スペシャルセッション

雪氷研究大会（2024・長岡）では，以下の３つのスペシャルセッションを開催いたします．みなさまの積極的な研究発表登録，参加をお待ちしています．日本雪氷学会または日本雪工学会の学会員が著者に含まれていれば，会員以外も研究発表を行うことができます．ただし，発表者（招待講演者を含む），聴講者ともに，大会参加登録が必要です（参加費用がかかります）．発表をご希望の方は，研究発表登録時に下記セッション番号を選択してください．なお，スペシャルセッションの発表登録数が十分な数に達しない時は，中止または他のセッションと合併されることがあります．

SP1: 近年の極端気象にともなう雪害の様相と課題解決への展望

SP2: ここまできた凍害対策技術2024

SP3: 北極域の雪氷変動 −過去，現在，未来−

SP1: 近年の極端気象にともなう雪害の様相と課題解決への展望

・代表コンビーナ：諸橋和行 (中越防災安全推進機構)
・共同コンビーナ：堤拓哉 (北海道教育大学)
・共同コンビーナ：河島克久 (新潟大学災害・復興科学研究所)
・共同コンビーナ：上石勲 (防災科学技術研究所)
・共同コンビーナ：小西信義 (北海道開発技術センター)

・キーワード：雪害，極端気象，大雪，少雪，安全

趣旨：
2023/2024年冬季は冬型の気圧配置が長続きせず，寒気の流れ込みが弱かった．全国的に気温は高く，降雪量は少なく，特に北日本日本海側では極めて少雪であった．短期集中型の大雪・豪雪に伴う被害の発生を問題視してきたが，記録的な少雪となると手放しでは喜べない状況にあらためて気付かされた（例えば，除雪体制の維持・効率化，産業面の影響，経験の継承，記憶の風化など）．年によって雪の降り方・積もり方が極端に異なる傾向も今後ますます顕著になると考えられる．本セッションでは，2023/2024年冬季の人的被害等を振り返るとともに，近年の極端気象（極端な大雪・少雪）にともなう雪害の様相と課題を整理・抽出し，求められる新たな研究や対策について前向きな議論を行う．なお，本セッションは日本雪工学会除雪安全行動研究委員会及び雪害調査委員会，雪氷学会災害対応委員会の共同企画であるが，会員各位に広く研究発表を呼びかける．

SP2: ここまできた凍害対策技術2024

・代表コンビーナ：吉村優治 (岐阜工業高等専門学校)
・共同コンビーナ：熊谷浩二 (八戸工業大学名誉教授)
・共同コンビーナ：東海林更二郎 (高座サーチ)
・共同コンビーナ：堀江征信

・キーワード：寒冷地環境，凍上，凍害，対策

趣旨：
地盤の凍上・凍害は，最近の温暖化による降雪減少を含む気候変動により，被害の多様化や発生地域の拡大化が生じており，対策技術の開発・啓発が急がれている．凍害対策には土構造物などの耐久性を延ばす重要な役割があり，凍上発生の可能性がある地域の設計等に積極的に取り入れるべきであることを，凍害対策研究委員会としてもっと発信する必要性があると痛感している．本セッションでは，「ここまできた凍害対策技術2018(札幌)，2021(千葉)，2022（札幌）」に続き，最近の知見や技術に関した発表・討議を行うこととした．また，委員会活動の成果として昨年から行っている断熱材の効果に関する大規模野外実験の測定結果について報告予定である．なお，凍害の実務的な課題についても積極的な応募を呼びかけ，これらの課題や凍害対策研究委員会の大規模野外実験の計測結果，研究成果についての十分な討論を通じて，凍上・凍害の知見や凍害対策技術の普及に貢献することが期待できる．

SP3: 北極域の雪氷変動 −過去，現在，未来−

・代表コンビーナ：東久美子 (国立極地研究所)
・共同コンビーナ：杉浦幸之助 (富山大学)
・共同コンビーナ：大野浩 (北見工業大学)
・共同コンビーナ：大藪幾美 (国立極地研究所)

・キーワード：北極大気，海氷，グリーンランド氷床，北方林

趣旨：
北極域では地球温暖化の影響が顕著に現れ，急激な変化が地球全体の環境にも影響を与えている．この環境変化の実態を把握し，プロセスを解明するために，国内ではArCSⅡや科学研究費等による北極研究のプロジェクトが推進されている．国外でもグリーンランド深層氷床コア掘削プロジェクトなど大規模な国際共同研究が推進されている．本スペシャルセッションでは，2023年度の南極氷床変動に焦点を当てたスペシャルセッション「南極氷床変動 −過去，現在，未来−」に続き，2024年度は大きな研究成果が集約されはじめている北極域を対象とし，雪氷に関連する野外観測，モデリング，試料分析，データ解析など，広く各分野の研究発表を募集する．これにより，研究活動の現状と問題点を共有し，将来の極域研究の方向性に関する洞察を得ることが期待される．

雪氷研究大会（2024・長岡）プログラム委員会

雪氷研究大会2024スペシャルセッションコンビーナーガイドライン

・雪氷研究大会2024スペシャルセッション提案募集
（2024SSコンビーナーガイドライン.pdf）

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