ORIGINAL

原作者

Takeshi Chinone

Instagram

▸ 原作小説はこちら

【白金と金の巴は虹と虹色に映えて】


これが映画『鮎、虹の空へ』の原作小説のタイトルです。
タイトルは最近の流行に合わせてやたらと長ったらしくしてみました。


この物語の構想は長く、数年間頭の中で練っていました。
きっかけは以前KUUさんのブログに「虹色の竿を持つ鮎釣り師に憧れいつか自分も持ちたい」っていうような内容のさわりだけの小説が登場したのですが、それを「続きは俺に任せろ!」って勝手に構想を膨らませました。


そして数年の月日を経て”小説版:KUUの今日は何 食う?”をコンセプトに2022年の11月、鮎のシーズンオフから書き出した小説です。
”小説版:KUUの今日は何 食う?”をコンセプトにしているので小説版はシナリオ版よりもかなりKUUさん本人にオマージュしています。


ただ、こちらの小説は最初からKUUさんの手によってシナリオ化されることは予想していました。
自分なりにそれくらい面白い作品になっていると思ったからです。


配役もKUUさんは宿の女将だなとか瑞季ちゃんは宙子だなとか・・・
自分勝手な妄想をしてみたり。。。
小説の年齢設定はかなりギリギリの駆け引きで構成しているのですが、シナリオ版では全く無視されました(笑)


小説の尺もどれくらい書けばどれくらいの長さの映画になるのか見当もつかず、「これだけあれば2時間撮れるだろ」って感じでやたらと長くなりました。
小説を書いているときには、まだ、小説と映画シナリオの決定的な違いに気が付いていなかったこともあります。


小説は文字から読む人の頭の中で場面をイメージしてもらえばいいので無限大に膨らませることができます。
でも、映画シナリオは自分の持っている資源しか使えずに実際の場面を撮らなければならないのです。
ここで言う資源とは俗にいう人、モノ、金、それと時間ですね。
なので、映像にできない部分は容赦なく削除されていてちょっとショックでした。
練りに練った構成やセリフもなくなってしまいましたから。。。


近年、原作者への理解が足らないというようなNEWSもありましたが、一定部分では仕方がないところもあるのでしょう。
もちろん完全に無視していいというものではありません。
私の小説なんて忠実に映画を撮ったら超大作になってしまいますからね。


さて、映画にするには莫大な資源が必要になりますが活字を読むだけなら只です。
頭の中に素晴らしい映像を描いてみてはいかがでしょうか?


それでも、やっぱり活字を読むのは億劫だという方はKUUさんの撮った『鮎、虹の空へ』をご覧ください。
実際に映像として残せたことはそれだけで素晴らしいものです。
1人の頭の中から紡ぎだされる小説とは違い監督、出演者、スタッフ、応援してくれた皆さんの一人一人の思いが詰まっているのものです。原作者も含めて。


でも、誰か原作に忠実な映画を撮りたいと言い出してくれる巨匠はいないかなぁ
そのためにはやっぱり『鮎、虹の空へ』が売れることが先決だな。。。