神奈川県立あおば支援学校は、令和2年 4月に「コミュニティ・スクール」として開校した特別支援学校です。
コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となる「地域とともにある学校」への転換を図るための有効な仕組みです。コミュニティ・スクールでは、学校運営に地域の声を積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていくことができます。
参考: 文部科学省 「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)について」
あおば支援学校の学校運営協議会は、年に5回開催されます。
学校運営協議会では、全体会と4つの部会に分かれて活発な議論を通して地域に根差した学校運営を進めています。
*4つの部会:①学校評価部会、②切れ目ない支援部会、③地域連携部会、④地域学校協働部会
令和4年8月には、桐蔭横浜大学において、全職員と保護者有志が参加した「R4年度第2回学校運営協議会・職員研修(熟議)」が開催され、各部会に分かれて「熟議」をしました。熟議の内容は職員室前の廊下に張り出され、誰でも見ることが出来ます。あおば支援学校付近を「福祉ロード」にしたい!という壮大な夢も共有できました。
令和5年8月25日には、「R5年度 第2回学校運営協議会・職員研修(熟議)」が本校体育館で行われ、より活発な「熟議」が行われました。真夏の熱い「熟議」は定番になりました。
●3つのテーマ:①卒業後のスムーズな移行について考えよう、②子どもの安心・安全を考えよう③カリキュラムのスリム化を考えよう
●ⅰ現状・課題、ⅱすぐやること、ⅲ来年やること、ⅳ夢
について、地域の方、保護者、教職員が同じテーブルで熱い「熟議」が交わされました。ここで話し合われたことは、これからの活動の指針となります。
地域と学校が力を合わせて、夢に向かって一歩ずつ歩みを進めます。
3回目を迎えた「R6年度第2回学校運営協議会・職員研修(熟議)」
地域・保護者・卒業後の進路先・学校関係・福祉関係など更に多くの参加者が集いました。
①切れ目ない支援部会「卒業後の生活について考えよう」、②地域連携部会「交通安全と防災について考えよう」、③地域学校協働部会「スポーツフェスタ等子どもたちに体験させたいことについて考えよう」
それぞれグループに分かれて話し合いました。毎年恒例になった「真夏の熱い熟議」、参加された皆さんが子どもたちを取り巻く現状を「自分事」として捉え、課題や夢を共有することができました。
地域学校協働本部とは、多くの幅広い層の地域住民、団体等が参画し、緩やかなネットワークを形成することにより、地域学校協働活動を推進する体制として、平成27年の中央教育審議会の答申で提言されたものです。
あおば支援学校では、令和3年4月に地域学校協働本部が設置されました。
そして、令和5年3月、より親しみを込めて「あおばまる」という愛称が付けられました。
①ネットワーク作り :地域の方々・児童生徒・卒業生・保護者同士の交流を深め、学校を卒業しても思いを分かち合える場・機会を提供する
②課題解決、資源開拓:学校卒業後の進路先、生活の場となるグループホーム等の福祉施設の誘致、サポーターや理解者を増やす
③地域で生きる力を育む授業:地域の方々が授業に参画することで、福祉制度の枠を超えたフォーマル、インフォーマルな地域との繋がりを構築し、ともに生きる社会を目指す
以上を3本の柱として地域コーディネーターがボランティアや地域資源を学校と繋ぐことを地域学校協働本部のミッションと定めました。
(地域コーディネーター)
推進員(地域コーディネーター)の役割
・地域と学校との連絡調整、情報の共有
・地域学校協働活動の企画、調整、運営
・地域住民への呼びかけ など
・あおば支援学校では、コミュニティルームを拠点に、2名の地域コーディネーターが活動しています(地域学校協働活動推進員・学校運営協議会委員兼務)。
コミュニティルーム
コミュニティルームは、あおばまるの拠点です。保護者、ボランティア、通学支援員、給食介助員、学習支援員など様々な人達が食事をしたり、雑談したり、時には、先生と子どもたちがやってきたり、とても賑やかです。
ここから緩やかなネットワークが生まれています。例えば、「笑みトーンチャイム」は、保護者・地域コーディネーター・支援員などとトーンチャイムという楽器を演奏するグループです。コミュニティルームで練習して、授業などで演奏をしています。
緩やかなネットワークがコミュニティルームから拡がっています。
あおばまる発足の令和3年度から、地域と学校の連携を可視化するために「カリキュラムボード」を作成しています。
横軸は月、縦軸は小学部・中学部・高等部・全校・級外・部活等の一覧表です。あおばまるがコーディネートしたケースを付箋で張り付けています。普段は校長室の出入口横の廊下に掲示しています。
R6年8月の「熟議」では歴代のカリキュラムボードがお披露目されました。右端が初代です。今年はあおばまるが発足して4年目、8月の時点で3月まで予定が入っています。付箋の1枚1枚が子どもたちと地域との絆の証です。
〒227-0041 神奈川県横浜市青葉区上谷本町109番地 (住所表示)
神奈川県立あおば支援学校
1階コミュニティルーム