2026-18 十脚目の内分泌器官: 2026年2月26日
水産研究・教育機構 日本海区水産研究所 宮津庁舎にてY博士と神奈川大学のグループ、そして当研究室からは私と大学院生のT氏が参加して、甲殻類の内分泌器官のサンプリングについて技術指導を受けました。教科書や論文ではよく名前を聞く器官だけど、実際にその器官を摘出できる人が国内外に少なく研究の核心に迫る解析のネックになっていました。今回、主要な器官の摘出についてはしっかり学べたので、これから技術を習熟させていろいろな甲殻類研究に応用できたらと思います!(2026年2月27日)
2026-17 ヤドカリで溶かす3連休: 2026年2月20–23日
筑波でのシンポジウムを終え、その足で神奈川大学へ。そこで待っていたのは大量のヤドカリ標本。ちょっと前に思いついた研究で国内の研究者らに協力してもらい、仮説を検証するために標本からデータを抽出しました。梶本さんにも手伝ってもらい、天気の良い3連休をひたすら実験室で過ごしました。天気の良い3連休を....。主目的は2日目に終わったのですが、作業の途中で「あれ、そういえばあーゆーサンプルもあったよね?それ、ちょっとこの流れで再計測したらおもろいんじゃね?」という話になり、苦虫をすりつぶしたとしか思えない梶本さんの顔を見ないように強行して、それが連休中に終わらず今週の梶本さんの宿題になっています。きっと良いデータになるはず。きっとなる。きっとなるよ梶本さん....。(2026年2月24日)
2026-16 シンポジウム: 2026年2月19–20日
筑波大学で開催された学変Aシンポジウムにポスドクの梶本麻未さんと参加しました。私自身は人生初の筑波大学で、筑波自体も院生の頃に2度ほど来たっきりでしたので10年ぶり以上でした。学変の関係者は少なくポスター発表者リストを眺めても初めてお会いする方が多かったのですが、結構な数の方から「ああ、フクロムシの!」と声をかけていただきまして、フクロムシが徐々に有名になってきているのを感じました。また、モーリタニアでのサバクトビバッタ研究で超著名な前野ウルド浩太郎先生が会場におられまして、懇親会でドキドキ突撃を敢行しました。「院生の頃からブログや著書の大ファンですっ!!!」とミーハー全開でご挨拶させていただきましたが、めちゃくちゃ良い人でお酒まで頂いてしまいました。最高でした。最高すぎました...!シンポジウムもめちゃくちゃ面白くて、植物の話に聞き入ってしまいました。ヤドリムシがカニにつくるコブは虫コブではないそうですが、挫けずめげずちょっと解析してみたいと気持ちを新たにしました。(2026年2月24日)
2026-15 送別会: 2026年2月17日
修士の学生が就職のため広島を離れるということで送別会を開催しました。ついでに卒論・修論発表会の打ち上げも兼ねて、その他思いつくお祝い事もまとめてやりました。焼き肉をたらふく食べて、食後のデザートに白いノワール的なアレを食べて思い出量に下手したら勝るくらいの食料をお腹いっぱいにいただきました。卒論・修論は3名でしたが、2名はそれぞれそのまま修士と博士課程に進学するので、社会に出るのは一人だけです。またラボに遊びに来てください!(2026年2月18日)
2026-14 茶臼山(広島県江田島市): 2026年2月16日
今月2度目の江田島市にある茶臼山に夜磯に出動しました。今回は卒研生の魚類調査+D論学生のためのカニ採集でした。気温はそこまで低くなく、作業しているとじっとりと汗が流れることも。途中から霧が濃くなり、近くで作業していた人をかろうじてヘッドライトで認識できるくらいまで視界が悪くなりました。腰ほどまで水に浸かって採集していたのですが、自分の立っている位置がどの方向なのかもわからなくなり、なかなか恐怖を感じました。成果はどちらも上場で、睡魔に打ち勝ちながら行った甲斐がありました。どうやらこれで今シーズンの夜磯は最後だったようで、来月からは夕方に磯に行けそうです。ヒャッホウ!(2026年2月16日)
2026-13 オンラインシンポジウム: 2026年2月15日
公開シンポジウム「動物科学の最前線:めくるめく多様性を科学する(4)にて発表の機会をいただきました。キリンやカマキリ+ハリガネムシ、アブラムシと植物の虫コブ形成、シジュウカラの動物言語学と豪華な顔ぶれの末席に加えていただきました。300名を超える視聴者だったようで、フクロムシの知名度もきっと爆上がりしたと思います。えげつない量の質問を寄せていただいて、私の後に講演された佐藤拓哉先生のお話をほとんど聞けず残念でした。それでも初めてあっという間に終わったしまった喪失感がすごく、対面だったらこの後で居酒屋だったのに...といらぬ妄想をしながらこのブログを書いています。フクロムシはたくさんの共同研究者や学生さんの協力で少しずつ情報の解像度が上がってきています。面白い成果を発表できるように気持ちを新たに頑張ります!(2026年2月15日)
2026-12 修士論文発表会: 2026年2月13日
月曜日の卒論発表会から引き続き、本日は大学院生物資源プログラムの修士論文発表会でした。ラボ立ち上げ時から指導委託を受けていた広島大学の学生と金沢大学の学生がたまたま同日に発表会でした。一人はフクロムシの地域ごとの種組成や宿主をメス化する力の比較について、もう一人は能登半島のヨコエビ群集の震災前後の比較です。あっという間の2年間でしたが、二人ともしっかりとしたデータを積み上げて良い発表になったと思います(金沢大の方も発表は無事に済んだと信じています...)。2年間お疲れ様!(2026年2月13日)
2026-11 卒業研究発表会: 2026年2月9日
本学生物生産学部の水圏統合科学プログラムの卒業研究発表会がありました。当研究室からは1名の発表者で、大学周辺のため池の水性動植物群集を1年間追跡した研究内容を発表しました。当研究室に正式配属された1期生でしたが、いきなり私の専門から外れるテーマを希望してくれて研究室の幅が広がりました。今となっては群集生態を扱っている学生が3名もいるラボに。なんで。そんな彼も4月から修士の学生として引き続き活動を続けます。まずはこの卒業研究の内容を学術論文にまとめて、新しい研究デザインを詰め切りましょう。(2026年2月9日)
2026-10 基礎生物学研究所にて打ち合わせ(愛知県岡崎市): 2026年2月5日
東北大学浅虫臨海の岩崎藍子先生と基礎生物学研究所の渡辺英治先生と共同研究の打ち合わせを実施しました。なんだか楽しそうなことができそうな予感がしますが、実施までにかかる時間が長いのか短いのが、律速がどこにあるのか色々と不安がまとわりついています。が、実際に対面であーだこーだと議論できる機会があると一気にトラブルシューティングが進んで段取りが具体化されていきます。このプロセスがとても楽しいので異分野交流はやめられない...!!!(2026年2月9日)
2026-9 サンプル処理: 2026年2月4日
先月の豊潮丸の航海調査からうちの学生が持ち帰ってきた魚類サンプルの処理をしているようです。他のラボからも魚に詳しい同期がワラワラと集まってきて種判別について激論を交わしていました。私は議論には加われませんでしたが、こういうラボの垣根を超えて好奇心ベースでデータを蓄積させていくのはとても健全な活動だと実感しました。興味を持つ人の数だけ新しい視点が生まれると信じていて、実際に今回も思いもよらない発見があったようです。こういう環境を提供し続けるのもPIとして仕事だと考えていますので、卒論・修論・博論のメインテーマを疎かにしないペース配分を学びつつ自発的な学びを深めて欲しいと思います。おしゃれな研究室を....と頑張っていますが、部屋中が魚で生臭い日が来ようとは....。(2026年2月9日)
2026-8 ハチ干潟(広島県竹原市): 2026年2月2日
恒例のハチ干潟での魚類相調査でした。今回は私+学生5名!そして広島工業大学の近藤裕介先生の研究室と大阪ウミウシ研究会のメンバーもそれぞれの調査で集まりました。ハチ干潟では久々の満月の調査となりました。いつものようにポイントごとに魚類を採集して、担当学生が同定と全個体数の計測をこなしていきます。だいぶ参加メンバーも作業に慣れてきたようで黙々と作業していました。風もなく調査日和でしたが寒さが堪えました。鼻水は止まりません。もう止まりません。転石帯ではヨツハモガニの仲間やサメハダオウギガニなどがたくさん見えました。あとクモヒトデの仲間が石と石の間に挟まれる形でたくさん隠れていて、寒さのせいか動きは鈍くダラーんとした状態で多くの個体が転がっていました。不思議。(2026年2月2日)
2026-7 茶臼山(広島県江田島市): 2026年2月1日
学生と相談して研究に使えそうな小型カニ類の採集を思いついて急遽、夜磯に繰り出しました。学生3名と技術職員さんの5名で江田島市の茶臼山周辺の磯へ行きました。満月の大潮で深夜1時すぎでもほんのり明るく、風もなく、ただ寒くて冷たいだけで済みました。狙ったカニは獲れましたが、普段なかなか自由な採集を楽しむ時間が少ないので無脊椎動物を中心に探し回りました。最近は臨海実習で磯の生物を見る機会が減ったのでパッと生物種名が出てこないことが多いのですが、クマノアシツキやババガゼ、エダジマホンヤドカリ、コシダカウニ、ブドウガイなどなど研究対象として気になってる種やそれ以外にもたくさんの生き物が採集できました。同行者が多いと珍しいものも穫れるので尚楽しいですね。(2026年2月1日)
2026-6 笠岡市立カブトガニ博物館(岡山県笠岡市): 2026年1月31日
昨年から共同研究を実施している笠岡市立カブトガニ博物館へ神奈川大学の大平剛先生一行と広島工業大学の近藤裕介先生と伺いました。まずはこの1年の広島大学と神奈川大学でのカブトガニを用いた研究の結果について説明し、2年目に向けた具体的な相談ができました。昨年は「カブトガニ、1齢幼生はそもそも研究室でどのくらいちゃんと飼育できるんや?」というところからのスタートでしたが、思った以上に飼育はできる感触を得られました。1年で到達できる齢期も博物館と変わらないことがわかったので2年目はもう少し成長に沿った色々なパラメータを取れたらと思っています。カブトガニがずっと研究室にいる状況が続いているので少し麻痺していましたが、やはり保全が必要な種であると同時にしっかりとしたデータの蓄積を続けていかないといけない生物であることを再認識しました。(2026年1月31日)
2026-5 ため池調査(東広島市): 2026年1月27日
2025年1月から開始したため池調査のファイナルでした。本当は先月で終わりでしたが、昨年1月は色々と試行錯誤の時期だったので調査方法が少し変更になったこともありやり直しました。これで12ヶ月のデータが揃ったので大学近くのため池の動植物群集の季節変化などを俯瞰できると期待しています。この調査では2つのため池に定点を設定して月に一度の頻度で手網ガサガサで水生動物を調べましたが、全ての個体をできるだけ同定して全個体数を計数したので当初想定していた作業量を大幅に超えました。実際に手を動かしてみないと設定した調査デザインが持続可能なのか全然わからない良い経験でしたし、1つの池のデータ解像度をどれくらい下げれば調査する池の数をもっと増やせるのかといった、データの解像度とスループットのバランスを学生自身も考えることができた1年だったと思います。この研究はここで区切りですが、4月からはまた別の視点でため池調査に取り組む予定です。(2026年1月28日)
2026-4 豊潮丸調査: 2026年1月19–23日
広島大学の実習船「豊潮丸」による調査航海を広島県沖と愛媛県沖で実施しました。広島大学からの参加者に加えて、他大学から研究者と学生が集まり総勢20名の定員ギリギリのチームとなりました。今回の調査では、スミスマッキンタイア採泥器、ドレッジ、ビームトロールを用いて定性生物を実施しました。我々のチームはとあるエビ類とカニ類の採集を目的にしていたのですが、目当ての生物はほとんど得られずでした。その代わりに(?)、参加者は各々の興味のある生物を得られていたようでした。初日の夜は呉基地に寄港だったので、夜中の干潮時間に江田島市の海岸での生物調査も実施しました。めっちゃ寒かったですが、各自思い思いの生物を探して、珍しい生物もちらほら採集できていました。自分の研究室だけでは捌ききれない数の生物数と種数が取れるので学内外の色々な研究室から参加してもらうのが楽しいなと実感しました。また4月以降も実施予定ですので、瀬戸内海の海洋生物調査に興味のある方はぜひ参加をご検討ください!(2026年1月24日)
2026-3 学術変革A 時計タンパク質学領域会議(グランディア芳泉@福井県あわら市): 2026年1月8–10日
公募班として参画している学術変革A「時間タンパク質学」の領域会議に梶本麻未さんと2人で出席しました。時間生物学のフロントランナーの先生方が集う会議ですが、今回は各チームの学生や若手の方も多く参加しており、非常に熱気のある会でした。合宿形式のため部屋は参加者5名との相部屋で、遅くまで研究の話にどっぷりと浸かることができました。私の発表は最終日の最後の方でなかなか参加者の皆さんに名前と顔と研究内容を知ってもらえたか不安が残る形ではありましたが、「あ、カニの人だ!」くらいは記憶に残ってくれたらいいなと願うばかりです。アカテガニ研究が始まったのが2018年で、気づけばもう7年...。そろそろ成果を世に出さないといけません。今年はアカテガニの論文たくさん書きましょう!(2026年1月10日)
2026-2 元宇品海岸(広島県広島市): 2026年1月7日
今月の広島での調査第一弾です。広島市内の元宇品海岸に学生3名(A村、K嶋、F本)と言ってきました。干潮は6:00ということで、4:30から7:00まで魚類相の調査を実施しました。調査中に転石をめくって無脊椎動物も探しましたが、岩礁域と砂地では全く生物相が違っていて、先月までは全く見かけなかったホオズキフシエラガイやヘラムシ類がわんさかおりました。マダラウミウシは8月からずっと観察できていますが、だんだんと個体サイズが小さくなっているように思います。縮んでいるのか、世代交代をしているのか。。。ヨツハモガニ(?)も最終脱皮に近いサイズが採れ始めましたのでそろそろクモガニ研究のギアも入れねばなりません。気温は0度と極寒でしたが、風もなく、雲もなく、清々しい朝日と豪華絢爛なフェリーを眺めながらの網ガサとなりました。(2026年1月7日)
2026-1 阿島川河口干潟(愛媛県新居浜市): 2026年1月2日
あけましておめでとうございます。昨年に引き続き今年も1月2日の早朝の干潮時間に地元である愛媛県新居浜市の干潟にまいりました。今年も昨年同様に近藤裕介先生(広島工業大学)と近藤芳正教諭(新居浜市立角野小学校)と息子(14歳)に加え、甥っ子(11歳)も加わり2026年初フィールド調査を実施しました。01:00から04:00まで干潟を歩き回ったのですが、風が強めなこともあってか生き物が少なめ。なんだか昨年に比べると海藻も海草も少ないような...。昨年はヤドカリもちょろちょろしていてウミサボテンもこんにちわをしていたのですが、なんとも生き物が少なかったです。とはいえ、いろいろ見つかりました!今年もどんどん行きます!(2026年1月3日)