振り返ると、いつの間にか、長い道のりが出来ていた。
まだ、歩き始めたばかりだと思っていたのに・・・
ポケットの中には、大事にしていたはずの音楽が、
入れっぱなしのまま、埃をかぶっていた。
口ずさんでいたのは、いつだったのだろう?
レコードに針を落としたのは、いつだったのだろう?
今でも唄える歌が、たくさんあるのに
ずっと、ずっと、気付かないふりをしてきた。
振り向く余裕もなかった。