まちづくり

チケットは全セッション共通です。一度の購入ですべてのセッションにご参加いただけます。

まちづくりに関するイベントを開催するラインです。

12:00-12:55

災害と向き合い新たな日常をつくる

災害大国と言われる日本においてサステナブルな都市を実現するためには、防災や復興の観点からまちづくりを考えることは必要不可欠といえます。2011年に起きた東日本大震災の記憶が色濃く残りながら、2016年には熊本地震、そして今年7月には九州を中心として日本各地を襲った豪雨が人々の安全、安心な日常を奪いました。商店街などで事業を営む人々にとっては、暮らしだけでなく営みさえも同時に奪われることとなり、すぐに営業を再開できる場所に引っ越したり廃業を選択せざるを得ません。結果として災害は地方都市の衰退を格段に早めてしまいます。

私たちは、断続的に訪れる災害に対して、どのように向き合っていけばよいでしょうか。慣れ親しんだ地域で継続してきた事業を諦めることなく、再び安全、安心な日常を取り戻すために、何をすべきでしょうか。

本イベントでは、被災した地域の商店街のような地域経済の要と言える場所に焦点を当て、サステナブルな復興を議論します。ゲストには、東日本大震災の被害にあった地域から吉川晃司さん、小泉瑛一さんのおふたりをお招きし、それぞれ気仙沼市、石巻市の被災から今日までのまちづくりの歩みをお話していただきます。また、今年の豪雨で甚大な被害にあった熊本県芦北町で商店街の復興に尽力する村上竜也さんをお招きし、現状について共有した後、東北の事例をもとに地元で活かせる学びを模索します。

SPEAKER

小泉瑛一
about your city代表/建築家/ワークショップデザイナー)

1985年群馬県生まれ愛知県育ち。2011~2020年まで設計事務所オンデザイン勤務。2011年から宮城県石巻市で市民による草の根的まちづくり団体ISHINOMAKI 2.0の事務局として活動。2020年、建築/都市/ワークショップを軸に活動するまちづくり事務所about your cityとして独立。横浜・戸部にシェアスタジオ「野毛山Kiez」を構える。共著書に「まちづくりの仕事ガイドブック」(学芸出版社)など。

吉川晃司
(建築ユニットスタジオまめちょうだい代表/一般社団法人気仙沼市住みよさ創造機構事務局/合同会社気仙沼八日町まちづくりスタッフ)

1985年東京都生まれ。2015年に所属していた設計事務所の所員として気仙沼に移住。災害公営住宅の設計監理と地域コーディネーターとして活動する。2016年より気仙沼のまちづくり団体職員として市の官民連携による事業推進に携わる。また、気仙沼市八日町地区をフィールドとして社会実験を通じた都市空間の利活用に取り組む。

村上竜也
ぱせり(飲食店)代表/熊本県PTA連合会葦北郡理事/葦北郡PTA連合会代表理事/復興ボランティア団体チームやまびこ

平成19年ぱせり開業と共に地域へ何かしらの貢献をしたいと子供育成を主とした地域活性化イベントを開始。令和2年熊本豪雨災害で自店も被災しながらも、少しでも早い町の復興を願い、芦北町、人吉市、坂本町、球磨村へのボランティア活動をしてきた。被災より5か月、生活をする上での復旧は落ち着いてきたこともあり、現在は町の早期復興を目標に活動をしている。

13:00-14:25

小さな空間からサステイナブルな都市をプランニングする

日本の都市は、ある時点で決められた計画に従って設計主義的に作られてきました。人口減少社会に突入してからは、予期せぬ災害、VRなど新技術のコモディティ化などの社会変化に柔軟に対応する都市をめざし、タクティカルアーバニズムをはじめとする、小さな空間からはたらきかけ変化を起こす漸進主義的なアプローチを重視するようになってきました。近年では全国各地でパブリックスペースを活用する社会実験が実施されるようになり、短期的に都市空間に賑わいがもたらされるようになりました。

しかし、ボトムアップ型で生み出される小さな空間の短期的な変化は、持続可能性という課題に直面しています。小さな空間を対象にしたアクションが、その空間のみの変化にとどまってしまい全体につながらない、短期的なアクションが長期的な計画につながらず疲弊してしまう、といった問題が、各地で見られるようになっています。

書籍『小さな空間から都市をプランニングする』では、こういった近年見られる問題に対しどのように対応していくべきなのかについて議論しています。本イベントでは、書籍の編著者である武田重昭先生(大阪府立大学大学院生命環境科学研究科准教授)をモデレーターとしてお招きし、小さな空間を変化させることと長期的な全体計画につなげ、持続可能なまちづくりを実現する方法を模索します。

ゲストには、香川県の仏生山温泉で番台を務めながら、建築家としてまち全体を旅館に見立ててまちづくりしている岡昇平さん、泉北ニュータウンをはじめさまざまな地域に入り込み地域のファシリテーターとしてコミュニティづくりしている宝楽陸寛さんの2名を招き、それぞれの経験に基づいて、小さな空間から始める持続的なまちづくりのプロセスについて語っていただきます。

SPEAKER

武田重昭
(大阪府立大学大学院生命環境科学研究科准教授)

1975年神戸市生まれ。UR都市機構にて屋外空間の計画・設計や都市再生における景観・環境施策のプロデュースに携わった後、兵庫県立人と自然の博物館にて生涯学習プログラムの企画運営などを実践。博士(緑地環境科学)。技術士建設部門(都市及び地方計画)。登録ランドスケープアーキテクト。共著書に「小さな空間から都市をプランニングする」(2019・学芸出版社)など。

岡昇平
(設計事務所岡昇平共同代表/仏生山温泉番台)

徳島大学工学部卒業、日本大学大学院芸術学研究科修了。みかんぐみを経て高松に戻る。設計事務所岡昇平共同代表、仏生山温泉番台。まち全体を旅館に見立てる「仏生山まちぐるみ旅館」を10年がかりで進めつつ、「ことでんおんせん」「50m書店」「おんせんマーケット」「電車図書室」などをはじめる。

宝楽陸寛
(NPO法人SEIN/コミュニティLAB所長)

ビジネスからボランティアまで、広報や情報発信、組織運営のコンサルティングとして活動。特にNPOや市民と行政、企業が恊働で地域課題を解決し、人やまちが元気になるコミュニティづくりを進めている。直近では、市民のアイデアをまちの活力に活かした泉北ニュータウンまちびらき50周年事業をはじめ多様なまちづくりの現場にプロジェクト型ファシリテーターとして取り組んでいる。

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