第159回 第2土曜会 冒頭問題提起
人は誰の声を聞くのか
脇本 佑紀 氏 (25/12/13) 1 pm Science & Art Room @松原&Zoom
今年もみなさまのご協力をいただき多様なテーマで会を重ねてきました。今回は第2土曜会の成り立ちと物理学の関係を振り返り、これからの可能性をみなさんと考えてみたいと思います。キーワード:物理学における議論の構造,バズワードとエコーチャンバー,ダイアローグ,AI,宗教,気候変動とセブンス・ジェネレーション
第158回 第2土曜会 冒頭問題提起
人は場に何を求めるか? 場は人に何をもたらすか?
前田 康行 氏 (25/11/8) 1 pm Science & Art Room @松原&Zoom
男と女とはエデンの花園において、おたがい同志、また自然とも、まったく調和して生活している。そこは平和の楽園であって、働く必要もないし、選択も自由も思考もない。人間は善悪の知恵の木の実を食べることを禁じられている。ところがかれは神の命令に背いて行動する。自然を超越することなく自然の一部となっていた調和の世界を破壊する。これは人間の自由のはじまりである。
― エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」(現代社会科学叢書)より
人類は文明の歩みとともに、生き方を縛るさまざまな制約を少しずつ解き放ってきた。どこでどうやって暮らすのか、個々人は拡大された選択肢から選び、選ばれた結果として今がある。人々はどんな場に何を求め、実際に何をもたらしているのか。みなさんと発見の場となるような議論をしたい。
第157回 第2土曜会 冒頭問題提起
4人が一緒に本を読むということ
脇本 佑紀 氏, 川端 氏, 前田 康行 氏
(25/10/11) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
昨年の今頃、オンラインで読書会をはじめました。参加者は4人、日曜日の朝7時半から。同じ時間と同じ本を共有して何を感じ思ったか。皆さんとも共有して考えたいと思います。これまで読んだのは以下の本です。
カルロス・カスタネダ「時の輪」
真木悠介「気流の鳴る音」
ルネ・デカルト「方法序説」
冒頭問題提起では読書会の趣旨やそれぞれの本の軽い説明をします。それから各々が自由に振り返り、「一緒に本を読むということ」についてディスカッションし深めていきたいと思っています。
第156回 第2土曜会 冒頭問題提起
臨済禅の歩み
霞江 翔 氏 (25/09/13) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
菩提達磨が中国にもたらした禅宗は六祖慧能の代で開花した。その後多くの分派が生まれ、栄枯盛衰しながら日本にも様々な形で伝わってきた。今回は禅宗、その中でもとりわけ臨済宗に絞って、今日に至るまでの道のりを見ていきたいと思います。
第155回 第2土曜会 冒頭問題提起
日蓮を再考するPart2――「五重の相対」とは何か
曽根 薫 氏 (25/08/09) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
鎌倉時代の僧・日蓮は、自らが推進する仏教再生運動の理論的基盤として、あらゆる教えの浅深を判定し、階層化する枠組みを構築した。この枠組みは「五重の相対」として整理され、今日に至るまで日蓮系の諸宗派で学ばれている。今回は、この「五重の相対」の内容を解説するとともに、現代社会においてこの枠組みをどのように活用できるかを探りたい。
第154回 第2土曜会 冒頭問題提起
コモンズでつくる、災害と気候危機を見据えた未来
保科 宏樹 氏 (25/07/12) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
現代は、人為的な活動による急激な気候変動が進行する、地球史上でも特異な時代である。さらに日本では、今後数十年以内に南海トラフ地震や首都直下地震など、国家財政や社会基盤に深刻な影響を与える大規模災害が発生する可能性が高いとされている。こうした複合的なリスクに対しては、レジリエンスの強化と、復興を見据えた包括的な対策が求められる。
今回の冒頭問題提起では、地域に根差した「コモンズ(共同管理される共有資源)」の再生が、災害対策と気候変動対策の両面において、持続可能な社会構築に寄与し得るという仮説を提示する。2035年に南海トラフ地震が発生したという想定のもと、その10年後を見据え、コモンズが地域社会に与えうる影響と可能性について、参加者の皆さんと共に考察・議論したい。
第153回 第2土曜会 冒頭問題提起
汚言症の患者には悪意があるか
渡辺 佳美 氏 (25/06/14) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
Xで汚言症の患者が話題になるたびに、「弱いものに対してしか暴言を吐かない」「加害行為だ」というポストを見かける。100%そうではないとは言い切れない当事者の私から、汚言症について知り、考えてもらうための時間を提供したいと思います。
第152回 第2土曜会 冒頭問題提起
日蓮を再考する――突き抜けた"正しさ"の果てに
曽根 薫 氏 (25/05/10) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
人間社会において、"正しさ"を主張することは、ときに孤立や対立を招く。本発表では、鎌倉時代の僧・日蓮の思想と行動を手掛かりに、"正しさ"と社会との関係を再考する。あわせて、彼の構想を現代の視点から読み解き、現代社会の課題を捉え直すきっかけとしたい。
第151回 第2土曜会 冒頭問題提起
齋藤暁とは何か
原田 浩充 氏 (25/04/12) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
いつも不思議に思っている、齋藤暁氏の、自分とは何か、という問いかけを、自分自身へ問いかけることで、改めてこの難解な問いに答えを見出せるかもしれない。
そんなことはさておき、齋藤暁氏のバースデーと齋藤暁氏の想いを、この会で祝福したいと思います。
第150回 第2土曜会 冒頭問題提起
自己 Ver.2
成瀬 隆典 氏 (25/03/08) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
第149回 第2土曜会 冒頭問題提起
社会とは何か~社会の形成と構想~
脇本 佑紀 氏 (25/02/08) 1 pm on Science & Art Room @松原&Zoom
私たちの生活はほとんどの場合、社会生活を意味することでしょう。自分自身を「社会人」であると称して違和感の無い方も多くおられるかと思います。しかし「社会」とは何でしょうか。ここではハンナ・アーレントの『活動的生(人間の条件)』を引きながら「社会」の成立過程を概観してみます。それから田崎英明『無能な者たちの共同体』から「社会ならざる場所」の可能性を考えます。最後に、伊藤計劃『ハーモニー』など何冊かのSF作品から社会構想を見ることで、「社会人」たるわれわれ自身を客観的に省察してみたいと思います。
第148回 第2土曜会 冒頭問題提起
ゆるしを問う
前田 康行 氏 (25/01/11) 1 pm Science & Art Room @松原&Zoom
大小さまざまの社会において、ゆるしがそれを規定している。と言える気がする。むしろまやかしのようにも思える。ときに安寧が、ときに恐れが、ゆるしによって生まれる。ゆるされない者を糾弾する声が溢れる一方で、ゆるされないことをした者をゆるす者もいる。わたしたちは今どんなゆるしの中にいるのか、ゆるしを問いたい