これまでのイベント

2024年6月8 日

場所:明治大学中野キャンパス  

【発表1研究相談】13:00~14:00 

【研究相談】 

発表者:趙氷清(早稲田大学大学院日本語教育研究科・博士後期課程)

タイトル:中国人学習者の文中イントネーションの習得と指導ー「アクセントの弱化」に特化した指導法の提案を目指して
概要:前回の研究会では「の」で連結する2要素間の基本イントネーション型における「アクセントの弱化」の生成状況の予備調査の結果を報告した。今回は「限定・非限定」の文の「アクセントの弱化」の生成状況をご報告する。また、博論の全体構成についてもご意見いただきたい。

14:00-14:30 質疑応答

 

14:30-15:30

【研究相談】 

発表者:比嘉彩乃東京都立大学大学院修士2年

タイトル:外国人日本語学習者及び日本語母語話者による日本語発話が日本語母語話者に与える印象についてー「中立」音声に着目してー
概要:


15:30-16:00

16:00-17:00

【研究相談】

発表者:沈 希津(早稲田大学日本語教育研究科・博士後期課程)

タイトル:初級の韓国人学習者の特殊拍の知覚における知識の影響

―テ形の規則と既知語・未知語を中心に―
概要:本研究では、韓国人学習者の特殊拍の知覚について、音の聞き取りだけでなく、動詞テ形という項目に関わる知識を観点に入れて考察する。学習者の持っている2種類の知識「テ形規則」と「既知語か未知語か」が、特殊拍の知覚にどのように影響しているのかを見るため、3つの調査を行った。調査Ⅰ:特殊拍を聞き取れるかどうか。調査2:動詞テ形を含む文を聞き、その意味を弁別できるかどうか。調査3:テ形の規則や意味である。調査結果の中で特徴的なものは、「変えています」と「帰って」います」の弁別が難しい点であり、今後、さらに知識を要因として考察していく。

 17:00-17:30 質疑応答


2024年5月11日

場所:早稲田大学(早稲田キャンパス  3号館2階202教室)

【研究へのファーストステップ】

今回、東京音声研究会では、これから音声研究を始める方々との交流を目的とした企画を設けました。

新しい研究やはじめて研究をする学部、修士、博士課程の学生の方々が気軽く自分の研究について紹介し、お互いの理解を深めます。

発表は各30分で2回、部ごとに二つのブースを設置

ブースを移動し、2回の発表を聞き議論する

発表者(1):趙氷清(早稲田大学大学院日本語教育研究科・博士後期課程)

タイトル:中国人日本語学習者の文中イントネーションの生成実態

ーアクセントの弱化を中心に

発表者(2):サイティマイ(早稲田大学大学院日本語教育研究科・博士後期課程)

タイトル:拗音の知覚と生成におけるベトナム人学習者の特徴
 

発表者(3):米瑞杰(埼玉大学人文社会科学研究科・博士前期課程)

タイトル:中国人日本語学習者の特殊拍学習と学習ストラテジーの使用


発表者(4):ハンスミン(早稲田大学大学院日本語教育研究科・博士前期課程)

タイトル:JPOPや童歌を用いた日本語リズム教育
 


2024年4

日時:3 月9日(土)

時間:14時00分~17時00分

場所:オンライン開催

【研究相談】14:00~15:00

発表者名:連イ(早稲田大学 大学院日本語教育研究科 修士課程)

タイトル:中国人日本語学習者が相手の感情表現に共感を示す発話の音声分析

      表現主体の期待と理解主体の反応に着目して

概要:本研究は、待遇コミュニケーションの枠組みに基づき、中国人日本語学習者の共感を示すような音声の特徴、および共感を求める場面で伝えたい共感という「意識(きもち)」が音声という「形式(かたち)」で伝えられるのかということを明らかにしようとする。その結果を踏まえて、今後の日本語音声教育において、「共感できる音声」「気持ちを伝える音声」のために、どのような音声支援が求められるかに対して提言を行う。


15:00-15:30質疑応答


【発表2 研究相談】15:40~16:40 

発表者名:趙允彬(チョウ ユンビン)(早稲田大学 大学院日本語教育研究科 修士課程

タイトル:感謝の意を表す表現に関する音響的特徴

     日本語母語話者の聴覚印象に着目して

概要:近年、音声コミュニケ ー ションに不可欠な条件として、パラ言語情報が注目されている。パラ言語情報は、話し手の発話意図が反映されており、文字のみでは見えず、音声によって伝達されるものである。こうしたパラ言語情報によって感謝や謝罪といった細やかな感情が相手に上手く伝わらないと、自身も知らぬ間に相手に不快感や誤解を与え、コミュニケーションや人と人との関係性まで影響を及ぼすのだ。筆者は、日頃からよく耳にする感謝表現「ありがとう」「ありがとうございます」に着目してパラ言語情報の分析を行い、日本語学習者の自己表現に貢献する音響的特徴が何かを明らかにすることを目的とする。本発表では、本研究の流れや事前に行った予備調査の報告をする予定である。また、これからの調査の方向性について相談させていただきたい。

16:40-17:10 質疑応答



2023年10

日時:107日(土)

時間:14時00分~1600分

場所:オンライン開催


【研究相談】14:00~15:00

発表者名:沈 希津(シム ヒジン)(早稲田大学大学院 日本語教育研究科・博士後期課程)

タイトル:韓国人学習者のテ形習得における特殊拍の知識と運用

概要:韓国語を母語とする日本語学習者にとって動詞のテ形はまず動詞を辞書形やマス形からテ形に変えるルールである文法知識の獲得を要する。学習者がテ形を習得する中で、特殊拍の運用についてはどのような解明と考察が必要なのかについて明らかにしたい。 

15:00-15:30 質疑応答



2023年7

日時:7月8日(土)

時間:1400分~17時10分

場所:明治大学 中野キャンパス 高層棟2階201教室


【研究相談1】14:00~15:00

発表者名:朴 彩恩(パク チェウン)・鮮于 媚(ソヌ ミ)(埼玉大学人文社会科学研究科)

タイトル:同意を表す「それな」の使用実態とその音調についての研究

     ーSNSを中心とした分析から見えたものー

概要:本研究は、2010年代に新しくできた「それな」という同意を表す若者言葉の用法と特徴を明らかにすることを目的にする。この「それな」のイントネーションは、SNSを中心に使用され、その特徴は明確ではない。また、「それな」の前後の表現の多様性から若者を中心にその使用の範囲が広くなっていると思われる。筆者は、「チンチャそれな」といった韓国語と日本語のミックス語を中心にその実態を把握し、新しいイントネーションの派生について考えたい。その第一歩として、SNSの「それな」の前後の文脈や使用例の分析を試みた。本発表では、今までできたSNS調査の分析結果の報告と、これから行なう調査の方向性について検討を行う予定である。

15:00~15:30 質疑応答


研究相談2】15:40~16:40 

発表者名:沈 希津(シム ヒジン)(早稲田大学日本語教育研究科 博士後期課程)

タイトル:韓国人学習者のテ形習得における特殊拍の知識と運用
概要:韓国語を母語とする日本語学習者にとって動詞のテ形はまず動詞を辞書形やマス形からテ形に変えるルールである文法知識の獲得を要する。学習者がテ形を習得する中で、特殊拍の運用についてはどのような解明と考察が必要なのかについて明らかにしたい。(前回の相談に続き、具体化した調査概要について相談させていただきたいと思います。詳しくは次の2点についてです。①具体的なRQについて、②各調査の意義と目的について)

 16:40~17:10 質疑応答



2023年6

日時:2023年610日(土)

時間:1400分~1715

場所:早稲田大学 早稲田キャンパス 22号館2階201教室(オンラインもあります)


【研究相談1】14:00~15:00 発表の形式:対面

発表者名:川村幸 氏(杏林大学・大学院国際協力研究科博士前期課程)

タイトル:ポーズのバリエーションが日本語学習者のスピーチの印象に与える影響―意味と気持ちを伝えるために―

概要:本研究では、日本語学習者のスピーチが、ポーズ学習により変化するかを観察するため、録音調査及び、聴取実験を行う。特にポーズのバリエーションを増やすことが、わかりやすく内容を伝えることだけでなく、話者の気持ちを伝えるために有効であるかどうかを検証したい。また、学習者が自分のスピーチに的確なポーズを挿入し、気持ちが伝わるスピーチを自ら形成できるようになる学習方法を、実践研究を通して提案したい。実験の方法や、方向性について、ご意見を頂きたく、皆様どうぞよろしくお願い致します。

 15:00~15:30 質疑応答

 

【研究相談2】15:45~16:45 発表の形式:対面

発表者名:沈希津 氏(早稲田大学・大学院日本語教育研究科博士後期課程)

タイトル:韓国人学習者のテ形習得における特殊拍の知識と運用

概要:韓国語を母語とする日本語学習者」にとって動詞のテ形はまず動詞を辞書形やマス形からテ形に変えるルールである文法知識の獲得を要する。その文法知識を覚え、テ形を正しく作ることができることは、学習者がテ形を発音する・聞き取る上で欠かせないと言える。テ形には音便により特殊拍が現れるが、学習者にとって特殊拍は習得することが難しいと言われる項目でもある。学習者がテ形を習得する中で、特殊拍の運用についてはどのような解明と考察が必要なのかについて明らかにしたい。

 16:45~17:15 質疑応答



2023年5

日時:2023年5月13日(土)

時間:1400分~16時00分

場所:明治大学 中野キャンパス 高層棟2階201教室(オンラインもあります)


【研究発表】14:00~15:00 発表の形式:対面

発表者名:渡邉咲氏・劉羅麟氏・伊藤茉莉奈氏・小林美希氏(早稲田大学)

タイトル:日本語の合成音声を用いた講義動画の作成—合成音声の調整方法の報告—

概要:筆者らは、2023年度より早稲田大学大学院日本語教育研究科が提供するオンデマンド科目「日本語教育学入門」で使用される講義動画を合成音声を用いて作成した。さまざまな合成音声上の問題が浮上したが、主に聞き手の理解に関わる合成音声上の問題は、以下の3つに分類できることがわかった。1、意図しない漢字の読み方になる。2、ポーズの有無・ポーズの長さ。3、アクセント。本発表では、これらの問題点の調整方法を報告する。

15:00~15:30 質疑応答・意見交換



2023年1月

日時:2023年1月28日(土)

時間:13時30分~16時30分

場所:早稲田大学 早稲田キャンパス 22号館2階201教室(オンラインもあります)


【研究発表】13:30~14:30 発表の形式:対面

発表者名:楽タンニ氏(早稲田大学日本語教育研究科)

タイトル:シャドーイングを取り入れた自律音声学習における学習意欲の維持―長期継続者のインタビューから―

概要:本研究では、自律学習としてシャドーイングを3年以上継続した日本語学習者2人を対象にアンケート調査とインタビュー調査を行い、SCAT分析を行った。その結果、長期継続者の特徴と学習意欲を維持する工夫が明らかになった。研究結果を踏まえ、日本語学習者に対し、自律学習で遭遇したシャドーイングの困難を積極的に捉えること、学習意欲を維持する工夫を創出する力を持つようになることを提言した。日本語教師に対し、日本語愛の重要性を指摘した。 

14:3015:00 質疑応答

 

【研究相談1】15:1016:00 発表の形式:オンライン

発表者名:鮮于媚氏(埼玉大学人文社会科学研究科)

タイトル:日本語の発音授業を作ることについて

概要:本発表は、日本語の発音授業のあり方や具体的な実践を行い、今後の授業の一つの方法としての提案をすることを目的としたものである。最終的には、日本語のレベル別の教案の作例を作成し、日本語の発音授業に興味を持つ方々へ情報を提供することである。本発表では、発表者が今まで実施した授業や学生の反応、ボランティアとのかかわりなど、さまざまな側面から見えてきた内容を紹介し、参加した方々と意見交換をしていきたい。


【研究相談2】14:0015:00 

発表者名:Lae Lae Htun(レイレイ氏)(埼玉大学理工学研究科博士後期課程)

テーマ:Prosodic Features of Japanese Emotional Expressions in an Interactive Senses:

    Focus on analysis of emotional expressions between native Japanese and foreigners (Japanese Language Learners)

    プロソディー特徴からみた日本語の感情表現

    -日本語母語話者と非母語話者間の感情表現の差に着目して- 


>共同研究者からの追加情報:

こんにちは。共同研究者の鮮于媚(ソヌミ)です。レイレイさんはミャンマーからの留学生で現在、埼玉大学の理工学研究科に所属しながら留学生として日本語を学んでいます。この研究は、話し合いの中、レイレイさん自身が感じたエピソードから研究としてどのような形で科学的かつ客観的に説明ができるのかについて考えました途中の研究計画でより多くの方々に説明をしながらご自身でも理解できるようにしたいと思って、今回発表に至りました。ミャンマー語話者にとって、感情表現だけではなく、日本語の母音や「撥音」との関係性、特殊拍の聞き取りなど、「ツ」と「ス」の聞き取りや生成についても話し合いました。まだ、しっかりと決まったわけではないですが、多くの方々から、情報をいただけると大変助かります。 

>資料は英語で、発表は日本語と英語になります。



2022年12月(さいたま言語研究会と共催)

日時:2022年12月3日(土)

時間:13時20 分~17時30分

場所:埼玉大学 全学講義棟1-202、206(講演会) 

プログラム:

口頭発表

[発表1]13:20~13:40 

Lae Lae Htun(埼玉大学理工学研究科大学院生)・鮮于媚(埼玉大学)

「インタラクティブな場面における日本語の感情表現の韻律特徴の調査―「ん」を用いた感情表現について―」

13:40~14:00 質疑応答


[発表2]14:00~14:20

杜赫(埼玉大学大学院人文社会科学研究科大学院生)・鮮于媚(埼玉大学)

「中国語を母語とする日本語学習者の撥音の知覚と生成について―前後母音が広母音と狭母音による難易度の差についてー」

14:20~14:40 質疑応答


[発表3]14:40~15:00

馬若君(埼玉大学人文社会科学研究科大学院生)・鮮于媚(埼玉大学)

「中国語母語話者の日本語の発音学習の実態とその多様性に関する研究―初対面会話の内省調査と学習ストラテジーを中心に―」

15:00~15:20 質疑応答


[発表4]15:20~16:00

劉羅麟(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

「「ニ・リ」と「ニャニュニョ・リャリュリョ」の混同から見た母語の影響―音声学と音韻論の観点から立てた仮説―」

16:00~16:20 質疑応答


[講演]16:30~17:30

(さいたま言語研究会と共催)

森篤嗣(京都外国語大学教授)

「研究テーマの選び方と突き詰め方」



2022年7月

日時:7月9日(土)14:00~18:00(予定)(日本時間) 

場所:オンライン開催


【研究相談1】14:00~15:00

発表者名:杜赫(トカク)氏、鮮于媚(ソヌミ)氏(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

タイトル:中国語を母語とする日本語学習者の撥音の知覚について

  ー前後母音が広母音「a」と狭母音「u」を中心にー

概要:日本語教育現場では、複数の言語環境に置かれる子供の言語習得は非常に重要な課題となっている。本研究は、日本に住んでいる12歳(12歳で家族と来日し、日本語初級レベルで公立中学校に通う)から17歳までの年少者日本語学習者を対象とし、日本語の発音学習の不安と状況を把握し、必要な教育支援をすることが最終目的である。様々な観点からのアプローチが考えられる中、本研究では、その第一歩として、日本語の撥音に注目した。特に、筆者が経験した中では、撥音の先行する母音と後続する母音が違う場合は知覚難易度が高く、その問題点を明確に把握する必要があると考えた。そこで、本研究では、日本に住んでいる12歳から17歳までの中国語を母語とする年少者日本語学習者を対象として、撥音の前後母音は広母音の一つ代表「a」、狭母音の一つ代表「u」を取り上げ、日本語の撥音知覚実態を調査することにした。

15:0015:30 質疑応答


【研究相談2】15:3016:30

発表者名:馬若君(バジャククン)氏、鮮于媚(ソヌミ)氏(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

タイトル:中国語母語話者の日本語の発音学習の実態とその多様性に関する研究

―初対面会話の内省調査と学習ストラテジーを中心に―

概要:近年の日本語教育の現場を勘案すると、多様な学習方法を用いて日本語を学習している学習者が増えていると感じられる。特に、中国語を母語とする日本語学習者の中では、漢字情報から“簡単に”N1(日本語能力試験)に合格し、それ以降の学習目標があいまいなまま上級レベルと分類される場合が多い。また、多様なツールを利用し、言語学習が可能となっていることから、一貫した学習傾向やストラテジーなどの判断はより難しくなった。そこで、これらの多様性に対する継続可能な支援を考えるべく、N1の合格者、さらに、学習環境や背景が異なる学習者がどのようなコミュニケーションや学習ストラテジーを持っているのかを調査することにした。調査は、中国語を母語とする上級日本語学習者(N1合格レベル)を対象とし、母語話者と初対面の会話を実施、それぞれ内省調査および学習ストラテジー調査を実施した。コミュニケーション能力と発音能力の自己評価また母語話者評価から何が見えたのかを議論する。

16:3017:00 質疑応答



2022年5月

日時:5月14日(土)14:00~16:00

場所:オンライン開催


【研究発表】14:0015:00

発表者名:伊藤茉莉奈氏(早稲田大学日本語教育研究科)

タイトル:新たなパラダイムから捉える日本語の音声

概要:日本語教育の文脈において、認識論的パラダイム・シフトが起きたとされる。しかし、新たなパラダイム・シフトを踏まえて音声教育の議論が活発に進められているとは言えない。そこで本研究では、認識論的観点から音声教育に関わる議論や対話が活発化することをめざし、新たなパラダイムから音声を捉えなおすことを試みる。正しさや自然さという評価を軸とした捉え方ではなく、皆異なりのあるものとして、社会に包摂していくものとして音声を捉えることを提案する。

質疑応答:15:0015:30


2022年4月

日時:4月9日(土)14:00~16:00

場所:オンライン開催

【研究発表】14:0015:00

発表者名:木元めぐみ氏(所属:神戸大学国際文化学研究推進センター)

タイトル:日本語韻律の下降傾向を数値化する試み

概要:音声言語の発話に観察されるピッチの下降傾向は、物理的な現象として、多くの言語に観察される。その下位分類にはデクリネーション、ダウンステップ、文末下降等があり、それらを単独に分析した研究が多数行われてきた。これらの要素は、アクセント成分とも制御関係にあるが、下降傾向全体の中の制御関係という考え方を反映してピッチを数値化(測定あるいは算出)した研究は多くない。本発表では、ある音声合成モデルに韻律の各要素を当てはめ、デクリネーションを基にした他要素の数値算出の試みの紹介と、再検討している部分について簡単な進捗報告を行う。

質疑応答:15:0015:30



2022年3月

日時:3月12日(土)14:00~17:00

場所:オンライン開催

【研究相談】14:00~15:00

発表者:渡邉咲氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

テーマ:中国語母語話者の長音拍の習得研究

    -文レベルでの生成に着目して-

質疑応答:15:00~15:30



2022年1月

日時:1月22日(土)14:00~17:00

場所:オンライン開催

【研究相談1】14:0015:00

発表者:馬若君氏・鮮于媚氏(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

テーマ:中国人学習者の日本語の発音学習の実態とその多様性に関する研究

ー多様な場面を取り入れた評価と学習ストラテジーの調査を中心にー

概要:従来の研究では、ネイティブレベルに達したとされる日本語学習者がいかにして音声学習ストラテジーを活用し、日本語の音声を習得できるのかを調査した研究が主となっている。近年の日本語教育の現場を勘案すると、多様な背景を持つ学習者および多様な学習方法を用いて日本語を学習している学習者が増えていると感じられる。そこで、本研究では、従来の研究方法を踏まえつつ、さらに、多様な学習背景を持つ学習者のストラテジーを把握するため、音声学習ストラテジーを調査することにした。従来の研究手法に加え、本研究では、日本語学習者(主として、中国語母語話者)の発音に評価に関わる尺度も多様化し、次の点を中心に調べることにした。具体的には、1) 発音の正確性、2) 明瞭度、3) コミュニケーション能力を焦点に当てる。なお、日本語学習者の音声学習状況を把握するためのストラテジー調査および内省インタビューを計画した。これらの調査を行い、日本語学習者が音声を学習するとき、どのような困難点があるのか、または、どのような意識を持って学習を進めているのか、日本語音声学習時にどのような支援ができるのかについて、さらなる検討をしたいと思う。

質疑応答:15:0015:30


【研究相談2】15:3016:30

発表者:杜赫氏・鮮于媚氏(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

テーマ:インタラクティブな場面における日本語の感情表現の韻律特徴

-中国語母語話者による感情表現を中心に-

概要:本研究は、日本語学習者にとって学習や表現意図の把握が難しいと言われている日本語の感情表現の特徴を中心に 中国語母語話者による実験を行い、実態を把握する。一般的に、日常会話には、言語的表現、非言語的表現という二つの方面に分けられている。言語的表現には、パラ言語表現がその中心となっている表現の一つであると考える。この表現、つまり、パラ言語表現と分類されている表現は、発話者の母語または文化と緊密に繋がっていると思われる。本研究では、従来研究に基づき、日本語における感情表現の韻律的特徴を把握する。また、中国語を母語とする日本語学習者による日本語の感情音声の生成特徴および知覚判断を検討する。特に、本研究では、より自然な感情表現を取り出すため、「カードゲーム」を用いた研究手法で検討を試みる。本研究では、感情表現を大きく捉え、韻律特徴としては分析が難しい笑い声にも注目し、分析を試みる。

質疑応答:16:3017:00



2021年以前(整理中)


2021年12月25日、東京音声研究会のお知らせ

日時:12月25日(土)14:00~17:00(予定)(日本時間) 

場所:オンライン開催

*オンライン開催に参加するためには、事前申し込みが必要です。

https://forms.gle/1o8UuwxvvFrJtwfN6

*12月24日まで申し込みをしてください。

ZOOMの情報は、12月25日の午前中に送ります。

【研究相談(1):14:00-15:00】

発表者名:楽 タン二氏(早稲田大学 大学院日本語教育研究科)

タイトル:言語処理における自動化のプロセスのため

     ー暗示的統計学習の観点からー

要旨:自分の日本語習得の経験から、シャドーイングと多読は言語処理の自動化に効果があると分かった。そこで、なぜシャドーイングと多読は自動化に有効なのかという疑問が生じた。先行研究ではチャンクは流暢さの源とされ、シャドーイングと多読を通し、チャンキングが行われると述べられている。また、チャンクの根底には暗示的統計学習のメカニズムがあると言われている。自分の経験と先行研究により、暗示的統計学習はチャンキングを促進し、チャンキングは言語処理の自動化に有効であるという仮説を立てた。本研究では、その仮説を実証していきたい。

15:00-15:30 質疑応答

【研究相談(2):15:30-16:30】

発表者名:劉 羅麟氏(早稲田大学 大学院日本語教育研究科)

タイトル:学習者の母語を活用した日本語の音声の授業

ー効果を検証するための課題設定や調査方法の検討ー

・要旨:これまで発表者は、音声教育における学習者の母語の役割を探究するために、中国語話者を対象に5週間の教育実践を試みました。この教育実践では、学習者の「達成感」を重要視し、アンケートとインタビューといった学習者の「主観」を表すデータから、学習者の学びについて調査しました。今回新たに実施する実践研究では、学習者の「主観的な達成感」に加え、学習者の発音と聴取の「客観的な変化」も明らかにしたいと考えます。そのため、研究会では、課題設定(授業前後の発音・聴取課題)と調査方法(前述の課題の評価方法など)について、

 皆様のご意見ご助言をお伺いしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

16:30-17:00 質疑応答


東京音声研究会事務局

=========================

2021年10月9日、東京音声研究会のお知らせ

日時:10月9日(土)14:30~18:00(予定)(日本時間) 

場所:オンライン開催

*オンライン開催に参加するためには、事前申し込みが必要です。

https://forms.gle/a1rZxtZxkXQeQ2dZ6

*10月8日まで申し込みをしてください。

ZOOMの情報は、10月9日の午前中に送ります。

【研究発表(1):14:30-15:30】

発表者名:劉羅麟氏(早稲田大学 大学院日本語教育研究科)

タイトル:母語を活用した音声授業を通して学習者がどのような学びを得たのか

概要:学習者に日本語の音声を教える際に、音声学の理論に基づいた説明のほか、どのような指導方法が考えられるのか。音声教育において学習者の母語はどのような役割を果たせるのか。その答えを探るべく、学習者の母語を活用して日本語の音声を学習するという理念の元、教育実践を行った。本発表では当該実践の詳細を紹介したうえで、授業後アンケートとインタビューの分析を踏まえ、学習者が得た学びを解明する。

15:30-16:00 質疑応答

【研究相談:16:00-17:00】

発表者名: 川村 幸氏(アジア・アフリカ語学院日本語学科講師・フリーアナウンサー)

タイトル:スズキクンを使った学習者の自立学習を、より効果的に行うために

-区切りとポーズを挿入した原稿の作成によるスピーチ練習-

概要:日本語学校で、コミュニケーション、話し方・発音といった授業を10年ほど担当してきました。そんな中コロナ禍でオンラインやハイブリッドなど授業形態が多様化し、学習者の自立学習の重要性が高まってきていると感じています。今年度はOJADのスズキクンを活用したスピーチ練習を実践していますが、文章への区切りは自分で入れなければならなりません。そこで、スズキクンへの区切りとポーズの挿入が、発話しやすさ、聞きやすさにどのように影響するか、実践研究を行ってみました。素人の研究なので、調査方法、考察など足りない部分も多いかと思います。今後、現場での実践に活かせるスズキクンの活用法を探っていきたく、皆様のアドバイスをお願いいたします。

=====================================

【研究相談(1):14:00-15:00】

発表者名:渡邉咲氏

所属:早稲田大学大学院 日本語教育研究科


タイトル:中国語母語話者はどのように日本語文章リズムを習得していくのか—PVI数値および個人要因に着目して—

中国語母語習者は、どのように文章レベルでの日本語リズムを習得していくのであろうか。

本研究では、中国語母語話者(CS)がどのように文章レベルでの日本語リズムを習得していくのか、8ヶ月間の縦断的調査を行う。

8ヶ月という時間において、CSがどのようにリズムを習得していくのか、Pairwise Variability Index(PVI)を用い明らかにしていく。

さらに、学習者の「学習方法」「ストラテジー」「方言」などの個人要因にも注目し、分析を進める。


【15:00-15:30】 質疑応答


2021年7月10日、東京音声研究会のお知らせ

日時:7月10日(土)14:00~18:00(日本時間)

場所:オンライン開催

*オンライン開催に参加するためには、事前申し込みが必要です。

 https://forms.gle/8AeoJGG9Nv8J8Thg7

> 7月9日(金)(日本時間)までに、お申込みください。 

【研究相談(1):14:00-14:30】

発表者: 馬 若君氏 (埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

タイトル: テーマ:中国人学習者の日本語音声の習得及びその指導に関する研究

ー学習者の音声学習ストラテジーを中心にー

要旨:先行研究により、中国の日本語音声教育は多くの問題が存在されており、学習者が日本語の発音にニーズが多いという現状に対して、体系的発音指導を行われいる教育機関が少ない(劉,2014)。また、臨界期を過ぎてから学習を開始するにも関わらず、日本語学習者はネイティブレベルの音声習得が可能であることが示唆された(戸田,2006)。このことから、日本語学習者がいかに音声学習ストラテジーを活用し、日本語の音声を習得できるのかということは、非常に興味深いと考えられる。学習者の音声学習ストラテジーを調査する研究はあるが、時代の変わりつつあり、今まで調査されていないICTを応用することを含む調査し、中国語を母語とする日本語学習者に対する音声教育方法の提案につなげたい。

 14:30-15:00 質疑応答

【研究相談(2):15:00-15:30】

発表者:杜 赫(とかく)氏 (埼玉大学大学院人文社会科学研究科)

タイトル:日本語の感情表現における韻律特徴

ー中国語話者の生成と知覚を中心にー

要旨: 日本語のコミュニケーションには、パラ言語情報が重要な役割を果たし、発話者の意図、心的態度、感情などを表現することができる。パラ言語情報が発話の韻律情報に大きな影響を及ぼしている。本研究では、日本語の感情表現(中立、不満、喜び)における韻律特徴を中心に、中国語話者の生成と知覚の特徴を把握することを目的とする。これらの研究は、日本語音声指導に一つの提案につなげたい。

15:30-16:00 質疑応答

【研究発表(3):16:00-17:00】

発表者:柳澤絵美氏(明治大学)、邊姫京氏(国際教養大学)

タイトル:日本語発音ラボ(JPラボ)の開発

要旨:筆者らは、学習者目線で作成した発音練習サイト「日本語発音ラボ(JPラボ)」を開発した。このサイトでは、聞き取り練習に重点を置き、項目としては「特殊拍」、「清濁」、「アクセント」、「プロミネンス」、「への字型イントネーション」を扱っている。また、学習者にとってわかりやすいように、できるだけ平易な日本語を用いた「説明」や「練習」を設定し、自律学習ができるように心掛けた。本発表では、このサイトの概要を紹介し、日本語教師や学習者の方からコメントやご指摘などをいただけたらと考えている。

17:00-17:30 質疑応答

 

日時:6月19日(土)14:00~18:00(日本時間)

場所:オンライン開催

*オンライン開催に参加するためには、事前申し込みが必要です。

 

https://forms.gle/xu8tWhNg2rNqYYNs6

> 6月18日(金)(日本時間)までに、お申込みください。

 

【研究相談(1):14:00-15:00】

発表者: サイ ティ マイ氏 (早稲田大学日本語教育研究科)

 

タイトル: 日本語の発音指導の捉え方におけるベトナム人の日本語学習者と日本語教師の相違

要旨:本研究は、ベトナム人の日本語学習者と日本語教師それぞれ12名のインタビュー調査を通して、

下記の五つの項目を分析し、日本語の発音指導の捉え方に関する学習者と教師の相違を明らかにする。

①    日本語の発音指導の内容

②    日本語の発音指導の方法

③    日本語の発音指導の効果

④    日本語の発音指導の在り方

 

15:00-15:30 質疑応答

 

【研究発表(2):15:30-16:30】

発表者:劉羅麟(リュウローリン)氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

タイトル:日本語学習者によるナ行音・ラ行音の生成ー中国語西南官話話者ー

要旨:本研究では、中国語西南官話話者によるナ行音・ラ行音の生成の傾向や特徴を分析した。その結果、①混同の傾向に個人差があること、②母音によって混同の起こりやすさが異なること、③直音・拗音の違いで混同の起こりやすさが異なる学習者もいること、④撥音を伴う音環境で混同が起こりやすくなること、の4点が明らかになった。

 

16:30-17:00 質疑応答

 

17:00-17:30 【発表者募集中】

 

日時:2021年 3月27日(土)13:00―15:00(日本時間)

場所:オンライン開催(ZOOM)

お申込み:https://forms.gle/V12scf7DrWJAzYja7

> 3月26日(金)(日本時間) までに、お申込みください。

お問い合わせ:東京音声研究会事務局 tokyo.onsee@gmail.com

【講演会スケジュール】

13:00―14:00 講演会

講演者:匂坂芳典先生 (早稲田大学・教授)

テーマ:「音声が有する情報の探索とその表現」

14:00―15:00 質疑応答・懇談

 2020年12月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:12月19日(土)14:00~18:00(日本時間)

場所:オンライン開催

*オンライン開催に参加するためには、事前申し込みが必要です。

14:00-15:00:【シリーズ 日本語の発音練習法について考える(2)】

この度、東京音声研究会では、「日本語の発音練習法を学ぶ」をテーマに、シリーズ企画を行うことに致しました。本シリーズは、日本語の発音練習法を学び、実際に体験し、感想や疑問点を共有することで、より多くの方に日本語の発音練習を教育現場で実践していただけるようにすることを目的としています。シリーズの第2回目のテーマは、赤木浩文先生による「授業の実践から見えた課題とその解決策を教科書にまとめるには」です。

発表者名:赤木浩文先生(専修大学)

題名:「授業の実践から見えた課題とその解決策を教科書にまとめるには」

概要:2010年に発表した日本語発音教材『毎日練習!リズムで身につく日本語の発音』は、

①学習者の意識化の活用、学習項目の焦点化、②韻律に焦点を当てた練習、③クラスデザインの観点からの発音指導(動機付けから評価、協働学習)、④インプット強化の工夫(視覚情報とビート音)という特徴があります。これらの特徴を取り入れた経緯や、取り入れ方、実践の方法などを、実際の授業風景なども紹介しながら説明します。

15:00-15:30:質疑応答

15:40-16:40:【研究相談】

発表者名:劉 羅麟(リュウローリン)氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

タイトル:音声教育における母語の活用

発表要旨:本発表では第二言語教育の先行研究を概観し、母語の活用に関わる議論を踏まえ活用の枠組み(案)を提示する。さらに、第二言語教育の中でも音声教育に焦点を当て、先行研究に見られる具体的な活用例を確認する。最後に、今後に向けて音声教育における母語の活用の可能性を検討する。研究相談で皆様のご意見をいただきたい点は主に:①音声系の母語の活用と思われる先行研究のご教示、②研究を進める上で必要な視点のご相談、の二点である。

日時:10月31日(土)14:00~18:00(日本時間)

【研究発表(1):14:00-15:00】

発表者:陳曦(ちんぎ)氏

(早稲田大学 日本語教育研究センター)

題名:アクセントの融合・非融合の自然度評価-後部要素が状態や動作をあらわす4字漢語の場合-

15:00-15:30:質疑応答

15:40~17:50:シリーズ 日本語の発音練習法について考える(1)

【テーマ:への字のイントネーション】

この度、東京音声研究会では、「日本語の発音練習法を学ぶ」をテーマに、シリーズ企画を行うことに致しました。本シリーズは、日本語の発音練習法を学び、実際に体験し、感想や疑問点を共有することで、より多くの方に日本語の発音練習を教育現場で実践していただけるようにすることを目的としています。

シリーズの第1回目のテーマは、東京音声研究会の顧問、中川千恵子先生によるスラッシュ・リーディング(「へ」の字のイントネーション)です。

【第一部】

日本語イントネーションに関する文献調査ー非母語話者の特徴を中心にー

ファシリテーター(鮮于媚、埼玉大学)

【第二部】

テーマ:「スラッシュ・リーディング(「へ」の字のイントネーション)の教え方」

講師:中川千恵子先生

概要:聞き手にとってわかりやすく聞きやすい話し方をすることが、コミュニケーションをする上で、第一の目標です。また、教師も学習者も「できる」ことが、発音持続的に学習を続けていく鍵になります。そのための方法を実際に参加者といっしょにやってみて、率直な意見や疑問を共有し、今後の実践に役立てていければと考えています。

2020年9月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:9月12日(土)14:00~18:00

場所:ZOOMによるオンライン研究会

*オンライン研究会に参加するためには、事前申し込みが必要です。

https://forms.gle/bWLGFRh6DTFRpuENA

> 9月11日(金)までに、お申込みください。

申し込みをされた方には、9月11日(金曜日)にZOOMのURLをお送りいたします。

 

【研究発表(1):14:00-15:00】

発表者: Yoichi Mukai 向井洋一氏 (University of Alberta; Vancouver Island

University) (発表言語:日本語)

 

タイトル: The effect of phonological-orthographic consistency in the recognition of reduced speech for L2 Japanese speakers: Evidence from pupillometry

 

要旨:In everyday interactions, our speech is produced in a casual manner, and such speech contains a high degree of variability. Such variation is called phonetic reduction, where segments and syllables can be altered or deleted (Arai et al., 2007). Although such reduced pronunciations occur more frequently than unreduced counterparts, unreduced forms are easier to process than reduced ones (Tucker, 2007). The reason for the processing advantage for unreduced forms could be because of consistent relationships between unreduced pronunciations and their orthographic forms (Ranbom & Connine, 2007, 2011). In the present study, we investigate how the effect of phonological and orthographic consistency (P-O consistency) interacts with both reduced forms and proficiency levels of L2 speakers of Japanese. Our results reveal that the effect of P-O consistency influences reduced and unreduced word forms in different ways. The processing cost of reduced forms is prominent in consistent words, but it attenuates in inconsistent words. The consistency effect is also dependent on both a L2 proficiency level and task type. While the consistency effect is strongest in high proficiency learners and it weakens as L2 proficiency decreases in the delayed naming task, the effect is strongest in basic proficiency learners and it weakens as L2 proficiency increases in the Go-NoGo task. The implications of these results for L2 acquisition are also discussed.

 

15:00-15:30 質疑応答

 

【研究発表(2):15:30-16:30】

発表者: 董炎林(トウ エンリン)氏(元武蔵野大学・元孔子学院非常勤講師)・野北明嗣氏(のぎた あきつぐ)(会津大学語学研究センター)

 

タイトル:タイトル:日本人と中国人日本語学習者による日本語の基本単位(拍)の分け方:メトロノームのリズムに合わせて無意味語を拍で区切った場合

要旨:日本語のいわゆる特殊拍に関しては、「時間制御」の問題を扱った研究は多いが、本研究は、時間制御よりも「特殊拍を1単位として認識できるか」の方が大事なのではないかと議論する。実験では、日本人及び中国人日本語学習者が、無意味語をメトロノーム(1分間に100回)に合わせて拍をどう区切るかを観察した。また本研究は、日本語教員や教員を目指す方達に、特殊拍は外国語の発音と比べるとどういう位置づけなのかを、もう一度考えていただきたいという思いも込められている。

 

16:30-17:00 質疑応答

 

17:00-17:30 【発表者募集中】

 

発表を随時募集しております。発表のご希望の方は、東京音声研究会事務局までご連絡ください。東京音声研究会事務局:tokyo.onsee[at]gmail.com([at]を@に置き換えてください)


016年4月研究会 

2016年4月の研究会は、以下の日程で開催予定です。

日時:2016年4月09日(土)14:00~17:20

場所:早稲田大学22号館207教室(←変更になりました)

14:00~15:00

伊藤茉莉奈氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科大学院生)

題目:「表現主体が「聞き返し」で用いるパラ言語情報 -表現意図と印象の観点から-」

要旨

4組の会話場面を調査した本研究から、特定の表現意図や印象を表すため、表現主体は「聞き返し」を行う際、意識的にパラ言語情報を少なからず用いていることが明らかになった。たとえば、「驚き」を表明するために「文末イントネーションを上げ」たり、「親しい」印象を与えるために「ゆっくり」言ったりするなど、13種の表現意図と3種の印象を表すために其々用いられたパラ言語情報がその使用回数とともに明らかになった。

15:00~15:10:休憩

15:10~16:10

丸島歩氏(国際医療福祉大学 国際交流センター)

題目:「韓国人日本語学習者による音声の時間的特徴と速度感の関連」

要旨

日本語母語話者の発話の速さと速度感の関連については、これまでいくつかの先行研究において明らかにされてきたが、学習者の音声の発話の速さに関しては、発話に対する評価の観点から扱われることはあったものの、音声の話速の現れ方と速度感がどのようにとらえられるかについては、ほとんど扱われて来なかった。

これらについて明らかにするため、韓国人日本語学習者(中上級)の日本語音声を対象に音響分析と聴取実験を行なった。

16:10~16:20 休憩

16:20~17:20

尾崎友泉氏(早稲田大学大学院国際コミュニケーション研究科大学院生)

題目:「発話リズム指標(IM、PVI)の第二言語研究への応用

―J-AESOPコーパス内日本語母語話者の英語発話を対象に―」

要旨

日本語話者と英語母語話者の英語発話リズムを、先行研究が提唱する指標Interval Measures (IM) (Ramus, Nespor & Mehler 1999) 、Pairwise Variability Index (PVI) (Low & Grabe 2002)に基づいて調査した。①両者の発話リズムの違い②英語習熟度と発話リズムの「ネイティブらしさ」との関連、に注目した。結果からは、①母音区間に関する指標で両者の違いが顕著にみられ、②英語習熟度が高い日本語話者ほど、よりネイティブに近い発話リズムを習得していることが示された。発表では、指標を第二言語研究に応用する際の、方法論上の課題も紹介する。





2020年8月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:8月8日(土)14:00~18:00

場所:ZOOMによるオンライン研究会

*オンライン研究会に参加するためには、事前申し込みが必要です。

https://forms.gle/yEn9eQPG9djdFBfr5

➡ 8月7日(金)までに、お申込みください。

申し込みをされた方には、8月8日(土曜日)午前中にZOOMのURLをお送りいたします。

【研究発表(1):14:00-15:00】

発表者: 陳曦(ちんぎ)氏(早稲田大学 日本語教育研究センター)

タイトル: 後部要素が状態や動作をあらわす4字漢語のアクセントの融合・非融合について 

要旨:2要素からなる複合語のアクセントの融合・非融合を決める一要因として,後部要素が状態・動作をあらわすか否かが挙げられるが,複合語の後部要素が状態や動作をあらわす場合でも,アクセントが1つに融合するかしないかがさまざまで,どちらになるかを決める要因が明らかになっていない部分がある。 本研究では,後部要素が状態や動作をあらわす4字漢語に限定し,そのアクセントの融合・非融合を決める要因を明らかにするために首都圏成育の日本語母語話者8名に対する発音調査を行い,そのアクセントの融合・非融合を決める要因として,要素間の文法的関係,要素の意味があることを示す。

15:00-15:30 質疑応答

【研究相談(2):15:30-16:30】

発表者: 劉奕檪(リュウ イーリー)氏(早稲田大学国際コミュニケーション研究科博士後期課程)

タイトル:中国人日本語学習者における日本語長母音の生成と知覚

要旨:これまでの中国語母語話者による日本語長音の習得に関する研究は、殆ど中国北方方言話者を対象とし行われているが、南方出身の学習者の日本語母音の習得実態を言及する研究はまだ少ない。そこで、本研究では広東語と上海語を母語とする日本語学習者を対象に、北方方言話者と母語話者のデータを対照しながら、中国人日本語学習者の長音習得実態を把握する。また、母方言以外、音声環境や学習者個人的な要素などによる長音習得への影響を明らかにする。

16:30-17:00 質疑応答 

17:00-17:30 木下直子氏(早稲田大学日本語教育研究センター)

タイトル: 理論と実践の再検討その1:日本語の拍感覚を身につけるための練習法

17:30-18:00 質疑応答

発表を随時募集しております。発表のご希望の方は、東京音声研究会事務局までご連絡ください。東京音声研究会事務局:tokyo.onsee[at]gmail.com([at]を@に置き換えてください)

 

 

20年6月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:6月27日(土)14:00~18:00

場所:ZOOMによるオンライン研究会

*オンライン研究会に参加するためには、事前申し込みが必要です。

https://docs.google.com/forms/d/1vWuvgMEhpxPMAU_XujSlvWgFRaexvoQeWjZXwvpszuw/edit

➡ 6月26日(金)までに、お申込みください。

申し込みをされた方には、6月27日(土曜日)午前中にZOOMのURLをお送りいたします。

 

6月のテーマ:言語聴覚療法と言語教育

【研究発表(1):14:00-15:00】

発表者:伊達宏子氏(東京外国語大学 大学院国際日本学研究院)

テーマ:言語聴覚療法を用いたビルマ語話者に対する日本語発音トレーニングの実践

要旨:先行研究南井(2018)、南井・阿部・伊達(2018)、南井・伊達・阿部(2018)を元に、言語聴覚士が母語話者に対して行う機能性構音障害の機能訓練を、非母語話者(本研究ではビルマ語話者)に適用して実施した発音トレーニングの試み(伊達・ピョーピィーソン2020)について紹介し、言語聴覚療法の日本語教育への応用について、参加者とともに考えたい。また、言語聴覚療法に対する理解をさらに深めたい。

http://repository.tufs.ac.jp/bitstream/10108/94468/1/006.pdf

 

15:00-15:30 質疑応答

【研究発表(2):15:30-16:30】

ファシリテーター・発表者:古田尚久氏(北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 博士後期課程)

テーマ:言語聴覚士の仕事と構音障害臨床

要旨:言語聴覚士の仕事の概観を説明し,その一例として私自身の携わってきた脳血管疾患分野の仕事について紹介する.また,構音障害についての基本的な分類を確認し,私が関わってきた運動障害性構音障害と,伊達・ピョーピィーソン(2020)で取り上げられている機能性構音障害とを比較して説明する.音声教育と言語聴覚療法との間の対話の材料を少しでも多く提供できるように,適宜,細かい経験談も交えつつお話しする予定である.

16:30-17:00 質疑応答 

17:00 オンライン茶話会~18:00

2020年度5月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:5月30日(土)14:00~18:00

場所:ZOOMによるオンライン研究会

*オンライン研究会に参加するためには、事前申し込みが必要です。https://docs.google.com/forms/d/1d2RSy7HC-t7QRwu-X9Ldvc3li0VVTdZEuFuRD5EcgpI/edit

➡ 5月29日(金)までに、お申込みください。

申し込みをされた方には、5月30日(土曜日)12時頃にZOOMのURLをお送りいたします。

【研究相談:14:00-15:00】

【発表者】サイ ティ マイ氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

【テーマ】ベトナム人学習者の拗音の知覚に関する研究

【要旨】

 ---------------------------------------------------------------------

ベトナム人学習者の発音について先行研究でしばしば指摘されている。

その中では、拗音が直音になる等拗音の問題点も取り上げられた。サイ(2018)では、ベトナム人日本語学習者400人近くを対象に実施したアンケート調査の結果により、難しい発音の中で拗音に関するものが最も多かったことが明らかになっている。実際にベトナム人学習者がどのように拗音の知覚をしているか

ベトナム人学習者120名を対象に拗音の知覚調査を実施した。この調査の分析方法、分析結果についてご相談したいと思います。

----------------------------------------------------------------------

 

15:00-15:30 質疑応答

【研究発表:15:30-16:30】

【発表者】劉羅麟(リュウローリン)氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

【テーマ】ナ行音・ラ行音の既存の練習方法に関する考察

―現在の課題および今後の展望―

【要旨】

本研究では、既存の教材、指導書、オンラインリソースにおけるナ行音・ラ行音およびその練習方法に関する記述を収集した。これらの記述を【内容】と【形式】の観点でラベリングし、全体の傾向および個別の特徴を分析した。その上で、既存の練習方法における次の5つの課題を抽出した。①情報の整理、②知覚の練習方法の構築、③練習方法のアプローチの多元化、④練習材料の種類の充実、⑤多様な補助手段の利用。最後に、今後に向けて、課題を解決するための方向性を提案した。

 

16:30-17:00 質疑応答

 

17:00 オンライン茶話会~18:00

 

発表を随時募集しております。発表のご希望の方は、東京音声研究会事務局までご連絡ください。東京音声研究会事務局:tokyo.onsee[at]gmail.com([at]を@に置き換えてください)

東京音声研究会2020年4月研究会(Zoomで実施)

開催日時:4月25日(土)13:00~17:00(予定)

13:00-14:00

・発表者:李瑋昱氏(杏林大学大学院)

・題目:「日本語の無声破裂音と有声破裂音の弁別について」

・要旨:タ行とダ行など、日本語の無声音、有声音の区別は日本語学習者にとって課題の一つである。このような無声音、有声音の区別のある破裂音の弁別には、破裂前の声帯振動が主に関わっているとされてきたが、その他の音声的要素も有声と無声の弁別に関与していることが指摘されるなど、明確な結論は出ていない。そこで、本研究では、特に破裂音の有声と無声の知覚に注目した録音及び聴取実験を行い、日本語の無声破裂音と有声破裂音/b,p/ /g,k/ /d,t/を弁別する音声的要素を明らかにしたい。

14:00:14:30 質疑応答

14:30-14:45 休憩

14:45-15:45

・発表者:沈希津氏(早稲田大学大学院)

・題目:韓国人学習者に見られる特殊拍の知覚と生成ー動詞テ形の習熟度に着目してー

要旨:本研究は、韓国語を母語とする日本語学習者に見られる特殊拍の習得の難しさに注目した。とくに、特殊拍が生起する文法項目である「動詞テ形」に着目する。動詞テ形には、形態音韻論的現象である「音便」により、学習者が特殊拍をどのように発音・聴取するかが総合的に検討できるという特徴を有する。また、動詞テ形は、発話者の様々な意図を伝達するために多用される文法項目であり、初級段階で必ず導入されるという特徴を持つ。本研究の目的は、韓国人学習者に見られる動詞テ形における特殊拍の知覚と生成を明らかにすることである。

15:45-16:15 質疑応答

16:15-17:00 懇談会

*************************************

2020年1月の研究会についてご連絡致します。

1月の研究会は、横浜市青葉区にあるカフェスペースをお借りして、新年会(手作り南インドカレーを楽しむ会)を兼ねた研究会を開催する予定です。

 <スケジュール>

2020年1月11日(土)

15:15- 開場

 【研究相談15:30-16:30】

 【発表者】沈希津(シム・ヒジン)氏(早稲田大学大学院)

 【テーマ】動詞テ形に現れる特殊拍の知覚と生成-音便規則の習得度がもたらす影響-

16:30-17:00 質疑応答

17:30- 新年会(南インドカレーを楽しむ会)

会費:2000円程度(新年会の食材費)

1月の研究会は、カフェスペースに入れる人数に限りがあること(20人程度)と、準備する食材の量を事前に把握するために、事前登録制とさせていただきたいと思います。参加を希望される方は、1月4日(土)までに、以下のフォームからお申込みください。なお、参加希望者が20名を超えた場合には、先着順とさせていただきますのでご了承ください。

https://docs.google.com/forms/d/1LkTkS_MukXNFUwr625mPpFnthxe5f3Hg0vwHUMhfm1s/edit

お申し込みをいただいた方には、1月5日(日)以降に、会場までのアクセス方法などについての詳細をご連絡致します。どうぞよろしくお願い致します。

最後になりますが、皆様には、今年も本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。来年も引き続きどうぞよろしくお願いします。よいお年をお迎えくださいませ。

 東京音声研究会事務局

********************************** 

日時:2019年12月7日 13:00~17:20

場所:明治大学中野キャンパス 高層棟2階 201教室

<明治大学中野キャンパスへのアクセス>

http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/nakano/access.html

<2階フロアマップ>

https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/nakano/6t5h7p00000eqbr5-img/map_2f.gif

※正面入口を入って、左手奥にあるエレベーターか階段で2階へお越しください。右前方にあるエレベーターは、2階の教室のフロアには参りません。また、左前方にあるエスカレーターは、2階ではなく3階への直通ですのでご注意ください。

【研究相談:13:00-14:00】

【発表者】李恵(リケイ)氏((首都大学東京大学院)

【テーマ】「中国華北東北方言学習者による日本語の母音/a//e/の知覚におけるアクセント型の関与」

14:00-14:20 質疑応答

【研究発表:14:30-15:30】

【発表者】飯田潤一氏(ウィスコンシン大学ミルウォーキー)

【テーマ】東京方言アクセント再考: 拍内声調の視点から

【概要】東京方言のアクセントは、金田一春彦氏、有坂秀世氏らによる段階観と、川上蓁氏らによる方向観によって記述されてきたが、何れも単純語を超えると十分に音素的であるとは言えない。そのことは、「我が国/和楽に」、「美味い棒/うまい棒」、「尾を覆う/王を追う」等の例で明らかである。本研究では、これまで捨象されてきた拍内のピッチ変動に着目することで、より効果的な音調記述と、それに基づく新たなアクセント観を提示する。

15:30-15:50 質疑応答

【研究相談: 16:00-17:00】

【発表者】劉 羅麟 (リュウ ローリン)氏(早稲田大学大学院)

【テーマ】 「ナ行音・ラ行音の知覚・生成テストの再検討」

17:00-17:20 質疑応答

********************

開催日:2019年11月2日(土)

場所:早稲田大学22号館201教室

受付開始:13:30~

参加費:500円(事前登録無し)

============================

口頭発表1:14:00~14:40(質疑10分含む)

・題目:「『新東京都言語地図』からみるアクセント-4拍名詞を中心に-」

・発表者:竹内はるか氏(國學院大學)

口頭発表2:14:50~15:30(質疑10分含む)

・題目:「『新東京都言語地図』から~3拍中高型の名詞のアクセント」

・発表者:坂本薫氏(國學院大學)

特別講演:15:40~17:10

・演題:「『新東京都言語地図』から見る平成の東京方言」

・講演者:久野マリ子先生(國學院大學名誉教授)

============================

茶話会:17:00~18:00

東京音声研究会事務局

2019年度9月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:9月14日(土)14:00~17:00

場所:早稲田大学 22号館 508教室

【企画テーマ】

音声分析ソフト(Praat,Wavesurfer)を使って、データを分析してみよう。

 

【企画の趣旨】

東京音声研究会の事務局および参加者の皆さんが一緒に考えて、分析方法を考える実践です。参加者が一緒に資料、インターネット、知識を共有しながら、問題解決に近づくことを目指した企画です。

【企画の内容】

音声データの分析によく使うPraat、Wavesurferの基本操作を確認する。

実際の音声データを分析しながら、問題の解決をしていく。

【対象の方】

*教科書の音声データは理解したものの、自分のデータになると分析が難しい。

*自分に必要なデータ分析方法を知りたい。

*音声分析、解析について話し合いたい。

*音声分析について再度、考えてみたい。

 

【確認事項】

1)当日は、個人のノートパソコンをお持ちください。

2)マイクセット(簡易型)は貸し出しいたします。

3)イヤホンはご用意ください。

東京音声研究会事務局 

2019年度7月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:7月13日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス高層棟  2階  201教室

【研究相談:14:00-15:00】

【発表者】薛宇翔(セツウショウ)氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科修了生

【テーマ】「台湾人日本語学習者の促音の習得ー台湾語力との関係に着目してー」 

 

15:00-15:30 質疑応答

 

【研究相談:15:30-16:30】

【発表者】劉佳琦(リュウカキ)氏(復旦大学/早稲田大学)

【テーマ】多言語背景における日本語破裂音の知覚と生成

【概要】中国語母語話者による日本語有声・無声破裂音の混同は、音声の知覚や生成の両側面で現れることが指摘されている。これまで、第二言語としての日本語破裂音の習得研究は数多く行われ、その習得実態が明らかになってきた。しかし、管見の及ぶ限り、Third Language Acquisition (TLA) の観点から、第三言語(L3)としての日本語有声・無声破裂音に関する習得研究は見当たらない。人々が移動し、言語背景も急速に多様化が進む現在、今までのSLA研究枠組みには限界があるように感じている。そこで、本研究では中国人初級日本語学習者を対象に、L2英語およびL3日本語の破裂音の知覚と生成実験を行い、言語間の「相違性」と「共通性」をめぐって、L3音素弁別と産出特徴および通言語的影響を分析する。

 16:30-17:00 質疑応答

*研究会終了後、茶話会があります。奮ってご参加してください。

中川千恵子先生特別記念講演会

長年にわたり、早稲田大学で教鞭をとられておりました

中川千恵子先生が、今年度をもって早稲田大学をご退職

されます。つきましては、特別記念講演会を以下のとおり

開催いたします。

開催日:3月31日(土)15:00〜17:00(茶話会含む)

場所:早稲田大学11号館7階703教室

演題:「これまでの日本語韻律指導と日本語音声教育のこれから

-「への字型」韻律指導を中心に-」

参加費:不要

事前申し込み:不要

なお、講演会終了後、会場周辺で中川先生を囲む会を

開催する予定です。時間は、18時半頃からを予定しています。

「囲む会」にご参加希望の方は、申し込みフォームから

お申し込みください。申し込み締め切りは3月24日

までとさせて頂きます。

https://goo.gl/forms/EFX0t3Ex8vSTvQAI2

多くの方々のご来場をお待ちしております。

---------------------------------------------------------------

2019年度6月の研究会の日時についてご連絡致します。

日時:6月8日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス高層棟  2階  201教室

【研究相談:14:00-15:00】

【発表者】コウマンヒ氏(拓殖大学言語教育研究科博士後期課程)

【テーマ】中国人日本語学習者の日本語リズムの習得に関する研究

—カタカナ語の生成調査を通して—

 

15:00-15:30 質疑応答

 

【研究相談:15:30-16:30】

【発表者】劉羅麟(リュウローリン)氏

(早稲田大学日本語教育研究科博士後期課程)

【テーマ】ナ行音・ラ行音の現存の指導方法の整理

ーこれまでの成果とこれからの課題ー

 

16:30-17:00 質疑応答

【東京音声研究会2019年5月研究会】

 

2019年度5月の研究会についてご連絡致します。

 

日時:5月11日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス高層棟  2階  201教室

 

 <明治大学中野キャンパスへのアクセス>

http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/nakano/access.html

<2階フロアマップ>

https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/nakano/6t5h7p00000eqbr5-img/map_2f.gif

※正面入口を入って、左手奥にあるエレベーターか階段で2階へお越しください。入口の右前方にあるエレベーターは、2階の教室のフロアには参りません。また、入口の左前方にあるエスカレーターは、2階ではなく3階への直通ですのでご注意ください。

 

【研究発表:14:00-15:00】

【発表者】李恵(首都大学東京日本語教育学博士後期課程)

【テーマ】中国華北東北方言学習者における日本語の母音/a/と/e/の混同について

【概要】

本研究は日本語の母音/a/と/e/の混同に子音種及び中国語の漢字音の影響を及ぼすかについては明らかにするため、学習者に知覚調査と産出調査を行った。その結果、学習者は/a/を/e/に知覚しやすいが、/e/を/a/に産出しやすいことが確認された。/ai/・/aN/・/eN/・/ei/のうち、/ei/の有標性が高いことが分かった。また、知覚において学習者の混同差異がないが、産出において、発音がよくできる人とそうではない人に分けられることが考えられる。そのほか、先行する子音が破擦有声歯茎音/dz/の場合、/a/と/e/の混同が最も生じやすいことが観察された。また、先行する子音が破擦有声歯茎音/dz/の場合、漢字音の影響が確認できた。最後に、日本語教育の現場では、教師側は日本語の母音/a/と/e/の混同の方向性を把握し、学習者の意識化を促すことが重要であると考えられる。

 

15:00~15:20 質疑応答 

15:20~15:30 休憩

 

【研究相談:15:30-16:30】

【発表者】劉羅麟(早稲田大学日本語教育研究科博士後期課程)

【テーマ】日本語学習者のナ行音・ラ行音の音韻習得ー博論のアウトラインをめぐってー

16:30~17:00 質疑応答  

東京音声研究会2019年4月研究会

日時:4月13日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス高層棟  2階  202教室

 【研究相談:14:00-15:00】

 劉羅麟(早稲田大学日本語教育研究科博士後期課程)

「発音学習に対する学習者のビリーフや悩み調査にあたってー中国語方言話者のナ行音・ラ行音の習得を事例としてー」

15:00~15:20 質疑応答

15:20~15:30 休憩

 【音声しゃべり場:15:30~17:00】

  「音声しゃべり場」は、これから取り組もうと思っている(または、現在、取り組んでいる)音声研究や音声教育などについて、研究会の参加者と気軽に情報共有や意見交換をする場です。

例えば、「まだ研究計画の形にはなっていないアイデアの段階だが、これから取り組もうと思っている研究について、他の人の意見を聞いてみたい」、「実験や調査を行うにあたっての研究倫理について心配な点があるので相談したい」、「発音指導の実践で上手くいかない点があるので、アドバイスがほしい」、「発音指導の教材を出版したので紹介したい」といったことがありましたら、ぜひこの「音声しゃべり場」をご活用ください。事前申し込みや配付資料のご準備などは必要ありません。

******************************************************************************

東京音声研究会2019年3月研究会

日時:3月9日(土)14:00-17:00

場所:未定

【研究相談1:14:00-15:00】

【発表者】 孫政政(ソンセイセイ)氏(國學院大學大学院)

【タイトル】 清音と濁音の聞き分けテストの結果まとめ

‐アモイ大学の学生を対象に‐

【要旨】2018年12月17日~21日は國學院大學大学院の国際交流旅費の補助を頂き、台湾の台南および中国の厦門にて調査をした。調査では中国語・南方方言(閩南語)を母語とする日本語学習者を対象にし、日本語の清音と濁音の知覚印象の確認を行った。平成27年度提出の修士論文において、首都圏在住の中国語を母語とする日本語学習者93人の調査をした結果、中国の南方方言(閩南語・上海語)を母方言とする学習者と北方方言を母方言とする学習者において、差があった。また、中国の北方方言には有気音と無気音の対立があるのに対し、南方方言(閩南語)には有気音と無気音、有声音と無声音の対立がある。南方方言(閩南語)を母方言とする日本語学習者の日本語の清音と濁音の知覚について、母方言がどの程度干渉するかを明らかにするのが本調査の目的である。南方方言の中国語話者は北方方言の中国語話者よりも清濁の習得が有利であることを明らかにしたい。

15:00~15:30 質疑応答

 【研究相談2:15:30-16:30】

【発表者】野北明嗣氏(国士舘・神奈川大学非常勤講師)

                  董炎林氏(武蔵野大学修士課程・孔子学院非常勤講師)

【タイトル】中国語(及び日本語)の発音指導をそのまま英語に応用する

【要旨】中国語教育では、非常に体系的な発音指導法が確立されているが、日本の英語教育では体系的な発音指導はほぼ皆無で、教員も学習者も大混乱している。本発表では、語学教育であまり注目されない中国語(又は日本語)と英語の文字・音韻・語彙体系における共通点に着目し、中国語の単純明快な指導法を英語に応用する方法を提案する:

日本語の漢語もカタカナ語も同じ外来語。漢字に相当する英語の表「意」文字的機能。中国語のピンインに相当し英語母語話者が使うphonetic spelling。中国語の重音と軽声に相当する英語の強勢。中国語の音節の視覚情報を英語にも。日本語の50音表に相当する英語の42音表。(発音記号の落とし穴

16:30~17:00 質疑応答

******************************************************************************

東京音声研究会2019年1月研究会

日時:1月26日(土)13:30~17:30

場所:早稲田大学 22号館512教室

【研究相談1:13:30-14:30】

発表者:劉羅麟氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科院生)

タイトル:「発音学習におけるストラテジー・困難点・悩みに関する調査に向けて

−中国語方言話者のナ行音・ラ行音の習得を事例として−」

14:30~15:00 質疑応答

15:00~15:10 休憩

【研究相談2:15:10-16:10】

発表者:柳悦氏 (中国人民大学外国語学院日本語学科)

タイトル:中国における音声教育の現状と今後の課題 -次の2点に注目して-

1)初級レベルの文法教育と音声教育の融合について

2)知覚と生成のアンバランスに関する考察

16:10~16:40 質疑応答

【新年会(茶話会): 16:40~17:30】

教室で、簡単な茶話会を予定しています。皆さんのご参加、お待ちしております。

******************************************************************************

東京音声研究会2018年12月研究会

日時:12月08日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス高層棟 2階 201教室

 

【研究相談:14:00~15:00】

発表者:野北明嗣氏 (国士舘大学・神奈川大学(非常勤講師))

タイトル:「円唇性」「突き出し」「狭め」の再定義:東京方言の「ウ」は「狭めの無い円唇母音」と扱うべきでは?

概要:東京方言のウは非円唇で突き出しが無いと言われるが、これには様々な疑問が残る。規範的なウではなく、一般母語話者のウは、筆者らの観察によれば、オよりも有意に突き出しが大きい。それでも非円唇と言われるのは、用語の定義の問題だと思われる。そこで韓国語や中国語の、母音単独でも積極的な非円唇の動作がある母音、スウェーデン語の突き出しと狭めが弁別的な母音体系、類型論等を考慮して、東京のウが非円唇と言うのが本当に妥当なのか再検討したい。

 

 15:00~15:20 質疑応答

 

15:20~15:30 休憩

 

【研究相談:15:30~16:30】

発表者:田川恭識氏 (日本大学)

タイトル:「研究相談:演劇的アプローチを取り入れた授業における音声指導の位置づけ-文献の紹介とともに-」

要旨:近年、言語教育において演劇的手法を取り入れた実践が散見される。筆者が担当する日本語の授業においても学習者がグループでスキットを作成するという活動を行っている。役を演じる上では、いわゆる台詞回しの自然性が重要であり、音声指導も必要な要因となるであろう。本発表では筆者の実践紹介とあわせ、関連する文献をもとに、スキット作成における音声指導の方法について、参加者と討論を行いたい。

 

16:30~16:50 質疑応答

 

【しゃべり場: 16:50~17:20】

提案者:鮮于媚氏 (埼玉大学)

タイトル:アクセントおよび文中のアクセントの聞き取りの練習方法について

概要:日本語の音声教育の方法を検討している中、どうしても聞き分けられない音声があった。「はな´(花)が」「はな(鼻)が」の単語のみ聞き分けができたとしても、“高い鼻ですね。” “

高い花ですね。”の音声を聞いて、その区別ができず、よく聞いてみると、「花」の方が、「はなが」語頭の上昇が「鼻」より、明確であった。しかし、語頭の上昇は、アクセントの核にはならず、それを聞いても知覚の手がかりを聞いたとは言えない。対象の音声を母語話者(日本語教師を目指すもの)に聞かせたところ、二つの音声は、まったく一緒であるという返答を得た。このような例の音声、つまり、文中のアクセントやアクセントそのものに関する練習方法(筆者は、必要だと思うが、その方法がわからない)について、皆さんの意見を伺いたい。

******************************************************************************

東京音声研究会2018年11月研究会

日時:11月17日(土)14:00~17:30

場所:早稲田大学 22号館 618教室

 

発表内容

【研究相談:14:00−15:00】

発表者:ロウイ氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科大学院生)

タイトル:中国語の音声から考える日本語の清濁の習得ストラテジー

—中国人日本語学習者を中心に—

15:00—15:15 質疑応答

【研究相談:15:15−16:15】

発表者:木下直子氏(早稲田大学)・中川千恵子氏

タイトル:『ひとりでも学べる日本語の発音』(ひつじ書房)の紹介」

 

【しゃべり場: 16:15−17:15】

発表者:柳澤絵美氏(明治大学)

タイトル:「オンライン・プレイスメントテスト・ワークショップについて」

 

い合わせ先:東京音声研究会事務局(tokyo.onsee[at]gmail.com)

https://sites.google.com/site/tokyoonseekenkyuukai/

******************************************************************************

東京音声研究会2018年10月研究会

日時:10月13日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス 高層棟 2階 201教室

発表内容

【発表1:14:00-15:00】 

発表者:劉佳琦(リュウカキ)氏 (復旦大学/早稲田大学)

タイトル:中国共通語話者による第三言語の語頭破裂音の知覚習得について

概要:近年、中国の大学では、英語(L2)以外の第三言語(L3)の学習ニーズが非常に高い。L3の習得は常に学習者の母語(L1)とL2の影響を受ける。また、その影響が最も顕著なのは音声であるともいわれている。本研究では中国共通語を母語(L1)とする学習者におけるスペイン語(L3)破裂音の知覚状況を調査し、学習者のL1及びL2による多言語的背景がL3の音声知覚に与える影響を分析する。本研究の成果は言語間の類似性と相違性をめぐる音声習得理論問題の究明に貢献し、多言語的背景における第三言語の音声教育改善の裏付けとなるだろう。

15:00-15:20 質疑応答

15:20-15:30 休憩

 【研究相談:15:30-16:30】

発表者:孫政政(ソン セイセイ)氏(國學院大學大学院生)

タイトル:「中国臨淄(りんし)方言の音声的概観」

16:30-17:00 質疑応答

******************************************************************************

東京音声研究会2018年7月研究会

日時:7月14日(土)14:00〜17:00

場所:早稲田大学 22号館 503教室

 

発表内容

【研究相談:14:00-14:40】

発表者:鮮于媚(埼玉大学人文社会科学研究科)

タイトル:日本語音声の音読およびシャドーイング時の発話パフォーマンスの分析

概要:本研究は、音声練習の一つであるシャドーイングや音読の練習方法の具体的な案および期待される効果を提案することを目的としたものである。目的を達成するために、本研究は、まず、学習者がシャドーイングの練習および音読をする際にどのような発話パフォーマンスを行っているのかについて分析を試みた。ただ、シャドーイングや音読時に収集したデータをどのように分析すべきであるか、まだ、決まらないところが多く、発表時には、現在のデータ収集の状況や今度の研究の方向について相談をしたい。

14:40-15:00 質疑応答

15:00-15:10 休憩

【研究相談:15:10-15:50】

発表者:趙氷清(チョウヒョウセイ)(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

タイトル:中国人学習者のイントネーションの習得研究

概要:中国人学習者による日本語「へ」の字型イントネーションの習得実態を把握し、有効かつ多様な学習者(視覚型、聴覚型、触覚型)向けの指導法を考案することが研究目的である。現段階では、生成調査の予備調査を一部行った。当日は研究計画書と生成調査の一部の結果を中心にご相談したい予定である。

15:50-16:10 質疑応答

★★ 新企画:「音声しゃべり場」

16:10~ 

「音声しゃべり場」とは? 音声・音響・音声音響教育などを一緒に考える場です。まだ研究計画書などを作る段階までは行っていないが、「こんな研究はどうだろう?」というアイデアレベルのものについて話をてもらい、研究の方向性に問題はなさそうか、実験をする場合には、どんな点に気をつけたらいいのか、などについて考えます。

発音指導が上手くいかないなど、教育現場における音声に関する問題や課題について話してもらう場です。

******************************************************************************

2018年6月東京音声研究会

 

日時:6月9日(土)14:00~17:00

場所:明治大学中野キャンパス 高層棟 2階 201教室

【研究発表:14:00-15:00】

発表者:田川恭識氏(日本大学)

 

題目:東京方言における形容詞のアクセントと言語外的要因との関連

-日本語話し言葉コーパスの分析に基づく中間的考察-(仮)

 

要旨:

東京方言の形容詞のアクセントについて、変化が生じていることは、多くの先行研究において指摘されてきた。しかしながら、それら先行研究の多くが、話者の内省をもとにしたものや、読み上げ音声の分析といった手法に基づくものであり、談話音声を対象としたものは少なかった。そのうち、田川・中川(2014)では『日本語話し言葉コーパス』をデータとして、形容詞のアクセントに ついて分析を行っている。その結果、形容詞のアクセントの変化は一様に進行しているのではなく、出現頻度なども関与していることが明らかになった。

本報告では、田川・中川(2014)の内容を踏まえ、場面の違いなどが出現アクセント型に影響しているかを検討を試みる。

 

※田川・中川(2014)https://ci.nii.ac.jp/naid/110009912842

 

質疑応答:15:00-15:20

休憩:15:20-15:30

 

【音声研究・実践教育スタートアップ相談会: 15:30-17:00】

 今月は、参加者の皆様が日々気になっている研究テーマや教育実践などについて、自由に話したり、お互いにアドバイスをしたりする相談会を実施致します。

 特に事前のご準備などは必要ありませんので、今後、取り組んで行きたいと考えていらっしゃるご研究や教育実践などについて、お気軽にご相談いただけたらと思います。

 

******************************************************************************

東京音声研究会4月研究会

日時:4月7日(土)14:00〜17:00

場所:明治大学中野キャンパス 高層棟14階 1427教室

問い合わせ先:東京音声研究会事務局 (tokyo.onsee@gmail.com)

発表内容

【発表1:14:00-15:00】 

発表者:水信 渉(拓殖大学大学院言語教育研究科博士後期課程、浅草国際学院 主任教員、東京外国語大学留学生日本語教育センター 非常勤講師)

タイトル:「ハミング」を使用した初級日本語学習者に対する発音指導の実践報告

概要:近年、日本語学習者の発音についての研究が増え、学習者が話す日本語が日本語母語話者の評価にどのような影響を与えているかが明らかになってきた。日本語学習者と母語話者との円滑なコミュニケーションを成立させるために、日本語らしい自然な発音を習得することの重要性は以前よりも高まっている。発音指導を積極的に実践するためには、学習者の負担を減らし、教師の誰もが行える練習方法が必要である。本発表では、日本語学校に在籍する初級日本語学習者(17名)を対象に行った「ハミング」による発音指導(週2回×4週間)の効果について報告する。

15:00-15:20 質疑応答

15:20-15:30 休憩

【発表2:15:30-16:30】

【発表2:15:30-16:30】

発表者:野北明嗣(国士館大学 非常勤講師(英語)、神奈川大学 非常勤講師(英語音声学))

タイトル:日本語の音節やアクセント核の概念、アクセント核の前へのずれに関する再考察

概要:日本語教育では拍=音節という扱いをしばしばする一方で、理論言語学では自立拍+特殊拍=音節のような扱いをする。しかし自立拍+特殊拍=音節という考え方は必要だろうか?本発表では、近年の理論言語学で一般的に日本語に使われる「音節」「モーラ」「フット」「アクセント核」「強勢」といった用語が、他言語に使われる本来の意味とは違うのではないか、用語の意味が誤解されているのではないか、ということを、本研究の日本語母語話者による無意味語音読タスクのデータと照らし合わせて、検討していく。

16:30-17:00 質疑応答

******************************************************************************

東京音声研究会のみなさま

東京音声研究会の事務局です。

2017年10月、11月の研究会のお知らせします。

★2017年10月7日(土曜日)の研究会

日時:2017年10月7日(土) 14:00〜17:00

場所:日本大学文理学部 3201教室 (3号館、2階、201教室)

アクセス:https://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/

(京王線下高井戸あるいは桜上水下車、徒歩8分)

【研究発表1】

14:00−15:00

発表者:鮮于媚(日本大学)

タイトル:韓国語母語話者の促音と非促音の生成の特徴

ー母語話者による促音挿入判定に基づく新たな仮説ー

15:00−15:20 質疑応答

15:20−15:30 休憩

【研究発表2】

15:30ー16:30

発表者:邊姫京氏(国際教養大学)

タイトル:日本語母語話者の東京語アクセント聞き取りテスト

ー大学生126名の結果報告ー

概要:近年,日本語教育における音声教育,特に韻律教育は大きく様変わりしている。学習者のための日本語アクセント学習ツールがいくつか公開され,インタネットを介して無料で日本語アクセントが学習できる環境が整えられつつあり,学習者の韻律に関する研究成果を活かし,CALLシステムを利用した韻律教育を導入するところもある。シャドーウィングなど音声に関する書籍の出版も盛んである。このような状況は,諸々の事情で十分な音声指導ができない日本語教師にとってはありがたいことであるが,学習者が日本語音声に関心を持つほど,ネイティブ教師の役割は重要になる。学習者は教師が自分の音声を聞き,問題を指摘し,正しい音声を提示してくれることを期待するからである。ネイティブ教師は日本語音声について何でも知っていると思われがちであるが,実際はそうではない。東京語アクセント地域の出身者であっても東京語アクセントが聞けているとは限らない(鮎澤1998)。ネイティブ教師自身が音声,特にアクセントに自信がないので(土屋・土屋1993),音声指導に消極的になる場合もある。

本研究の目的は,日本語母語話者のための,東京語アクセント聞き取り能力改善のためのツール作成時に,必要な情報と知見を得ることである。発表では,大学生126名を対象に行った計8回のアクセント聞き取りテストの分析結果を報告する。アクセント体系別に東京式,京阪式,二型式,無アクセントに分け,テスト別,イントネーション別,拍数別,アクセント型別,拍種別,特殊拍別正答率を確認する。

16:30−17:00 質疑応答

******************************************************************************

★2017年11月の特別講演会(ポスター添付)

講師:松崎寛先生(筑波大学)

題名:音声教育研究のおもしろさ

日時:2017年11月11日(土) 15:00〜16:30

場所:早稲田大学22号館2階206教室

事前予約:不要

参加費:500円

★★ 現在、発表者を募集中です。

発表をご希望される方は、下記の内容を以下のアドレスまでお送りください。

発表申し込み先:tokyo.onsee[at]gmail.com

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:

所属:

テーマ:

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

皆様のご応募を心よりお待ちしております。

東京音声研究会事務局

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

東京音声研究会事務局です。

5月の研究会についてお知らせ致します。

 

日時:2017年5月13日(土) 14:00〜17:00 (予定)

場所:日本大学文理学部 3201(3号館201教室)

 

【発表1】14:00-15:15

発表者:田川恭識氏(日本大学日本語講座)

題目:「地方中核都市における方言音声教育の可能性と必要性」

概要:一般的に日本語教育で扱われる「日本語」とは、東京方言を基盤としたいわゆる「共通語」である。共通語は日本各地で使用され、もはや共通語で意思疎通ができない地域はない、と言っても過言ではない。しかしながら一方で、日本各地には方言が存在し、方言による言語コミュニケーションも行われている。方言が盛んな地域において、地元のコミュニティにうまく溶け込むためには、共通語のみによるコミュニケーションだけでは不十分な場合もある。筆者らは、方言への志向性が高いある地方中核都市で、日本語非母語話者や非当地方言話者が、地元の人間と円滑なコミュニケーションを行えるようになることを支援するため、方言教材の開発を行っている。本発表では、プロジェクトの概要を述べるとともに、当地方言の音調の一端について、分析の成果を紹介する。

【休憩】15:15-15:30

【発表2】15:30-17:00

発表者(ファシリテーター):鮮于媚氏(日本大学文理学部)

題名音声研究をするための手続き的知識について —VOTを測定の実践−

要旨:本発表は、音声研究を進む際に必要とする手続き的知識について考える。中でも、音響分析は欠かせない知識でありながら、最も悩ましい部分でもあると感じる。その理由は、音響分析に至るまでの過程がとても複雑であるからである。整えられた(雑音の少ない)環境での録音、録音機材による録音質など、気をつけなければならないことが多い。さらに、音響分析をするためには、ツールを理解し、分析をする必要がある。そこで、本発表では、音声研究で用いられる分析ツールのPraat や Wave Surferを利用し、音声分析の実践を行う。そして、先行研究に掲載されている測定値の復元を試みるとともに再分析をする。

<実践内容>

1)音声分析ソフトPraat、Wavesurfer を利用し、VOTを測定

2)VOTに関する論文に出ているデータを再分析

*録音については、東京大学の峯松先生の音響音声学(http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/~mine/japanese/acoustics/class.html)の授業でも使っているマイクセットを利用し、実際、教室で録音を行う予定です。

パソコンは、3台(Mac 2台、Windows 1台)用意しますが、ご自分のノートパソコンを持参してくだされば、使用できます。

--------------------------------------------

4月の勉強会の内容につきましてお知らせ致します。

勉強会では、毎回テーマを設定し、レクチャーや意見交換を

行っていますが、今回は「VOT(Voice Onset Time)」を

テーマとして開催する予定です。

日時:4月8日14:00〜17:00(予定)

場所:早稲田大学22号館615教室

内容:

(1)文献購読:対象文献は以下

「日本語語頭有声閉鎖音のVOTに関する全国的分布パタン」

(高田三枝子氏)

http://ci.nii.ac.jp/els/110007230663.pdf…

(2)研究相談

「運動障害性構音障害臨床における音響分析の応用とVOT」

(古田尚久氏 永生病院リハビリテーション部)

この度は文献購読ということで、(1)の文献をご一読頂き、

当日は当該論文についての疑問点や、VOT研究の可能性に

ついて広く議論ができれば、と考えています。

「VOTってそもそもなに?」「VOTを分析することで何が

わかるの?」といった素朴な疑問をお持ちの方も、理解を

深めるいい機会になるかと思いますので、是非ふるって

ご参加ください。

--------------------------------------------

次回の東京音声研究会では、以下の日時と内容で

開催予定です。

開催時間に変更があります。ご確認ください(13時から開催)。

2月の研究会は、外国語発音習得研究会(カニ研)との共同開催で、

ベトナム語・ベトナム人日本語学習者特集を行います。

ふるってご参加ください。

*なお、研究会終了後に懇親会を行う予定です。

お時間の許される方はぜひご参加ください。

⇒懇親会参加のお申し込みは2月2日までに下記までお知らせください。

tokyo.onsee@gmail.com

 

日時:2017年2月4日(土) 13:00-17:00

場所:早稲田大学22号館502教室

 

【発表1】13:00-14:00

発表者:サイティマイ氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科)

題名:ベトナム語の発音の特徴からみたベトナム人日本語学習者の発音問題

要旨:外国語学習における母語の干渉は、発音上でよく現れると思われる。

ベトナム人日本語学習者の発音は、今までの研究でザ行・ジャ行・ヤ行の混同やダ行とラ行の混同等様々な問題が指摘されている。その中には、ベトナム語の発音の影響による問題も数多くあると考えられる。本発表では、ベトナム語の発音の特徴を踏まえながら、ベトナム人日本語学習者の発音問題と発音の練習方法を考察する。

 

14:00-14:15 休憩

 

【発表2】14:15-15:15

発表者:グェン ティ フェン チャン氏(大阪大学言語文化研究科)

題名:ベトナム人学習者の日本語アクセントの知覚と産出について

要旨:ベトナム人日本語学習者を対象として日本語名詞アクセントの「知覚」と「産出」調査を行った。その結果、①「知覚」調査では日本語学習歴による正答率の差はないが個人差が大きい;②「産出」調査では、0型と-2型の出現率が最も多い;③最後の音節がウで終わる単語は-2型で発音する傾向がある。

 

15:15-15:30 休憩

【発表3】15:30-17:00

発表者:松田真希子(金沢大学)・金村久美(名古屋経済大学)

題名:ベトナム人日本語学習者のための日本語音声教育プロジェクト

要旨:現在ベトナム人日本語学習者のための日本語音声教育プロジェクトを遂行している。ベトナム人日本語学習者の発音の不自然さについては、母語の干渉等様々な原因が考えられるが、どういった点が不自然なのか、それはなぜ起こるのかなどの情報が日本語教師や学習者の間で広く共有されていない状態である。同時に、学習者も体系的に日本語の音声教育を受けていないことが原因で、不自然な発音が上級まで維持されがちな問題がある。さらに、どのような発音の不自然さがどのレベルまで維持されるのか、といった知見も共有されていない。?そこで、発表者は数年前からベトナム人日本語学習者の発音指導に関する研究や教育実践を行い、発音の不自然さの傾向を非専門家にもわかるように提示する方策を研究している。?本発表では、それらの実践・研究の中間報告を行う。

--------------------------------------------

次回の東京音声研究会では、以下の日時と内容で

開催予定です。

日時:12月10日(土)14:00~17:30(予定)

場所:早稲田大学22号館205教室

1.研究相談(14:00~15:30)

「ロシア人による日本語発話の縦断的データの紹介

-音声データを用いて一緒に研究しませんか?(仮題)」

発表者:小熊利江氏(東京大学)

2.勉強会(15:40〜17:30)

Praatを用いた音声分析2(基本的な分析方法と音声合成)

※2の勉強会への参加につきましては、会場にPCが

ありませんので、必要に応じてPCをご持参ください。

またその際は、予めPraat最新版のインストールを

お願いします。

その他、個別に「こんなことが知りたい」というご要望が

ありましたら、お気軽に事務局宛にご連絡下さい。

事務局:tokyo.onsee@gmail.com

会の内容は以上ですが、12月研究会ではいつもの

懇親会に変えて、忘年会を企画しております。

場所は、会場近くのお店の予定です。

研究会への参加については、事前の申し込みは

必要ありませんが、忘年会に参加希望の方は、

開催一週間前まで(12月3日)までに以下の申し込み

フォームよりお申込み下さい。

https://goo.gl/forms/SPgjMVjAdXi0yYgx2

--------------------------------------------

11月東京音声研究会は、以下の内容で開催予定です。

日時:2016 年11 月12日(土)14:00~17:00(予定)

場所:早稲田大学22号館206教室

14:00-15:30:塚田公子氏(マコーリー大学(博報財団「国際日本研究フェローシップ」招聘研究者))

テーマ;Cross-linguistic perception of vowel and consonant length contrasts in Japanese 「異言語話者による日本語の長音・短音の知覚」

要旨;

1)博報財団国際日本研究フェローシップ「異言語話者による日本語発音習得に関する縦断的比較研究」の研究計画について説明する。

2)Tsukada, K., Hirata, Y. and Roengpitya, R. (2014). Cross-language perception of Japanese vowel length contrasts: Comparison of listeners from different first language (L1) backgrounds. Journal of Speech, Language, and Hearing Research, 57(3), 805-814.

本研究ではアメリカ英語、イタリア語、タイ語、日本語母語話者による日本語の長短母音の知覚を比較した。日本語は母音、子音ともに音韻的な長短の対立を有する。一方、タイ語には母音に、イタリア語には子音にそれぞれ長短の音韻対立があるが、アメリカ英語では長短は音声的な違いとして捉えられる(例:beat-bit)。AXB法を用いた聴取実験により、母語に長短の音韻対立がある場合でも、必ずしもその知識が未知の言語(日本語)の長短母音の知覚に役立つわけではないという結果が得られた。外国語における効率的な長短対立の処理は、母語における長短の具体的な音声的特徴と関連していると考えられる。

15:30-15:45 休憩

15:45-17:00 鮮于 媚(ソヌミ)氏 (日本大学文理学部)

テーマ:日本語学習者による促音の挿入と促音へのバイアスについて

要旨:本研究の目的は日本語を第二言語として学習する学習者(以下、学習者)が音声習得時に見られる促音への過剰反応の原因を人間の聴知覚特性に基づき明らかにすることである。より具体的には、次の二つの側面から観測されたものの原因を明らかにする。まず、学習者が日本語を生成する際に、「ッ」を入れているような発音すること(以下、促音挿入)。次に、学習者が日本語の音声を知覚する際に、「ッ」がないところに「ッ」があると判断すること(以下、促音へのバイアス)。これらの原因を人間の聴知覚特性を考慮した変数に基づき原因を究明することである。この原因を明らかにすることで、より学習者に適合する学習方法の提案ができると考える。

--------------------------------------------

10月の東京音声研究会では、音声分析ソフトのPraat

に関する勉強会を企画しております。

ご興味のある方はどうぞご参加ください。

日時:2016年10月15日(土)14:00~17:00(予定)

場所:早稲田大学22号館719教室

概要:これから日本語の授業で音声分析ソフトを活用して

みたいと思う方、また研究などで音声分析をやってみたい

と思う方を対象に、音声分析ソフトPraatの基本的な使用法

を紹介します。

今回は、音声の録音方法、音声の物理的特徴の見方、

ピッチの抽出方法について取り上げる予定です。

参加資格は特にありませんが、これまで音声分析に触れた

経験が無い方を想定して行う予定です。

ご参加にあたって:

会場には備え付けのパソコンはありません。

パソコンの持参は必須ではありませんが、もし可能であれば、

Praatをインストールしたパソコンをご持参頂ければと思います。

Praatの最新版は以下からダウンロードが可能です。

http://www.fon.hum.uva.nl/praat/

--------------------------------------------

7月研究会

日時:2016年7月9日(土)14:30~17:30(予定)

場所:早稲田大学22号館505教室

【プログラム】

(1)日本語母語話者の英語発話音声のintelligibilityと印象

―五つの国・地域の英語非母語話者を対象とした聴取実験―

勅使河原三保子氏(駒澤大学総合教育研究部)

要旨:

本発表では、英語を主に非母語話者との国際共通語として

用いる日本語母語話者に対してより実情に合って合理的な

発音指導法を考案するための基礎資料集めを行った研究に

ついて報告する。実用レベルでの英語運用能力を持つ日本語

母語話者20名から提供された現実的なタスクを遂行する設定で

収録された英語発話音声を用いて、五つの国と地域の被験者

20数名~32名に対して聴取実験を行った。予備的分析の結果

と今後の課題、可能性等について議論する。

(2)自律学習を目指した学習方法の動画作成

(2016年度AMIJシンポジウム報告より)」

木下直子氏・中川千恵子氏(早稲田大学)

要旨:

本研究の目的は、自律学習を支援するための学習方法の

動画例をもとに学習サイクルの実践例を検討することである。

筆者らはWeb教材「つたえるはつおん」を開発しているが、

この教材には自律学習を促進させるねらいがある。達成可能で、

評価可能な短期目標を立て、自ら選んだコンテンツを使って

学習をすすめ、目標が達成できたかどうかを評価・確認するという

学習サイクルを循環させるための支援を考えた。

本発表は2016年度AMIJシンポジウムで報告内容の一部を

修正したものである。

--------------------------------------------

6月勉強会

「IT・デジタルデバイスを授業でどう活用するか?①」

概要:近年、ITやデジタルデバイスの進化は目覚ましいですが、

みなさんは普段の授業でどのように活用されていますか?

今回の勉強会では、参加者のみなさんと実践例やアイデアに

ついて話し合い、一緒に共有できればと思います。

※実践やアイデアは音声教育に限定しません。

(発題者:田川恭識)

・研究相談1

夏蕊氏(早稲田大学大学院)

・研究相談2

大熊伊宗氏(早稲田大学大学院)

・日時:6月11日14:30~17:00(勉強会+研究相談)

・場所:早稲田大学22号館719教室

※終了しました

--------------------------------------------

2016年5月研究会+外国語発音習得研究会共催特別企画

5月の研究会では、口頭発表と併せ特別企画として

以下のような催しを企画しております。

なお、この度の企画は外国語発音習得研究会との

共催となっております。

【企画タイトル】

「日本語音声習得研究のこれまでと展望

-鮎澤孝子先生のご研究をふりかえって-」

【概要】

これまで日本語音声教育の第一線に立ち、

日本語音声教育の研究と指導者輩出に多大な

功績をお持ちになる鮎澤孝子先生が、2015年度を

もって国際教養大学をご退官されました。

本特別企画では、東京音声研究会の設立と運営に

中心的な役割を果たされた鮎澤先生を囲み、これまでの

音声教育研究の歩みを振り返るとともに、今後の展望に

ついて、参加者の皆様と共有したいと思います。

【口頭発表】

1)赤木浩文氏(専修大学)

「日本語の発音学習における”気づき”の効果」

(要旨):

日本語中級学習者を対象に,気づきを促す発音指導を行い,

「アウトプットの気づき」が,自己修正能力や発音の向上と

どのように結びついているかを考察した。その結果,次の

ことがわかった。

①「アウトプットの気づき」によって起こる試行錯誤は自己

修正能力養成に効果がある,

②試行錯誤が学習に結びつくには,学習者自身の発音規則に

対する尺度の構築が必要である,

③尺度の構築には発音規則の記号化・視覚化,インタラクションに

おける教師のリキャスト・FBが有効である,

④気づきの効果は,母語によって異なり、各母語話者には

一定の傾向が見られる。

2)崔壮源氏(国際教養大学)

「日本人韓国語学習者と韓国人日本語学習者の高低の差」

(要旨):

日本語の音声教育現場では、韓国人学習者の日本語音声は、

高低がさほど現れないことでよく知られている。そこで、

韓国人日本語学習者の日本語音声が日本人母語話者に高低アリと

聴覚的に知覚されるためには、どのくらいの高低差が必要なのか。

逆に高低差がはっきりしている日本人韓国語学習者が韓国語を

話す時には、どのような問題が生じうるのだろうか。このような

問題を音響分析の方法を変えることで、お互いの音声学習の面で

新しい可能性を議論する。

【特別企画】

「日本語音声習得研究のこれまでと展望

-鮎澤孝子先生のご研究をふりかえって-」

皆川泰代氏(慶應義塾大学)

「日本語モーラタイミング習得研究のこれまでと展望」

林良子氏(神戸大学)

「日本語アクセント習得研究のこれまでと展望」

中川千恵子氏(早稲田大学)

「日本語音声教育のこれまでと展望」

・場所:早稲田大学22号館201教室

・日時:5月14日 14:30~18:00

・参加費:500円

・終了後、簡単な茶話会をいたします。

鮎澤先生を囲んで思い出話や伺いたい話を気軽に

しましょう。

・参加希望フォーム

参加をご希望の方は、お手数ですが以下の登録

フォームよりお申し込みください。

http://goo.gl/forms/NAlyz7Ui8j

※終了しました

--------------------------------------------

2016年4月研究会 

2016年4月の研究会は、以下の日程で開催予定です。

日時:2016年4月09日(土)14:00~17:20

場所:早稲田大学22号館207教室(←変更になりました)

14:00~15:00

伊藤茉莉奈氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科大学院生)

題目:「表現主体が「聞き返し」で用いるパラ言語情報 -表現意図と印象の観点から-」

要旨

4組の会話場面を調査した本研究から、特定の表現意図や印象を表すため、表現主体は「聞き返し」を行う際、意識的にパラ言語情報を少なからず用いていることが明らかになった。たとえば、「驚き」を表明するために「文末イントネーションを上げ」たり、「親しい」印象を与えるために「ゆっくり」言ったりするなど、13種の表現意図と3種の印象を表すために其々用いられたパラ言語情報がその使用回数とともに明らかになった。

15:00~15:10:休憩

15:10~16:10

丸島歩氏(国際医療福祉大学 国際交流センター)

題目:「韓国人日本語学習者による音声の時間的特徴と速度感の関連」

要旨

日本語母語話者の発話の速さと速度感の関連については、これまでいくつかの先行研究において明らかにされてきたが、学習者の音声の発話の速さに関しては、発話に対する評価の観点から扱われることはあったものの、音声の話速の現れ方と速度感がどのようにとらえられるかについては、ほとんど扱われて来なかった。

これらについて明らかにするため、韓国人日本語学習者(中上級)の日本語音声を対象に音響分析と聴取実験を行なった。

16:10~16:20 休憩

16:20~17:20

尾崎友泉氏(早稲田大学大学院国際コミュニケーション研究科大学院生)

題目:「発話リズム指標(IM、PVI)の第二言語研究への応用

―J-AESOPコーパス内日本語母語話者の英語発話を対象に―」

要旨

日本語話者と英語母語話者の英語発話リズムを、先行研究が提唱する指標Interval Measures (IM) (Ramus, Nespor & Mehler 1999) 、Pairwise Variability Index (PVI) (Low & Grabe 2002)に基づいて調査した。①両者の発話リズムの違い②英語習熟度と発話リズムの「ネイティブらしさ」との関連、に注目した。結果からは、①母音区間に関する指標で両者の違いが顕著にみられ、②英語習熟度が高い日本語話者ほど、よりネイティブに近い発話リズムを習得していることが示された。発表では、指標を第二言語研究に応用する際の、方法論上の課題も紹介する。

--------------------------------------------

1月の研究会 

■日時:2016年1月16日(土)14:00~17:00

■場所:早稲田大学22号館(208教室)

[プログラム]

14:00~15:00

サイティマイ氏(早稲田大学大学院生)

「非母語話者日本語教師による韻律指導に関する考察 ーベトナム人教師の韻律指導の実践を通じてー」

要旨

音声教育実践研究においては、非母語話者教師の実践研究を

質的に分析した研究は極めて少ない。

本研究は、日本語を母語としないベトナム人教師2名の韻律指導の実践に関するデータ分析をもとにベトナム人教師の韻律指導における困難点、工夫を明らかにし、今後ベトナム人教師への支援について考察したものである。

15:00~15:15:休憩

15:15~16:15

木村琢也氏(清泉女子大学/上智大学大学院)

「スペイン語の /b/, /d/, /g/, /y/, /w/ の異音とその分布」

要旨

現代スペイン語の子音音素体系には、有声摩擦音系列が完全に欠落しているという特徴がある。これは音声としての有声摩擦音が有声閉鎖音音素 /b/, /d/, /g/ の異音と見なされるからである。これらにいわゆる半母音音素 /y/, /w/を加えた非鼻音・非側面音・有声子音音素 /b/, /d/, /g/, /y/, /w/ は閉鎖音、破擦音、摩擦音、接近音のすべてを異音として持つという共通点を持つ。本発表では知覚実験の結果などいくつかの新知見を交えて上記の事実を明らかにする。

16:15~16:20 休憩

16:20~17:00 【研究相談コーナー】

内田洋子氏(東京海洋大学)、杉本淳子氏(聖心女子大学)

「中学校・高等学校の英語教員がよりよい発音指導を行うために:アンケートの集計結果」

--------------------------------------------

12月の研究会 

■日時:12月12日(土)14:00~17:30(予定)

■場所:早稲田大学22号館511教室

[プログラム]

1.「韓国人日本語学習者の句末境界音調における日本語母語話者の評価」

金瑜眞氏(筑波大学大学院)

2.「会話におけるユーモアのマルチモーダル分析」

毛受重人氏(Texas A&M University-Commerce)

3.「方言音声とパラ言語情報―「○○方言の音声は

喧嘩しているように聞こえる」?―」(仮題)

田川恭識(日本大学)

11月特別企画(講演会) 

■日時:2015年11月21日(土)13:30-17:30

■場所:早稲田大学早稲田キャンパス3号館4階405教室

(https://www.waseda.jp/top/access/waseda-campus)

■参加費:500円 / 懇親会費:3000円

■お申込み:東京音声研究会HP、facebook または、http://goo.gl/forms/LhWq4aLCHU にある

登録フォームにこ?入力くた?さい。懇親会の申し込みは11月14日までにお願いします(先着20名)。

■お問い合わせ:東京音声研究会事務局 (tokyo.onsee@gmail.com)

■研究発表・講演会スケジュール

13:30-14:30 大井川朋彦氏(上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻 特別研究員)

「日本語母語話者における英語以外の言語の流音知覚に関して」

14:40-15:40 井下田貴子氏 (上智大学理工学部 特別研究員)

「若年層韓国語ソウル方言話者に見られる後舌母音/o/ の孤立発話時の音響特徴」

15:40-16:00 休憩

16:00-17:00 【講演会】上野善道氏(東京大学名誉教授)

「アクセントのとらえ方」

17:00-17:30 質疑応答

17:30-18:00 茶話会

18:00- 懇親会

----------- 

■発表要旨

1. 「日本語母語話者における英語以外の言語の流音知覚に関して」

大井川朋彦氏(上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻 特別研究員)

1971年の研究を皮切りに、日本語母語話者における英語の流音(L音およびR音)の知覚(聞き取り)の研究は多くなされており、英語の流音対立の弁別(聞き分け)の困難さが指摘されている。一方、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語、イタリア語、パンジャーブ語においても、近年、同様の研究が行われるようになった。本発表では、これらの研究結果を総括し、日本語母語話者にとっても容易に弁別可能な流音対立の存在とその音声的特徴を示す。

2.「若年層韓国語ソウル方言話者に見られる後舌母音/o/ の孤立発話時の音響特徴」

井下田貴子氏 (上智大学理工学部特別研究員)

韓国語ソウル方言では、母音体系に世代差が見られると言われている。中でも、近年、現在進行中であると言われている後舌母音/o/ は、若年層の女性話者において、母音図上で/u/ 方向に上昇(シフト)する傾向があることが報告されている。本発表では、上昇現象が顕著に現われる若年層に着目し、若年層ソウル方言話者(男女)によって発話された孤立発話母音の低次のフォルマントを抽出し、音響的に/o/ の上昇について分析した。

【講演会】「アクセントのとらえ方」

上野善道氏(東京大学名誉教授)

高さアクセントの代表として日本標準語のアクセントに焦点を当てながら,そのとらえ方を分かりやすく説明する。高さアクセントは,よく音楽的アクセントとも言われるが,音楽とは異なる。言葉のアクセント(音調)の把握に各拍の高さ(西洋音楽的な音階,音程)が分かる必要はない。肝腎なのは,隣り合う拍同士の間の高さの動きの方向,すなわち,上がる(高くなる,上昇)か,下がる(低くなる,下降)か,そのまま進む(平ら,平進)かをとらえることで,実はこの方が簡単である。あとは,その動きのパターンを認識することである。併せて,このとらえ方の利点と言語教育への応用も述べる。「強さ(ストレス)アクセント」として対比される英語のアクセントとの異同もここから見えてくる。

--------------------------------------------

10月の研究会 

■日時:2015年10月10日(土)14:00-17:45

■場所:早稲田大学22号館2階207教室

■発表スケジュール

〈研究発表〉

14:00-15:30 張?龍氏(早稲田大学大学院・博士課程)

「ラウドネス関連特徴量を用いた日本語非母語話者の促音・

非促音誤聴取分析」

15:30-15:45 休憩

15:45-17:15 木下直子氏(早稲田大学CJL・准教授)

「日本語教育における音声研究の動向と課題」

〈研究紹介〉

17:15-17:45 グエリー・マリン・バルバラ氏(予定)

■発表要旨

1.張?龍氏(早稲田大学大学院・博士課程)

「ラウドネス関連特徴量を用いた日本語非母語話者の促音

・非促音誤聴取分析」

本研究は、日本語学習者の促音・非促音の聴取判断の手がかりや

誤聴の原因を探ることを目的とし、実験を行った。

従来の研究では、日本語学習者の促音・非促音の聴取判断について、

時間長の差異に着目し、日本語学習者は日本語母語話者に比べ、

促音の時間長を聞き取れないことが問題であると指摘されてきた。

そこで、本研究は、この時間長の差異とうメタ言語について違う

観点からの解釈、分析を試みた。本研究では、物理的な時間長を

聞こえの時間長に変換、ラウドネスという尺度を用いて、

日本語学習者の誤聴の傾向を分析した。調査は次のようなデータを

用いた。1) 韓国語母語話者(レベル初級)を対象とした促音・

非促音の聴取判断調査のデータ、2) 中国語母語話者(レベル初級

~中級)を対象とした促音・非促音の聴取判断調査のデータである。

得られた正答率と音声刺激の各音素ごとに測定したラウドネスの値を

相関分析を行った。その結果、韓国および中国語母語話者とも

速い発話速度における促音誤判断、遅い発話速度における

非促音誤判断にラウドネスと有意が相関があった。より具体的には、

先行母音のラウドネスと先行母音と促音部(非促音の場合は後続子音部)

の間のラウドネスジャンプが判断に影響を与えたいた。

この結果はラウドネス関与が学習者の母語によらず普遍的に存在すると

示唆し、今後は他の母語話者によってより幅広く調査する。

2.木下直子氏(早稲田大学CJL・准教授)

「日本語教育における音声研究の動向と課題」

本発表は、日本語教育における音声研究の動向を概観するとともに、

今後の課題を検討することを目的としている。庵(2012)によると、

1960年代から2000年代までの音声・音韻に関する研究は『日本語教育』

(日本語教育学会)で発表された研究の3.3%にあたるという。

ここでは、「教育」と「教育以外」の2項としているが、本発表では

2010年度以降に発表された1)『日本語教育』(日本語教育学会)

2)『第二言語としての日本語の習得研究』(第二言語習得研究会)

3)『音声研究』(日本音声学会)の3誌を分析対象とし、「教育」の

中でも「調査対象者」「調査内容(音声項目)」を加え、

日本語教育における音声研究の動向を明らかにした。この研究動向を

ふまえた上で、今後の課題を検討する。

--------------------------------------------

9月の研究会 

日時:2015年9月12日(土)14:00-17:30

■場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館508教室

■発表プログラム

1)地方都市に暮らす日本語非母語話者への言語的支援

-音声教育教材の開発に向けて-

発表者:田川恭識(日本大学)

2)首都圏方言話者にみられる母音の無声化とアクセントの核移動

発表者:木野景子(國學院大学大学院)

3)サンパウロ「国際語としての日本語に関するシンポジウム」と

ボルドー「ヨーロッパ日本語教師会シンポジウム」報告

発表者:中川千恵子(早稲田大学)

7月の研究会 

■日時:2015年7月11日(土)13:30-17:50

■場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館2階206教室

■プログラム

〈研究発表〉

13:30-15:00 黄琴薇氏(早稲田大学大学院修士課程)

「分裂複合アクセント構造の習得状況と問題点ー中国語母語話者の場合ー」

15:00-15:15 休憩

15:15-16:45 ユパカー・フクシマ氏(カセサート大学)

「アクセント習得におけるシャドーイング実践の有効性:タイ人日本語学習者の場合」

16:45-16:50 休憩

〈相談コーナー〉

16:50-17:50 ユパカー・フクシマ氏(カセサート大学)

「タイ人日本語学習者のアクセント聞き取りにおける問題点:調査内容への検討」

■要旨

黄琴薇氏(早稲田大学大学院修士課程)

「分裂複合アクセント構造の習得状況と問題点ー中国語母語話者の場合ー」

本研究は、日本語教育では扱われてこなかった分裂複合アクセント構造(SCAS)を

中心に、中国語母語話者日本語学習者における習得状況と習得上の問題点を

明らかにしたものである。30名の上級中国語母語話者を対象に、筆記調査と

音読調査を実施した。その結果、習得状況に関しては、SCASの習得度が

複合アクセント規則構造(CARS)より有意に低いこと、取り分け「主語+動詞」

「人名」「目的語+動詞」「氏名+役職名」という4つの言語環境で習得度が

低いことが分かった。また、問題点として、複合語アクセント規則(CAR)の

過剰般化と、CARSとSCASの相互影響が観察されることが明らかになった。

ユパカー・フクシマ氏(カセサート大学)

「アクセント習得におけるシャドーイング実践の有効性:タイ人日本語学習者の場合」

本研究は、タイ人日本語学習者を対象に、シャドーイングを取り入れた発音指導を行い、

アクセント習得がどれほど促されるかを調べた実践研究である。シャドーイング実践が

行われる前後に音読によるプレテストとポストテストを行い、アクセント正用率比較し、

その差異を検討した。その結果、シャドーイング実践後では、アクセント正用率が

全体的に増加し、アクセント習得におけるシャドーイング実践の有効性が確認された。

また、既習者・未習者に関わらず、練習回数が多いほどシャドーイングの効果が

期待できることも示唆された。

--------------------------------------------

6月の研究会 

日時:2015年6月13日(土)15:00-18:00

※いつもと開始時間が異なります

場所:早稲田大学22号館2階206教室

■相談コーナー

15:00-16:00 内田洋子氏(東京海洋大学)・杉本淳子(聖心女子大学)

「中学校・高等学校の英語教員がよりよい発音指導を行うために:アンケートの内容的妥当性」

■研究発表

16:00-17:30 李祁氏(株式会社レセエメ代表)

「感覚・運動列から音素列へのマッピング」

要旨:本発表では、発表者が従事してきた、特定言語の長期記憶の基盤形成を左右する神経コードの解読の現状を紹介します。特に、英語教育領域におけるオーラル英語の獲得に関し、すべての音素を感覚・運動へ還元することを中心に、新種音源の発見を始めとする、音素構造明示化への解析や音素の一般化なども含め、具体的な例を交えながら紹介していきたいと思います。

17:30-17:40 休憩

17:40-19:10 辻田沙織氏(早稲田大学大学院修了生)

「プラスとマイナスの印象を与える音声表現-断りの場面を中心に-」

本研究は、聞き手にプラスの印象およびマイナスの印象を与える音声表現とその具体的な印象について、断りの場面を中心として明らかにしたものである。調査では、聞き手に対し、予め録音した会話文の聞き取り調査および半構造化インタビューを行った。その結果、聞き手は速度、長さ、抑揚、文末イントネーション、声の高さといった様々な音声表現に着目することがわかった。さらに、それらの音声表現が聞き手に与える具体的な印象が明らかになった。

--------------------------------------------

5月の研究会 

東京音声研究会5月特別企画「発音フェスタ」「講演会」

(東京音声研究会主催・Project OJAD共催)

みんながどのように発音を教えているか気になりませんか。

発音の教え方を共有する場、それが「発音フェスタ」です。

ただいま、発表ブース参加者を募集中です。簡単なポスター、

プリント、デモ、どんな見せ方でも結構です。音声を専門と

する人もしない人も、教室でこんなことをやっていますとか、

うまくいかないけどどうしてだろうかなど、お互いに気軽に

疑問をぶつけあいましょう。

また当日は日本語の発音教育でカリスマ的な人気を誇る、

笈川幸司先生による発音指導の講演会も開催されます。

○日にち 2015年5月9日(土)

○時間:発音フェスタ 13:00-15:00

講演会 15:15-16:45

ディスカッション 16:45-17:15

○場所:早稲田大学3号館2階201・203(フェスタ会場)、

同3号館3階305(講演会)教室

http://www.waseda.jp/top/access/waseda-campus

○参加費:500円

○発表ブース参加申込:tokyo.onsee@gmail.com

○一般参加申込:http://goo.gl/forms/DgKS3a5cij

※発表ブース参加申込締め切り:4月26日(日)

★笈川幸司先生による発音指導の講演会

タイトル:「飽きられずにリピートさせる~発音指導の秘訣」

要旨:

中国人学生はリピートすることをそれほど嫌がらないのですが、

西洋の学生の中には、それを嫌がる人が少なくないと聞きました。

「普通は1回か2回しかリピートしないものと思いますが、笈川さんは

5回、多い時には10回以上リピートさせますね。それでも学生たちが

嫌がらずについてくる のには、なにか秘訣があるのでしょうか」という

質問を受けることが、ごく稀にあります。

ただ繰り返すだけの発音練習。長い時にはトイレ休憩を挟まずに

4時間ぶっ通しで行うこともあります。もしそこに秘訣がなければ、

学生たちがこれほど面倒な作業を従順に従うはずがありません。

教師自身に魅力があるないに関係なく、まず秘訣を知り、それを

時間をかけて磨きあげることで、誰もが魅力的な授業を構築できます。

今回、飽きられずにリピートさせるポイントをできるだけ多く提示し、

どこを使っても授業にすぐ役立てるようなセミナーにしたいと思います。 

--------------------------------------------

4月の研究会 

日時:2015年4月11日(土)13:30~17:00

場所:早稲田大学22号館206教室

発表1:

「初心者でもできる研究プログラミング」

ジェフ・ムーア氏(上智大学大学院生)

要旨:プログラミング言語に関する知識がなくても

スマートフォンアプリケーションやパソコンソフトを作成する

ことができるIDE(統合開発環境)のClickteam Fusionを紹介します。

トレーニングや知覚実験を始め、短時間でソフト開発ができる

システムを説明します。

発表2:【研究相談】

「会話授業に発音指導を取り入れるー「初級日本語」のテキストを例として」

サイティマイ氏(早稲田大学日本語教育研究科修士課程)

2月の研究会 

※今月は勉強会を行います。

日時:2月21日(土曜日)14:00~17:00

場所:早稲田大学22号館715教室

1)「Webサイト『つたわる はつおん』-音声の検討-」

木下直子氏、田川恭識(早稲田大学CJL)

--------------------------------------------

1月の研究会 

日時:2015年1月10日(土)14:00-17:00

場所:早稲田大学22号館7階717教室

【研究発表】

14:00-15:00 田川恭識氏(早稲田大学日本語教育研究センター・教員)

「東京方言における形容詞のアクセントと言語外的要因との関連

-日本語話し言葉コーパスの分析に基づく中間的考察-」(仮題)

15:00-15:15 休憩

【相談コーナー】

15:15-16:15 サイティマイ氏(早稲田大学日本語教育研究科修士課程・院生)

「名詞と複合名詞のアクセントの指導法」

12月の研究会 

※今月は勉強会を行います。

開催日:12月13日(土曜日)13:00~17:30

場所:早稲田大学22号館5階514教室

1)「日本語漢字語彙の仮名表記に見られる母語音声からの干渉-台湾人学習者の場合-」

ヤン・ユーウェン氏(東京外国語大学))

2)「音楽的能力が日本語アクセントの聞き取りと発音に与える影響について-中国語を母語とする上級学習者と初級学習者の比較から-」

エイ・イ氏(首都大学東京)

3)「ライブMCのあおりにみられる話法」

河西和美氏(大東文化大学)

【相談コーナー】

4)「アクセントか?イントネーションか?」

中川千恵子氏(早稲田大学CJL)

5)「音声研究を始めるには」

鮎澤孝子氏(国際教養大学)

--------------------------------------------

11月の研究会 

日時:2014年11月8日(土)14:00-17:00

場所:早稲田大学22号館5階511教室

■プログラム

《相談コーナー》

1.マイ氏(早稲田大学大学院日研院生)

「音声指導における非母語話者教師への支援-会話授業での発音指導を通して-」

2.井上正子氏(首都大学東京大学院生)

「ベトナム語母語話者における日本語の発音に関する一側面」

3. 金村久美氏(名古屋経済大学)

「日本語とベトナム語の文の韻律の比較」

※3件ともベトナム語母語話者を対象としたご研究、ご発表です。

10月の研究会 

※10月の勉強会ではワークショップを行います。

題目:『オンライン日本語アクセント辞書(OJAD)による日本語イントネーションの教育』

http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad

■日時:2014年10月18日(土) 14:00~17:00

■会場:早稲田大学11号館609(仮)

(キャンパス案内図http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

■講師:田川恭識氏(早稲田大学日本語教育研究センター)

内容:「日本語らしく自然に聞こえる発音を身に付けたい」と考える学習者は多い一方で、音声教育、とりわけ韻律教育が十分に行われてきたとは言えない状況にあります。教師からは「韻律の効果的な指導方法がわからない」「東京方言アクセントを教える自信がない」「活用後のアクセントは辞書で調べるのも大変」という声を聞きます。このような現状に鑑み、単語アクセントやその変形の様子を、視覚的、網羅的、聴覚的に参照できるオンラインアクセント辞書(OJAD)を開発しました。OJADは、活用後の用言や名詞のアクセントが簡単に調べられる「単語検索」や、タイプした任意の文に対してアクセントとイントネーションが視覚的に提示される「スズキクン」など、4つの機能を兼ね備えています。本ワークショップでは、OJADの4機能を紹介し、演習形式で実際に体験していただきます。また、参加者と一緒にOJADを使った音声指導の方法を考えます。

■参加申込:10月15日までに以下のアドレスにメールでご連絡下さい。

東京音声研究会事務局(tokyo.onsee[at]gmail.com)※メール送付時に[at]を@に変えてください。

■参加費:無料

--------------------------------------------

9月の研究会・講演会 

このたび、名古屋大学の鹿島央先生を講師としてお招きし、ご講演いただけることになりましたので、お知らせいたします。参加ご希望の方は、9月17日(水)までに東京音声研究会事務局までメールでお申し込みください。みなさまのご参加をお待ちいたしております。

■日時:2014年9月20日(土)13:00-17:15

■会場:早稲田大学14号館4階404教室

(キャンパス案内図http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

■講師:鹿島央 氏(名古屋大学国際言語センター・教授)

演題「リズムユニットを単位とする音声教育の可能性について」(15:45-17:15)

日本語音声を形成する韻律的要素の中で、特に「長さ、高さ」の果たす役割は重要であり、日本語学習者が困難を感ずる項目となっている。本発表ではまず、音声教育を実施する際の三つの主要なポイントを示した上で、リズムユニットを仮定するに至った経緯とその問題点、他の韻律的特徴との関連について述べる。具体的な実践例として、アクセント、イントネーションの教育がリズムユニットを援用することでどのように実現できるかについて示す。今後の課題として、現在行っている生理的な研究についても一部言及する。

■対象:東京音声研究会会員

■参加申込:9月17日(水)までにメールでお申し込みください。

東京音声研究会事務局(tokyo.onsee[at]gmail.com)まで

ご所属、お名前、当日の懇親会参加の可否をお知らせください。

■参加費:500円

■プログラム

13:00-14:00【相談コーナー】

内田洋子 氏(東京海洋大学)、杉本淳子 氏(聖心女子大学)

「中学校・高等学校の英語教員がよりよい発音指導を行うために:アンケートによる現状調査」

14:00-15:30【実践報告】

古田尚久 氏(医療法人社団永生会 永生病院)

「脳血管疾患領域における言語聴覚士の仕事と運動障害性構音障害について」

本発表では、発表者の従事している、脳血管疾患のリハビリ領域におけるSTの役割や現状を紹介する。そして脳血管疾患のリハビリの領域の中でも、音声学との関連が深い運動障害性構音障害を中心に、具体的な症例の音声サンプルを交えながら評価、訓練方法について紹介する。また、発表者自身の過去の発表や日頃の臨床での工夫や疑問点、気づきなどを紹介しながら、音声学の応用可能性と現状の課題を検討していきたい。

15:30-15:45 休憩

15:45-17:15【講演】

鹿島央 氏(名古屋大学)

「リズムユニットを単位とする音声教育の可能性について」

17:15-18:00 お茶会

*お茶会の後、18:00ごろから鹿島先生を囲んで

懇親会を予定しております。

--------------------------------------------

7月の研究会 

日時:7月12日(土)13:30~17:00

場所:早稲田大学22号館512教室(申し込み不要)

(今月は勉強会を行います)

■発表

1)吃音者と非吃音者の非流暢性の特徴

阿栄娜氏・酒井奈緒美氏・森浩一氏

(国立障害者リハビリテーションセンター研究所)

2)口元の映像がL2円唇母音の知覚・調音動作・音響に及ぼす影響

齊藤遥氏(早稲田大学)

■研究相談

3)音声学習支援プロジェクト・コンテンツ案について

木下直子氏、田川恭識氏(早稲田大学)

4)パラ言語的情報の認識調査結果からみた音響的分析

-外国人日本語学習者を中心に-

丁美貞氏(首都大学東京大学院)

6月の研究会 

日時:2014年6月14日(土)13:00~17:20

場所:早稲田大学22号館5階512教室

(URL: http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

事前申込:不要

■発表プログラム

13:00-14:30 【相談コーナー】

坂本真一氏(中央大学大学院)

「口頭試験の会話における教師と学生のインタラクションとプロソディ

‐FOLKコーパスのドイツ語会話を分析例として‐」

14:30-14:45 休憩

14:45-16:15 【研究発表】

柳澤絵美氏(明治大学)・木下直子氏(早稲田大学)・中村則子氏(東京外国語大学)

「触覚的補助を用いた特殊拍指導の効果‐語レベル・文レベル・Picture Storyの比較‐」

16:15-16:20 休憩

16:20-17:20 【新刊紹介】

松浦真理子氏(YMCAにほんご学院)・河野麻衣子氏(元タイ商工会議所大学)

「新刊紹介『にほんご音読トレーニング』」

■要旨

坂本真一氏(中央大学大学院)

「口頭試験の会話における教師と学生のインタラクションとプロソディ‐FOLKコーパスのドイツ語会話を分析例として‐」

本研究は、ドイツ語の口頭試験の会話の展開や構造においてどのような言語表現が用いられるのか、またその際プロソディはどのような役割を果たすのか、の二点を試験管(教師)と学生それぞれの立場から分析し、明らかにすることを目的とする。発表では、話者交替が行われている「質問」と「答え」の応答ペアを観察して得られた結果をふまえ、会話におけるプロソディの機能を研究するにあたり、どのような分析の可能性があるのかを示す。

柳澤絵美氏(明治大学)・木下直子氏(早稲田大学)・中村則子氏(東京外国語大学)

「触覚的補助を用いた特殊拍指導の効果‐語レベル・文レベル・Picture Storyの比較‐」

本研究では、触覚的補助(=身体の動き)を用いた特殊拍の発音指導を実施し、様々な学習スタイルを持つ学習者の発音習得にどのような影響を与えるか、学習スタイル(視覚型・聴覚型・触覚型)によって指導の効果に違いが見られるか分析した。その結果、「語の読み上げ」、「文の読み上げ」、「Picture Story(絵を見て自由に話す)」の全てにおいて指導の効果が確認された。また、学習スタイルによる違いは、Picture Storyにおいてのみ観察され、触覚型の傾向が強い学習者ほど伸びが大きい傾向にあることが分かった。これは、指導時に用いられた補助の種類、および、Picture Storyにおいて活用できる情報が語や文の読み上げとは異なっていることに起因すると考えられる。

松浦真理子氏(YMCAにほんご学院)・河野麻衣子氏(元タイ商工会議所大学)

「新刊紹介『にほんご音読トレーニング』」

初級後半~修了程度の学習者は、語彙や文法等の言語知識は習得していても、まとまった長さの文章を口に出す機会が不足しており、「話す」ことに自信が持てない場合がある。本書は、そのような学習者のために、日本語の口慣らしをしながら聞きやすい話し方を身につけることを目指した教材である。発表では、まず本書について開発の経緯、構成、内容等を紹介する。その後、本書を使って都内日本語学校で行った実践について紹介する。

--------------------------------------------

5月の研究会 

日時:2014年5月10日(土)13:30~17:00

場所:早稲田大学22号館719教室

(※今月は勉強会を行います。)

「今さら人には聞けない音響・音声学」シリーズの第2段

今回は大山玄先生と鈴木誠史先生に、音響・音声学の

トピックについて、易しくお話をして頂きます。

・「フォルマントって何?」

・「いろんな音声分析ソフトがあるけど何が違うの?」

・etc

もし何か先生方に聞いてみたいことがありましたら、ご連絡を

お待ちしております。

以上と併せて「研究相談コーナー」の時間も設けたいと思います。

相談をご希望の方はご連絡下さい。

4月の研究会 

日時:2014年4月12日(土)13:30-16:45

場所:早稲田大学22号館6階617教室

参加費:無料

■プログラム

13:30-15:00 ケーシー万奈氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了生)

「企業の採用担当者が日本語学習者の自己PRで着目した点とそれらに関わる音声要素」

15:00-15:15 休憩

15:15-16:00 冨岡泉氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程)

「日本語学習者が他者とのコニュニケーションの場で意識すること-平坦上昇調を通して-」

16:00-16:45 川染有氏(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程)

「発音学習の振り返りが日本語教師の音声教育観に与える影響-教育者と学習者の異なる立場での語りから-」

■要旨

1.ケーシー万奈氏

「企業の採用担当者が日本語学習者の自己PRで着目した点とそれらに関わる音声要素」

本研究の目的は、実際に採用現場に身を置く評価者が、学習者の自己PRの音声を聞き、どのような点に着目し、どのような印象を抱くのか、そして、その着目点に関連する音声要素は何かを明らかにしたものである。更に日本語教師にも同様の調査を行い、採用担当者の評価との共通点と相違点を解明し、日本語教育に示唆できることを明らかにした。学習者の将来を左右する採用面接に備えて、日本語教育が果たせる役割とは何かを検討する。

2.冨岡泉氏

「日本語学習者が他者とのコニュニケーションの場で意識すること-平坦上昇調を通して-」

日本語学習者における平坦上昇調の使用場面とその意識について、日本語学習者3名の事例を紹介します。平坦上昇調は使用場面やイメージに個人差があるため、使用の際には、自分にとって不本意な印象を聞き手に与えてしまわないように注意が必要です。日本語学習者が自己を演出する際、平坦上昇調をどのように捉えているかを明らかにすることで、日本語学習者がよりよい日本語コミュニケーションを行うための一助となることを目指します。

3.川染有氏

「発音学習の振り返りが日本語教師の音声教育観に与える影響-教育者と学習者の異なる立場での語りから-」

日本語教師はどのような音声教育観のもと、発音教育を行っているのでしょうか。日本語教師として考える〈発音教育〉と、一人の外国語学習者として考える〈発音学習〉は同じものなのでしょうか。発表では教師Bの例を取り上げ、教師と学習者という2つの異なる立場から発音教育を振り返ることが、教師の音声教育観に変容を与える可能性についてについて考察したいと思います。

2月の研究会 

日時:2014年2月15日(土) 13:30-17:00

場所:上智大学四谷キャンパス3号館136教室

参加費:無料

事前申し込み:2月12日(水)までにtokyo.onsee[at]gmail.comにお名前とご所属、ご希望の内容をお知らせください。

※場所の変更がございましたので、ご確認ください

スケジュール

13:30-16:00

「音響音声学の基礎 ―理論とデモンストレーション―」

荒井隆行(上智大学)

概要:音響音声学を中心に、その基礎となる理論をデモンストレーションも交えながらお話します。内容は、音響学の基礎に始まり、音声生成の仕組み、そして母音と子音の話に至るまでをカバーする予定です。スライドでの説明に加えて、動画やアニメーション、物理実験、模型を使ったデモ、コンピュータによる分析、シミュレーションなどをいろいろと取り込んで、理解を深めることを目的とします。さらに、音声教育分野に対して、今回紹介する教材・教具がどこまで有効であるかについても、参加者と議論したいと思います。

16:00-17:00

懇親会

会場の関係で「先着30名」ということになりました。参加をご検討中の方は、お早めにご連絡ください。

--------------------------------------------

1月の勉強会 

日時:2014年1月31日(金)13:00-17:00

場所:早稲田大学10号館408教室

※今月は日時・場所にご注意ください

1.「初級総合日本語クラスにおける音声を専門としない教師の音声指導実践と学習者の意識」

田川恭識・野口芙美・渡部みなほ(早稲田大学日本語教育研究センター)

2.「イントネーションの日英比較―音声・音韻習得論を用いた言語学的解釈と指導方法―」

大山健一(東京電機大学)

※終了後、新年会を予定

勉強会では、研究についてのご相談や文献購読なども受け付けておりますので、ぜひご検討ください。

--------------------------------------------

12月の研究会 

日時:2013年12月14日(土)14:00~17:00

場所:早稲田大学22号館6階618教室

参加費:無料

事前申し込み:不要

【口頭発表・報告】

14:00-15:30 ジュヌシャリエワ・アセーリ氏(キルギス・ビシケク人文大学)

「キルギス人学習者に対する日本語音声教育のために-キルギス語と日本語の音韻特徴-」

この発表は、キルギス語話者とロシア語話者それぞれにとって、聴き取りあるいは発音の難しい日本語の音を明らかにすることである。それは同時にキルギス語とロシア語の音韻特徴を分析することになるだろう。キルギスにはキルギス語とロシア語のバイリンガルが多く、キルギス人であっても母語はロシア語だという者が少なくなく、日本語音声を教えるのは難しいと考えている。

15:30-15:45 休憩

15:45-16:15 木下直子氏(早稲田大学)

「キルギス日本語教育セミナー・報告1:キルギス人日本語教員の発音」

16:15-16:20 休憩

16:20-16:50 中川千恵子氏(早稲田大学)

「キルギス日本語教育セミナー・報告2:実践報告・研究発表について」

--------------------------------------------

11月の研究会 

日時:11月9日(土)14:00-17:00

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館618教室

(http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

参加費:無料

【発表】

・発表者:ザイ恒強氏(杏林大学大学院)

・タイトル:「日本語学習者のアクセントの産出傾向における問題点-中国語北方方言を母語とする日本語学習者を対象にした調査について-」

【相談コーナー】

・発表者:Yiu Frankie氏(専修大学大学院)

・タイトル:「広東語と東京方言の音声的特徴について」

7月の研究会 

日時:2013年7月13日(土)13:30-17:30

場所:早稲田大学22号館6階617教室

(http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

参加費:無料

参加申し込み:不要

※勉強会を行います

1)研究紹介

中野二郎氏(早稲田大学CJL)

「VT法に基づいた音声指導法の紹介」

概要:VT法(Verbo-Tonal Method)の考え方を共有した後、その「緊張(tension)」という概念を生かした「身体リズム運動」、「わらべうたリズム」などの指導法をご紹介します。

2)研究発表

ザイ 恒強氏(杏林大学大学院国際協力研究科)

「日本語学習者のアクセントの産出傾向における問題点-中国北方方言を母語とする日本語学習者を対象にした予備調査の結果と考察」

--------------------------------------------

6月の研究会 

日時:2013年6月8日(土)13:30-

場所:早稲田大学22号館7階719教室

(http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html)

参加費:無料

参加申し込み:不要

1) 研究発表 13:30-15:00

阿栄娜(国立障害者リハビリテーションセンター研究所・流動研究員)

「日本語発音習得におけるシャドーイング訓練の効果-中国語・モンゴル語母語話者を対象とした実験音声学的考察-」

本発表では,日本語学習者(中国語母語話者,モンゴル語母語話者)を対象に,シャドーイングという発音訓練を実施し,その訓練が発音の改善にどのような効果をもたらすかについて検証した結果を報告する。本研究ではいくつかの実験を通して,シャドーイング訓練前後の音声を音響分析および日本語母語話者による自然性評価を踏まえた上で,訓練による日本語発音上の変化と訓練効果を分析した。その結果,シャドーイング訓練は,まずタイミング制御の実現や発話速度の上昇に効果的であることがわかった。次に語アクセントの習得に効果的であることも明らかになった。語アクセントの習得には,具体的に産出(発音),アクセント核の聞き取りと知識の向上を促進させることが期待できる。さらに,学習者の母語や習熟度によって発音上の特徴や訓練効果に違いがあることも確認できた。

休憩 15:00-15:15

2)相談コーナー 15:15-16:15

柳澤絵美(明治大学)・木下直子(明海大学)・中村則子(慶応大学)

「触覚的補助を用いた特殊拍指導の試み‐分析方法の検討‐」

5月の研究会 

日時:2013年5月11日(土)13:30-17:30

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館5階501教室

参加費:無料

(※勉強会を行います)

1) 文献紹介

タイトル:「PNLPの音声的形状と言語的機能」

著者:前川喜久雄(2011)『音声研究』15,16-28,日本音声学会.

発表者:田川恭識(早稲田大学CJL)

URL:http://ci.nii.ac.jp/naid/110008712314

上記URLからPDFのダウンロードが出来ますので、お手元に無い方は

こちらを印刷の上、ご持参下さい。

2)相談コーナー

タイトル:「日本語の自発音声と朗読音声における時間的特徴の差異」

発表者:稲田朋晃氏(国際交流基金)

3)研究発表

タイトル:「日本語の音声に伴う感情表現のパラ言語的情報の基礎的な研究とその解釈」

発表者:丁美貞氏(首都大学東京 人文科学研究科)

--------------------------------------------

4月の研究会 

日時:2013年4月6日(土)13:30-16:45

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館7階718教室

参加費:無料

(今回は第1土曜日となります)

◆発表スケジュール

13:30-15:00 柳澤絵美(明治大学)

「促音の有無に関わる音響的特徴-先行母音の出わたりに注目して-」

15:00-15:15 休憩

15:15-16:45 大山健一(東京電機大学)

「現代「連接」研究への挑戦―英語連接と日本語連接の比較と仮説―」

◆発表要旨

柳澤絵美

「促音の有無に関わる音響的特徴-先行母音の出わたりに注目して-」

促音の有無に関わる第二義的な要因として、先行母音に注目し、促音がある場合とない場合で、音響的な特徴に違いがあるか、その特徴が促音の知覚に影響を与えるかを検証した。その結果、インテンシティーの減衰とフォルマント遷移に違いがあることが確認され、その音響的特徴が促音の知覚にも影響していることが示唆された。(本発表は、日本音響学会(2013年春季研究発表会)でポスター発表した内容を口頭で発表するものである。)

大山健一

「現代「連接」研究への挑戦―英語連接と日本語連接の比較と仮説―」

アメリカ構造言語学の1つの分野である「連接」に焦点を当て、複数音声現象の枠組みで言語学的変遷と考察から現代の音声学・音韻論ではどのような研究が可能なのかを提示する。具体的には、英語連接と日本語連接とは何かという問いから、英語と日本語の連接研究を歴史的に概観する。その上で英語と日本語を比較する際に、先行研究の流れとは異なった視点から今後の現代研究としてどのようなアプローチが考えられるのかを検討する。

--------------------------------------------

1月の研究会 

日時:1月12日(土)14時~17時15分

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館618教室

(※勉強会を行います。)

会費:無料

プログラム

14:00-15:30 ザイ ハンキョウ(恒強)(杏林大学)

「日本語学習者のアクセントの産出傾向における問題点―中国語北方方言を母語とする日本語学習者を対象に―」

15:30-15:45 休憩

15:45-17:15 ムンハゲラル(劉 永亮)(首都大学)

「モンゴル語母語話者における促音の知覚の特徴―日本語母語話者と中国語母語話者との比較を通して―」

12月の研究会 

日時:12月8日(土)13:30~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館618教室

会費:無料

プログラム

13:30-15:00 ナヨアン・フランキー氏(政策研究大学院大学)

「インドネシア人日本語学習者に対する長音・アクセント指導の効果に関する研究」

15:00-15:15 休憩

15:15-16:45 稲田朋晃氏(国際交流基金)

「韓国ソウル方言話者と慶尚道方言話者による日本語のアクセント核の知覚」

発表要旨

1.ナヨアン・フランキー氏「インドネシア人日本語学習者に対する長音・アクセント指導の効果に関する研究」

日本語の長音とアクセントが外国人学習者にとって習得の難しい項目であることがわかっている。インドネシア人日本語学習者も例外ではない。そこで、インドネシア人学習者に対し音声指導を行うことにより長音・アクセントの習得がどのように進むか調べることを目的として、インドネシアで日本語を学ぶ大学生20名を対象に実験授業を実施した。指導を受けた実験群、指導を受けなかった統制群に対し、長音・アクセントに関する聞き取り・読み上げテストを行い、また自然発話における長音・アクセントの発音の正確性を調査したところ、聞き取りテスト、自然発話について実験群のほうが好成績であることが確認された。本発表では実験群・統制群それぞれのテスト結果を詳細に比較する。

2.稲田朋晃氏「韓国ソウル方言話者と慶尚道方言話者による日本語のアクセント核の知覚」

ソウル方言などの無アクセント方言話者と慶尚道方言などの有アクセント方言話者の間には、日本語アクセントの知覚傾向に関して差があると言われているが、定量的な実験が少なく、また相反する結果も得られている。そこで、両方言話者の知覚傾向の差異を明らかにすることを目的として、アクセント核のピッチに対する範疇化の度合いを検討する実験を行った。ピッチ下降の形状が連続的に変化する合成音声を資料として用いた①範疇知覚実験および、②反復実験を行った。2つの実験の結果から、ソウル方言話者と慶尚道方言話者の範疇化には明確な差があること、慶尚道方言話者の知覚は日本語母語話者と極めて近いが、差異もあることなどが示唆された。

--------------------------------------------

11月の研究会 

日時:11月10日(土)13:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館617教室

(※勉強会を行います。)

会費:無料

1.杉山由希子氏(慶應義塾大学)

「日本語アクセントとフォルマントの相関:予備調査」

2.田川恭識氏(早稲田大学)

「首都圏方言の形容詞アクセントは揺れているか-日本語話し言葉コーパスの分析結果から-」

3.中川千恵子氏(早稲田大学)

「アクセントの揺れを反映したオンライン日本語アクセント辞書(OJAD)をどう使うか-日本語発音教育とOJADの融合に向けて-」

9月の研究会 

日時:9月8日(土)13:00~14:30

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館6階617教室

(※8月が勉強会のため研究会を行います。)

会費:無料

発表者:石澤徹氏(山口福祉文化大学)

「英語を母語とする学習者は促音をどのように聴いているか―アクセントと重音節位置の影響に着目して―」

【要旨】本研究では,英語が母語の初級学習者を対象に,促音を聴き誤った際,実際にどのように認識していたのかについて分析を行った。その結果,アクセント核の位置に関わらず,促音がないと判断した学習者は極めて少なかった。また,アクセント核が軽音節にある場合,軽音節を重音節と認識してしまう学習者が多く,母語のアクセントによる影響が見られた。一方,アクセント核が重音節にある場合,促音ではなく長音が含まれると判断する学習者が多く見られた。この結果から,学習者は日本語のリズムを「重音節が有るかどうか」,「重音節が有る場合に後部モーラは長音か促音か」という二段階で処理していた可能性が示唆された。

--------------------------------------------

8月の研究会 

日時:8月24日(金)・25日(土)13:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館617教室

(※夏の特別勉強会を行います。)

会費:無料

1日目:8月24日(金)13:00~

「Praatによる聴覚実験」

齊藤遥氏(早稲田大学教育学部)

2日目:8月25日(土)13:00~

「Praat合成音作成の質問受付」

大山玄先生(東京学芸大学)

各自、ご自身のPCにPraatをダウンロードし、ご持参ください。

Praatのダウンロードについては、以下URLをご参照ください。

http://www.fon.hum.uva.nl/praat/download_win.html

--------------------------------------------

7月の研究会 

日時:7月14日(土)14:00~18:00

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館7階718教室

(※勉強会を行います。気軽にご参加ください。)

会費:無料

1.「擬似的なささやきごえにおける、アクセント最小対の聞き取り」

杉山由希子氏(慶應義塾大学) 

2.「L2母音の生成の正確さと知覚の関係」

齊藤遥氏(早稲田大学教育学部)

3.その他

--------------------------------------------

6月の研究会 

日時:6月16日(土)12:15~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館617教室

*今回だけ、第3週目の土曜日に変更です!

【研究発表】

12:15~13:45 崔壮源氏(国際教養大学)

「韓国人日本語学習者の語頭の子音とアクセント」

〈要旨〉韓国人日本語初級学習者の単語発音において,語頭の子音とアクセントの関係について注目して実験を行った。指導前の特徴としては,(1)語頭拍の始端のF0値は,無声破裂音>無声声門摩擦音>有声破裂音>鼻音>母音の順でF0値の高低差が見られ,語頭無声性>語頭有声性といえる。(2)母語話者の高低評定の結果,韓国人学習者の4拍語のアクセントパターンは,「T’-3型」になる傾向が強い。(3)母語話者に上昇調や下降調と認められるためには±3.0stに相当する声の高低変動が必要である。(4)韓国人学習者の4拍語の読み上げ発音から現れるT-3型の特徴は,韓国人学習者の初級学習者一般に見られる特徴であると言える。指導後の特徴としては,(5)アクセント指導において,±3.0stの差を持つピアノ音と視覚情報を同時に提示した場合,モデル音と視覚情報を同時に提示した群より,頭高型と平板型の生成得点が有意に高い。(6)ピアノ音と視覚情報で指導を受けた群では,有声・無声の語頭の子音と頭高型・平板型のアクセント型との関係においては,語頭が無声の場合は,平板型の得点が低く,語頭が有声の場合は,平板型の得点が高くなると言える。

13:45~14:00 休憩

14:00~15:30 フランキー・ナヨアン氏(政策研究大学院大学)

「インドネシア人学習者を対象とする日本語の音声指導の効果―読み上げ発話による母音の長短に焦点を当てて―」

〈要旨〉日本語教育現場では、音声教育が行われていないことが現状である。その理由はいろいろあるが、音声学の知識不足や教える自信がないなどが良く取り上げられている。そこで、教師がだれでも音声指導ができるような方法によって実験授業を行いその効果を検証する。特に日本語の長音・短音の発音、長音内のピッチ変化の傾向を関連付けて調査する。【対象者】インドネシアの大学の学生、実験群20名、統制群20名【指導方法】音声の知識を与え、聞き取り練習それから発音練習をする。発音練習ではピアフィードバックを取り入れる。【効果の測定】読み上げ発話テスト【結果と考察】①長音の発音について、まず、実験群直後テストと実験群遅延テストの結果を見ると、実験群直後の方が、実験群遅延より誤発音率が高い。しかし、実験群遅延と統制群と比べると、実験群遅延の方が統制群より低い。効果があると言えるだろうか。また、なぜ実験群直後ではエラーが多いのか。②長音内のピッチ・パターンによる誤発音の傾向は、実験群は「核あり」の誤発音が減って、長音に下降を付けて発音できるようになったと言えよう。

*研究会終了後に小さな懇親会も予定しています。

お時間のある方はぜひご参加ください。

--------------------------------------------

5月の勉強会 

日時:5月12日(土)14:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館617教室

(※5月は簡単な勉強会を行います。気軽にご参加ください。)

【発表】

●14:00~ 田川恭識氏・中川千恵子氏(早稲田大学日本語教育研究センター)

「話し言葉コーパス(CSJ)に見られるアクセントのゆれについて」

●16:00~ 鮮于媚(ソヌ・ミ)氏(上智大学)・大山玄氏(東京学芸大学)

「ラウドネスについて」

4月の研究会 

日時:4月14日(土)13:00~17:40

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館6階617教室

【研究発表1】

●13:00~14:30 宇都木昭氏(筑波大学人文社会系)

「無アクセント方言地域における共通語アクセントの産出と知覚」

日本語の諸方言の中には,語/文節レベルでピッチに関する指定がない,「無アクセント方言」と呼ばれる方言が存在する。一方で,伝統的に無アクセントとされてきた地域において共通語化が進んでおり,若年層は共通語アクセントを獲得しているという報告もある。本発表では,無アクセント方言とされてきた東北地方南部を対象とし,若年層における共通語アクセントの産出と知覚に関する実験結果を報告するとともに,音声知覚および言語変異の観点からの展望を述べる。

【研修報告】

●14:30~15:00 大山健一氏(大東文化大学)

「「英語音声教育研修講座」研修報告―日本人英語教員を対象としたオーストラリア音声教育研修の重要性―」

オーストラリアのクイーンズランド大学にて開催された研修講座を受講した報告をする。英語音声の専門家などを対象に理論面と実践面で構成されていた。理論面では個音・韻律レベルの基礎題材が主で、対象者が日本人であるため「日本語音声学」と「音声習得論」が含まれていた。実践面では「発音クリニック」と「ボイストレーニング」があり、発音訓練を経験できた。オーストラリア英語の特徴や留学事情などの語学情報も提供された。

●15:00~15:10 休憩

【研究発表2】

●15:10~16:40 鮮于媚(ソヌ・ミ)氏(上智大学)

「非母語話者による日本語の長短音素の聴知覚判断特性と学習」

本研究は非母語話者(主に,韓国語を母語とする日本語学習者)の日本語の長短音素の聴取学習をする際の特徴を把握、CALL教材への応用を目指し、長短音素の聴取訓練を実施、それに伴う効果を検証した。特に、本発表では、自然音声の発声時に見られる長短音素の変動の主な要因である発話速度、呈示文脈(単語のみ、文に挿入)を中心に検討した結果を報告する。また、学習者に見られる長短音素の聴知覚判断特性を把握し、学習者が持っている聴知覚判断特性が母語話者とどのような差があるのかを検討、これらの差が日本語の長短音素の学習にどのような影響を与えるのかについて報告する。中でも、本発表では、主に、音響心理量の1つであるラウドネスを中心に発表を行う。

【相談コーナー】

●16:40~17:40 生方哲男氏(早稲田大学日本語教育研究センター)

「中国語を母語とする日本語学習者の音声学習のサポートに向けて」

2009年の国際交流基金による調査によると、中国と台湾における日本語学習者の数は100万人を越えている。この100万人を越える学習者にどのような音声学習を提供できているだろうか。本研究では中国語を母語とする日本語学習者の音声と日本語母語話者の音声との比較という対立軸に、学習者の母語である中国語の分析を加え、3点からの調査を行い音声学習の一助になるものを見つけ出そうというものである。

--------------------------------------------

2月の研究会 

日時:2月18日(土)12:30~16:50

場所:早稲田大学22号館503教室

【研究発表】

12:30~14:00

Ⅰ:「インタビューでのポーズの特徴と母語話者評価」

○高村めぐみ(フェリス女学院大学大学院)

一言で「独話」と言っても、場所、内容、話す相手等により、音声的特徴は異なる可能性がある。本研究は、高村(2008)で明らかになった聞きやすいスピーチにおけるポーズの特徴が、インタビュー時の発話にも適用されるかどうかを明らかにすることを目的に行ったものである。研究の結果、聞きやすいスピーチのポーズの基準とは異なり、聞きやすいインタビューには、文末でも時間長の短いポーズが認められた。また、聞きやすいインタビューは、改段落で長いポーズが表れると言う特徴が見られた。 

14:10-15:40

Ⅱ:「アンケートから見えてきた発音指導における母語教師と非母語教師の支援関係の可能性―ベトナムの場合―」

○中村則子(早稲田大学日本語教育研究センター非常勤講師)

ハノイにおいてベトナム人教師および、日本人教師を対象に行った、発音指導についてのアンケート調査の結果を報告する。ベトナム人教師は、ベトナム人学習者の問題点を具体的に挙げたが、長音をはじめ、全般的に自分の発音にも問題があると回答し、発音指導は日本人教師の方が適していると考えている。一方、日本人教師は、ベトナム人教師ほど学習者の問題点を詳細に把握していない。また、自分の発音に関して、半数の人がアクセントなどに問題があると回答しているが、個別音、長音に問題があると思っている人はいない。これらの結果から、母語教師と非母語教師の協働の可能性を検討する。 

【実践報告】

15:50-16:50

Ⅲ:「初級クラスからはじめる音声教育-『みんなの日本語Ⅰ・Ⅱ』をベースとした音声教材の開発に向けて‐」

○田川恭識・神山由紀子・小西玲子・福井貴代美・渡部みなほ(早稲田大学日本語教育研究センター)

現在、日本語の音声指導に関する教科書は数多く出版され、以前より選択の幅が広がっている。しかし音声指導に特化しない、いわゆる「総合クラス」では、それらの教科書を元に指導するのは時間的制約などから困難である。以上の現状を踏まえ、筆者らは「総合クラス」においても日常的に音声指導が出来るよう、『みんなの日本語』をベースとした教材を開発している。本発表では、教材開発の経緯と概要、拡充の構想について述べる。 

--------------------------------------------

12月の研究会 

日時:2011年12月10日(土)13:00~17:00

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館719教室

13:00 開会挨拶

13:05~14:00

教材紹介:

「毎日練習!リズムで身につく日本語の発音」について

赤木浩文(専修大学国際交流センター)

日本語初中級レベル以上を対象に作成した発音教材「毎日練習!リズムで身につく日本語の発音」の紹介をします。本書はコミュニケーション上、重要な発音に焦点をあて、教室活動として練習が行いやすようにデザインされた教材です。発表ではクラステキストのねらい、構成、内容、特徴、使い方のポイントなどに関して説明します。

14:00~14:05 休憩 

14:05~15:30

研究発表:

Ⅰ「日本語自発発話における発話態度の認識―日本語母語話者と韓国人初級学習者を

対象に―」田渕咲子・昇地崇明・モクタリ明子・アルベール・リリヤール

田渕咲子(国際交流基金 研究員)

日本語自発発話の発話態度の認識について日本語母語話者と韓国人初級学習者を対象に知覚実験を行った。6 つの文が,異なる相手に向けて,複数の発話態度で発せられた合計22 発話を刺激音として使用した。設問は①聴取者による「話者の発話態度」の認識評価,②「対話相手の性別」,③「対話相手の社会的立場」である。結果,「発話態度」については,日本語母語話者の認識率が韓国人初級学習者よりも高かったこと,またいくつかの発話に関しては両言語話者の認識パタンが異なっていたことがわかった。「性別」は両言語話者共に判断が困難であったが,「社会的立場」は各刺激音に対する回答に両言語話者間で異なる傾向が観察された。「社会的立場」の判断について,韓国人初級学習者は言語内容の影響を受けたため,日本語母語話者と異なる傾向を示したと考えられる。

15:30~15:35 休憩

15:35~17:00

Ⅱ「ラ行音のバリエーションが中国人日本語学習者の聴取に与える影響」

大久保雅子(早稲田大学日本語教育研究センター インストラクター(非常勤))

日本語教育の現場において、中国南方方言話者のナ行音、ラ行音の混同は広く認知されているが、中国語の方言には、/n/と/l/の弁別がない方言があり、これが日本語ナ 行音とラ行音の聴取に影響を与えていることが考えられる。日本語のラ行音は、弾き音([?])で発音されるだけでなく、語頭や撥音の後のラ行音は[l]で発音されることが多く(天沼ほか1982)、最近の傾向として若年層を中心として[l]が多用されるようになりつつあるという指摘もある(城生2003)。母語の[l]を[n]と混同するのであれば、日本語の[l]もナ行音に混同することが予測される。このように、生成されたラ行音が[l]か[?]かによって聴 取に影響を与える可能性があるため、本研究では広東語話者と四川方言話者を対象 に[l]と[?]の聴取調査を実施した。本調査結果から、語中位置(語頭・語中)によって、[?]と[l]の誤聴しやすさが異なることが示された。

17:00 閉会

連絡先: 平野 宏子(ひらの ひろこ) tokyo.onsei[at]gmail.com

世話役: 中川千恵子(なかがわ ちえこ)

--------------------------------------------

11月の研究会 

**

10月15日に行われました10月の研究会において、東京音声研究会運営に関するアンケート調査結果について報告いたしました。結果の詳細はこちら→アンケート調査結果をご覧ください。

**

東京音声研究会特別企画:「超・音声分析入門」のお知らせ

夏には、大山玄先生に「今更聞けない音声勉強会」を開いていただきました。ありがとうございました。

さて、こういう勉強会は一度や二度ではわからないと思う方もいらっしゃると思います。そこで今回再び以下のように勉強会を実施することにしました。大山先生は、音響音声学専門家の立場からでしたが、今回は、文系の立場から行うことにしました。奮ってご参加ください。

担当講師:田川恭識先生(早稲田大学日本語教育研究センター インストラクター(非常勤))

日時:2011年11月26日 午後1時から5時まで

場所:早稲田大学 8-410教室(PC完備、Praat, WaveSurferが入っていますが、自分のパソコンにソフトをダウンロードして持ってきた方が今後のためになると思います)

■趣旨:これまで音声学・音響音声学に触れて来なかった人を対象とし、音声の録音、音声の取り込み、分析について、出来るだけ専門用語を使わないで説明します。また、音声の分析に関する質問についても可能な範囲で受け付けたいと思います。

■内容:以下は予定です。当日、変更になる事があります。

1)音声を録音する:録音機器について簡単に紹介するとともに、機器を扱う際の注意点について説明します。また録音の実演を通して、録音の際に注意すべき事柄を考えます。

2)音声を取り込む:パソコンに音声を取り込む際の注意点について説明します。

3)音声を分析する:音声分析ソフトのpraatを使って、簡単に音声を分析してみます。以下の三つのステップで、分析の方法について説明します。

A:会話音声の分析:2人が話している会話を分析してみます。以下のステップです。

①分析のための下準備

②音声の書き起こし

③音声の特徴を記述する

B:短い発話音声の分析:イントネーション、強さ、長さなどについて分析します。

①イントネーションの分析

②強さの分析

③長さの分析

④分析結果のまとめ方

4)praatで楽をする:praatでは、簡単な「命令書き」を使う事で、作業の自動化が出来ます。その方法や「命令書き」の例について簡単に紹介します。

5)Q&Aコーナー:音声の分析について、分からない事や疑問などがあれば事前にメールでお知らせ下さい(当日も受け付けます)。なお、会の性格上、疑問、質問は基礎的な事柄を優先します。

会費:500円

定員:30名(先着順。定員になり次第締め切らせていただきます。)

出席希望の方は東京音声事務局までお知らせください。

tokyo.onsei[at]gmail.com

東京音声研究会事務局

--------------------------------------------

10月の研究会 

日時:10月15日(土)14:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館717教室

発表:

Ⅰ「方言音声によるパラ言語情報の表現と知覚

-熊本方言話者の「不満」の音声に対する首都圏方言話者の知覚について-」

田川恭識(早稲田大学日本語教育研究センター インストラクター(非常勤)

千葉大学国際教育センター 非常勤講師)

音声によるパラ言語情報の表現およびその知覚に関して、これまで多くの研究成果が

報告されている。しかしながらその多くが、東京方言もしくはそれを基盤とする共通語を

対象としており、各地方言の音声を対象としたものは少ない。本研究では、熊本方言話

者によって発話された「不満」の音声について音響的分析を行うとともに、それらの音声

に対して熊本方言話者と首都圏方言話者がどのように知覚するかを検討した。発話音

声の音響的パラメータと知覚の傾向について分析した結果、熊本方言の「不満」の音声

に対して、両方言話者で共通した傾向が見られるものの、部分的に異なる傾向が存在

することが示唆された。

Ⅱ「発音習得における年齢要因と臨界期仮説」

クリス・シェパード(早稲田大学理工学術院英語教育センター)

言語(発音)習得には年齢が関わっている。その現象を説明するために,「臨界期仮説」

が用いられてきた。そこで,その「臨界期仮説」がどのように考えられてきたのか,これま

での説を概観するとともに,臨界期仮説の問題点を挙げる。特に,発音においては,数々

の臨界期仮説の反証が挙げられてきたが,現在の臨界期仮説の定義(Long 1990,

Scovel 1998, Abrahamsson 2008)では反証の可能性がない。それは次の3つの理由によ

る。①言語能力のすべての面で母語話者と同じレベルに達しているかどうかを見ることは

不可能である。②たとえ母語話者と同じレベルであるという結果が得られたとしても,それ

は「正常」の学習者ではないと判断される。③バイリンガルの話者を母語話者と比較する

こと自体が無効である。したがって,このままの定義では臨界期仮説を用いて第二言語

習得過程における年齢要因を説明することはできない。認知的な発達,あるいは社会言

語的な側面からの説明の可能性を述べるとともに,教育への影響について考えたい。

相談コーナー:

「リズムはパタンで習得するのか」木下直子(明海大学総合教育センター)

--------------------------------------------

8月の研究会 

「今更聞けない音声勉強会Ⅱ」のお知らせです。

日時:9月3日14:00~

場所:大東文化大学板橋キャンパス3号館108教室

内容:前回のおさらい(聴覚心理、wavesurferの基礎)、praat入門ほか

集合時間:13:00または13:30

集合場所:東武東上線東武練馬駅改札前

(13時にお集まりいただいた方は、

「大東文化会館」をご見学いただいてから「大東文化大学」に向かいます。)

※東武練馬駅は「普通」のみが停車する駅ですので、他の「準急」「急行」には

乗らぬようご注意ください。

準備の都合上、出席希望者は前もって東京音声事務局までお知らせいただければ幸いです。

tokyo.onsei[at]gmail.com

もちろん、スケジュールが決まらず、当日参加の方も歓迎します。

東京音声研究会事務局

**********************************

今回は、夏休み特別企画として大山玄先生による、「今更聞けない音声勉強会」を2回行います。

日程と場所と時間

8月27日 学芸大学 2:00頃から

【集合時間:1時半】

【集合場所:武蔵小金井駅改札口】

9月 3日 大東文化大学 2:00頃から

【内容】 録音の仕方、設定について学びます。サンプリング周波数、ビット数、ファイル形式などについて説明します。実際に、praat、wavesurferを使って音声の分析を行い、高さ、強度、スペクタクルの求め方、ソナの読み方について学びます。音声の加工、切り取り、付け足し、話速度の変更なども行ってみる予定です。また、音声の生理的な現象について、声帯振動、呼吸、聴覚心理の基礎、ラウドネス、ピッチ、マスキング等々の話題を交え、話をする予定です。出来るだけ自分で触って確認するのがよいので、パソコン持参が望ましいです。出来れば知りたい事、質問を用意して事前に連絡いただくと楽ですが、その場でもいいです。常識はずれでも構いません。

--------------------------------------------

7月の研究会 

6月11日(土)にキャンセルになりました松崎先生のご講演を

7月23日(土)に開催することになりました。

日時:7月23日(土)14:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス14号館403教室

スケジュール

14:00-15:00 講演

15:00-15:30 質疑応答

15:30-15:45 休憩

15:45-16:45 質問コーナー

【講演内容】

「音声教育の方法論と音声教育学研究」

○松崎 寛 氏(筑波大学准教授)

紹介:教科書『1日10分の発音練習』(くろしお出版、2005、共著)の著者である松崎氏をお招きし、講演会を開催する。日本語音声教育について等、わかりやすくお話しいただく予定(使用言語:日本語)。

講演内容:「音声教育学」という言葉は、文字通りには「音声」の「教育」の「学問」ですが、それを支える理論的枠組みとしての研究は、従来、音声学に傾きがちでした。「教育」の視点から見た音声の研究には、まだ取り組むべき課題が山積しています。この講演では、講演者が開発に携わってきた「プロソディグラフ」に関連する諸問題を取り上げ、音声教育のための基礎研究、応用研究、実践研究はいかにあるべきかについて論じます。具体的には、韻律指導における音節・アクセント・イントネーションの扱い、コースにおける教授項目の提出順、教室活動等について、講演者がこれまで行ってきた研究を踏まえつつ、みなさまと意見交換をしたいと考えています。

--------------------------------------------

6月の研究会 

6月11日(土)東京音声研究会参加者のみなさまへ

このたびは、私どもの不手際で、講演者不在のまま研究会を進めることになってしまいました。土曜日の貴重な時間を費やして、遠いところから、参加してくださった皆様にはお詫びのしようがないと研究会の一同深く反省しております。

3月12日(土)のバンス教授の講演会キャンセルの際も、混乱の中、キャンセルの連絡が遅れてしまい、ご迷惑をおかけした方もいらっしゃるかもしれません。その方々には、この場を借りて、再度、本当に申し訳ないとお詫び申し上げます。

今回の講演者である松崎先生からは、皆様に多大なるご迷惑をおかけしてしまい、本当にお詫びの申し上げようがないほど反省し恐 縮している、汚名返上の機会をいただけるものなら、ぜひ近日中に改めて、再度の講演をさせていただければ幸甚である、というお返事をいただいております。

次回講演日時は、決まり次第、メールでお知らせいたしますので、どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。

末筆ですが、研究発表は、多数の皆様のご参加で、いつもよりも充実したやり取りができ、喜んでおります。ご協力を感謝するとともに、今後とも音声教育や、音声研究を盛り立てていくことにご賛同いただき、 ご協力いただければと存じます。

東京音声研究会 事務局一同

************************

日時:6月11日(土)14:00~18:00

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館502教室

会費:200円

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

※ただし人数把握のため、tokyo.onsei[at]gmail.com まで

ご一報いただけると幸いです。

14:00~15:30

【講演】※キャンセルになりました。

「音声教育の方法論と音声教育学研究」

○松崎 寛 氏(筑波大学准教授)

紹介:教科書『1日10分の発音練習』(くろしお出版、2005、共著)の著者である松崎氏をお招きし、講演会を開催する。日本語音声教育について等、わかりやすくお話しいただく予定(使用言語:日本語)。

講演内容:「音声教育学」という言葉は、文字通りには「音声」の「教育」の「学問」ですが、それを支える理論的枠組みとしての研究は、従来、音声学に傾きがちでした。「教育」の視点から見た音声の研究には、まだ取り組むべき課題が山積しています。この講演では、講演者が開発に携わってきた「プロソディグラフ」に関連する諸問題を取り上げ、音声教育のための基礎研究、応用研究、実践研究はいかにあるべきかについて論じます。具体的には、韻律指導における音節・アクセント・イントネーションの扱い、コースにおける教授項目の提出順、教室活動等について、講演者がこれまで行ってきた研究を踏まえつつ、みなさまと意見交換をしたいと考えています。

15:45~18:00

【研究発表】

Ⅰ「視覚的補助を用いた特殊拍指導の効果」

○柳澤絵美(明治大学)・木下直子(明海大学)・中村則子(東京外国語大学)

要旨:最近の研究から,リズムの習得やアクセントの習得に学習スタイルが関与していることが明らかになってきている(中川他2008,木下2011)。しかし,学習スタイルと発音指導の効果に関する研究は管見の及ぶ限りない。そこで本研究では,知覚学習スタイル(木下他2004)に注目し,視覚的補助を用いた特殊拍の発音指導が様々な知覚学習スタイルを持つ学習者の発音にどのような影響を与えるか,知覚学習スタイルによってその効果に違いが見られるかを検証した。発音指導の前後にプリテスト,ポストテストを行い,3名の音声専門家がリズムの正確さを3段階で評価した。その結果,学習スタイルによって指導の影響が異なる傾向が確認された。

Ⅱ" Task type effect on voice onset time (VOT) by Japanese learners ofEnglish in EFL"

「課題が日本人英語学習者のVOTに与える影響」

○佐藤蛍子(早稲田大学大学院教育学研究科M2)

--------------------------------------------

3月の研究会 

【早稲田大学公開講演会】 早稲田大学主催,東京音声研究会共催 ※延期になりました

<講演者>ティモシー・J・バンス(国立国語研究所教授)

<講演内容>「単一形態素名詞に基づいた苗字のアクセント」

(※アルク『月刊日本語』掲載の講演内容から変更あり)

<日時>3月12日土曜日 14時~16時

<場所>早稲田大学早稲田キャンパス22号館201教室

<参加費>1人200円(資料代)

<参加申込>事前申込不要

※ただし人数把握のため、下記、大山健一までご一報いただけると幸いです。

紹介:日本語音声学・音韻論の入門書として有名な『The Sounds of Japanese』(Cambridge University Press, 2008)の著者であるVance氏をお招きし、講演会を開催する。指導や学習に役立つ日本語の音の特徴について等、わかりやすくお話しいただく予定(使用言語:日本語)。

講演内容:東京方言のアクセント体系は高低アクセントで、声の高さが比較的高いピッチから急に比較的低いピッチまで下がるのをアクセントの核と呼ぶ。内容語のアクセントは、語彙目録において指定されており、名詞の場合は、音節の数を n とすれば、アクセント型の可能性は n +1 である。有核だとすれば、その核は音節のどれかに位置するが、もう1つの可能性は無核である。しかし、n 音節からなる名詞の場合でも、可能な n +1 のアクセント型の割合が等しいわけではない。まず第一に、名詞の半分ぐらいは無核 (平板) である。そして第二に、2モーラ以上の有核名詞の大多数は核の位置がデフォルト (後ろから3番目のモーラを含む音節) になっている。(2モーラしかない単語は、語頭の音節がデフォルトの位置である。)東京方言のアクセント体系が、将来2型式に変遷すると予言してもこじつけではないであろう。2型式の体系とは、核の有無だけが弁別的で、核があれば、位置が決まっているという体系を指す。九州の南西部や琉球諸島には、2型式の体系が今でも多い。苗字は名詞の一種であるが、東京方言では、既に2型式のアクセント体系に従う。有核の苗字は、ほとんど例外なく核がデフォルトの位置にある。単一形態素名詞に基づいた苗字は、数が少ないが、アクセントに特徴がありそうである。苗字のアクセントが普通名詞のアクセントに一致するケースがある(例の記載省略)しかし、一致しないケースもかなりある(例の記載省略)例から推定すると(1) 普通名詞が無核の場合は、苗字も無核。(2) 普通名詞が有核の場合は、苗字も有核で、普通名詞の核の位置にかかわらず苗字はデフォルトの位置。残念なことに、この規則に当てはまらない苗字もある(例の記載省略)平板型の普通名詞が起伏型の苗字に対応するケースが特に多い。アンケート調査によって上記の (1) (2) に当てはまる傾向が統計的にあるかどうかを調べたみた。本発表では、その調査の結果を報告する。

--------------------------------------------

1月の研究会 

日時:1月 8日(土)

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館(教室は追ってお知らせいたします)

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

1 「小学生から大人までの男女のホルマントのデータベースの作成」

○大山 玄(東京学芸大学)

内容:子供から成人までの各年齢の男女のホルマント周波数のデータベースを作成しています。これは音声を音声コンソーシアムから公開する予定です。皆様どうぞ大いに利用して下さい。

2 「中国語声調の聴取弁別実験―第3声を中心に―」

○齊藤 遥(早稲田大学文学研究科博士2年)

内容:中国語(普通話)の4つの声調のうち、「低い音域の下降→上昇」もしくは「低い音域の平坦→上昇」と定義される第3声は(1)F0変化パターンに複数の説がある(下降か平坦か)(2)音域がはっきりしない(「低」とはどの程度の「低」か)、という特徴を持ち、その実態が捉えにくい。そこで第3声が聴覚的にいかに他の調型と区別されるかを明らかにするため、二音節の合成音声を用いて母語話者を対象に聴取弁別実験を行った。その結果、第3声の聴覚的弁別に重要なのは、「音域が中~低の範囲内を保っている」という点であり、F0変化パターン(上昇、下降、平坦など)は聴覚的には重要ではないことがわかった。

連絡先: 平野宏子(ひらの ひろこ) tokyo.onsei[at]gmail.com

世話役: 中川千恵子(なかがわ ちえこ)

--------------------------------------------

12月の研究会 

日時:12月11日(土) 14:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

1 「F音考:「ふ」の子音部分は両唇摩擦音か」

○渡邊靖史(国際教養大学非常勤講師)

内容:日本語の「ふ」というかなで表される音の子音部分(たとえば、「ふね」の「ふ」の子音部分)は両唇摩擦音であると言われている (Akamatsu 1997;Vance 1987,2008;Ladefoged and Maddieson 1996)。しかし、そうではないという主張もわずかながらある。たとえば Maddieson(2005)は、「ふ」の子音部分は両唇摩擦音ではなく、接近音であると主張している。しかし、日本語に両唇摩擦音が起こらない訳ではない。例えば、「ファ、フィ、フェ、フォ」というかなで表される音の子音部分は常に両唇摩擦音であろうし、「いふく(衣服)」の最初の子音は両唇摩擦音で発音されるであろう。本発表では、異音の多い日本語のF音についての歴史音韻論的、および音声学的探求方法を提案する。

2 「教育用・音声生成の音響模型」

○鈴木誠史(サイエンス インストラクター、元埼玉大学)

内容:声は身近ですが、その発声のメカニズムは、一般の人には十分理解できません。模型を使った説明が、役に立ちます。1964年に、最初の声道(鼻腔を含む)の模型を作り、デモに使ってきました。教育に従事するようになって、声道、聴音点についての模型を製作しました。その後、声帯と肺の模型を作り、合わせて一般向きの音声生成デモに使っています。世界でも例のない模型です。その一部をご紹介します。

11月の研究会 

日時:11月13日(土) 14:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館7階717教室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

1「学習者の発する中国語声調第2声の主観評価に影響するF0特徴量」

○齊藤 遥(早稲田大学文学研究科博士2年)

内容:中国語の第2声(上昇調)を苦手とする日本人学習者音声のF0パターンを観察すると、上昇調を示しているにも関わらず、聴覚的に第2声に聞こえにくい例がある。そこで、(1)上昇幅以外に母語話者と異なるF0パターンの特徴は何か、(2)(1)で検討した特徴量は母語話者による主観評価に影響するかを観察と評価実験によって確かめた。その結果、上昇調の第2声の評価には上昇幅・下降幅以外に開始点の低さ・上昇の早さが関わっていることがわかった。

2「小学生から大人までの男女のホルマントのデータベースの作成」

○大山 玄(東京学芸大学)

内容:子供から成人までの各年齢の男女のホルマント周波数のデータベースを作成しています。これは音声を音声コンソーシアムから公開する予定です。皆様どうぞ大いに利用して下さい。

【相談コーナー】

「日本語学習者のパラ言語情報伝達」の調査方法

○篠原亜紀(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士2年)

--------------------------------------------

10月の研究会 

日時:10月9日(土)13:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

1「日本語教育においてのプロソディーの位置づけ」

○渡邊靖史(国際教養大学非常勤講師)

内容:音声教育において、どのような優先順位でプロソディーを指導すべきか、という問題については意見が分かれている。本発表では、中上級の日本語学習者の指導と大学院での「日本語音声の音響分析」の講義の経験をもとに、プロソディーおよびsuprasegmental featuresの指導の優先を主張する。さらに、一般言語学ならびに音声学においてもプロソディーを最優先させるべきであると提案する。

2「ベトナム人学習者への発音指導の可能性」

○中村則子(東京外国語大学非常勤講師)

○中川千恵子(早稲田大学非常勤講師)

内容:本発表では、ハノイの2つの大学において行った発音授業および、教師セミナーでの経験を基に、ベトナム語を母語とする日本語学習者の発音上の問題点および指導の可能性について述べる。①授業中に録音した学生の発音を評価し、その問題点を考察する。②学習者とベトナム人および日本人教師を対象に行った質問紙調査の結果を基に、教師および学習者の発音に対する意識を考察する。

3「ピッチとポーズの連接研究―日本人母語話者における無意味語聴取実験―」

○大山健一(早稲田大学大学院)

内容:本発表では、連接の枠組みで日本人母語話者がピッチとポーズを聞き取る際にどのような優劣が影響を与えているのかを検証している。無意味語を用いてピッチの高低変動やポーズの長短変動を音響分析から行い、実験後に統計分析を実施した。日本語教育において、ピッチの要因はアクセント習得として広く認知されているが、ポーズと比較し、かつ連接を題材とした研究は限りなく少ないため、本結果は今後の多言語音声教育に貢献できる可能性を秘めていると考えられる。

--------------------------------------------

8月の研究会 

日時:2010年8月2日(土)13:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス22号館615教室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

「ICT活用の中国と日本の大学交流」 

「音声教育ソフトの開発」 

「作文教育」

○平野宏子(吉林華橋外国語学院)

その他

--------------------------------------------

7月の研究会 

日時:2010年7月10日(土)14:00~

場所:早稲田大学22号館505教室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

【発表】

1「知覚学習スタイルに注目した特殊拍指導の試み」

○柳澤絵美(東京外国語大学留学生日本語教育センター)

内容:学習者の知覚学習スタイルによって、効果的な発音の指導法は異なるのではないかという仮説のもとに、視覚的補助を用いて行っている特殊拍指導について

2「VT法を応用した「リズム感覚」の指導法について」

○崔泰根(大学書林国際語学アカデミー)

内容:VT法の理論を応用した日本語のリズム感覚の指導法に関する提案。教室活動で使える有効的な指導法について

3「発話テンポ小考」

○丸島歩(筑波大学大学院)

内容:特殊拍とCV構造モーラが発話のテンポ感に及ぼす影響の違いについて考察する

--------------------------------------------

6月の研究会 

日時:2010年6月12日(土)15:00~

場所:早稲田大学22号館8階会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「教室内での教師の発話と感情表出についての一考察

―ポーズ、速度との関係を視点に―」

高村めぐみ(立教大学ランゲージセンター)

その他

--------------------------------------------

5月の研究会 

日時:2010年5月8日(土) 15:00~

場所:早稲田大学22号館8F会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「ベトナムの初級学習者における音声教育」

津村 知美(早稲田大学大学院修了生)

「インドネシア人学習者による日本語の母音の長短の発音、音声音響的特徴の分析」

ナヨアン・フランキー

(政策研究大学院大学・国際香料基金日本語国際センター)

【新刊紹介】

『にほんご発音アクティビティ』

著者:中川 千恵子(早稲田大学日本語教育研究センター)

--------------------------------------------

4月の研究会 

日時:2010年4月1日(土) 15:00~

場所:学芸大学 出口研究室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「韓国人日本語学習者のリズム生成傾向と習得」

チョ スヒョン(名古屋大学大学院)

"質問コーナー"

「卒論の相談」

臼井 あやめ(東京女子大学現代文化学部言語文化学科2年)

【☆設立1周年記念飲み会+お花見☆】 

日時:同日 18:00~

場所:研究会会場

予算:1人3000円程度

--------------------------------------------

3月の研究会 

日時:2010年3月6日(土) 15:00~

場所:早稲田大学早稲田キャンパス14号館404教室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「競技かるたの科学的解析」

津久井勤((社)全日本かるた協会調査研究部)

「連接とイントネーションの要因

―日本語母語話者における音声学的可能性―」

大山健一(早稲田大学大学院)

--------------------------------------------

2月の研究会 

日時:2010年2月6日(土) 15:00~

場所:早稲田大学22号館8F会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「インドネシア語話者による日本語の長短母音の発話に見られる特徴」

ナヨアン・フランキー

(政策研究大学院大学・国際交流基金日本語国際センター

連携大学院日本言語文化研究プログラム 博士課程)

「中国方言話者の[n],[r],[l]の聴取―福建語話者の場合ー」

大久保 雅子(早稲田大学大学院博士後期課程)

--------------------------------------------

1月の研究会 

日時:2010年1月9日(土) 14:00~

場所:早稲田大学22号館8F会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【発表】

「中国人日本語学習者の複合名詞アクセント習得の縦断的研究

―知識・発音・知覚の比較を中心に―」

柳悦(首都大学東京大学院博士後期課程)

"新刊紹介"

大山健一他『Exploring World Heritage on DVD―DVD

でめぐる世界遺産―』 (2010, 成美堂)

大山健一(早稲田大学大学院)

「韓国人日本語学習者の日本語特殊拍リズムの習得」

木下直子(明海大学・早稲田大学大学院博士課程)

"質問コーナー"

「藤崎モデルについて」

ソヌミ(日本学術振興会特別研究員)

--------------------------------------------

11月の研究会 

日時:2009年11月7日(土) 14:00~

場所:早稲田大学22号館8F会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【研究発表】

「日本語連接の機能と課題

―日本語母語話者における先行研究と実験手法―」

大山健一(早稲田大学大学院)

「日本語学習者が生成するフィラーとポーズについての一考察」

高村めぐみ(立教大学ランゲージセンター)

「発話速度の聴覚印象 ―時間構造に着目して―(仮)」

丸島歩(筑波大学大学院)

--------------------------------------------

10月の研究会 

日時:2009年10月3日(土) 14:00~

場所:早稲田大学22号館8F会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【研究発表】

「特殊拍の指導 -学習スタイルの違いに注目して-」

柳澤絵美氏(東京外国語大学留学生日本語教育センター)

「第二言語における音声・音韻研究へのアプローチ」

原田哲男氏(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)

*研究会終了後、打ち上げ

--------------------------------------------

8月の3日間集中勉強会 

【1日目】

日時:8月20日(木)

10:00~16:00 統計勉強会

16:00~18:00 研究発表・論文紹介

場所:理工学部キャンパス(西早稲田キャンパス)63号館A室

1.統計勉強会

講師:Christopher James Sheppard氏(早稲田大学)

2.研究発表

「オンライン日本語アクセント辞書の開発」

平野宏子(東京大学大学院 情報理工学系研究科

広瀬啓吉研究室 客員研究員)

3.論文紹介

「自己紹介・口頭発表における日本語韻律指導-「への字」のリズムに注目して-」

中川千恵子(早稲田大学日本語教育研究センター非常勤講師)

【2日目】

日時:8月21日(金) 13:00~「慶応義塾大学COE研究拠点見学ツアー」

場所:慶応大学COE研究拠点 (12:45に都営地下鉄三田駅A3改札集合)

【3日目】

日時:8月22日(土) 10:00~「合成音声勉強会」

場所:学芸大学

講師:大山玄(東京学芸大学 教育心理学科 個人研究員)

その後、打ち上げ

会費:

1日参加 1,000円

2日または3日参加 2,000円

7月の研究会 

日時:2009年7月11日(土) 14:00~

場所:早稲田大学22号館 617教室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

会費:200円

内容 :

【研究発表】

「ポーズと速さが聴覚印象に与える影響」

高村めぐみ(立教大学ランゲージセンター)

【研究発表】

「初級前半の音声教育-東京日本語学校での取り組み-」

岩田之男(学校法人長沼スクール東京日本語学校)

【研究発表】

「韓国人日本語学習者の日本語リズムの生成について」

チョ スヒョン(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程)

--------------------------------------------

6月の研究会 

日時 :平成21年6月6日(土) 14:00~

場所 :早稲田大学22号館8階会議室

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

参加費 :200円

内容 :

【研究発表】

「韓国人学習者を対象とした外来語発音の考察」

井下田 貴子(早稲田大学大学院)

【研究発表】

「連接の機能と音声教育への可能性―日本人英語学習者における事例研究―」

大山 健一(早稲田大学大学院)

【研究発表】

「スペイン語話者の韻律特徴とその指導法の提案」

中川 千恵子(早稲田大学日本語教育研究センター)

--------------------------------------------

5月の研究会 

日時 :平成21年5月9日(土)14:00~

場所 :早稲田大学22号館(教室は追ってお知らせします)

参加申込:事前申込不要(どなたでもご参加いただけます)

参加費 :200円

内容 :

【研究発表】

「韓国人日本語学習者の日本語リズムの生成傾向ー特殊拍を中心に」

チョ スヒョン(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程)

【新刊案内】

中・上級用発音テキスト

『さらに進んだスピーチ・プレゼンのための日本語発音練習帳』

中川千恵子・中村則子・許舜貞、ひつじ書房

【論文紹介】

「戸村翔子(元学芸大学大学院教育研究科学校心理専攻臨床心理コース)著

聴覚認知能力と音声の基本要素別能力との関係について」

大山玄(東京学芸大学 教育心理学科 個人研究員)

4月の研究会 

日時 :平成21年4月18日(土) 13:00~

場所 :早稲田大学22号館8階会議室

参加申込:事前申込不要

参加費 :無料

内容 :

【研究発表】

「知覚学習システムを利用した促音の聞き取り練習に関する効果検証-韓国人日本語学習者を中心に-」

ソヌミ(早稲田博士課程1年)

【研究発表】

「オマーン・ズファール地方のジッバーリ語の音響音声学的記述」(仮)

二ノ宮崇司(筑波大学大学院・日本学術振興会特別研究員)

【新刊紹介】

『音声を教える』

磯村一弘(国際交流基金 日本語国際センター専任講師)

【研究発表】

「韓国語母語話者の日本語発話に見られる促音挿入の傾向」

柳澤絵美(東京外国語大学 留学生日本語教育センター)

【論文紹介】

戸村翔子(元学芸大学大学院教育研究科 学校心理専攻臨床心理コース)著

「聴覚認知能力と音声の基本要素別能力との関係について」

大山玄(東京学芸大学 教育心理学科 個人研究員)

--------------------------------------------

3月の勉強会 

日時 :平成21年3月6日(金)

場所 :東京学芸大学人文社会科学系 14:30~

出口研究室訪問

2月の勉強会 

【2月13日(金)】

場所 :早稲田大学22号館8階会議室 10:00~18:00

参加申込 :事前申込不要

参加費 :2日間3千円、1日だけ2千円

内容:

10:00~

praatの講習会・練習会

講師:平野宏子(東京大学)、大山玄(東京学芸大学)

13:00~

研究発表

皆川泰代(慶應義塾大学 社会学研究科 准教授)

「長・短母音,子音の知覚における母語,非母語話者の脳内機構」

15:00~

praatの講習会・練習会

講師:平野宏子(東京大学)、大山玄(東京学芸大学)

【2月14日(土)】

場所 :早稲田大学22号館8階第二共同研究室 10:00~18:00

参加申込 :事前申込不要

参加費 :2日間3千円、1日だけ2千円

内容:

praatの講習会・練習会 

講師:大山玄(東京学芸大学)、平野宏子(東京大学)

終了後、懇親会