学生フォーミュラとは、学生自身が構想・設計・製作した車両を走行させ、車検・動的・静的・プレゼン審査などの項目の合計点1000満点で順位を競う公益社団法人自動車技術会主催の大会です。
本元はアメリカ
F-SAEはアメリカ自動車技術協会(Society of Automotive Engineers)の主催にて行われる自動車競技会のことで、自動車技術を通じて学生に仮想企業を運営させ実践的な知識を身に付けさせることを目的としています。
日本大会
初のFormula-SAE日本大会は2003年度、富士スピードウェイにて開催され、初年度大会の参加校は17チームでした。その後、大会の開催回数を重ねるにつれて参加校は年々増加しており、2024年現在では106チームが日本大会にエントリーしています。
速いだけではない、具体的な審査項目
本大会のコンセプトは「フォーミュラスタイルの小型レーシングカーを、学生がチームを組んで企画・設計・製作したものを持ち寄り、車の走行性能だけでなく、車両コンセプト・設計・コスト審査など、ものづくりの総合力を競う。」といったものです。
少子化による学生の減少に加え、近年の若者の理科離れといった深刻な状況は、日本の自動車産業にとって将来の国際競争力・企業競争力の低下、優秀な技術者の人材不足につながりかねません。また、最近の工学系大学では、実習や設計・製図などのカリキュラムが減少しており、欧米に比べ、ものづくりの機会が不足しています。
一方、米国では「Formula SAE®」を開催するなど、学生が実際のものづくりを通して自分たちの能力や知識を、発揮できる場を提供されており、産学官の協力のもと、 人材育成の基盤づくりが根付いています。しかし日本では、全国的なものづくりコンテストとして、 ソーラーカー大会やロボットコンテストがありますが、自動車技術分野で活躍を目指す学生にとっては、習得した専門技術を発揮しうる設計コンテストがない状況です。
学生たちが実際にものに接し、ものを創っていくことによって、技術の理解を深め、実践的な能力を養い、より高いレベルに意欲的に取り組んでいく。 ものづくりの本質やそのプロセスを学ぶとともにチーム活動やものづくりの厳しさ、面白さ、喜びを実感できる、そんな環境づくりを通じて、創造性に満ちた技術者の育成を目指しています。
(引用:学生フォーミュラ公式 https://www.jsae.or.jp/formula/)