本研究室の主な活動
本研究室では、調査や実験といった一般的な研究アプローチだけでなく、自ら教育実践を行ったり実践に関与したりすることを通じて、子どもたちの学習改善を目指す実践的なアプローチを重視し、以下のような活動を行っています。
子どものつまずきにあわせた「個別学習相談」
本研究室では、地域の児童生徒(小学4~6年生、中学1年生)を対象に、勉強の悩みの解決を目指した学習相談を行っております(通称「にこにこルーム」)。
子ども一人に対し、学校教員を目指す学生(学部生、大学院生)2名で学習をサポートします。学生は、子どもたちの学習を効果的にサポートできるよう、事前に教育心理学の内容に基づく専門的な研修を受けています。
にこにこルームでは、個別的な相談を行うため、子どもの「分からない」「できない」にしっかりと寄り添うことができます。また、問題の解き方を分かりやすく解説するのみならず、子どもが自分自身で学習をうまく進める力(教育心理学では、学習方略やメタ認知と呼ばれる力)を養うことを重視しています。
【概要】
・実施時期:前期(5月~7月)、後期(11月~1月)
・実施曜日:毎週水曜日(全10回)
・場所:広島大学 教育学部(東広島キャンパス)
・参加費:無料
・参加方法:広島大学近隣の小学校で、毎年4月中旬に申し込み案内を配布しています。それ以外の参加申し込みは随時メールにて承っています。
・相談内容:教科や内容はご本人の希望にあわせるため、特に指定はありません。ただし、受験のための指導は行っておりません。
夏休みの学習講座「サマースクール」
夏休み期間に、数十名の小学6年生を対象として、効果的な学習の仕方を身に付けることを目的とした5日間の学習講座を開催しています。
年によって取り上げるテーマは異なりますが、「授業をよく理解できる予習の仕方を身に付けよう」「説明文を上手に読めるコツを学ぼう」「英単語をうまく覚える方法をマスターしよう」といったように、色々な教科の様々な学習の仕方を学べるようテーマを設定しています。
講座では,講師が方法を伝えるだけにとどまらず、その方法をどのように活用すればよいかをペアやグループでの活動を通して楽しく学ぶことができるよう、工夫をこらしています。
【概要】
・実施時期:夏休み期間中(日程は年により異なります。参考に2021年は8月16〜20日の期間で行いました)
・場所:広島大学 東千田キャンパス(広島市)
・参加費:無料
・参加方法:広島市の対象となる区で、例年6月下旬に申し込み案内を配布しています。
学校と連携した「授業づくり支援」
小学校、中学校、高等学校において授業づくりなどの研修支援を行っています。
「効果的な学習法」をテーマに研修を行うこともあれば、日々の授業づくりをテーマに研修を行うこともありますが、視点としては児童生徒の深い理解の達成や効果的な学び方の習得を一貫して重視しています。
教科の習得的な授業については,市川伸一先生(東京大学名誉教授)が提唱される「教えて考えさせる授業」に学び、研究を行ってきました。
以下は、これまで継続的なかかわりがあった学校の一例です。研修のご要望がありましたら、お気軽にメールにてご相談ください。
品川区立第二延山小学校(「教えて考えさせる授業」に基づく授業改善)
世田谷区立奥沢小学校(「教えて考えさせる授業」に基づく授業改善、習得と探究を結びつけた授業改善)
三次市立三和小学校(「教えて考えさせる授業」に基づく授業改善、探究の授業における授業改善)
三次市立三和中学校(「教えて考えさせる授業」に基づく授業改善)
呉市立蒲刈中学校(「教えて考えさせる授業」に基づく授業改善、学習法講座の実践)