本メニューでは、以下のことができます
・Sentinel-2衛星画像の検索、カラー合成画像・植生指数マップの画面表示
・任意領域の植生指数・各バンド反射率ダウンロードおよび時系列チャート表
使用データの詳細は、「本サイトで利用しているオープンデータ」をご参照ください
画面は、中央部のマップと左側の設定パネル、上部の検索ボックスから構成
マップ画面はGoogle Mapが背景となり、その上にカラー合成画像、植生指数、市町村界、筆ポリゴン等のレイヤを表示
設定パネルは右上の「閉じる」ボタンで最小化できる
URLパラメータはマップ中心座標およびズーム倍率をリアルタイムで反映する
(例)https://hkrnhn.users.earthengine.app/view/app11#lon=143.698787;lat=43.743359;zoom=16;
実行中にブラウザのブックマーク登録を行うとURLパラメータ付きで保存され、ブックマークからの起動時に表示位置・倍率が再現される
データ種別・場所・日付・雲量を指定
データ種別:大気補正あり(地表面反射率、2018年12月~)、大気補正なし(大気上端反射率、2015年6月~)
場所:複数の指定方法がある。画像検索時にはマップの中心座標が使用される
・上部の検索窓(Search places)で場所指定可能:
(例)Obihiro , 帯広, 経度・緯度座標(143.202, 42.917)(42°55'04.8"N 143°12'07.4"E)など、
・地域選択:マップ中心をリスト上の指定地域に移動
・現在地:GNSSなど端末の位置情報が使える場合はマップ中心を現在位置に移動
時期:検索期間の開始年・月を指定(指定日以降の2年間が検索対象)
雲量:上限となる雲量を指定。雲量はマップ中心を含む100km四方タイルにおける雲の被覆割合
条件設定を終えたら、「検索実行」をクリック
観測日リストから日付を選択。リストは、起動時には「検索待ち」となっており、検索条件に合致するデータが日付順に最大20件表示される
カラー合成の選択:Sentinel-2の観測波長帯(バンド)のうち、3バンドをディスプレイのRGBに割り当てカラー合成画像を表示。左側チェックボックスで、レイヤの表示・非表示を切り替え
・トゥルーカラー:RGB=バンド4(赤)・3(緑)・2(青)、肉眼視に近い色づけ、
・フォールスカラー:RGB=バンド11(中間赤外)・8(近赤外)・4(赤)、植生は緑、土壌は赤褐色、水面は黒、雪は水色に見える
調整ボタン:表示範囲の画像統計値に基づいてコントラストを自動調整
町村界チェックボックス:国土数値情報による市区町村界の表示ON/OFF
筆ポリゴンチェックボックス:農林水産省「筆ポリゴンデータ」 による農地区画の表示ON/OFF
植生指数・反射率を選択:左側チェックボックスでレイヤ表示をON/OFF。マップ画面右下に凡例(撮影日、植生指数あるいはバンド名、色分けのカラーバー)を表示
・正規化植生指数 NDVI=(近赤外-赤)/( 近赤外+赤):植生繁茂の指標として最もよく使われる、植生量が大きい条件下では飽和しやすく、逆に裸地に近い条件では背景土壌の影響を受けやすい
・GNDVI=(近赤外-緑)/(近赤外+緑):NDVIの赤に代えて緑を使った指数、NDVIよりやや飽和しにくい
・2バンド拡張植生指数 EVI2=2.5*(近赤外-赤)/( 近赤外+2.4*赤+1):NDVIに比べて背景土壌や大気の影響、飽和しやすさを緩和した指数
・ワイドダイナミックレンジ植生指数(緑) WDRVIg = (0.1*近赤外-緑)/(0.1*近赤外+緑)+0.818:広い範囲のLAIと線形に近い関係がある
・ワイドダイナミックレンジ植生指数(レッドエッジ) WDRVIre = (0.1*近赤外-レッドエッジ)/(0.1*近赤外+レッドエッジ)+0.818:ここではレッドエッジとしてバンド5(中心波長704nm)を使用
・赤波長域 バンド4(665 nm):乾燥状態の裸地では、反射率が高いと腐植含量が少ない傾向
・中間赤外域1 バンド 11(1614 nm):水による吸収が大きく、土壌でも水分が高いと反射率が下がる
・中間赤外域2 バンド 12(2202 nm):Band 11に似るが、濃密な植生でも反射率が低い
・腐植含量:2019~2023年の計25シーンにおける裸地反射率から推定・合成したもの(表示中画像からの推定ではない)
調整ボタン:表示範囲の画像統計値に基づいてコントラストを自動調整
抽出条件:植生指数レイヤを切り出す簡易マスクを選択
・描画領域:マップ上に描いたポリゴンなどで切り出し
・作業領域:後述する作業領域で切り出し
・農地:筆ポリゴンによる切り出し
・農地・植生:筆ポリゴンかつEVI2が0.25超
・農地・裸地畑:筆ポリゴンかつEVI2が0.2未満
・農地・湛水:筆ポリゴンかつBand 11反射率が0.16未満
・水田2021:2021年の画像で水稲作付と推定される画素を6割以上含む筆ポリゴン
表示配色の変更:植生指数・反射率の色分けパターンをリストから選択
マップ上に解析領域を設定し、集計値のダウンロード・チャート描画などを行う。
「□拡張機能」チェックで詳細メニューを表示
図形描画:マップ画面左上に領域描画ツールを表示
ツールを使って、マップ画面にマーカー・線・多角形・長方形を描画。描画終了後、図形をクリックして選択すると個別に移動・削除ができる
マップ中心:描画領域を消去し、現在のマップ中心にマーカーを設定
クリア:設定した領域をすべて消去する
描画領域に加えて、作業領域やグリッドを生成し、データ集計等に利用できる
領域バッファ:描画図形を膨張・縮小した作業領域を生成。バッファサイズをスライダで選択すると同時に実行。バッファサイズがプラスのときに領域を外側に膨張し、マイナスでは内側に縮小する。マーカー周囲に円形の領域を生成したり、圃場外周から一定距離を集計から外すなどの使い方ができる
領域インポート:GeoJSON形式のテキストを取込み、描画領域あるいは作業領域に変換する。本アプリの領域設定を繰り返し利用できるほか、他のGISからのデータ取込みにも利用できる。FeatureCollectionタイプのGeoJSONを作業領域にインポートした場合は属性情報が保持される。
操作:GeoJSONファイルをメモ帳で開き、全テキストを選択・コピー → 入力テキストボックスに貼付け → Enterキーで地図画面に反映
筆ポリゴン抽出:描画領域を含む、あるいは描画領域と輪郭が交差する筆ポリゴンを抽出し、作業領域に変換
グリッド生成:描画領域あるいは作業領域内に正方形グリッドを生成。グリッドサイズをスライダで調整し、「生成実行」で反映
保存:領域をGeoJSON (FeatureCollectionタイプ)またはCSV形式のファイルに保存する。「描画領域」、「作業領域」、「グリッド」のうち、データが存在する項目にダウンロードリンクが表示される。CSVファイルの項目名「.geo」の欄には、GeoJSONテキスト(Geometryタイプ)が格納される
「描画領域」、「作業領域」、「グリッド」のそれぞれについて、「集計」、「時系列チャート」、「ヒストグラム」、「ゾーニング」などの処理を行う。領域全体を一括処理する場合と、複数領域を個別に処理する場合の二通りがある。処理結果はダウンロード可能
集計:領域内の各バンド反射率・植生指数の平均値・標準偏差を集計。個別集計の場合はマップ画面で領域を色分け。出力ファイル形式はGeoJSON、KML、CSVの3種類
時系列チャート:画像検索で指定したデータセットについて、指定年月から1年間の指定雲量以下の画像を対象としてチャートを出力。「Cloud Score+」により、ピクセル単位で雲・雲影を除去したデータを使用。一括処理ではすべてのバンド反射率・植生指数を表示。個別処理では画像表示で選択した植生指数・バンドを表示。チャート右上の矢印をクリックすると、拡大チャートがブラウザの新規タブに表示される。拡大チャートの「Download CSV」をクリックすると、時系列の数値データを ダウンロードできる。
ヒストグラム:領域全体について、画像表示で選択した植生指数・バンドの頻度分布を表示
散布図:領域内における植生指数・腐植含量等の散布図を表示。火山性土において腐植含量と作物生育に正の相関があると、可変施肥効果を期待できるとされる(十勝農試ほか, 2020)。
ゾーニング:領域内を、植生指数・バンド反射率の大小に応じて20パーセンタイル刻みで5段階に区分。ゾーニング境界線ポリゴンデータ(GeoJSON、KML、CSV形式)をダウンロードできる
画像検索の「地域選択」リストをユーザー作成リストに置換えることができる。多数の調査地点を繰り返しチェックする際に便利。入力ボックスに地点リストのテキストを貼り付け、enterキーを押す。
地点リストフォーマットは以下の通りで、地点名と経度・緯度の組み合わせを地点の数だけ繰り返す。地点名は重複しないこと。ここでの位置座標の並びは「経度, 緯度」の順で、Googleマップでの表示とは逆であることに注意。地点リスト中に改行や地点データ間の余分な半角スペースがあっても支障なく読み込まれる
{"地点名1": [経度, 緯度],"地点名2": [経度, 緯度]}
例:
{"札幌市時計台": [141.353483, 43.062532],
"石狩灯台": [141.360574, 43.256875],
"旭川駅": [142.358515, 43.762820]}
現在の表示範囲を反映した外部マップ(地理院地図、農研機構日本土壌インベントリー、geojson.io)をブラウザの新規タブに表示
マップ画面左下の「Google」ロゴは、現在の表示範囲の通常Googleマップにリンク
JSON(JavaScript Object Notation)を基としたオープン規格の地理空間データフォーマット。地理空間ウェブアプリケーションにおけるベクトル形式データの事実上の標準フォーマット
ベクトル形式の地理空間データには、GeoJSONのほかにShapefile、KMLなどがあり、相互に変換可能
GeoJSONデータの例:
{"type":"FeatureCollection", "features": [
{"type":"Feature","geometry":{"type":"Polygon","coordinates":[[[143.69787812233,43.7468744403811],[143.698124885559,43.7445608626952],[143.699181675911,43.7446267447037],[143.698875904083,43.7469209435385],[143.69787812233,43.7468744403811]]]},"properties":{"field":"A","crop2021":"potato"}},
{"type":"Feature","geometry":{"type":"Polygon","coordinates":[[[143.698130249977,43.7444756035177],[143.698430657387,43.7420766705248],[143.699535727501,43.7421541819789],[143.699197769165,43.7445492364509],[143.698130249977,43.7444756035177]]]},"properties":{"field":"B","crop2021":"soy"}}
]}
Mapshaper(https://mapshaper.org/)
対応する入出力形式は、GeoJSON、Shape、CSVなど(KML非対応)
geojson.io(https://geojson.io/)
入力:GeoJSON、KML、CSV、GPXなど(Shape非対応)
出力:GeoJSON、KML、Shape、CSVなど
複数ファイルからなるShapeデータをまとめて画面にドラッグ&ドロップ → 確認画面で[Import]を選択 → 成功すると地図が表示される → メニュー[Export] から[GeoJSON] を選択し、[Export]でGeoJSONファイルとして保存
逆方向の変換も可能
KMLファイルを地図画面にドラッグ&ドロップ → メニュー[SAVE]から[GeoJSON]を選択 → 「Map.geojson」ファイルとして保存される。図形や属性の編集も可能
移動軌跡などを記録したGPX(GPS eXchange Format)ファイルの入力・変換も可能
GeoJSONからShape、KMLへの変換も可能
地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/)の表示
GeoJSONファイルを地図画面にドラッグ&ドロップすると、表示・属性データの確認が可能。標高や土地条件など各種の地図とオーバーレイできる