資料の特徴と選び方(資料種別)
資料の特徴・概略図
資料と一口に言っても、情報の鮮度、体系性に違いがあります。自分の得たい情報は何か、考えてから資料を収集するようにしましょう。
一般的には、知らない用語を調べるには参考図書、その時点での定説的な情報を得たいときには図書、図書と比べて関連性があり、新しい情報を得たいときには、雑誌、新聞などに当たります。
蔵書検索では、図書は1冊ずつ、雑誌は雑誌名ごとに登録されています。
下の図は、資料の特徴を概略的に図示したものです。資料を選ぶ時の参考にしてください。
参考図書
辞書・事典類
研究する分野で用いられる用語や基本概念を調べるのに利用します。冊子体だけでなく、データベースもあります。
目的・用途:その分野の用語を調べる
情報の性質:基本的な概念がまとまっている
例:日本大百科全書、日本国語大辞典
蔵書検索
本学に所蔵している辞典類を検索して探すことができます。冊子体の辞書・事典類は、開架室3階・参考図書コーナー(階段~グループスタディルーム付近)にあります。
本学契約データベースを検索 ※学術関係リンク集(百科事典・用語集)も参考にしてください
JapanKnowledge(辞書・事典等が横断検索できる)
年鑑・白書
研究する分野の近年の動向や統計データを調べるために利用します。
年鑑:ある分野の1年間の動向や統計をまとめたもの
白書:政府の各省庁が行政活動の現状などをまとめたもの
目的・用途:その分野の動向を調べる
情報の性質:近年の動向や統計データなど
刊行頻度:年刊
代表例:演劇年鑑、子ども・若者白書
蔵書検索
冊子体の年鑑・白書を検索できます。最新の年間・白書は、開架室3階の年鑑・白書コーナーにあります。
背にRのシール(青色)が貼ってあります。探すときの目印にしてください。
本学契約データベースを検索
JapanKnowledge(詳細(個別)検索 - 検索コンテンツのうち、「統計・年鑑」を選択します)
インターネットを検索
e-Stat(日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト)
各省庁
図書
体系的に情報がまとまっています。
概説書・入門書:概要や全体像を掴むのに利用します
一般書・専門書:専門的な議論の全体像を把握するのに利用します
目的・用途:全体像を掴む
情報の性質:体系的に情報がまとまっている
概説書・入門書の例:概説▲▲、●●入門
蔵書検索
冊子体・電子書籍を検索できます
協定校の蔵書を検索
他大学の蔵書を探す
雑誌記事
一般読者向けに書かれた、さまざまなジャンルの記事です。新しい情報を得ることができます。
目的・用途:その分野の新しい情報を探す
情報の性質:比較的新しいが体系性にやや乏しい
刊行頻度:週刊~季刊
例:教育心理学研究、栄養学雑誌、
本学契約データベースで記事を検索 学術関係リンク集(雑誌記事・学位論文)等も参考にしてください。
■記事の情報を探す(何という雑誌の何巻何号に記事が載っているのか、とう情報を探す)
Web OYA-bunko(大衆雑誌)
統合検索(国外の文献向け)
■記事を探して読む
雑誌に掲載されている記事を探す手順
データベースなどで記事の情報を探す
記事が掲載されている雑誌を蔵書検索で探す
雑誌は、開架室3階・雑誌架と地下書庫(B書庫)にあります
※所蔵がない場合は他機関の所蔵を探します
学術論文
図書よりも情報の速報性が高い資料です。ある分野でどのような専門的議論がされているのかわかります。専門家が読み査定した論文を査読付き論文といい、内容に信頼がおけます。
学術論文は学術雑誌や紀要に掲載されています。また、電子化され公開されているものもあります。
目的・用途:専門的に議論されているテーマを探す
情報の性質:比較的新しいが体系性にやや乏しい
刊行頻度:月刊~季刊
例:吉田昌志「尾崎紅葉の死 ─その前後(一)」『学苑』939号
学術論文の探し方
機関リポジトリやデータベースで、論文の情報を検索します。
■全文が電子で読めるもの
論文ファイルを画面上で閲覧、または、ダウンロード
■紙の雑誌でしか読めないもの
論文が掲載されている雑誌を蔵書検索で探して、閲覧・複写
※学術関係リンク集(雑誌記事・学位論文)でも、論文データベースを紹介しています。
機関リポジトリ(紀要のデータベース)
国内論文のデータベース
海外論文のデータベース
統合検索:複数のデータベースを横断検索できます
Google Scholar:複数のデータベースを横断検索できます
Web of Science:複数のデータベースを横断検索できます
ProQuest:博士論文も探せます
新聞
新聞
速報性が高い資料で、テーマに関する最新の情報を入手するのに利用します。
目的・用途:時事問題・最新情報を調べる
情報の性質:速報性は高いが断片的
刊行頻度:日刊~月刊
例:朝日新聞、Japan Times
図書館にある新聞(例)
日本の新聞
朝日新聞
読売新聞
毎日新聞
日本経済新聞
海外の新聞
Japan Times
新聞データベース
紙媒体の新聞と同じく、時事問題や最新情報を調べることができます。
過去の新聞記事が電子化され検索できるので、時系列でテーマに関する出来事などを追うこともできます。
目的・用途:時系列で出来事などを追う
情報の性質:断片的
例:朝日新聞クロスサーチ、Factiva.com、Japan Times Digital、ProQuest
データベースへのアクセス方法
図書館にある専用端末(ヨミダス歴史館、毎索)か、学術関係リンク集(新聞)からアクセスします。
日本の新聞
朝日新聞クロスサーチ(朝日新聞)
ヨミダス歴史館(読売新聞)
毎索(毎日新聞)
日経テレコン:大学版(日本経済新聞)※マイライブラリから利用
海外の新聞
Factiva.com(ProQuest)
FT.com(Financial Times)
Japan Times Digital(Japan Times)
ProQuest(New York Times が読めます)
インターネット
インターネットでの情報収集
インターネットの記事は手軽に入手できますが、玉石混淆であるため、記事の書き手や情報源に注意します。
例のように、発信者が明確なホームページを参考にするようにしましょう。
例
国や地方自治体のホームページ
独立行政法人のホームページ
教育機関のホームページ
企業が公開しているホームページ
参考文献
竹田咲子. "効率的に情報を探すには." アカデミック・スキルズ 10分講義ビデオ., accessed Nov 10, 2021, https://www.youtube.com/watch?v=86xL9l0zQmo.
佐藤望編著 ; 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦著. 2020. 大学生のための知的技法入門(アカデミック・スキルズ). 第3版. 東京: 慶應義塾大学出版会. https://lib.swu.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?ID=B00500380.