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『宇宙うどん』
みんなぁー、宇宙うどんを食べたいかぁー(うおぉ〜!!)。
『宇宙うどん』とは、地球からの距離の差で生じた引力の差を利用して、丸っこいうどんの生地を引き伸ばし細い麺にしようというプロジェクトなのです!
このプロジェクトの展望として、宇宙うどん大量生産を目的に香川県を宇宙に打ち上げ香川国際うどんステーション化も計画しています。
⓪運動方程式
F=ma
(F…物体が受ける力、m…力を受ける物体の質量、a…加速度)
上の関係式が運動方程式(別名:運動の第二法則)で、ニュートン力学の根幹をなす法則です。
①万有引力の法則
2つの物体間には常に引き合う力が発生し、この力を万有引力と言います。質量の積に比例し距離の2乗に反比例することが知られていて数式で表すと
F=GMm/r2
(Mm…2物体それぞれの質量の積 r…2物体の距離 G…万有引力定数)
となります。Gは非常に小さな定数(10-11)なので万有引力は普通無視できる程度に小さいです。余談ですが漫画のジョジョの奇妙な冒険に「スタンド使いはスタンド使いにひかれ合う!」というセリフがありますが本当は万有引力で引き合っているということですね(なお真偽は不明)。
③スパゲッティ化現象
スパゲッティ化現象とは物体にかかる重力が不均一な為に物体が変形するという現象です。
実際に地表付近の地球と質量mの物体の万有引力を調べましょう。ここでは地球の全質量は地球の中心に凝縮されていると考えます。地球の中心から地表までの距離は約6.37×106、地球の質量は5.97×1024より前項①の式に当てはめてF=9.81344065m≒9.8m。これは物体の質量を9.8倍すると物体と地球の万有引力になるということなので、例えば地球上で41kgの物体は約400Nの力を受けていることになります(勘のいい人なら気づいたと思いますが、質量Mの物体が地球から受ける万有引力こそが重力の正体です)。
さて、お次は万有引力が距離の2乗に反比例するというところに目をつけます。つまり物体から遠い程その物体から受ける万有引力が弱くなるということです。本来なら千葉のシンボル、千葉ポートタワーでやりたいところですが(千葉在住)、より高いスカイツリーに軍配が上がるので今回はそちらで計算したいと思います。スカイツリーの頂点で体重150kgの力士にかかる引力の大きさを Fu 、地表でその力士にかかる引力の大きさを Fd とし、スカイツリーの高さを634mとします。先ほどの式より、
Fd=9.813441×150=1472.016(N)
万有引力の法則により、地球の中心からスカイツリーの頂点までの距離が6370634mであり、前項の①のから、
Fu=1471.723
より、万有引力の差は
Fd-Fu=0.293N≒29g
なんと地球に近い方が29gも重くなってしまいました!ちなみにこの差はこの力士の体重に比例する為、体重50kgの人の場合は約10gの差になります。このように地表からの距離によって物体にかかる力は異なります。そしてこの差異を利用してうどんを伸ばそうという試みが宇宙うどんです。
(体重が気になる方は是非天空へ行ってみてはいかがでしょうか。月もおすすめです)
さて、下準備が終わったら次は調理に参りたいと思います。しかしながら料理をするというのにレシピがないのもおかしな話ですね(笑)。ではいきましょう。
検証方法(仮)
① 縦方向と横方向での質量mの物体にかかる重力の差を調べる。
② うどん生地を用意しその両端に着目しそれを上空から落とすことを考える。
③ 両端に①の公式を適用し、上空から落ちきる前にうどんの如く細長くなれるかを調べる。
この料理はうどんの端の点の動きに着目し、加速度と時間がわかれば物体の変位を求められることを利用して、うどんの時間と伸びの関係を調べられるはずです。
それでは、せーの、Let's cooking!
①縦と横の重力加速度の差を調べる。
では1辺の長さが2L(m)の物体が上空から地球に垂直に落下するときの縦と横の加速度の差を求めます。まずは縦から。先ほどのスカイツリーの例を一般化していきます。下の部分の地球の中心からの距離をr(m)、立方体の全質量を上下2つの質点に分け、上の質点の加速度をgU、下の質点の加速度をgD、加速度の差をgHとすると、
この式を整理するために以下の近似公式を利用すると、
この式に先ほどのスカイツリーの数値を代入すると、0.292970N≒29g!先ほどの結果との差がほとんどない数値が出ました。めでたいですね。
次に横の加速度差を考えます。
先ほど同様、全質量を右半分と左半分に分けて、まず左半分に着目します。万有引力は地球の中心向きに作用するため細矢印が万有引力で、これは図の太い縦と横の矢印のように力を分解できます。矢印の長さは力の大きさ、向きは力の方向を表しています。物を2つの方向から引っ張ると方向によって物体の動く向きが異なることは感覚的にわかると思います。力の分解はまさにその逆で、1つの力を2つの方向の力に分けることです。
このとき以下のようになります
左側の横の向きの加速度をgw‘とすると、
横向きの加速度も求まりました!!
では実際に計算してみましょう。我らが厳島神社の大鳥居は幅が24mで重さが60t(=6.0×105kg)らしいのでこのデータを使います。地球の中心から大鳥居までの距離を6.4×106(m)、gH=9.8(m/s2)とすると、
F=gw・m=(9.8×12)/(6.4×106)×6×105≒11(N)
22(N)の力で横から押されているとわかりました。この値はgwを求める式からわかるように、地球からの距離が近いほどこの値が大きくなります。自分をスリムに見せたい方は是非地底まで行ってみてはいかがでしょうか?
②理論をうどんに落とし込む
さて、本題に参ります。うどんの生地がどれくらい伸びるかを考えます。Rをうどんを引き寄せる天体の半径、rxを地表(中心じゃないよ)とうどんの距離、2Lを立方体の一辺の長さとします。ここから、うどんの先端が地面につくまでの時間を求めます。等加速度で落下するとし、地表に到達するまでの時間をtとすると、
という式が成り立ちます。先端の加速度はgDであるため、
また、先ほどの時間と距離の式から加速度の差により生まれる長さの差を考えます。縦方向の質点の距離は
横方向の質点同士の距離は、
と表せます‼この式に実際の値を代入します。R=6370km rx=6370km 2L=200を代入し、質点の距離のためそれを2倍してうどんの長さを求めると、高さ396km底面は100km四方になります。節子それうどんやない、餅や!
これ以上離れると地球以外の天体の影響も大きく受けてしまうかもしれないため別の道を模索します。
どうするか。そもそもスパゲッティ化現象とはブラックホールで観測されやすい現象です。つまり初めからブラックホールでやればよかったので...。
ブラックホールとは星が収縮してできる物らしいです。そして、なんでも太陽と同じ質量の星がブラックホールになると半径はたったの3kmになるそうです。
…...。
ということで太陽にはこのプロジェクトの犠牲になってもらいます。
半径3kmのブラックホールから50km離れた地点と1辺2kmの立方体の生地を落とすとすると、高さはもともとの約1.4倍、底面は約0.028倍。超極太麺と言い張ればどうにか押し通せる長さではないでしょうか?
宇宙うどん、完成!
というわけでこれで宇宙うどんをチェーン店化し、全国展開できるでしょう。