ゼミ(演習ⅢA~演習ⅣB)

ゼミの内容

ゼミは、認知心理学、学習心理学を中心に扱っています。とはいえ、学習も認知も人間の活動の基盤になっているため、かなり何でもありです。例えば、何かを聞いて「わかる、わからない」と感じる知性の働きも、何かを見て「おいしそう」「面白そう」「かわいい」「買いたい」などと感じる感性の働きも認知です。また、学校の勉強はもちろん、「楽器やスポーツが上手くなった」、「バイト先の仕事を覚えた」などは学習です。興味の方向をひっくり返して、「どうしたら○○に見えるか」は認知工学や感性工学、「どうしたら××な経験をしたと感じてくれるか」は経験デザイン、「どうしたら△△が上手くなるか」は教育工学や熟達という分野ですが、これらも扱います。自分が面白いと思うことを、突っ込んで調べ、深く考え、他の人に伝えてください。

 ゼミは、様々な事柄や興味について、心理学の知識をあてはめて考え、理解し、どうなりそうか予想し、事実・データで裏付けるという活動が中心です。裏付けを取るために、観察、調査、実験、インタビューなども行います。この中で、学習と認知に関する心理学はもちろん、考える力、予想したり想像したりする力、実際に行動してやってみる力などが、育てば良いなと思っています。

3年前期は、ある程度こちらでテーマを設定して、その中で自分なりの問いと答えを作ってもらいます。今のところ、効率の良い学習の仕方、自分自身の成長、オノマトペ(擬音語、擬態語)や言葉の理解・印象、アルバイト経験からの学習などについて扱う予定です。この中で、資料の探し方、専門用語、考え方などを学んでいきます。3年後期は、前期の内容の冊子化と、卒業論文のテーマを探してもらう予定です。4年前期で実験や調査の方法を決め、後期に実施して、卒論を執筆するという流れです。


ゼミの方針

■調べたこと、考えたことを発表してもらい、みんなで考えるというスタイルです。「自分がどう思うか、何をするのか」「どんな具体例があるのか」「何がわからないのか」を考え、説明して貰います。

■みなさんから「こういうことをしたい」という要望があれば、できるだけ実行できるようにします。 認知心理学、心理学実験実習Ⅰが面白かった人は、もちろん歓迎です。また、本気で頑張っているものや、 好きなものについて、実験、調査をしたい人も大歓迎です(過去例:演劇、演奏、アイドルなど)

■卒論では、調査・実験・観察・インタビューなどによって、データを取ることを求めます「自分で実験や調査をするのなんて絶対に嫌!」という方は、辞めた方が良いです。実験や調査のやり方を知らないと難しいので、よほどの事情がない限り、以下の科目を履修して下さい

1)心理学実験実習Ⅰ・Ⅱ(および/または社会調査実習Ⅰ・Ⅱ)

2)心理学統計法 (および/または 社会科学データ分析、調査・実験データ処理)

■毎週のゼミは、発表、質疑、提案が中心になりますので、喋らないと欠席扱いにします。