会長挨拶

第73回中国四国小児科学会 


会長挨拶

 この度、「第73回中国四国小児科学会」の会長をつとめさせていただくにあたり、ご挨拶申し上げます。中国四国小児科学会は、中国四国の小児科医が一堂に会し、小児医療、小児保健の知識·技術を共有できる重要な情報交換の場として発展を遂げてきました。学会規模が程よくコンパクトであり、専門領域の壁を越えて小児科学全体の最新の研究成果、今後の課題を俯瞰できることが最大の特徴です。同時に、若手小児科医の日本小児科学会およびその分科会への登竜門でもあり、お互いに顔の見える中での忌憚のない活発な議論も大きな魅力です。

 新型コロナウイルス感染症の流行によって、我々もこの1年余りでvirtualな学会にすっかり適応し、特に教育的なコンテンツに関しては、時間に余裕のある時に繰り返し視聴できるため、むしろ従来の学会よりも良いという声を多数聞きます。一方で、late-breakingあるいはcontroversialなコンテンツについては、対面でのコミュニケーションがなければもどかしいのも事実です。新型コロナウイルス感染症がまだ予断を許さない状況の中、本学会も昨年に続いて現地とwebのハイブリッドで開催することにいたしました。realとvirtual双方の良さを最大限に生かすことができればと思います。

 本学会のテーマはパンデミック収束後を見据えて、「小児医療のnew normalを創る」としました。特別講演には、岡田賢広島大学教授に最新の研究についてご講演いただきます。専門医共通講習には要望の多い「医療倫理」の教育講演、また、学会のテーマに因んで小児科学·小児医療の未来を考えるシンポジウムも企画しています。医療関係者のみならず、家族·教育者·行政など社会全体が連携して、成育医療を切れ目なく提供するための施策の推進の一助となれば幸いです。

 会場の米子コンベンションセンターBiG SHiPはJR米子駅から徒歩5分の好立地にあり、学会開催時には松葉ガニ漁も解禁の時期を迎えます。誠に残念ながら懇親会は開催できませんが、学会で知的好奇心を満たした後は、ぜひ山陰の秋をご堪能ください。

 このような時だからこそ、身近な地域での一層充実した学会にすべく、教室員一同、鋭意準備を進めております。

 秋の米子で皆様とお会いできることを心より願っております。


第73回中国四国小児科学会

会長 難波 範行

鳥取大学医学部周産期·小児医学分野

事務局: 鳥取大学医学部 周産期・小児医学分野

連絡先: E-mail: 73chushi@gmail.com

     TEL 0859-38-6557 / FAX 0859-38-6559