「我々が未来の子孫たちを考えなかったことを、彼らは決して忘れはしないだろう。」
ヘンリック・ティッカネン
TK&R と環境
アメリカでの一時避難から帰国した5月、ロシア製ガイガーカウンタRADEX RD-1706を購入して、近隣エリア(杉並区高円寺)を中心に毎日子どもの関係するあらゆる場所・条件(土壌、砂、側溝上や空間)で放射線を測定、google docsにデータをまとめて、facebookとツイッターで発信し始めました。児童館入口前の側溝が0.60μSv/h、側溝で「高い」と感じるスポットを局所的に多々発見。それを受けて、6月10日に発足させた「杉並あんしんプロジェクト」を通して、杉並区議会・区役所へ提出する陳情内容のひとつに「除染」を取り上げました。行政だけではなく、地域の人たち・自治会が中心となり地域の線量を下げること、その音頭を行政がとってくれることが大切と考えました。
6月23日、杉並区高円寺中央公園入口前の道路側溝にて1.08μSv/hの土壌を発見。除染をすると共に、サンプルを東京大学アイソトープ総合センターへ提出、核種解析依頼をしました。小豆川助教のご協力のもと、8月19日に「セシウム134と137の合計 21760Bq/kg」との結果を拝受。報告書を作成し、杉並区議会と区役所へ提出しました。(詳しくは杉並あんしんプロジェクトサイトへ)
しかし、已然、除染に対する区の方針は明らかでなく、自分たちの地域や家を自らきれいにしなければいけない状況です。高円寺周辺をTK&Rで13カ所除染しました。また、区民から測定依頼を受けて、学校や私有地内の測定も実施しております。ある程度数値が高いけれど、区が対応しない程度の場合、住民で除染することを勧めています。その際、除染前と除染後のデータをとっておき、区は報告できれば、データとして有効だと思います。
現在は、TK&Rの機材もNaI(Tl)シンチレータ、サーベイメータ、パンケーキなどがそろい、空間線量の変化を敏感にとらえています。今もなお、わずかながら空間線量があがることもあります。また、土壌の測定もより早く「見つけて」「取り除く」そしておうちラボで「測る」ことが可能になりました。落葉やどんぐりも測って保育園へ数値の報告をしてきました。ご自宅のお庭や近くの公園の土、疎開先の土壌などの核種検査を受け付けています。(1検体:1000円+寄付)
TK&R おうちラボ 測定機材 ・GX-2 2インチ(5.1cm) NaI (Tl)シンチレータ
(Radiation Measurement Technologies製)
-不確かさ(Cs137) 4.56%
-2011年08月14日 キャリブレーション済み
・Gamma Spectacular GS 1100A
(Bee Research製)
・96khz Sound Blaster
(Creative製)
・PRA ソフト
(Marek Dolleiser- University of Sidney Physics)
・Mac Book Pro
詳しくはTK&Rの機材をご覧ください。