旧約聖書、詩 篇の第23篇から

(ダビデの賛歌)


 (神)は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。

(神)は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。

 主(神)は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。

たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。

私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。

 まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。私は、いつまでも、主(神)の家(天国)に住まいましょう。

 旧約聖書の詩篇は全150篇から成る詩歌の書です。詩篇23篇は、ダビデ自身の神への賛歌です。


 ダビデはイスラエル第二代の王でした。(在位BC:1004年~BC964年頃)少年期は父エッサイの羊を飼う羊飼いでした。神を愛し敬う信仰の人でした。旧約聖書にはダビデの生涯、羊飼いからイスラエルの王への道が詳しく記されています。イスラエルの王への道はダビデの権威欲や欲望からでなく、イスラエルの神の(神はイスラエルの神だけでなく、全世界のすべての人の神です)みこころによるものでした。その歩みの中で、幾多の危険、飢え、生死の境を経験しました。また誤って罪の道を歩んだ時は神の預言者によって叱責を受け悔い改めたことも記されています。

 詩篇23篇はダビデ自ら、いかに神に守られ、恵みを受け、道を正されたかを「詩歌」として記録したものです。「」とは神のことであり、自分を「羊」に置き換えています。ダビデにとって神は彼の「羊飼い」であり、「誠実な方」であり、「聖なる正しい方」でした。ダビデは老年を迎え満ち満ちて死にました。彼の肉体は墓に葬られましたが、魂は神のみもと「天」に至りました。


 聖書は「神と人」との間のことを教えています。聖書をお読みになって真の神様をお知りになることは幸いなことです。