田中研では一緒に研究をする仲間を募集しています。本学応用化学生物学科の学生はもちろん、外部から本学の大学院を目指す方も歓迎します。研究室見学等ご希望の際は、まずは田中宛ご連絡ください。
田中研では、主として導電性高分子やπ共役系低分子などの有機半導体材料、およびそのデバイスを対象に研究を行っています。分子材料そのものの合成は行っておらず、既製の材料の薄膜化やデバイス化が当研究室におけるモノづくりのスタート点となります。デバイス作製の後には、電気伝導測定やESR測定などの物性計測を行い、丁寧なデータ解析を通じて材料の特性を丁寧に明らかにしていきます。
これらの作業は決して簡単ではなく、多くの失敗を経験しながら根気強く地道に取り組む必要があります。また、半導体デバイスとしてその特性を解析する以上、半導体に関する知識、およびその基礎となる電磁気学、量子力学、物性物理学(固体物理学)、初等的な電気回路などの知識は不可欠となります。研究室配属後、ゼミ等を通じてこれらの学習も行いますが、配属前から電磁気学や量子力学等の関連する講義(選択科目)を受講しておくことを強くお勧めします。
上記のように、研究活動は決して平易ではなく、地道な努力と試行錯誤が不可欠です。それでも、試行錯誤の末にようやく素子が動いた瞬間や、意味のある実験データが得られ新しいことが分かった瞬間は、大きな充実感が得られます。良い結果が積み重なれば学会発表や論文執筆の機会が得られ、研究者/技術者として大きく成長することができます。
有機分子の構造は無限と思えるほどバラエティに富み、そこに大きな可能性があるとともに、ほんの少しの条件変化で素子の特性が大きく変わる点に、難しさと面白さがあります。丁寧な実験とその解析を通じ、絡まった糸がほどけるように理解がつながった時の達成感は格別です。ぜひ一緒に研究に取り組みましょう。