2025.10.21|TUE
2025.10.21|TUE
本学大学院は、オーストラリア・パースにあるカーティン大学とダブル・ディグリー制度を2023年度から導入しています。今回、その一環として、同大学が世界中の提携校を招いて開催された国際会議に本研究科から横江公美教授(グローバル・イノベーション学専攻)が初めて参加しました。広大なキャンパスは日本の大学に比べ圧倒的に広く、芝生と緑に囲まれた開放的な環境です。会議は卒業式にも使われる芝生広場で行われ、雲ひとつない青空の下、オーストラリアらしい明るい雰囲気の中で議論が進みました。
会議には、中国、ベトナム、インドネシア、インド、タイ、南アフリカなど約20か国から約50名が参加しました。参加国の多くは途上国で、自国の高等教育を発展させるために「良いところを積極的に吸収したい」という強い意欲が感じられました。日本の大学にとっても学ぶべき点は多く、特にカーティン大学が英語を活用して世界規模で国際化を推し進める姿勢は非常に参考になりました。
会の最中に、映画のシーンのような晩餐会もあり、オーストラリアが西洋とアジアのハブであることを実感しました。
また、大学内の保安システムも印象的でした。安全に感じる環境ながら、システムの50%は学生サポートに使われており、特に留学生のメンタル面を見守る仕組みが整っています。こうした取り組みは、国際化の最前線の現場と言えるでしょう。
学習環境も非常に充実しています。学科に関係なく利用できる図書館には3Dプリンターやミシン、カード制作の道具などが揃い、創造力を刺激します。リラックスできる小部屋も完備されています。
最新建物には美術館のような3D空間や配線学習スペースもあります。SNSラボやマーケティングラボには最新設備が整い、学びが現実社会に直結する工夫がなされています。さらに、会議中にはグループに分かれてブロックでクレーンを作り、耐重量を競うアクティビティもあり、カーティン大学が目指す創造性を体感しました。
視察した私自身、「大学生ならぜひ受けたい!」と思うほど魅力的でした。
合間には、本学から初めてダブル・ディグリーで留学している学生にも会えました。1年目を終えるところで、担当教員からも「非常に頑張っている優秀な学生」と高く評価されていました。学業だけでなく、卓球では大学トーナメントでオーストラリア2位に入るなど課外活動も充実。本人は「学びと生活の両方を楽しんでいる」と話しており、その姿は頼もしく、嬉しいものでした。ホームステイ先も「今後も日本人学生を受け入れたい」と語っており、安心して生活できる環境も整っています。物価の高さは課題ですが、それを補って余りある学びと経験を得ている様子でした。
本学大学院生にとって、カーティン大学とのダブル・ディグリー制度は、英語力を磨き、世界の学生と切磋琢磨しながら2つの学位を取得できる大きなチャンスです。国際的な環境で学ぶ経験は、将来のキャリア形成にも大きな財産となります。今回の参加を通じて、この制度の意義と魅力を改めて実感しました。ぜひ多くの学生に挑戦してほしいと思います。
↑ ページトップへ