桃 茅(さいとう ちがや)

▼HO2〜正義の遂行者 

繁田 浅碁(はんだ あさご)

▼HO3〜真実の探求者 

柳 潤

「わ~!!それなに!?すごいねぇっ♪ ねぇねぇオレにも教えて!」

「いつか、人間型ロボットを作ることができたら……オレも愛して貰えるのかなぁ……」

「誰だって傷つけられたら痛いし、傷つけても痛いんだよ」

■基本情報

AI・ロボットのプログラムを製作する会社に勤めている、人懐っこく天然ふわふわワンコ系男子。
生まれつきの秀才で、16歳にして大学に飛び入学。大学の先生に気に入られ、その伝手で現在の会社に就職した。
人工知能からゆくゆくは人間そっくりのヒューマンフォームロボットを作り出すのが目的の為、身体の構図や心理学なども学んでいる。

幼少から大人じみていたことで両親の愛を受け取る事ができずとても物静かな子だったが、
大学に入学して色々な人と触れ合うことで明るいワンコ系の性格となっていった。
それと同時に、自分には何かが欠如していることを強く感じるようになる。

もしかしたらそれがなかったから自分は両親に愛されなかったのではないか?

そう考え、人間の構造・心理を学び心あるロボットを作ることで、両親に愛される”正しい自分”をロボットとして作ろうとする。
正しい自分が家にくれば、両親も自分を愛してくれるだろうから、と。

それを嬉々として幼馴染に話すも反対され口論となり、初めて喧嘩してしまう。
潤には何故反対されたのか、どうして幼馴染が怒ったのか、理解ができない。

だが幼少時代から共にいてくれた彼と、どうにか仲直りしたいと思っている。

●友人情報

川田 淳(かわだ あつし)は道場の息子で潤と家が近所の幼馴染。
ワイワイ騒ぐ同士ではないが、お互い一緒に居て落ち着くのでなんとなく一緒にいた。
同じ高校に入るが、潤が飛び入学で先に大学入学をした為、別の大学へと進学。

潤から今の仕事の内容、そして最終的に”正しい潤”を作り上げようとしていることに驚愕し、それを止めようと説得する。
潤が自分を愛してくれない両親からの愛を求めて依存していることに、小さい頃から気づいてはいた。

●家庭内の不和

秀才っぷりは物心つくくらいから顕在しており、癇癪を起こして泣くようなことがない子だった為、その頃から両親に不気味がられていた。
小学校に入りどんどん本領発揮するのと比例して両親からの愛は冷めていく。

そんな時に父親からでた「俺の子じゃないんじゃないか」という言葉によって悪化。
世間体もあり離婚はしなかったものの、夫婦・親子間で会話のない冷えた家庭となる。
そのうちに父親は家に帰らなくなり、母親と二人で暮らすようになる。

愛されたいと願う反面、両親の冷めきった顔を向けられることに怯え自分の家に居たくなかった潤は、
学校が終わると図書館か淳の家に行くようになっていった。


嘆願書はこちら


■シナリオ後の顛末

両親への気持ちに一区切りつけた。

2人に愛して欲しかった、ただそれだけだった。
愛されないことを認めたくなくて、でも諦めてて、諦めきれなくて…。

でも、両親には自分が足掻いてもどうしようもない「愛せない理由」があった
潤はここでやっと、両親にも、見守ってくれてた幼馴染にも、それぞれの考えや理由があることに気づいた。

愛されたいとただ叫んで嘆いてただけの自分に気づいた。
自分の世界を自分で閉ざしていることに気づいた。
傍でずっと一緒に居てくれた幼馴染がどんな気持ちでいたのか、申し訳なくなった。

愛されることはできないかもしれない。でも、ちゃんと話してみたい。
そう思えたのは茅と浅碁のおかげなのだろう。

向き合うことは今でも怖い。
心にもないことを言われるかもしれないという恐怖は消えない。
それでも、今まで話そうとしなかった両親と話してみたいと思った。

自分の気持ちを伝えてみたいと思った。
それで変わるものがあってもなくても、潤は一人じゃないから。

皆が居れば、前を向いていられるってわかったから。

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覚醒世界に戻った後、幼馴染の淳に電話をかけた。
淳に対して、今までの謝罪と、今後の目標を話した。これからもロボットの研究は続ける。
けれどそれは自分を作るため。ひいては「自分のため」ではなくて、人の立ち入れない場所に入るロボット、
農業を効率的に行えるようなロボット。そんな「誰かのため」になるようなものを作っていきたい。
両親とも、怖いけれど、もう一度話してみたい。

そんな思いを伝え、浅碁のレストランへと足を運んでいった。

歳桃 茅

「この星の資源は、人類全員が平等に幸せになれるほど十分ではないし、かといって人数を減らしすぎれば、今度は文明が発展しない。
……はっきり言ってバグだよ。こんなふざけた世界を創った神様に出会ったら、僕はきっと、手痛い一発をお見舞いしてやらずにはいられないだろうね」 

「は? 何って常備福神漬けだよ。見りゃ分かるだろ。どこのご家庭でも決まって毎日食べる名脇役さ。
これは僕の漬けたやつだから、美味いのは当然だけどな」


■基本情報

ちょうど気候変動が起き、食糧危機の始まった頃に生まれる。父母弟の4人家族で都市部に住んでおり、父(穣介(じょうすけ))は高名な学者で翻訳家だった。そのため初めは食べ物を買うお金には困っていなかった。しかし、国の備蓄が底をつきた頃から、飢饉の影響を諸に受け始める。

両親は、まだ食べ物に余裕のあった親戚の農家に頭を下げて頼み込み、母(満月(みつき))と5歳の弟、芒(すすき)はそちらに移住した。
10歳の茅だけは残って父の手伝いをしたり、畑を耕して食べ物(芋など。この世界の救荒作物)を作ったりしていた。 

何年かした頃、親戚の家で大型動物に襲われ母と芒が亡くなった知らせを受ける。
飢饉で山の食べ物も不足していたため、腹をすかせ気の立っていた動物が山を降りてきていたらしい。

その訃報を聞いたとき、あまりに現実感がなかったため、母と弟は動物のための食べ物になったのだ……
と妙に冷めた感情だけが沸いたことを覚えている。

幼い茅に悲しみはあったが、それよりも「最初から資源の足りなくなると分かっている地球に、人間を放り出して苦しませている神様」に対する憤りのほうが強くあった。(父の影響で西洋文学や聖書の物語に慣れ親しんでいたので、茅は「神様が人間や世界を創った」という思想を違和感なく受け入れている) 

15歳になったとき、「エスケル」によって奇跡の技術がもたらされた。
飢饉の栄養不足で抵抗力が弱りきり、いつ死んでもおかしくないほど病気で衰弱していた父を、エスケルの技術は救ってくれた。
茅にとって、エスケルは父の命の恩人であり、同時に数多の人間を飢餓から救う救世主のようにも映った。 

この出来事をきっかけに、茅はエスケルへの強い憧れを抱き、見事内定を獲得する。
飢饉の頃、自作していた畑の研究ノートなどが評価されたのかもしれない。
今はエスケルの農業技術研究者として、世界平和の維持に貢献することを誇りに思いながら仕事を続けている。


■シナリオ後の顛末

母と芒のお墓参りに向かった。そこで、カブレットでの経験を二人に報告した。
ずっとずっと、母と引き離されたことに、何故自分だけ生き残ってしまったのかという想いを抱えていたこと。
何故自分が二人と同じ場所にいて、二人を助けてやれなかったのかという後悔を抱えていたこと。
だからこそ、初めはマリアを母のように慕うピーターを神殿に残していこうと考えていたこと。
……けれど、それができなかったこと。

マリアが残した手紙から、ピーターが覚醒世界で自由に生きることを望んでいることが伝わってきたから。
きっと死んでしまった母も、自分が代わりに死んだ方が良かったとは思っていない。生きていてくれて嬉しいと、
そう思ってくれているならば。

……そんな想いを胸に、彼は今後降りかかるであろう食料問題に立ち向かう前の一時の休息。
浅碁のレストランへと、仲間に会うために足を運ぶのであった。

繁田 浅碁

「オイオイオイ一体誰がおじさんだってぇ?この浅碁サマのハンサムフェイスと鮮やかな手捌きを見てから言いな?」

「俺様の前で腹を空かせるたぁ良い度胸だ……よっぽど幸せになりてぇらしい!ハハッ!任せな。」

「オ〜イ璃世、食べることは生きることだ。流石に死にたがりじゃねえだろ、ウン?なら食え。いくらでも作ってやるから」


基本情報


小洒落たイタリア料理屋のシェフを務める男性

自分の作る料理を「食べるだけで幸せになる魔法の料理」だと豪語し、いつも得意げに客へと振る舞っている

15年前(当時19歳)までは農家の手伝いをする傍ら栄養学系の勉強に励んでおり、野菜に使う肥料や品種改良などに関する研究をしていた

しかしエスケルの奇跡の技術によって食材側の問題が一気に解決したことをきっかけに、食材に込められた栄養や旨味を最大限まで引き出せる料理人になろうと決意した


性格はいわゆる俺様気質で自信家

料理に関するこだわりが非常に強く、そこにキッチンがあれば真っ先に陣取り誰にも譲る気は無い

しかし基本的には面倒見の良い兄貴分といった感じで、自分の料理で誰かを笑顔にすることに至上の喜びを感じる

手先が器用で几帳面、自前の調理道具と髪の毛の手入れは欠かさない

料理以外の趣味はボードゲームやカードゲームだが、実は正直頭はあまりよろしくない


●友人について

一 璃世(いちもんじ りぜ) 33歳男

大学のボドゲサークル以来の親しい友人。繁田の一個下だが互いにタメ口で話す

大学では情報系の勉強をしており、現在の職業はSE

学生時代から引きこもりがちで食が細く、繁田が家に上がり込んでは半ば無理やり食わせている。合鍵も持ってる

半年前、連絡が取れなくなった璃世を心配して自宅へ駆けつけたところ、そこはもぬけの殻だった。以降、彼を見つけ出すべく奔走している


●友人へのプレゼントについて

今は動かないスマートウォッチ

ベルト部分が綺麗な模様のミサンガのようになっている、小洒落たデザイン

健康管理が死ぬほど下手な璃世に「機械だったらお前も扱いやすいだろ!」と言って繁田が送りつけたもの

しかし繁田の側が電子機器に疎く、デザイン重視で選んだばかりに性能面が疎かになってしまい割と早い段階で故障

「まあ……それ見る度に俺様のこと思い出せばちゃんと食うだろ👍」と繁田が開き直り、以降はただのブレスレットと化した。なんだかんだ言ってつけてくれているらしい。



■シナリオ後の顛末

「最後の晩餐?俺様が唯一作りたくねえ料理だ」

「うめえモンを素直にうめえと言える。顔を綻ばせて、ああ幸せだなぁって、心の底から笑えるんだ。それはお前たちも一緒じゃねえのか?」

「だってそう思えた方が良いだろう。そう思いてえだろう。だからここまで生きてきたんだろう」

「だからまあ後は、何を信じてえかだなぁ?」  

「神からのご加護を止めたら、それで世間から悪者扱いされるかもしれねえが……覚悟は出来てる」

「また学生時代みてーなこと出来るって思ったら、そうそう悪いもんじゃねえだろ。お前もそう言ってくれるよな?なあ、璃世」


「今日の浅碁サマ特製スペシャルディナーは、サルティンボッカだ!!!」


覚醒世界に戻った後、璃世の墓参りに向かった。
璃世との想い出話をしつつ、今後についての自分の考えを報告した。

ピーターと、璃世の娘であるハルを引き取りつつも、今後も自分の料理で人々を笑顔にしていくことを改めて決意した。
世界が大変になっていく中で、学生時代に少し齧った品種改良について再度学び直して仲間の力になれれば、と。
そんなことを話しつつも、彼は仲間に料理を振る舞うため、レストランへと戻っていった。

璃世に、またここへ来ると言い残して。