家庭教師では、まず
「何ができないのか」ではなく、
どこで止まっているのかを見ます。
たとえば漢字が苦手な場合でも、
原因は一つではありません。
形を覚えるのが苦手なのか。
細部を見分けるのが苦手なのか。
音と文字が結びつきにくいのか。
書く動作そのものが負担なのか。
何度書いても記憶に残りにくいのか。
この違いによって、やり方は変わります。
読むのが苦手な子には、
音読を無理に増やすだけではなく、
短い文から確認したり、内容を一緒に整理したりします。
書くのが苦手な子には、
書く量を減らしながら、必要な部分だけを押さえる方法を考えます。
計算が苦手な子には、
手順を見える形にして、どこでミスが起きるかを確認します。
学校や塾では、
どうしても学年の進度があります。
しかし、学習障害傾向のお子さまには、
「今の学年だからこの内容」という考え方だけでは合わないことがあります。
中学2年生でも、
小学校の分数や割合に戻る必要があるかもしれません。
中学3年生でも、
中1英語のbe動詞や一般動詞から整理した方が早いかもしれません。
高校生でも、
中学英語や中学数学に戻ることで、
学校の内容が理解しやすくなることがあります。
家庭教師では、
恥ずかしがる必要はありません。
必要なところまで戻って、
そこから積み直します。
学習障害傾向のお子さまにとって、
提出物は大きな壁です。
完璧に仕上げようとして出せない。
途中で分からなくなって止まる。
書くのに時間がかかりすぎる。
範囲が分からない。
期限を忘れる。
学校へ行けていないので、何を出せばいいか分からない。
この状態で、
「ちゃんと出しなさい」と言っても、なかなか動けません。
家庭教師では、
提出物を一緒に整理します。
何を提出するのか
いつまでに出すのか
どこまでやればよいのか
優先順位は何か
全部できない場合、どこを先にやるか
不完全でも出した方がよいものは何か
特に中学生の場合、
提出物は内申点にも関係します。
だからこそ、学習指導だけでなく、
提出物管理まで含めて支えます。
学習障害傾向のお子さまの勉強を、
親御さんが家庭で見るのは本当に大変です。
「なんで分からないの?」
「さっき説明したよね?」
「何回書いたら覚えるの?」
「早くやりなさい」
「もう中学生なのに」
言いたくなる気持ちは自然です。
でも、お子さま側は、
できない自分にすでに傷ついていることがあります。
そこに親御さんの焦りが重なると、
勉強の時間が親子げんかの時間になってしまいます。
家庭教師が入ることで、
勉強の管理を親御さんだけが背負わなくてよくなります。
親御さんは親として支え、
学習面は第三者が冷静に整理する。
それだけでも、家庭の空気が変わることがあります。
読むことが苦手なお子さまは、
教科書や問題文を見るだけで疲れてしまうことがあります。
特に、
文字を追うのに時間がかかる
行を飛ばしてしまう
音読が苦手
読んでも意味が頭に入らない
長い文章になると集中が切れる
問題文の条件を読み落とす
ということがあります。
この場合、ただ
「もっと読みなさい」
では解決しにくいです。
必要なのは、
読む量を調整しながら、意味をつかむ練習をすることです。
家庭教師では、
短い文から始めたり、
問題文に印をつけたり、
一緒に内容を整理したりしながら、
読む負担を減らしていきます。
書くことが苦手なお子さまは、
ノート・漢字・英単語・作文・ワーク提出で苦労しやすいです。
字を書くのが遅い
字が乱れる
漢字の細部を間違える
英単語のスペルが覚えられない
作文が書けない
板書を写すだけで疲れる
書くことに集中しすぎて内容が理解できない
このような場合、
「きれいに書きなさい」
「何度も書きなさい」
だけでは負担が増えてしまうことがあります。
大切なのは、
書く量と目的を整理することです。
全部をきれいに書く必要があるのか。
覚えるために書くのか。
提出するために書くのか。
理解するために書くのか。
目的によって、書き方は変わります。
場合によっては、
口頭確認、選択問題、穴埋め、短文、図解などを使い、
書く負担を減らしながら理解を進めます。
算数・数学が苦手なお子さまの中には、
計算そのものよりも、
手順の整理や文章題で困っている子がいます。
問題文の意味が分からない
何を聞かれているか分からない
式を立てられない
図や表にできない
途中式が抜ける
符号ミスが多い
単位を間違える
分数・割合・速さで止まる
このような場合、
問題をたくさん解かせるだけでは、同じミスを繰り返すことがあります。
家庭教師では、
問題を解く前に、
「何を求めるのか」
「分かっている条件は何か」
「どの順番で考えるか」
を一緒に整理します。
数学が苦手な子ほど、
途中の考え方を見えるようにすることが大切です。
学習障害傾向のお子さまは、
英語で大きくつまずくことがあります。
特に、
アルファベットが定着しにくい
英単語のスペルが覚えられない
音と文字が結びつかない
文法のルールが整理できない
長文を見ると固まる
教科書本文を読むのに時間がかかる
単語テストで点が取れない
ということがあります。
英語は、読む・書く・聞く・覚える作業が多いため、
読み書きが苦手なお子さまには負担が大きくなりやすい教科です。
だからこそ、
最初から長文や難しい文法に進むのではなく、
単語、基本文、語順、教科書本文などを、
お子さまに合った形で整理していきます。
中学生の場合、
学習障害傾向と不登校が重なると、
内申点への不安が大きくなります。
内申点は、定期テストだけでなく、
提出物・授業態度・小テスト・課題なども関係します。
学習障害傾向のお子さまは、
この中でも特に提出物で苦労しやすいです。
まず大切なのは、
提出物を完全に放置しないことです。
全部完璧にできなくても、
出せる状態にする。
期限を確認する。
優先順位を決める。
学校ワークのどこを進めるか決める。
これだけでも、状況が変わることがあります。
学習障害傾向のお子さまに、
全範囲を完璧に仕上げることを求めると、
勉強が止まってしまうことがあります。
そのため、まずは点につながりやすい部分を守ります。
数学なら基本計算。
英語なら単語と基本文。
理科・社会なら重要語句。
国語なら漢字や学校ワークの確認問題。
「全部できないからゼロ」ではなく、
取れるところを確実に取ることが大切です。
不登校気味の場合でも、
学校とのつながりは大切です。
課題の範囲。
提出期限。
テスト範囲。
別室登校。
保健室登校。
進路相談。
家庭教師は学校の代わりではありませんが、
家庭内でできる学習や提出物の整理を通じて、
学校とのつながりを支えることはできます。
学習障害傾向があり、不登校気味のお子さまでも、
高校受験を完全に諦める必要はありません。
ただし、一般的な受験勉強と同じやり方では、
負担が大きすぎる場合があります。
大切なのは、
現実的な受験戦略を立てることです。
どの科目を優先するか
どこまで戻る必要があるか
内申点をどう守るか
提出物をどう管理するか
全日制高校を目指すのか
通信制高校も視野に入れるのか
お子さまに合う高校環境はどこか
入学後に無理なく通えるか
受験は、合格することだけが目的ではありません。
入学後に通えるか。
授業についていけるか。
自信を失わずに続けられるか。
ここまで考える必要があります。
家庭教師では、
目の前の点数だけでなく、
お子さまの特性と状態に合った進路を一緒に考えていきます。
高校生の場合、
学習障害傾向があると、英語・数学・古典・理科などで大きくつまずくことがあります。
さらに不登校気味になると、
単位
赤点
進級
留年
通信制高校への転校
高卒認定
大学受験
専門学校
推薦入試
など、考えることが一気に増えます。
高校生の場合も、
まずは完全に勉強を止めないことが大切です。
英語だけ。
数学だけ。
学校課題だけ。
赤点回避だけ。
通信制高校のレポートだけ。
高卒認定の科目だけ。
必要なところに絞って、
学習の糸をつないでいきます。
小学生の場合、
学習障害傾向があっても、
まだ「努力不足」「やる気がない」と見られてしまうことがあります。
しかし、小学生の段階で、
ひらがな・カタカナが定着しにくい
漢字を覚えられない
音読を嫌がる
計算ミスが多い
文章題が苦手
ノートを書くのが遅い
宿題に時間がかかりすぎる
という状態が続く場合、
早めに学び方を変えることが大切です。
小学生のうちに、
「自分は勉強ができない」と思い込んでしまうと、
中学生以降で大きく苦しくなります。
だからこそ、
早い段階で、お子さまに合った学び方を見つけることが重要です。