HD当社のポータルサイトでは、ありません
マスターオーナーCEOの社外向け業務ページです
このWebサイトはインテグレートではありません
催奇性 薬品に反対します。全廃を!
!催奇性薬品 絶対禁止!
薬害 無視/軽視に反対します!
㈱東アジア国際産業グループ ホールディングス
EAIIGHD
(イーエーアイアイジー)
(いーえーあいあいじー)
マスターオーナーCEOの研究
HOME > 石炭貨物/輸送事故の調査
2023/01/17 09:40:13●●(new)(new)
目次とまえがき
貨物石炭の自然発火、及び発生ガスの爆発について (辻勉)
目 次
まえがき
第一章 自然発火及び発生ガス爆発の事例
第一節 竜神丸貨物石炭自然発火事件概要
第二節 藤川丸貨物石炭自然発火事件概要
第三節 BONNIE DUNKELD号貨物石炭爆発事件概要
第四節 SLIEVE MORE号貨物石炭自然発火事件概要
第五節 REPUBLIC号貨物石炭自然発火事件概要
第六節 GREECE号燃料炭爆発事件概要
第二章 自然燃焼及び発生ガス爆発の原因
第一節 自然燃焼の原因
第二節 各種状態の自然燃焼に対する影響
第三節 発生ガス爆発の原因
第三章 積荷前及び積荷役上の注意篳項
第一節 積荷前の注意事項
第二節 積荷役上の注意事項
第四章 航海中の注意事項
第一節 通風換気
第二節 船内の検温
第三節 巡 視
第五章 自然発火の消火
第一節 密閉消火法
第二節 蒸気消火法
第三節撤水並びに堀り下げ法
第四節 注水法
第六章 自然発火及び発生ガスの爆発の損害損失の帰属
第一節 船舶の蒙つた損害
第二節 積荷に生じた損害
第三節 救助費用と共同海員
第四節 損害損失の最終的帰属
ま え が き(原文)
竜神丸は秦皇島港に於いてコロンボ港向け石炭を満船し,昭和33年9月15日同港を出港10月6日コロンボ港外に到着したが、折柄の船込みのためバース持ち(待ち)2023/01/17 07:21:40を余儀なくされていた所10月27日第3番艙(第4番艙口)の石炭が自然発火するに到つた。
幸に港外での事故であつたので関係各課・神戸汽船・現地代理店の御協力により消火並びに緊急揚荷を実施し得て、大事に到らなかつたものの、発熱、発煙を供う自然燃焼に本船貨物の約1/3を揚荷した11月10日頃迄他の各艙にも発生特に第4番艙(第5番艙口)の如きは発火寸前の状態でシヤフトトンネル上迄張水して事無きを得た様な次第である。 勿論今回の石炭が発火しやすい石炭であるということは承知の上で積載し発火の予防及び消火に就いて一通の事前研究はなして居たのであるが.これ等処置に就ては色々と異なる意見もあり,夊実際に対処して見ると詳細に就いて記載されていない憾もあるのでここに本船の場合を申心に其の他数個の事例を参照して纒めて見ることにする。 参考事例としては出来れば日本船の最近のものを選びたかつたが昭和30年以降の海難審判録を調べた所,貨物石炭の自然発火に関するものは一件も記載されていないので他より入手し得た藤川丸カルカツタ炭自然発火報告書以外は外国船の古い事例を参考にし更に貨物以外に燃料炭の発生ガスの爆発事件も参照することにした9 尚以下本稿にて自然燃焼及び自然発火なる語を用うるが自然燃焼とは石炭が酸化する過程に於いて発熱しその発熱が石炭の酸化を促進する様な巡環的化学変化を指し自然発火は自然燃焼の結果石炭の酸化が火娼を伴つて急速に拡大する可能性を有するに到つた状態を・言うことにするo
[まえがきの校正と要約]
竜神丸は、秦皇島(しんこうとう)港にて、コロンボ港向け石炭を満載し,昭和33年9月15日、同港を出港、10月6日、コロンボ港外に到着したが、船込みのためバース待ちを余儀なくされていた所、10月27日第3番艙(第4番艙口)の石炭が自然発火するに到った。
幸に、港外での事故であったので、関係各課・xx汽船・現地代理店の御協力により、消火並びに、緊急揚荷を実施し、大事に到らなかつたものの、発熱、発煙を供う自然燃焼に、本船貨物の約1/3を揚荷した11月10日頃迄、他の各艙にも発生、特に第4番艙(第5番艙口)は、発火寸前の状態で、シャフト トンネル上迄、張水して、事無きを得た様な次第である。
勿論、今回の石炭が、発火しやすい石炭であるということは承知の上で積載し、発火の予防、及び消火に就いて、一通の事前研究をして居(?)たのであるが.これ等、処置に就ては色々と異なる意見もあり,また実際に対処して見ると、詳細に就いて記載されていない憾もあるので、ここに本船の場合を申心(?)に、その他、数個の事例を参照して、まとめて見ることにする。
参考事例としては、出来れば日本船の最近のものを選びたかったが、昭和30年以降の海難審判録を調べた所、貨物石炭の自然発火に関するものは、一件も記載されていないので、他より入手し得た、藤川丸カルカッタ(カルッタ)炭自然発火報告書以外は、外国船の古い事例を参考にし、更に貨物以外に、燃料炭の発生ガスの爆発事件も参照することにした。
尚以下本稿にて、自然燃焼、及び自然発火なる語を用うるが、自然燃焼とは石炭が酸化する過程に於いて、発熱し、その発熱が、石炭の酸化を促進する様な巡環的化学変化を指し、自然発火は、自然燃焼の結果、石炭の酸化が火娼を伴って、急速に拡大する可能性を有するに到った状態を言うことにする。
2023/01/17 09:40:13●●(new)(new)
第一章 自然発火及び発生ガス爆発の例
第一節 竜神丸貨物石炭自然発火事件概要
第一章 自然発火及び発生ガス爆発の例
第一節 竜神丸 貨物石炭自然発火事件 概要(海難報告書による)
本船は、中華人民共和国秦皇島(しんこうとう)港に於いて、石炭7930英屯(トン)を積載し、昭和33年9月15日、同港を出帆。9月28日シンガポールにて補油水の上、10月6日23:40 コロンボ港外着、以后、荷役バース待ちのため仮泊した。(当時の吃水、船首7米80 船尾8米40)
然る所、10月27日 12:00 に到り、第3番艙(第4番艙口)通風筒より、薄い煙、及び、淡い焦臭が漏出するのを認めたので、密閉を強化する等の方法により、燃焼を防止すると共に、代理店宛、緊急入港揚荷方を要請警戒中 21:00 頃より、煙の濃度が増し、23:45 突然、大音響と共にハッチカバーが舞上り、ベンチレータープラッグは、海中に吹き飛ばされ、煙とガスが一時に噴出した。依って直ちに、総員を消火部署につかしめ、第3番膾内外部を調査せしめた所、同艙下シャフト トンネル内面が、著しく加熱され、部分的にペイントが焼損しているのを発見、同艙内に注水する以外、消火の方途なきものと断じ 23:55 注水を開始し、警戒を続行した。翌28日、艙底より 4.5米迄 注水を行った頃より、発煙は徐々に薄くなったので 16:00 艙底より 5.1米 で注水を停止し、以后は、艙底の水をポンプにて消火栓に送り、循策撒水せしめて、艙内の冷却消火に努力中 20:00 上記緊急入港手配により、入港を許可され、転錨を開始、水先人乗船の上、21:50 港内エキスプロジブ ムアリングバース(爆発性危険物積載船舶用?) に繋留した。
29日08:30 サーベヤ CAPT.H.E.EVANS(xxx SUPTDI.B.I)氏 の乗船を求め、種々、調査協議の結果、早急に、下艙上面迄、漲水せざれば、揚荷不能、かつ火災拡大の恐れ充分、と認められたので、消防艇の出動を要請した。同日 09:10 消防艇 PHOENIX COLOMBO号(CEYLON FIRE BRIGADE 所属)来着、注水を開始した所 13:40 上艙が満水となった頃、発煙は全く消失し、艙内温度も低下、ガスの発生も認められなくなったので注水を中止した。
14:30 サーベヤCAPT.H.E.EVANS 及び CHAMBER COMMEDCE(SURVEYOR FOR COAL)両氏、乗船調査協議の結果、火災は、略々鎮火せるも、尚約一昼夜は厳重に警戒を要する、との結論に達し、本船乗組員、及び消防夫による警戒当直を続行、30日 11:30 迄、何等再燃の徴候を認めなかったので、上記サーベヤと協議の上、火炎に対する手配を解除した。
以上は、火災、竝びに消火の経過であるが、本船は石炭積載前、入念なる艙内清掃を実施、検温用パイプを各艙に亘り配置し、航海中、及び仮泊中は、通風に留意すると共に、検温を実施し、自然発火の予防、並びに早期発見に努めたが、以上の如く火災発生を見るに到ったものである。
上記璽実により、下記の外、別段の損傷を認めないが、揚荷后、更に船体、及び積荷等に、何等かの損傷を発見するかも知れない。
記
(1)3番艙積載石炭約1680英屯の海水による濡損、及びその一部の焼損
(2)シャフト トンネル内塗装の焼損 約10坪
(3)ベンチレータープラッグ、及び同カバーの海没3式