物理学会年次大会合同シンポジウム

「計算物理学への誘い」

2019年3月16日(土)13:30-17:00

共催領域

素粒子論領域、理論核物理領域、宇宙線・宇宙物理領域、領域 1(原子・分子、量子エレクトロニクス、放射線)、領域 2(プラズマ)、 領域 9(表面・界面、結晶成長)、領域 11(物性基礎論、統計力学、流体物理、 応用数学、社会経済物理)、領域 12(ソフトマター物理、化学物理、生物物理)

プログラム

  1. はじめに(岡本祐幸:名大理)

  2. 計算素粒子物理学の挑戦(青木慎也:京大基研)

  3. 計算核物理の展望(大塚孝治:理研)

  4. 天体活動と宇宙進化の大規模数値シミュレーション(松元亮治:千葉大理)

  5. 高温から低温に至る原子と光の物理と計算(渡辺信一:電通大物工)

  6. 物質と材料の計算科学(常行真司:東大理)

  7. 追跡と逃避:個から集団(大平 徹:名大多元)

  8. 雲乱流の計算科学(後藤俊幸:名工大工)

  9. おわりに(渡邉智彦:名大理)

報告

計算物理学(Computational Physics)という物理学の全分野に関わる研究分野があるが、普段は違う領域で活動しており、滅多に交流を持つことはない。 本シンポジウムでは、物理学会の全 19 領域のうち、8 領域で活発に研究を展 開している研究者が一堂に会することによって、それぞれの分野での計算物理 の研究成果が報告された。いずれの講演も約 130 名の聴講者があり、多くの質 問が出るなど、活発な討論が行われた。特に、分野の境界を越えながら、共通 の手法や類似性が明らかになり、分野を越えてお互いに影響を与えるという新 鮮な可能性が示唆された。本シンポジウムから、計算物理の重要性が認識され、 今後、分野を越えた活発な共同研究が日本から出てくる可能性が出てくること が期待され、本シンポジウムは大成功であったと言える。