若手の会

日本甲殻類学会若手の会 第3回自由集会オンライン開催のご案内

皆様


日本甲殻類学会若手の会は「全国に散らばっている甲殻類に関心のある若人(研究者に限定しない)に交流・協力の機会を提供すること」を目的として, 2018年に活動を開始しました. 2021年度の第59回大会(東北大学大会)では, 本大会の前日に第3回となる自由集会を開催させていただくことになりました.本年度の大会も新型コロナウイルス感染症の拡大防止によりオンライン開催となります.

第1回、第2回ではテーマを決めて開催いたしましたが,第3回若手の会では自由形式としてみたいと思います!

今回は敢えてテーマの制限は設けず,甲殻類に関する研究,調査や実験の裏話,甲殻類に関するグッズ紹介など,皆様の発表・参加を広く募集します!

若手の会では、交流・協力の機会を提供することを重視しているので、発表なしの参加も歓迎いたします。

日時・会場

2021年10月22日16:00~ (本大会の日程と異なるのでご注意ください。まだ予定です。変更の場合はお知らせいたします)


また、発表が終わり次第、そのまま続けて懇親会を行う予定です。

以下予定です(2021年8月20日現在)。詳細が決まり次第、随時更新していきます。


参加・発表申し込み開始:2021年8月20日

発表申し込み締切:2021年10月7日

プログラム公開:2021年10月上旬〜中旬(完成次第公開)

参加申し込み(発表なし)締切:2021年10月15日

若手の会の開催:2021年10月22日

参加資格:日本甲殻類学会の会員であること。自称若手でもOK。

発表方法:Zoomを用いてオンラインで開催します。Zoom会場のURLは、参加を申し込んでいただいた方に告知します。

参加方法:「Googleフォーム」にて参加登録していただきます。要旨もフォームに記入ください(150字前後)。

発表内容:甲殻類に関することであれば自由 1名につき2題まで

例)甲殻類に関する研究,方法や調査地などの相談・話題提供,調査や実験の裏話,イチオシの甲殻類,飼育方法,甲殻類に関するグッズ紹介,など

発表時間:5〜30分(質疑応答含む。申込フォームで目安時間を記入していただきます)


*講演題数や発表時間は、申込状況によって決めます。決まり次第お知らせいたします。

その他連絡先


太田悠造 yota1164 [at] gmail.com(鳥取県立山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館)


大土直哉 ohtsuchi [at] aori.u-tokyo.ac.jp(東京大学国際沿岸海洋研究センター)


 ※太田・大土両方にご連絡ください。

2021年10月22日16:00~

日本甲殻類学会 若手の会世話人

太田悠造(鳥取県立山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館)

大土直哉(東京大学大気海洋研究所)

日本甲殻類学会若手の会 第3回自由集会オンライン開催

プログラム

【若手の会 趣旨】

日本甲殻類学会若手の会は「全国に散らばっている甲殻類に関心のある若人(研究者に限定しない)に交流・協力の機会を提供すること」を目的として, 2018年に活動を開始しました. 2021年度の第59回大会(東北大学大会)では, 本大会の前日に第3回となる自由集会を開催させていただくことになりました.本年度の大会も新型コロナウイルス感染症の拡大防止によりオンライン開催となります.

第1回、第2回ではテーマを決めて開催いたしましたが,第3回若手の会では自由形式とし,甲殻類に関する研究,調査や実験の裏話,甲殻類に関するグッズ紹介など,皆様の発表・参加を広く募集いたしました.

日時: 2021年10月22日16:00~

開催様式:Zoom によるオンライン開催

発表を聴講するに当たっての連絡事項

1)各自電波状況を予め確認し,良好な環境で参加することを推奨します.

2)発表中は、発表者以外は原則としてマイクをミュート,カメラをオフにして下さい.

3)今回はオンライン開催ということもあり,発表時間中に,各自で自由に夕食等の飲食

可能とします.別途、懇親会も設けてございますのでほどほどに。

4)質疑などは発表中ではチャット機能で質問も可能です.質問時間中はマイクおよびチ

ャットで受け付けます.

5)各自の発表時間は質疑応答含め,発表申込時にご申告いただいた範囲内でお願いいたします。この時間内であれば,発表時間・質疑応答時間は自由です.


プログラム

16:00〜16:15

趣旨説明と演者の出席確認、画面共有などの確認

16:15~16:30 ヤドカリモドキ族(端脚目)の分類学的研究史の紹介 

小玉将史(鹿児島大・水産)

16:30~16:45 ベニツケガニは威嚇と逃避をどのように使い分けるか? 

〇谷口隼也・河端雄毅(長崎大院・水環)

16:45~17:05 台湾の最南端 恒春半島のカニの魅力

河合賢二(蟹道)

17:05~17:20 本州産の「ノコギリガニ」の正体

○大土直哉(東大大海研・沿岸セ)・藤田喜久(沖縄県立芸大)

17:20~17:40 浮遊性十脚目、ユメエビ科(Lucifereidae)全7種の生殖器に見られる錠と鍵

橋詰和慶(戸板女子短大)

17:40~18:05 眼柄ホルモン研究への誘い

○豊田賢治(新潟大・佐渡臨海)・大平剛(神奈川大・理学)

18:05~18:15 駿河湾三保半島における漂着プランクトンの紹介

栗山靖崇(ふじみゅー)

18:15~18:30 最近の文化甲殻類学的話題~小説・アニメ・怪異譚と甲殻類

大土直哉(東大大海研・沿岸セ)

18:30~18:45 意見交換:来年度以降の若手会の取り組みについて

18:45~   懇親会(自由解散, 終了目安21:00頃?)


要旨集

1.*************************

ヤドカリモドキ族(端脚目)の分類学的研究史の紹介

小玉将史(鹿児島大・水産)

ヤドカリモドキ族は、砂泥底に生息するヨコエビ類の一群である。貝殻や砂粒等を固めて携行可能な巣を形成し、ヤドカリのように巣を背負って活動する。近年、少数の研究者によって盛んに分類学的研究が進められ、この半世紀の間に3新亜族18新属が設立され60種以上が新種として記載されている。本発表では、これらの分類学的研究史を概観する。

11〜15分

2.*************************

ベニツケガニは威嚇と逃避をどのように使い分けるか?

〇谷口隼也・河端雄毅(長崎大院・水環)

ベニツケガニを刺激した際、威嚇と逃避の2通りの防衛行動が示された。これらの防衛行動はどのようにして使い分けられるのだろうか。①刺激の接近方向、②体サイズの2つの仮説を立て、検証実験を行ったところ、側方および後方からの刺激に比べて、前方からの刺激に対して、また、体サイズが大きい場合に威嚇の割合が高くなっていた。

11〜15分

3.*************************

台湾の最南端 恒春半島のカニの魅力

河合賢二(蟹道)

恒春(フンチュン)半島は世界ナンバー1の陸蟹の種類がいる場所です。その蟹との出会い、自然環境の変化、蟹観察の御紹介。手に収まらないぐらいの大型の蟹、木に登る蟹、産卵風景等 映像や写真を元にお話しできればと思います。不慣れな発表ですが頑張って発表したいと思います。よろしくお願い致します。

16〜20分

4.*************************

本州産の「ノコギリガニ」の正体

○大土直哉(東大大海研・沿岸セ)・藤田喜久(沖縄県立芸大)

ノコギリガニ属Schizophrysのうち、日本国内からはノコギリガニS. asperaとミナミノコギリガニS. dahlak2種の記録があるが、そもそも日本産のS. asperaが本当にその種なのか、本種の数多くのシノニムが本当にシノニムなのか疑わしいところがある。演者らの進行中の研究から、本州で「ノコギリガニ」と呼ばれる種についての研究成果を紹介する。

11〜15分

5.*************************

浮遊性十脚目、ユメエビ科(Lucifereidae)全7種の生殖器に見られる錠と鍵

橋詰和慶(戸板女子短大)

ユメエビ科は雄で第1腹肢基節上の精胞輸送に関わる交尾器、雌で胸板後部に開口し精胞を一時保管する交尾嚢の形態が種判別で重要である。近刊の日本産海洋プランクトン図説改訂版の執筆を担当したことを契機に、雌の生殖器の構造を、図鑑では触れ難い機能に関する考察も交え、雄の交尾器形態と関連付け全種について紹介する。

16〜20分

6.*************************

眼柄ホルモン研究への誘い

○豊田賢治(新潟大・佐渡臨海)・大平剛(神奈川大・理学)

甲殻類の眼柄にはサイナス腺-X器官という内分泌系があり、そこで合成・分泌される様々なペプチドホルモンによって体色、脱皮、変態、卵成熟など多様な生命現象が制御されている。発表者らは液体クロマトグラフィーとRNAseqを駆使して多くの十脚目(クルマエビ、ズワイガニ、アカテガニ、スナモグリ類など)の眼柄ペプチドを解析してきた。本発表では、これまでの研究概要と本研究にかかる実際の実験工程や費用面などを紹介し、伝統的な甲殻類の生理学研究を盛り上げる契機にしたい。

21〜25分

7.*************************

駿河湾三保半島における漂着プランクトンの紹介

栗山靖崇(ふじみゅー)

静岡県駿河湾奥に位置する三保半島では深海性のものを含め様々な海洋生物が漂着することで知られている。今年1月、三保半島の折戸湾側で多数のプランクトンが生きたまま打ち上げられているのが見つかった。その中から拾い集めることができた20種ほどの甲殻類を紹介する。

6〜10分

8.*************************

最近の文化甲殻類学的話題~小説・アニメ・怪異譚と甲殻類

大土直哉(東大大海研・沿岸セ)

研究者のなかにはこっそり甲殻類グッズを集めている人がそれなりに多い。事例収集・グッズ収集はそれ自体が楽しいものだが、そこに仮説や目的を伴わせて「学問としての深み」を与えることは出来ないだろうか。自分の研究対象の生物と日本社会の接点について考えることは、これから研究者を志す若手世代にとっても重要なことであるように思う。この一年の間に演者が巷で見かけたトピックと、それについてどのような角度からの追究が可能か紹介する。リラックスしてお聞き下さい。

11〜15分

9.*************************

意見交換:来年度以降の若手会の取り組みについて

懇親会・自由解散(21:00頃まで?)



*他にも話題などございましたら、パワーポイントなどを用いて懇親会中にお話しすることも歓迎します!