毒とは何か、と聞かれたら皆さんはどう答えますか?なんとなくわかってもはっきりとは説明出来ないですよね。理由は、皆さんが毒を身近に感じていないこと。そして、毒の定義がとてもざっくりとしたものだからでしょう。
そもそも毒とは、何かというところから説明します。広辞苑によると「生命または健康を害するもの。特にそのような薬物。」とあります。どう思いますか?とても範囲が広いですよね。言い換えれば「毒」の共通点はこれしかありません。そのため、毒とは何か、と聞かれても答えづらいかも知れません。このように一口に「毒」と言っても色々あるため、たくさん分類されていますが、それは別のページで説明します。
「この毒は強い」と聞くことは多いと思いますが、毒の強さを数字にして表し、比較するものとして「致死量」、その中で「半数致死量」「最小致死量」が挙げられます。
致死量とは、その物質を摂取すると死に至る量のことです。また、半数致死量は、その物質の一回の投与で動物の集団の半分が死亡する量、最小致死量は、その物質の一回の投与で動物の集団の中から一匹でも死亡する量のことです。これらを毒の強さの目安として使います。ちなみに、「動物の集団」とは、まさかヒトを使うわけには行かないのでマウス100匹を使い、毒物を少しづつ投与することが多いんだとか。仕方ないとはいえ少し可哀想だと思いました。
中毒とは、「生体に対して毒性を持つ物質が許容量を超えて体内に取り込まれることにより、生体の正常な機能が阻害されること」、つまり毒の摂取によって症状が出ることです。
中毒は大きく分けて急性中毒と慢性中毒の2つに分類されます。急性中毒は、強力な毒物の摂取や食中毒、または大量・過剰の摂取により、急速に疾病状態が生じるもの。慢性中毒は、少量ずつの摂取が長期間におよんだ結果、体内に化学物質が貯留することで疾病状態に至るものです。
みなさんはよくアルコール中毒という言葉を聞くと思いますが、上に述べたことから、アルコール中毒とアルコール依存症が全く違うものであることがわかると思います。また、ゲーム中毒などの「中毒」も本来の意味とは違います。覚えておきましょう。(言葉を使うのは自由です。あと、ゲームはほどほどに。)
物にはイメージカラーがありますね。「毒」の場合、外国はほとんど緑なのに対し、日本人はほとんどの人が紫と思うようですが、なぜでしょう?調べてみたところ、某ド〇クエという有名なゲームが毒の沼を緑から紫に変更したんだとか。ただ、僕たちの世代になるとこのゲームを見たことがない人もそれなりにいます。皆さんは、「毒」「紫」と考えると何が思い浮かびますか?人それぞれで面白いと思います。