CSBGとは

共調的社会脳研究会の説明のページです

共調的社会脳研究会について

開設背景

共調的社会脳研究会は,新学術領域「共創的コミュニケーションのための言語進化学」の「若手の会 | Evolinguistics YRA」の有志が主体となり,人間・動物・機械のコミュニケーションや意図共有に関心のある学部生・院生・若手研究者らが共に研究を促進・融合していく場として設立されました。

問題意識としては、現状、心理学や言語学、社会学などからの人間コミュニケーション、動物行動学や神経科学からの動物コミュニケーション、知能情報学や工学からの機械コミュニケーションなど、個々の研究領域内でのコミュニケーションに関する知見が蓄積されている一方、これらを総合してまとめる試みは未だ道半ばだと捉えています。

この課題に対して、人間・動物・機械のそれぞれの特徴を俯瞰して眺めることにより、各コミュニケーション様式のユニークな部分がより鮮明に可視化されること、また、人間と動物の間の心のふれあいの促進や、人間と機械の間の円滑な意思疎通、異なる特性や価値観を持つ人間同士の相互理解など、これからの社会に適した新しいコミュニケーションの形を創造してゆくことで貢献できる部分が多いと期待しています。

本研究会のロゴ(下図)はこのような理念を反映させるべく、人間と動物と機械が、互いに異なる言葉を用いていたとしても、心は通じ合うことができる様子を表現しています。

そこで本研究会での活動を通して、「共調的な」異分野交流と異分野理解の場を提供し、多角的で包括的な視点から、今までにない総合的なコミュニケーション研究領域の創設を目指したいと考えています。



「共調」について

共調は、「協調」ということばのニュアンスに加えて、「共に活動し、共に考え、共に経験し,共に調べる」という意味を強調したい目的でネーミングしました。研究会の中ではもちろん互いに協力しあいながら互いの意見の調整を行うことを目指していますが、異なる価値観や異なる視点を持つ他者とのコミュニケーションでは、時として対立し、協力的なアプローチが難しい場合もあるかもしれません。しかしながらそんな時でも研究会のメンバーは「共に」あることを意識して忘れないように心に留めておくことで、困難な状況でも、次第に互いの落としどころや接点を見出せるようになることを期待しています。


基本方針

異分野間の円滑な交流のためには、参加者同士の心理的安全性の確保が第一です。そのため、本研究会では以下の基本方針を掲げて活動します。

・みんなで共調的に、「共調のあり方」や「共調的なコミュニケーション」について模索する意識を常に持つ。

・通常の学会のような堅い雰囲気ではなく、研究仲間を探すような和やかな雰囲気を創り出す。

・運営陣を含めて全員が研究者の卵であるため、間違いがあっても互いに許容する。

・分野の異なる者同士であるため、発表する際には可能な限り、他者にわかりやすく説明することに努める。


活動内容

・研究会の開催

・人間・動物・機械のコミュニケーションの総まとめと、総説執筆などによるアウトリーチ活動

・その他 

関連書籍