東京都北区の団地での多文化共生を目指すプロジェクト型学習
2025.09.28|SUNFRI
2025.09.5|FRI
2025.07.13|SUN
プロジェクト概要
国際社会学科では、地域の多文化共生を目指した教育・研究プロジェクトを行っています。今日、地域社会において「多文化共生」が喫緊の課題となっています。本プロジェクトでは、外国籍住民の抱える課題と、子どもの教育や高齢化など現代日本社会の抱える課題の交差を地域社会という場から読み取り、社会課題の解決に向けた活動を実施しています。
コミュニティの担い手不足に直面している地域社会からも、大学との連携が、自治会活動などの活性化につながると期待されています。
プロジェクトの2本柱
① 地域の抱える課題についての社会調査
② 社会調査をもとにした課題解決のためのプロジェクト立案・実施
本プロジェクトを実施している授業
・2025年度:国際社会論演習I(2年ゼミ)
・2022年度から2024:国際社会プロジェクト演習I/II
活動場所と活動内容
活動場所
・東京都北区内の2つの団地
活動内容
・自治会と連携した多文化クラブ(日本語サロン、子どもへの学習支援・文化活動、世界の料理)
・児童館、高齢者サロン、小学校でのボランティア
・地域のイベントへの参加
・学生主体のイベント実施(多言語朗読劇、世界の手遊びなど)
プロジェクトの学問的意義
・社会学の知見、調査手法を生かしながら、地域社会の課題を解決するプロジェクトを考え、実施する
・フィールドワークと学問的手法、学問知識を結び付ける
社会学を活かした課題解決型学習(Project Based Learning)
・社会学の視点、調査手法を活かして、地域社会の課題を発見し、解決する
・社会調査の知見をもとにして、学生が主体的に活動する
4年間の学修のなかで
・フィールドワークと学問的手法、学問知識を結び付け、4年間の学びの集大成とする
・専門講義の内容の深い理解につなげる
・自治体やNPO職員と協働を通してキャリア形成を行う
・多様性を尊重する多文化共生社会の実現に寄与するための実践的な能力を習得する
2022年度から24年度まで「多文化共生の地域社会をつくる域学連携教育プロジェクト」として、東洋大学教育力強化特別予算の支援を受け、第1期プロジェクトを実施してきました。
2025年度からは第1期の取り組みを発展させ、「<ネットワーク>を通した多文化共生の地域社会をつくる教育プロジェクト」と題した5年間の特別予算を取得し、学内外で<ネットワーク>をつくり、教育活動の充実化や地域活動の活性化を目指して活動しています。
① 地域におけるネットワークづくり
② 学内の関係部署や関連教育プログラムとのネットワークづくり
③ 多文化共生をめぐる地域での教育活動に関する学内外でのネットワークづくり
国際社会プロジェクト演習
(多文化共生コース)
〈多文化共生の地域社会をつくる域学連携教育プロジェクト〉
2022年度〜2024年度活動報告書
第1分冊
国際社会プロジェクト演習
(多文化共生コース)
〈多文化共生の地域社会をつくる域学連携教育プロジェクト〉
2022年度〜2024年度活動報告書
第2分冊
Web公開用として写真を省いています。写真も掲載している冊子をご入り用の方は、mlgds_tabunka@toyo.jpまでお問い合わせください。
教員による成果報告
村上一基・山本佳奈「都営団地における〈多文化共生〉をめぐる自治会と大学の連携:東京都北区における「多文化クラブ」の取り組みから」『社会学部紀要』62(1) 5-21、2024年
村上一基「東京都北区における多文化共生の地域社会をつくる域学連携プロジェクト」日本国際文化学会年報『インターカルチュラル』23号、2025年3月
山本佳奈・村上一基「東京都北区の公営住宅における「多文化共生」に向けた取り組み:外部のアクターと協働する2つの団地」『Mネット』239号、2025年4月
第96回日本社会学会大会
・高橋典史「都心部団地におけるコミュニティの衰退と多文化共生の課題(1)――東京都北区内団地における高齢化の進展と外国籍住民の増加」
・村上一基「都心部団地におけるコミュニティの衰退と多文化共生の課題(2)――<日本人>と<外国人>の想像上の分断」
・山本佳奈、高橋典史、村上一基「都心部団地におけるコミュニティの衰退と多文化共生の課題(3)――高齢化と多文化化のなかでの自治会による地域づくり」
日本国際文化学会 第23回全国大会 シンポジウム「地域における国際文化と大学:移民、難民、多文化共生」(2024年7月13日)
・村上一基「東京都北区における多文化共生の地域社会をつくる域学連携プロジェクト」
・高橋典史 司会・ディスカッサント