川井研究室では、
「分子」、「蛍光」、「1分子計測」をキーワードに、光化学を駆使したケミカルバイオロジー研究に取組んでいます。
生体イメージング、病理臨床検査、分子生物学等の幅広い研究分野で活用されている蛍光分子について、1分子レベルで観測することで初めて明らかになる分子の特徴的な光り方・輝き方(蛍光の点滅=blinking)に注目して研究を進めています。
分野横断的なアプローチにより、新たな分析手法・蛍光分子の開拓や診断技術の革新といった社会的・学術的価値の創造を目指しています。
核酸やペプチドといった生体分子の立体構造・配列を対象とした1分子解析手法を開発しています。これら生体分子の構造や配列を詳細に理解することは、生命現象の解明や疾患の診断技術向上に貢献すると考えられます。蛍光Blinkingを精密に制御・解析することによって、生体分子の構造ダイナミクス・配列特異的反応・化学反応の速度定数を1分子レベルで解き明かすことを目指しています。
代表的な研究例:
Accounts Chem. Res., 54, 1001-1010 (2021).
次世代の1分子分析・診断のための革新的な蛍光分子/蛍光明滅系を開発しています。光化学的な視点に基づく独自の分子設計により、蛍光のBlinking速度や応答性能を緻密に制御することで、1分子計測や超高感度診断技術の新たな可能性を切り開くことを目指しています。