みちのくベントスについて
「みちのくベントス」は,2016年4月に開設されたみちのくベントス研究所(所長:鈴木孝男氏)により,2017年3月以降,各年度の取りまとめを兼ねた報告書として年度末の3月に毎年発行されてきた。刊行当初は,みちのくベントス研究所およびその協力研究員による調査結果や,学術論文・報告書等では公表できなかった現場の記録を掲載する媒体として出発したが,掲載記事の執筆者や対象地域・分類群,研究内容が次第に広がり,ベントスに関わる多様な自然史情報を収載する地域誌へと発展してきた。
本誌の印刷体での発行は第10号をもって終了することになったが,「地域に密着した現場の実情を把握した報告を継続して発行していくことも意味のあることではないか」(みちのくベントス第7号 「発行にあたって」より)という理念を継承・発展させるため,第11号からは編集委員会による編集体制へと移行し,電子媒体として継続的に刊行することとした。
本誌は,東北地方を中心とする沿岸域のベントスの自然史に関する調査・研究成果を記録し,地域の生物多様性および生態系の現状とその変化を後世に伝えることで,ベントスの生息状況の把握・評価,環境保全および地域における活動に資する自然史情報の基盤を形成することを目指す。
本誌に掲載する原稿の内容は,みちのく(東北地方)の海岸・沿岸域および汽水域に生息するベントスに関するものを基本とする。ただし,これまでの刊行方針(e.g. みちのくベントス第1~10号 「あとがき」より)を踏襲して必ずしもこれらの地域や対象に限定することなく,海岸や沿岸域・汽水域における地域の自然史を記録し,知見を蓄積する上で有用な情報については,編集委員会が本誌の趣旨への適合性を判断した上で広く受け入れるものとする。
第11号以降の刊行スケジュール(目安)
12月初旬:投稿募集
12月末:投稿申込〆切
2月中旬:原稿〆切
4月末~5月上旬:発行(J-STAGEにて公開)
みちのくベントス編集委員会
編集委員長
阿部 博和(石巻専修大学 理工学部)
副編集委員長
金谷 弦(国立環境研究所 地域環境保全領域)
多留 聖典(東邦大学 東京湾生態系研究センター)
編集委員
松政 政俊(岩手医科大学 教養教育センター)
木下 今日子(みちのくベントス研究所)
柚原 剛(国立環境研究所)
阿部 拓三(南三陸町自然環境活用センター)
真部 和代(株式会社エコリス)
菅 孔太朗(岩手医科大学 教養教育センター)
小田 晴翔(石巻専修大学大学院 理工学研究科)
発行機関
みちのくベントス研究所
〒986-8580 宮城県石巻市南境新水戸1番地 石巻専修大学理工学部生物科学科 海洋ベントス学研究室内 みちのくベントス編集委員会
Email: habe(at)isenshu-u.ac.jp
URL: https://sites.google.com/view/benthos-isu/みちのくベントス
みちのくベントス第1号~第10号のPDFは株式会社エコリスさんのwebsiteで公開されています。
鈴木孝男.みちのくベントス第10号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男・金谷 弦.蒲生干潟における主要なベントス種の震災後の動向.[pp.2–6]
熊谷佳二.仙台湾におけるスナガニ Ocypode stimpsoni 個体群の体サイズ構成、性比および巣穴分布の季節的変化.[pp.7–12]
柏尾 翔.宮城県塩鼈市における外来種コウワンミノウミウシの記録.[pp.13–16]
波々伯部夏美・多留聖典・阿部博和.ナギサヒモムシ(紐形動物門:単針目)の関東・東北地方における新産地.[pp.17–21]
山川宇宙・山下龍之丞・内田大貴.千葉県館山市で採取されたハマガニ.[pp.22–26]
真部和代.青森県におけるヒメアカイソガニ Acmaeopleura parvula の分布.[pp.27–29]
木下今日子.東京湾奥部の潟湖におけるニホンスナモグリ、ハサミシャコエビ、アナジャコ幼生の1998年の季節分布.[pp.30–36]
佐藤宏樹 福森啓晶.陸奥湾産ウミウシ類目録Ⅰ(オオシイノミガイ目 ・マメウラシマ目 ・フシエラガイ目・ドーリス目・裸鯉目).[pp.37–46]
福森啓晶・佐藤宏樹・小山 寛・平林 勲・阿部広和・鷲尾正彦・杉本 匡・西 穂高・中山 凌.青森県営浅虫水族館所蔵標本および生息調査に基づく青森県産アメフラシ類の分布記録.[pp.47–55]
小林元樹・古畑啓介・阿部博和.石巻専修大学構内におけるエラミミズの記録.[pp.56–59]
阿部拓三.松島湾塩釜北浜海岸における干潟の市民調査と生物相.[pp.60–66]
中山 凌・小谷健ニ・竹中樹里 福森啓晶.陸奥湾におけるホタテガイ養殖施設内で確認された貝類(追補)および甲殻類.[pp.67–75]
甲地由樹・松本 拓・ト部知史・垣内優斗・谷川涼太・花立祐里・渡部渓斗・大見川 遥・大山雄太郎・小田晴翔・高橋陽大・阿部博和.室内フィールドにおけるベントス採集疑似体験プログラムの実践記録.[pp.76–85]
著者紹介.[p.86]
あとがき.[p.87]
鈴木孝男.みちのくベントス第9号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.宮城県レッドリストで、絶滅危惧II類に選定されている海岸動物の動向.[pp.2–10]
山川宇宙・山下龍之丞.福島県藤原川で採取された北限記録のカワテッポウエビ.[pp.11–16]
熊谷佳二.蒲生のスナガニ ー5年間の調査と日中活動の観察から分かったことー.[pp.17–25]
小林元樹・古畑啓介・阿部博和.石巻専修大学構内で見つかった外来性二枚貝タイワンシジミ.[pp.26–33]
小林元樹・柚原剛.宮城県気仙沼市舞根湾におけるヤマトオサガニの初記録.[pp.34–36]
福森啓晶・阿部広和・鷲尾正彦・中山 凌.イセシラガイの浅虫での記録と陸奥湾における分布状況.[pp.37–41]
菅 孔太朗・阿部博和・松政正俊.岩手県小友浦から得られた北限記録となるマゴコロガイ Peregrinamor ohshimai(二枚貝綱、ウロコガイ上科).[pp.42–50]
中山 凌• 福森啓晶・杉本 匡.陸奥湾におけるホタテガイ簑殖施設内で確認された貝類.[pp.51–57]
大谷明範・阿部博和.宮城県におけるゴシキエビの初記録.[pp.58–64]
阿部博和・小田晴翔・大見川 遥・小林真緒・遠藤佑人・高橋陽大・海上智央.福島県宇多川および宮城県西舞根川の河口域における トゲノコギリガザミの記録.[pp.65–72]
金谷 弦.山形県鶴岡市の岩礁海岸におけるウミニナの生息記録.[pp.73–76]
阿部拓三 金谷 弦・木下今日子・内野 敬・柚原 剛・鈴木孝男.福島県および宮城県沿岸域におけるオサガニの生息記録.[pp.77–80]
阿部拓三・鈴木将太.宮城県沿岸域の砂浜海岸におけるスナガニ類の分布.[pp.81–85]
著者紹介.[p.86]
あとがき.[p.87]
鈴木孝男.みちのくベントス第8号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.宮城県レッドリストで、絶滅危惧I類に指定されている海岸動物の動向.[pp.2–7]
真部和代.坂元川河口および雄勝湾の底生動物相.[pp.8–17]
宮城県南三陸高等学校自然科学部.志津川湾松原海岸における干潟環境の改善と生物相変化.[pp.18–23]
真部和代.宮城県でのキンセンガニ Matuta victor の確認.[pp.24–26]
多留聖典.千葉県行徳鳥獣保護区でのカミスジカイコガイダマシの大量発生.[pp.27–31]
宮崎息吹・安永 響・阿部広和・翌尾正彦・杉本 匡・中山 凌・福森啓晶.カツラガイ科腹足類ネジヌキの浅虫における生貝の産出および浅虫水族館所蔵標本に基づく陸奥湾での分布記録—.[pp.32–37]
福森啓晶・阿部広和・鷲尾正彦・中山 凌.外来種シマメノウフネガイの下 北半島北部における記録および青森県における腹足類
への付着状況.[pp.38–41]
佐藤宏樹.山形県鶴岡市沿岸で確認されたウミウシ類.[pp.42–51]
小林真緒・佐藤宏樹・阿部博和.宮城県における後鯉類4種(軟体動物門:腹足綱)の記録.[pp.52–60]
小田晴翔・畠山紘ー・阿部拓三・鈴木将太・赤池貴大・阿部博和.宮城県と岩手県から得られた標本および写真に基づく北限記録のウシエビとクマエピ.[pp.61–69]
田中正敦・柚原 剛.ハマガニの北限記録の再検討.[pp.70–79]
著者紹介.[p.80]
あとがき.[p.81]
鈴木孝男.みちのくベントス第7号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.宮城県における重要な干潟の現状.[pp.2–17]
真部和代.飛島の海岸底生動物相.[pp.18–25]
真部和代.宮城県沿岸の潮間帯上部から潮上帯に生息する貝類の分布 ―主にイツマデガイ科、カワザンショウ科、クビキレガイ科について—.[pp.26–33]
柚原 剛.仙台湾砂浜海岸でのハマスナホリガニ Hippa truncatifrons の確認.[pp.34–37]
柚原 剛・松井里菜.宮城県砂浜海岸でのニホンスナハマトビムシ Sinorchestia nipponensis の確認.[pp.38–40]
多留聖典・尾島智仁・尾島雅子.2022 年の東京港の潜水調査の概要と出現種の情報.[pp.41–57]
多留聖典・尾島智仁・尾島雅子.城南島海浜公園で観察された海産環形動物2種の繁殖行動.[pp.58–62]
福森啓晶 ・中山 凌 ・阿部広和 ・鷲尾正彦・杉本 匡.陸奥湾における外来種シマメノウフネガイの初記録および浅虫水族館所蔵標本に基づく宮城県沿岸への侵入履歴.[pp.63–69]
村上湧起・太田尚志・阿部博和.市販アサリにおけるマイクロプラスチック検出の試み.[pp.70–76]
著者紹介.[p.77]
あとがき.[p.77]
鈴木孝男.みちのくベントス第6号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男 ・金谷 弦・柚原 剛・木下今日子 ・多留聖典・阿部拓三・太齋彰浩.宮城県野生動植物調査会• 海岸動物分科会による 2021 年度ベントス調査の結果.[pp.2–20]
阿部博和 ・菅 孔太朗 ・松政正俊・鈴木孝男 ・柁原 宏.岩手県小友浦におけるオグマヒモムシ Niponnemertes ogumai (紐形動物門 :単針目)の北限記録.[pp.21–27]
多留聖典.伊豆半島からのキバアマガイの産出報告.[pp.28–30]
多留聖典・尾島智仁・尾島雅子.東京港の潜水調査で確認された海岸動物. [pp.31–46]
金谷 弦 ・伊藤 萌.松島湾櫃ヶ浦で発見されたウミニナ Batillaria multiformis の卵塊.[pp.47–51]
鈴木孝男.宮城県における海岸動物レッドリスト種の選定の経緯.[pp.52–57]
小林元樹・菅孔太朗 ・阿部博和.屋久島におけるタケフシゴカイ科 2種の報告.[pp.58–63]
飯島明子 ・多留聖典.館山湾の岩礁潮間帯で確認された海岸動物.[pp.64–74]
著者紹介.[p.75]
あとがき.[p.75]
鈴木孝男.みちのくベントス第5号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.津波後の南三陸・仙台湾沿岸域における干潟ベントス・レッドリスト種の動向.[pp.2–6]
柚原 剛・内野 敬・鈴木孝男.北上川河口で確認された絶滅危惧種ベンケイガニ.[pp. 7–9]
鈴木孝男・柚原 剛.井士藤塚の旧船溜まり干潟の底生動物(藤塚自転車橋の下の干潟).[pp.10–12]
柚原 剛・鈴木孝男.青森県・秋田県・山形県における半陸生ガニ3種の分布状況.[pp.13–15]
阿部博和・佐藤太津真• 浜口昌巳・梶原直人・神山孝史.福島県松川浦における2015年~2016年のアサリ浮遊幼生の発生状況.[pp.16–23]
阿部博和・佐藤太津真・浜口昌巳・梶原直人・神山孝史.福島県松川浦のアサリにおける2015年8月のPerkinsus属原虫の感染状況.[pp.24–32]
安野 翔.宮城県におけるアゴトゲヨコエビの初記録.[pp.33–35]
田中正敦・多留聖典.写真および標本に基づくサナダユムシ(環形動物門ユムシ類)の駿河湾からの初記録.[pp.36–40]
金谷 弦・多留聖典・久保弘文・阿部博和・磯村尚子・海上智央• 伊藤 萌• 福森啓晶• 青木美鈴・鈴木孝男.みちのくベントス調査隊、南の島へ行く ―2019年10月沖縄島羽地内海のベントス相調査(予報)ー.[pp.41–51]
阿部拓三.南三陸町志津川湾で確認されたヒメエゾボラの左旋個体.[pp.52–54]
著者紹介.[p.55]
あとがき.[p.55]
鈴木孝男.みちのくベントス第4号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.大震災で被災した干潟における底生動物群集の保全に関する課題.[pp.2–8]
安野 翔.福島県松川浦におけるカコウコモリグモの記録.[pp.9–11]
阿部博和・松政正俊・木下今日子・鈴木孝男・金谷弦.宮古湾津軽石川河口干潟における2018年干潟ベントス調査の報告.[pp.12–21]
阿部博和・松政正俊・木下今日子・鈴木孝男・金谷弦.広田湾小友浦における2018年干潟ベントス調査の報告.[pp.22–31]
旗 薫.冬の終わりの広浦塩性湿地 ーマサゴハゼ・アベハゼは何処で越冬するのか―.[pp.32–35]
木下今日子・鈴木孝男・多留聖典・柚原剛.宮城県牛橋河口干潟の底生動物.[pp.36–39]
多留聖典.お台場海浜公園で確認された海岸動物.[pp.40-52]
村上純ー・占部城太郎.仙台湾東谷地干潟における魚類相に対する防災インフラの影響.[pp.53–58]
著者紹介.[p.59]
あとがき.[p.59]
鈴木孝男.みちのくベントス第3号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.津谷川河口での復旧丁事と底生動物の多様性.[pp.2–13]
旗 薫.松島湾扇浜の魚類相.[pp.14–19]
柚原 剛.東京湾東岸の椎津川横水路内干潟で確認されたウミニナとフトヘナタリ.[pp.20–25]
多留聖典.「別離の予感」は現実となった:南三陸町細浦のサンリクドロソコエビ.[pp.26–31]
多留聖典.アサリおよびハマグリに随伴するトウガタガイ科の一種について.[pp.32–38]
多留聖典.伊豆半島からの底生魚類2種の産出報告.[pp.39–44]
熊谷佳二.蒲生干潟におけるヤマトカワゴカイの生殖群泳とアカテガニの産卵放仔の観察 一生殖行動は未来へつながる希望の架け橋一.[pp.45–51]
著者紹介.[p.52]
あとがき.[p.52]
鈴木孝男.みちのくベントス第2号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男・金谷弦・多留聖典・海上智央・柚原剛・山下友実• 青木美鈴.松川浦宇多川湿地のベントス相.[pp.2–8]
鈴木孝男.志津川湾における重要な干潟と底生動物群集 一震災の影響とその後の回復ー.[pp.9–25]
旗 薫.宮城県内の干潟におけるチクゼンハゼの生息状況.[pp.26–31]
多留聖典.サンリクドロソコエビ(端脚目ユンボソコエビ科)との遡返と棲息状況.[pp.32–42]
金谷 弦・柚原 剛・青木美鈴・森 敬介・鈴木孝男.松島湾櫃ヶ浦干潟(宮城県利府町)の大型底生動物相 -2017年10月の定性調査.[pp.43–48]
柚原 剛・鈴木孝男.仙台湾名取川河口で確認された絶滅危惧種ハマガニ.[pp.49–53]
青木美鈴・比留間美帆・多留聖典・鈴木孝男.熊本県荒尾市市屋のヨシ原とそこに暮らすベントス.[pp.54–58]
著者紹介.[p.59]
あとがき.[p.59]
鈴木孝男.みちのくベントス第1号の発行にあたって.[p.1]
鈴木孝男.舞根湾の干潟ならびに九九鳴き浜の底生動物群集.[pp.2–21]
鈴木孝男.蒲生干潟の特徴と重要性.pp. 22–29.
旗 薫.宮城県内の塩性湿地におけるマサゴハゼの生息状況.[pp.30–33]
多留聖典.コンボルタ科無腸動物(珍無腸動物門)3種の産出報告.[pp.34–39]
安野 翔.松島町で採集されたヒヌマヨコエビの記録.[pp.40–41]
青木美鈴.夏休みだ、国際的な湿地交流に参加しよう! ー韓国の干潟と環境教育活動の事例一.[pp.42–44]
柚原 剛.阿武隈川河口と牛橋河への探訪 ーカクベンケイガニを求めて一.[pp.45–49]
著者紹介.[pp.50–51]
あとがき.[p.51]