病棟全てに専任の薬剤師を配置し、持参薬の確認、副作用モニタリング、カンファレンスへの参加など薬学的管理に取り組んでいます。
業務の拡充や業務内容の見直しを行い、2019年10月より病棟薬剤業務実施加算の算定を開始し、病棟ごとに分かれて業務にあたっています。
治療薬剤血中濃度モニタリング(TDM)とは、お薬が体内でどれくらいの濃度になっているかを血液検査で測定し、その結果に基づいて最適な投与量を決める方法です。特に次のような場合に行われます:
効果と副作用の間の安全域が狭いお薬
腎臓や肝臓の働きによって体内での薬の濃度が変わりやすいお薬
個人差が大きく出やすいお薬
血液中の薬の濃度を定期的に測ることで、効果が十分に得られる一方で副作用が出にくい「ちょうどよい量」を患者さん一人ひとりに合わせて調整します。
当院はバンコマイシン使用患者に対して、全症例へのTDM介入を実現できています
無菌製剤室にてTPNの混注を行なっています。
TPNとは、栄養を経口摂取できない患者さんが点滴にて1日に必要な栄養を摂るための輸液です。
操作は無菌製剤室内のクリーンベンチにて無菌操作を行い、混注します。入室にあたっては無菌製剤室前にてガウン、マスクなど装備してから入室します。
病院内の複数の職種からなるチームによる活動も求められています。薬剤師もチームの一員として、患者さん・病院のために活動しています。
化学療法センターや病棟にて化学療法を行なう際に投与される抗がん剤の混注を行なっています。
調整時にはCSTD(閉鎖式薬物移送システム)を全面導入しており、院内の投与ルートも全てCSTDを導入することで医療従事者の安全にも寄与しています。
また、調整前に患者さんの体重、体表面積、臨床検査値、アレルギー歴等の基本情報を基に投与量や投与スケジュールの確認、がんカンファレンスに参加し支持療法の提案や情報共有、患者さんに薬剤師が薬の説明を行なうことにより有効で安全な治療ができるように努めています。
当院ではI C T、ASTに3名の薬剤師が所属しています。
医師、看護師、検査技師と連携しながら、"患者アウトカムに繋がる感染制御、抗菌薬適性使用の実践"を目標に積極的な介入を日々行っています。
特に、A S Tカンファレンスでは"薬剤師が主導"となり、感染症治療に対する活発なカンファレンスを毎週実施しています。
主治医からの依頼により低栄養患者さんの栄養管理を行い、週1回医師・栄養士・言語聴覚士・看護師とラウンドを行っています。
薬剤師として、低栄養患者さんの薬剤を把握し、必要であれば嚥下障害を引き起こす薬剤の中止、病気により食欲低下している患者さんへの薬剤、経口摂取困難な患者さんへの経管栄養、点滴の処方などの提案などを行っています。
その他、NST勉強会の開催、NST便りの発行を行っています。
高齢になるにつれて骨が脆くなり、ふとした衝撃で骨折しやすくなります。特に大腿骨近位部などは骨折しやすく、一度骨折すると二回目以降の骨折(二次骨折)の危険性が高まることが知られています。
その二次骨折を様々な医療職種の連携により予防する取り組みをFLS(骨折リエゾンサービス)と言います。
薬剤師も骨折外傷で入院された患者さんから、対象患者の特定、骨粗鬆症治療薬の服薬歴の確認・投薬の提案、退院後の処方薬の情報提供などにおいて、医師やその他の医療従事者と連携を取りFLSの取り組みに尽力しています。
麻酔に従事する専任の常勤医師、手術後の患者の疼痛管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師、同研修を修了した専任の常勤薬剤師の3名以上で構成される手術後の患者の疼痛管理に係る術後疼痛管理チームです。
術後の痛みがやわらいでいるか、鎮痛薬の効果や副作用を評価して術後鎮痛の処方の見直しを行うなど、術後の鎮痛がよりよいものとなるように努めています。
当院での糖尿病療養指導におけるチームとしての薬剤師の役割として、糖尿病委員会で企画運営や、糖尿病デーのイベントや糖尿病教室などでも患者指導を行っています。
また、当院の特徴としてインスリン手技の指導に早期から薬剤師が介入しています。早期から薬剤師が介入することで手技だけでなく、患者さんの薬剤や病気に対する知識を深めて頂くよう努めています。
医師、認知症認定看護師、リハビリテーション科、ソーシャルワーカーと共に認知症ケアチームの一員として薬剤師も参加しています。
主な役割は抗認知症薬や眠剤、向精神薬の調節や新規処方の提案です。
患者さんのことはもちろん、家族や介護者、ケアを行う看護師の事も考えながら適切な薬物治療が行われるように、薬の専門家として医師・看護師へ助言を行っています。
救急外来にてチーム医療の一員として、医薬品、家庭用品、動植物、食物、工業用品、農業用品、ガスなどのさまざまな化学物質や自然毒による急性中毒事故に対して、原因物質の毒性や中毒症状、治療法などの情報を医師や看護師に提供しています。
当院における医薬品情報管理室では、副作用報告や医薬品情報を院内WEBシステムで、他の医療従事者と速やかに情報共有が出来るよう情報の更新を行っています。
病棟担当薬剤師と週に1回、カンファレンスを行うことで医薬品の使用状況や副作用情報を把握しています。当院で開発された薬局業務支援システムを運用することにより、病棟担当薬剤師が病棟からも情報の報告ができるようになっており、報告された情報を医薬品情報管理室で内容の確認と承認を行い、常に最新の情報が閲覧できるようにしています。
また、医療安全委員会とも連携し、医薬品の安全使用に向けて情報の提供も行っています。
医薬品管理業務は医薬品の購入や病院内にある薬剤の在庫管理などを行っています。
病院内にある全ての薬剤の定数や期限の確認を定期的に行うことで医薬品の品質や適切に配置されているかを確認しています。
薬剤師外来とは、医師の診察とは別に薬剤師が患者さんに直接対応する専門外来のことです。主に以下のことを行います:
お薬の効果や副作用の確認
お薬の飲み合わせのチェック
服薬に関する不安や疑問への対応
正しい薬の使い方の説明
医師の診察時間内では伝えきれない薬に関する詳しい説明や、複数のお薬を服用している方の管理をサポートします。これにより、より安全で効果的な薬物治療が可能になります。医師と連携しながら患者さんの治療をサポートする役割を担っています。
札幌徳洲会病院では、以下の領域について薬剤師外来を設けており、今後も分野を拡大する方針です。
がん化学療法
循環器
全自動錠剤分包機に加え、調剤支援システム・散剤監査システム・水剤鑑査システム・軟膏調剤機器といった薬科機器導入を行い、調剤における効率性や安全性を配慮しています。
注射薬の払い出しには注射薬自動払い出しシステム(アンプルピッカー)を導入しています。
アンプルピッカーからは処方ごとに処方箋、注射薬、輸液用ラベルが個人用トレーにセットされて出てきます。
調剤の前には、配合変化、相互作用、投与経路、投与速度などを確認し、疑問点がある場合は医師への問い合わせをしています。
また、注射剤調剤時には調剤支援システムを使用することにより安全面に重点を置いた業務を行っています。
当院では、誰でも参加することのできる無料の公開講座を開催しています。様々な職種による講演がありますが、薬剤師も定期的に講演を担当しています。
実務実習では各期4名の実習生を受け入れています。実務実習認定指導薬剤師の資格取得者が複数在籍し、実習終了後に担当指導薬剤師が日報を確認しながらその日の実習内容について実習生とディスカッションを行っています。
また、代表的8疾患への関わり方をテーマに専門的な知識を持った薬剤師からの講義や、病棟における薬剤師の活動、病棟カンファレンスへの参加をしてもらうことで、少しでも臨床の場において多くのことを経験できるようにしています。