はじめまして。幻想郷クイズオープン実行委員会のうみぶどうと申します。
本大会に興味を持っていただいた方の中には、「まだクイズ大会に出たことが無い」「クイズ大会ってどんなことをすればいいのか分からない」という人も少なくないと思います。ここではそのような方々へ向けてお話ししようと思います。
本大会が初心者にとって安心して参加できる大会になるように、また、少しでも本大会を楽しんでもらえるような、所謂「コツ」のようなものを紹介できればと思います。
以下に続けるアドバイスは「初心者がクイズ経験者にビビらずに参加する方法」のようなものであり、「せっかく参加するなら勝ちたい!・正解したい!」といった方向けのアドバイスです。必ずしもこれをしないと勝てないし楽しめないといったことはありません。
少しだけ競技クイズの世界に足を踏み出してみたい方はご一読ください。もちろん、これを読まずとも楽しめる大会になるようスタッフ一同努めていきますので、気楽に参加してもらえればと思います。
本大会では大まかに以下のように進行を進める予定です。順を追って説明していきます。
受付
会場に着いたらまず受付を行います。スタッフが受付で待っていますので、エントリーネーム(大会にエントリーした際のお名前)をお伝えください。その場で参加費を渡していただき、こちらからはペーパークイズの解答用紙をお渡しいたします。その後は自由にご友人と話していただいて構いませんが、ペーパークイズ開始前までにはホールの席に座ってお待ちください。
ペーパークイズ
前説が終了すると、スタッフがペーパークイズ(筆記試験)の問題用紙をお渡しします。皆さんにはお席で問題を解いてもらうことになりますので、バインダーや下敷きのようなものがあると非常に便利です。
ペーパークイズが終わると長めの昼休憩です。まとまった休みはここ以外では取りにくいため、ここで昼食を済ませることをオススメしています。
早押しラウンド
早押しラウンド開始前に、ペーパークイズの成績上位者を発表し、その後2ラウンドを開始します。ペーパークイズの成績上位者はシードとして2ラウンドの参加が免除されます。2ラウンド以降では主に「アタック25」や「QuizKnock」で行われている早押しクイズを行います。問題が分かった時点でボタンを押して問題に答えるという形式です。例大祭のステージ企画で目にした方も多いかもしれません。
早押しラウンドの基本的なルールは「5〇2×」や「7〇3×」といったいわゆる「N〇M×」を採用する予定です。N回正解で勝ち抜け、M回誤答で失格というシンプルなルールです。(例:5〇2×は5回正解で勝ち抜け、2回誤答で失格)
勝ち抜けた人は次のラウンドへ、惜しくも敗れてしまった人は敗者復活ラウンド、もしくは観戦へと回ります。本大会では、参加者の方が少なくとも1回はボタンを押す機会を設ける形を作ろうと考えています。
この形を3ラウンド、・・・準決勝、決勝と続けて行い、最終的に1人の優勝者が決まるまで行います。
また、読み上げ問題に答えるボードクイズ、表示された画像に対して答えるビジュアルクイズ、イントロを流して楽曲名を答えるイントロクイズなど、さまざまな形式の問題が行われる可能性があります。
敗者復活戦
敗者復活戦は、特定のラウンドまで勝ち残った人以外の全員が参加するラウンドです。この敗者復活戦で勝ち上がった人は本戦へと復帰することができます。ルールは未定ですが、参加者の方が長くクイズを楽しめる形式を考えています。
ここでは競技クイズの問題文で、比較的よく見る形式のものを簡単に紹介します。
普通の問題文
以下に「幻想郷」が答えになる問題を載せて説明します。
Q.「幻と実体の境界」と「博麗大結界」という二つの結界に囲まれている(前フリ)、東方Projectで主な舞台として描かれる架空の地はどこでしょう?(後フリ)
A. 幻想郷
問題文の中にある1つのまとまった情報のことを「フリ」といいます。基本的に、問題文は前半部分の「前フリ」と後半部分の「後フリ(後確定・落とし)」で構成されます。多くの場合、前フリでは後フリに比べて知名度の低い情報を入れることが多いです。基本的に、問題文の後半になればなるほど答えやすくなる情報がきます。
また、フリの数や出題方法は様々です。以下のようにフリによって自由自在に問題文を構成できます。
Q.以下に挙げる地名が存在する地域はどこでしょう? 迷いの竹林 魔法の森 妖怪の山
Q.「ワクワクする見慣れた」や「神々が恋した」に続けると、東方Projectの原曲名となる言葉は何でしょう?
Q.ずばり、東方Projectで主な舞台として描かれる架空の地はどこでしょう?(フリが1つだけの場合は「ずばり」などの文言を前に入れて出題することがあります)
パラレル
「パラレル」とは、問題文中に「ですが、」という文言が入る問題です。俗に「ですが問題」と呼ばれます。
Q.日本で最も大きい都道府県は「北海道」ですが、日本で最も小さい都道府県はどこでしょう?
A.香川県
パラレルでは、前半部分で1つの問題と解答を提示する、言わば「一つの短い問題文」を投げかけることで、後半部分で本当の答えを促す構造を取っています。上の問題を例に挙げると、「日本で最も大きい」と「日本で最も小さい」が対比構造になっていることが分かります。
そのため、以下のような問題は(少なくとも本大会では)出ません。
Q.日本で最も大きい都道府県は「北海道」ですが、その北海道の県庁所在地となっている都市はどこでしょう?
A.札幌市
「ですが問題」と聞くと、テレビ番組などで見かけるひっかけ問題のように感じる方も少なくないかもしれません。しかし、競技クイズの場では必ず前半部分と後半部分に繋がりが存在します。普段からクイズをしている人たちは、この繋がりを見抜くことで前半部分だけで正解することを可能にしています。
では、どのようにしてクイズの形式に慣れればいいのでしょうか。いくつか方法を例示してみます。
①クイズ系YouTuberの動画を見る
近年は「QuizKnock」や「カプリティオチャンネル」といった競技クイズ経験者によるYouTubeチャンネルが市民権を得ているように感じます。彼らの真面目なクイズ企画でクイズ独特の文法や雰囲気、クイズプレイヤーの思考方法などは学べるかと思います。
②早押しクイズができるゲーム・お店で遊ぶ
早押しクイズができるゲームなどで遊ぶのも一つの手段です。ゲームアプリでは「みんなで早押しクイズ」で気軽に遊ぶことができます。もちろん、東方Projectのクイズだけが出るわけではなく、世の中の色々な事象に関するクイズが出題されますが、クイズの文法などを知るにはもってこいのアプリです。また、アーケードだと「QuizKnock STADIUM」などでも早押しクイズを体験できます。
また、最近では早押しクイズを体験できるようなお店も誕生しています。代表的なお店に「クイズバー スアール」が挙げられます。このお店では初心者でもクイズを楽しめるように色々工夫をした企画が開催されているように感じます。「全然クイズなんて分からないよ~」という人は、一度雰囲気を掴むために行ってみてもいいかもしれません。
③クイズ大会に参加する
少しハードルは高いかもしれませんが、クイズ大会に参加することも一つの手段です。
クイズプレイヤーで知らない人は殆どいないであろう「新・一心精進」というサイトがあります。ここには全国で開催されるクイズ大会の概要が掲載されており、各大会の公式サイトなどに簡単にアクセスすることが出来ます。
当然、いわゆる「クイズ王」と呼ばれる人たちがゴロゴロ参加する大会もありますが、初心者向けや初心者限定の易しい大会も存在します。「今後のスケジュール」で近所で行われる大会を見つけたら事前にエントリーして参加してみるのも一つの手段でしょう。負けてしまっても大丈夫です。クイズ大会は観戦することも楽しいですし、「次はこうしてみよう」と作戦を立てることもできます。何よりクイズ大会の雰囲気を掴むこともできます。
もちろん、上級者たちの様子を見学しに行くのも大丈夫です。(その際は、事前に主催の人へ許可を取ってから行きましょう)
ここまで色々競技クイズについて語りましたが、本大会は東方Projectのクイズ大会です。やはり、東方Projectに沢山触れた方が大会で活かせる知識は身に付くでしょう。
大会参加者に対して、大会に向けた「対策」を積極的に推奨するわけではありません。「東方Projectに詳しいから愛があるし、詳しくないから愛がない」とは微塵も思いませんし、東方に詳しい方だけに来て欲しい大会にはしようとは考えていません。
あえて言うとすれば、私たちは本大会を通して「東方Projectの色々な側面を知ってほしい」と考えています。原作でもSTG、格ゲー、書籍にCD、二次創作でも音楽やイラスト、動画やグッズ……東方Projectは考えうる中で最も幅の広いコンテンツの1つだと思います。
本大会ではそんな東方Projectの色々な部分を少しずつ拾い上げて出題するつもりです。ですので、皆さんも東方Projectに少しでも触れてみて、少しでも東方Projectを好きになってもらえればと思います。
「クイズ初心者だけど少しだけでも活躍してみたい!」という方向けに、ここまでクイズ大会や競技クイズについてのアドバイスを書かせていただきました。長文でしたが、ここまで読んでくださった方はありがとうございます。
ここまで多くを語りましたが、我々主催の気持ちとしては「そこまで気負わずに気楽に参加してほしい」というところが本心です。STGで遊ぶもよし、東方ボーカルを聴くもよし、クイズに慣れるもよし。できる範囲でぜひ、東方とクイズに触れて親しんでもらえればと思っております。
それでは会場でお待ちしております。ありがとうございました。