かつては人間を愛していた天使
現在は堕天し、人々に攻撃を加え続けている
冷酷で残虐。容赦がない。
しかし、その中にも時折迷いが見える。
リィレルは、人間が好きだった。
だからこそ人間を道具にする神に不信感を覚え、こっそり人間たちを助けるように。
しかしそれがバレてしまい、知恵と謀略の神タトスに堕天させられてしまう。天界では、タトスではなくフェルボスがやったことになっているが。
大好きな姉、フェルウと離れるのが苦であるのは勿論、闇堕ち同然の状態となってしまう。これは、ただの堕天ではないのだ。
———もうなんでもいい、人間を殺せばいいんだな。
リィレルを人間界に堕としたのは、タトスの謀略の1つと成る。
どんどん消え去る感情は、人間を殲滅するバケモノへと成り果てる原因にもなってしまったのだ。
「私、嫌なの。この世界が、人間が、……そう、人間を殺すの!!!!」
「大丈夫。すぐに終わるから。じゃあね、人間さん」
「……わかんないや、わかんないよ。助けてよ……」
「私、本当はね、……なんでもない」
はからんさん宅、セレスルアンさん
リィレルは堕天したものの、染まり切る前にセレスルアンさんと出会い、人間が好きな彼と接して本来の自分を思い出した。
以降、リィレルはセレスルアンさんに着いていくことを決意する。