ホームステイマニュアル派遣編 visiting program

派 遣 編

☆ ホームスティに挑戦 ☆

『 勇気をもって Let’s try ! 』

「感性の豊かな時期に、ホームスティを体験する。

外国の文化に触れる。自分をみつめる。みんなとがんばる。

ひとりで考える。お互いの気持ちをわかりあう。言葉の

壁を越える。感動する。思い出をつくる。別れを惜しむ。」

ホームスティは、大人になってからの旅行では、決して味わえない新鮮な驚きや喜びを感じることができる、

またとない機会です。行く前とは、ひとまわりもふたまわりも成長して帰ってきます。

本当に価値のある体験ですし、その子にとって一生の宝物となり、また、一生を左右する大きなエポックになるでしょう。

どんなことにも恥ずかしがらずに挑戦してみてください。まちがえたり、わからないことを聞いたりすることは、少しも恥ずかしいことではありません。

むしろ、モジモジして、何もやろうとしない態度のほうが恥ずかしいです。

最初はだれでもはじめて経験するのだから、知らなかったり、下手だったりするのが、当たり前なのです。

さあ、肩の力をぬいて、おおいに楽しみましょう。何も恐れる必要はありません。

ほんのチョットの勇気があればいいのです。がんばってでかけましょう。

☆☆ ホームスティを楽しくするために ☆☆

子どもといっしょに、話し合いましょう。

◇ 基本的な心構え

① きちんとした生活態度を出発前に身につけよう。

日ごろのあなたの生活態度が、ホームスティ先でも写しだされます。

ホームスティ先だけ、なんとかとりつくろうとしてもうまくいくはずがありません。

出発まえから、きちんとした生活を心がけておきましょう。

② なんでも受入れてみよう。

はじめは、戸惑うことばかりです。時には、「いやだなあ。」と思うこともあるかもしれません。でも、拒絶ばかりでは、楽しくありません。相手の習慣、生活文化を受入れる姿勢が大切です。積極的に吸収していくことが大切です。

たとえ、自分が思っていた家庭と違うかもしれません。しかし、その家庭に溶け込んで、ありのままの家庭生活を体験することで成長し、また、感動を味わえるわけです。

いっしょにいった友達とスティ先の家庭を比較することは、してはいけません。それぞれの家庭の中で楽しむことを考えましょう。さまざまな発見があるはずです。

③ お互いに認めあいましょう。

あなたが、相手の生活を理解し、それを受けとめることができるのであれば、相手もあなたのことを受入れてくれ、また理解しあえることとなります。

この相互理解こそが、国際交流の第一歩です。相手のこと、自分自身のこと、相手の家庭のこと、日本のこと、そして外国のこと、それぞれ尊重することです。

④ 日本人としての誇りをもとう

あなたは、学校の代表派遣団としてホームスティするのです。遊びや、観光ではありません。相手はあなたをとおして、日本やあなたの学校を知ろうとします。きちんとした態度をとり、あまり羽目をはずすような行動は慎みましょう。また、自分を謙遜したり、卑下する必要はありません。誇りをもって相手と付き合いましょう。

⑤ マナーは守って。

お互いに気持ちよく生活するために、食事のマナーをはじめ、部屋の使い方、人との接し方など、マナーはきちんと守りましょう。時間にルーズは禁物です。

その家庭のルールに従うべきです。でも無理なことは、遠慮しないで断ることも大切なマナーです。

◇ ホストファミリーに対する心構え

① 家族の一員です。

ホームスティとは、お客様として滞在することではありません。当然、家族として扱われるのですから、与えられた部屋の掃除や、食器・洗濯物の片付けといった自分の身の回りのことはもちろん、その他の家族の手伝いも積極的にやるように心がけましょう。

なんでも、自分でやらなければいけないということではありません。ホストマザーが、やってくれることは、やってもらえればいいのです。やっていただいたあとは、お礼の言葉を残しましょう。

② こちらから、あいさつを。

「Hello ! 」「Hi!」など、気軽にあいさつをしましょう。向こうから声をかけてくるのを待っているような消極的な態度はいけません。こちらから、親しみを持って接することが、相手もこころを開いてくれるカギです。相手の名前もいれてあいさつすれば、もっともっと親しくなれると思います。

③ 感謝の気持ちを忘れないで。

相手の好意に対しては、いつも感謝の気持ちをわすれないでください。

「 Thank you 」の一言でいいのです。できれば、それに笑顔をそえれば、最高です。恥ずかしがらずに言いましょう。

④ 困ったことは、すぐに相談してください。

人に迷惑をかけないようにすることは大事なことですが、何か困ったことがおきたら、1人で抱かえこまないで、素直な気持ちでホストファミリーに相談することです。ホストもあなたのことを大切に思ってくれていますので、一生懸命になって、相談にのってくれます。ひとりで考えていては、かえってホストファミリーを心配させることにもなります。たとえば、ホームシックかなと思ったら、それを伝えるだけで、なんとなく気分もかわるものです。

どうしてもホストに伝えられない(言葉が通じないなど)時は、リーダーに相談しましょう。一緒にいった友達に話しをしてもいいでしょう。同じことで悩んでいたりして、気が楽になることもあります。

⑤ 意思表示は、はっきりと伝えましょう。

自分はどうしたいのか、どうしてもらいたいのか、「yes」なのか「no」なのかを、遠慮せずにはっきりと相手に伝えることは大切なことです。たとえば、相手の申し出が自分の都合と合わないことは、そうはっきりと告げます。ことわれずに無理に申し出を受け入れ、あとで乗り気のない態度をとったのでは、かえって失礼になります。

⑥ 迷惑や心配をかけてはいけません。

ホストファミリーは常にあなたのことを気にかけています。あなたを預かっているのですから、責任もあります。だから、あなたもできるだけホストファミリーに心配かけないようにしましょう。そして行動するにもそれをわきまえる必要があります。家族のルールは、守りましょう。一人で出かけることはあまりないと思いますが、でかけるときは、行き先、だれといくのか、いつ帰るのかなど、ホストファミリーに伝え、許可をもらいましょう。

⑦部屋にひきこもらない。

せっかく、ホームスティしているのに、スティ先で自室にこもってしまうのは、ホストファミリーは心配しますし、自分自身も楽しくありません。

夕食後のだんらんのひとときは、ファミリーといっしょに過ごすようにしましょう。 英語が上手でなくても、言葉がわからなくても共通点があると、人間の気持ちは、グッと通じ合うものです。スポーツが得意だったら、それをしたり、テレビゲームをいっしょに楽しむのもいいでしょう。

◇ 自分を守る心構得え

① 自分自身でかんがえよう。

日本は治安のよい国ですが、外国の環境は日本と違います。いつ、どんなところで、どんなことがおこるかわかりません。自分の身は自分で守るということを考えるよい機会でもあります。たとえば、盗難にあったらどうしますか。外国で知らないところで、迷子になったらどうしますか。おなかがいたくなったらどうしますか。いろいろな場面を想定し、あらかじめ話し合っておくことが必要です。

ネームプレートを常に身につけたり、貴重品はホストの方で管理してもらったり、緊急連絡先をメモしておいたり、簡単な会話文集(電子辞書)を持ち歩いたりする工夫も家族で考えましょう。

② 安全対策をしましょう。

1) 危険な場所には近づかない。

2) 夜の外出は、しない。必ず、ホストファミリーといっしょにいる。

3) あやしい人を、じろじろ見ない。

4) 現金をたくさん持ち歩かない。

5) 外で、水は飲まない。

6) 身分証明を常にもっている。

7) パスポートはリーダーに預ける。

8) わるふざけをしない。

9) 勝手な判断をしない。

10) 単独行動はしない

派遣団のあいだで、行く前にルールを決めておくことが必要です。こうしたときは、ああするとか、こんなことを準備するとか、Q&Aをつくってみましょう。

☆☆☆ ホームスティ Q&A ☆☆☆

出発までに、みんなで、確かめておこう。

〈1〉目的をもとう

Q:何の目的で、ホームスティするの?

A:ホームスティする目的をしっかり持つことです。たとえば、友達をたくさんつくるとか外国の生活の違いを体験するとか、英語でどのくらい話ができるとか、目標をたてれば、ホームスティがもっとおもしろくなることでしょう。ただ、なんとなく、行きたいから行くというのでは、意味がありません。出発前にみんなで話し合ってください。

〈2〉出発までにすることは

Q:何をどうするの?

A:向こうでは、自己紹介したり、日本の文化を紹介したり、カルチャーショウを披露したりします。そのために、派遣団は出発までに、いろいろな準備をしてもらいます。

また、TSIEの結団式や、帰国報告会、各学校毎に行われる壮行会などにも参加します。

各学校で、派遣の経験回数により、取り組み方に違いが出てくるのは当然です。

学校間の情報交換や、前回事業の経験をもとに派遣に向けて、準備をしましょう。

派遣にむけた取り組みを掲載しますので、参考にしてください。

派遣準備

特に学校の先生が引率していただく場合は、先生のスケジュールにあわせて、あらかじめ計画をたてて十分打合せをしてください。

派遣団の活動に関わる諸準備(派遣団決定~派遣まで)

□ カルチャーショーを計画します。その準備や練習をします。

- 準備や練習は、引率の先生もいっしょにお願いします。

- 衣装や、小道具も作成することになります。

□ クラス訪問時の催事の準備や練習をします。

- 自己紹介、日本文化の紹介や、手遊び、合唱などを用意します。

- 展示物などの作成や、催事の紹介用に英会話の練習などをします。

- 演出の構成や企画を考えます。

□ お土産の決定と、準備をします。

- 学校や、地域の皆さんにお願いしてつくったりします。

- 高学年は図画、低学年に折り紙、中学年は竹とんぼというように

バラエティにとんだ多くのものを作ってもらうとクラス訪問の時

子どもたちに喜ばれます。

- 学校用、先生用、市長表敬用などのお土産も考えておく必要があります。

□ ユニフォームの決定と注文をします。

- TSIEのロゴや「常滑」の文字を使用し、Tシャツか、ポロシャツかトレーナーを派遣団で

作ってもらうようにお勧めします。

- 出発時のユニフォームや、訪問先にあわせたユニフォームも派遣団の中で決めておきましょう。

(先生も仲間にいれてね。)

□ オリエンテーションをします。

- 現地での生活上の留意点について話し合いをします。

- あらかじめ相手国の生活習慣、宗教など調べておく必要があります。

前に訪問した学校に教えてもらうのもいいでしょう。

- 特に病気、けが、事故、損害、盗難、連絡方法など、引率の先生をいれて派遣部会で話し合いましょう。

□ ホームスティ先との手紙連絡をします。

- Eメールでもよいですが、手紙のほうが、より親しみがわきます。

- 情報はみんなで共有しましょう。

そうそう、これは余談ですが・・・

たいてい、6週間ある夏休みの3週間が、派遣期間です。行く前には、カルチャーショ―や、荷物の準備で追われ、帰ってきたら、お疲れのところ、帰国報告会などたいへんです。なかなか、夏休みの宿題なんかやる暇もないことでしょう。「ポスター」や「夏休みの友」その他、「自由研究」など、休みにはいったらできるだけ計画をたてて、派遣までにある程度済ませておいたほうがいいかもよ。

〈3〉服 装

Q:どんな服装でいくの?

A:わざわざ服を新調する必要はありませんが、行き先によって服装もちがいます。

向こうの気温や、急な気温の変化を考えてもっていくとよいでしょう。

オーストラリアなら、冬ですし、マレーシアは、夏の服装を考えなくてはなりません。

パーティーなどに誘われたりするときのために、失礼にならないような洋服を1着用意しておきましょう。

ホスト先によって異なりますが、洗濯が1週間に1回という家庭もあるので着替えの下着類は多め(1週間分)持っていくほうがよいでしょう。

〈4〉持ち物

Q:どんなものをもっていくの?

A:派遣団で何が必要かのチェックリストをつくると忘れ物をなくせます。

以前、派遣の経験をした家庭に聞き取りをするのも参考になります。

派遣団としての荷物は、できるだけ分担していきましょう。

荷物は、スーツケースと機内持ち込みのショルダーバック2つを用意するとよいでしょう。また、お土産は、あまりかさばらないもので、われものでないものを工夫しましょう。帰りにお土産で荷物が増えることも予想して、行くときは余裕があるように、パッキングしましょう。

個人の持ち物、派遣団としての持ち物、それぞれ確認し、忘れ物のないようにしましょう。

スーツケース

レンタルの場合は、早めに予約しておく。(出発前日~帰国翌日)スーツケースは、大きめのものにする。スーツケースベルトは、TSIEより貸与されます(ピンク色)。派遣団の中でわかりやすいようにスーツケースに目印をつけるとよい。スーツケースのかぎを紛失しないように十分気をつけること。スーツケースの番号ロックの番号を忘れないように。(番号を忘れた時のために何か書いておくように。)

手持ち用バッグ

貴重品(お金、パスポート等)は、飛行機内で使用するものに入れる。肩から下げら

れるものがよい。(但し、機内持ち込み用バッグにはサイズの制限があるので注意するこ

と!スポーツバッグのような大きめのものは、持ち込めない場合がある。)液体類も注意。

飛行機の荷物制限について

スーツケースを飛行機に預ける場合、国際線の場合、アメリカは30㎏まで、オーストラリアは20㎏までが無料です。(飛行機便により異なるのでインターネットかチケット会社に確認)それ以上は、追加料金が必要になります。1㎏につき、7,000~8,000円高くなります。荷物は、多くなりすぎないように。特に帰るとき、お土産をたくさん詰め込んで、計ってビックリということになることがあるのよネ。

別紙の持ち物チェックリツトを活用してもよいでしょう。必要なものだけを持っていくようにしましょう。

旅行で必要なもの

○ ホストファミリーや、向こうでのふれあいのためにもっていくもの

1)アルバム(簡単なコメントを添える)

2)日本食(スティ先で作る。麺類、すしの素、お好み焼きetc.)

3)遊び道具(折り紙、あやとり、お手玉、コマetc.)

4)その他(カメラ、日記、絵はがき、ホストへのお土産etc.)

○ カルチャーショウで必要なもの

派遣部会のなかで、何がいるか、確かめあいましょう。

○ その他

自分の顔写真入りの名刺をたくさん作ってもっていくといいよ。結構、人気があって、「ちょうだい、ちょうだい」と、すぐに消化しちゃうから100枚くらいは用意したらどうかな。

大切なもの(たとえば、パスポートや現金、貴重品)は、リーダーに管理してもらうほうがよいと思います。

パスポートとトラベラーズチェックの番号は、必ず控えておく。万一の時、必要です。

英和辞典と和英辞典を持っていくとよいでしょう。両方が一冊になっている小さな辞典があります。使用する頻度は相当高いと思いますので、一冊になって常に携帯できるものが便利です。日本語と外国語と絵が入った「指差し本」も役に立っているようです。

その他、普段使っている風邪薬・胃薬・消化剤・鎮痛剤など。処方箋があれば持参すること。のど飴も必要。乗り物酔いをする人は、酔い止めも持参すること。

何らかのアレルギーを持っている人は、掛かりつけの病院で、症状について英文でメモを作ってもらっておくとよいと思います。万一の場合、病院で診察を受ける際、見せる必要があります。

〈5〉おみやげ

Q:ホストファミリーには、どんなお土産がよろこばれるのかな?

おみやげは、相手の家族構成を考えて、それぞれにあったものを持っていくのがよいと思います。これから、3週間お世話になるのですから、感謝の思いを込めたものがよいでしょう。相手の家について、落着いたら、ひとりずつ、手渡ししましょう。高価なものより、むしろ、手作りのものや、日本的なものが喜ばれます。家族以外にも、パーティに招待されたときのことを考えて、かさばらないものを少し余分にもっていくとよいでしょう。たとえば、つぎのようなものです。

· 折り紙、千代紙、風呂敷、扇子、絵はがき(富士山なんかがいいと思う)、箸、はっぴ、色紙、竹とんぼ、こま、羽子板、キーホルダーなど。キティちゃんグッズなどもいいかも。

〈6〉お小遣い

Q:お小遣いは、どのくらいもっていくの ?

お小遣いをつかうのは、外出したときの交通費や、お土産を買う程度です。そんなに大金を持っていく必要はありません。目安としては、2万円ぐらいでよいと思います。ただし、これも派遣部会で決めて、統一しておいたほうがよいでしょう。また、向こうで、急病など、医療機関にかかり高額なお金が必要となる場合もありますが、リーダーにお願いし、必要なお金を用意してもらいます。帰国してから、清算することとなります。

〈7〉ことば

Q:言葉に自信がないんだけど

簡単な会話ができれば、よいのですが、通じなければ、誠意をもって身振り手振りでなんとかなります。でも、行くまでには、少しは勉強しておきましょう。あいさつとか、聞き返すときや、わからないときの対応など、言えるといいですね。そのほかに、紙に書いて説明したり、マニュアル文例を指すことができたほうがいいでしょう。また、和英辞書の使い方なども、覚えておきましょう。ただし、自己紹介だけは、できるようにしておかなければいけません。

〈8〉いくまでに相手との交流は

Q:ホストファミリーが決まったら、どんな交流をすればいいの?

まずは、自分のプロフィールを紹介します。それは、手紙のほうがいいでしょう。暖かみを感じ取れます。その中で、家族の紹介、好き嫌いな食べ物、アレルギーについて、好きなスポーツ、趣味、自分の抱負、将来の夢などを書きましょう。手紙といっしょに、写真を添えるとたいへんよいと思います。いくまでに、3回くらいは、手紙をだしたいものです。返事がくるととってもハッピィですよ。

英語がしゃべれるなら、電話番号を教えてかけてもいいでしょう。ただし、結構お金がかかりますし、時差や、出られない時間帯もあるので考慮してください。

最近では、Eメールも結構便利なツールですね。安いし、速いし、いつでもいいし。アドレスを教えてもらいましょう。

〈9〉ホストとの対面

Q:まず、何をするの、家についたらどうするの ?

何をするんでしょうね。ホスト毎で違うと思いますので、ああしなさい、こうしなさい、なんていえません。ただ、言えることは、笑顔で、そして大きな声で「あいさつ」それも、英語ですらすらといえたなら、かっこいいよ。だから、「自分の名前」と、「あえてうれしい。」くらいは、何度でも練習しておきましょう。緊張してかたまったりしないようにしてね。

それから、家に着いたら、家の中を案内してくれると思います。最初から、無理して覚えなくたって自然に慣れてきます。そのうち、どこになにがあるのかなんて、家のひとより詳しくなったりして・・。ただ、使っていいもの、だめなものは、きちんと覚えてください。入っていけないところだってあるはずです。(あなたの家でもそうでしょ)トイレットペーパーが水に流せないところもあります。

バスルームの使い方や、トイレの場所もきちんと確認しておきましょう。シャワーで冷たい水がでてきたり、ウンチが流せなかったりしたら、恥ずかしいよ。

〈10〉ホストとのふれあい

Q:ホストファミリーとうまくつきあえるか不安です。

はじめは、誰でも「蚊取り線香」です。いままで、ひとりで寝たことのない子もいるはずです。キャンプや、旅行では、友達がいたり、家族がいたりして、まるきり、知らない人はいないのですが、初めてのホームスティは、言葉もうまく通じないところで、しかも3週間の長い期間、生活をするのです。でも、ホストはきっとあなたを自分の子ども以上に大切にしてくれます。そのうちに別れるのがつらくなるほどの気持ちになると思います。心配無用です。保護者の方も心配だと思いますが、これは子どものハードルです。越えたときは、ひとまわり成長してますよ。

〈11〉さみしい時

Q:会話ができない。さみしい。日本が恋しい。

夜、寝るとき、なんとなくホームシックになるときもあります。泣きたいときは、泣いたほうがいいと思います。がまんしたり、気持ちをおさえるよりも、大声で泣く。そうすると、すっきりする場合もありますよ。ひとりになりたいと思ったら、無理して、家族といっしょに部屋にいなくてもいいでしょう。自分の気持ちを大切にしましょう。

〈12〉余暇の過ごし方

Q:家にいるときは、どうしたらいいの ?

きっと、いろいろあなたのことを気遣ってくれることでしょう。

あなたは、お母さんのお手伝いをしてもいいです。小さい子がいたら、その世話をしてもいいでしょう。たまには、料理してもいいです。家族に日本語を教えてあげたり、折り紙や、日本の手遊びにもよろこんで付き合ってくれると思います。そのためには、行く前に準備をしておくことが必要です。考えておきましょう。

ひとりで部屋に閉じこもってしまうことは、よくありません。できるだけホストファミリーといっしょにすごしましょう。

ただし、無理に夜更かしをしたりするのはよくありませんし、寝る時間もきちんと守らなければいけません。

〈13〉お金の使い方

Q:いつどんなときにつかうの。お金はどうしたらいいの ?

自分でほしいものがあれば、買いましょう。せっかく、お小遣いをもらってきたのですから、使わないで日本に帰ってから使おうなんて、ナンセンスです。いつもお金をもって出かける必要はありませんが、電話代程度なら財布にいれて持ち歩きましょう。

また、ホストマザーにどれだけお金をもってきているのかとか、預かってほしいとか、お土産を買いにいくときはその一部をもらいたいなど、最初に伝えておきましょう。自分で言えなければ、リーダーに頼んで伝えてもらいましょう。

また、ショッピングに連れて行ってくれたとき、ホストからプレゼントを買ってあげると申し出があれば、素直に受入れましょう。あまり遠慮するのもせっかくの厚意を無にすることになります。

· お金を、換金しておく必要があります。どうするかは、派遣部会で決めてください。

〈14〉食べ物が食べられない

Q:日本では、好き嫌いなく何でも食べられるんだけど、スティ先の食事がどうしても自分にあわない・・・

食事に気をつかってくれるホストばかりでは、ありません。せっかく作ってくれたご馳走を、食べないのは、気がひけますよね。でも、無理に食べるのは、3週間も生活するのだから、精神的にも苦痛です。自分にはこの料理は、合わないということを伝えましょう。そして、どんなものなら食べられるのか、きちんと教えましょう。

それから、向こうに着くまでに、ホストファミリーとの連絡のなかで、食べれるもの、食べられないものなどをリストにしておくとよいでしょう。

初めて食べるものが、多いですから、出た料理を小分けしてとりましょう。

おいしかったら、大きな声で、「おいしい」といってください。きっと、ママもよろこんでくれるよ。

〈15〉病気のとき

Q:頭が痛い、熱がある、気持ちが悪い、おなかが痛い

慣れない外国で暮らすと、水や食べ物の違い、言葉の違い、コミュニケーションのギャップなどからストレスがたまったり、環境や気候の変化により体調をくずしたりしやすいので、具合が悪いときは、ファミリーに相談してください。だまっていては、いけません。むりをしているとかえってひどくなりせっかくの思いでもつまらなくなってしまいます。時には、帰国することにもなります。どんな症状でも、きちんと伝えるべきです。そして、リーダーにもかならず、連絡してください。

また、女の人は、生理もあります。恥ずかしいかもしれませんが、ホストマザーならわかってもらえます。

〈16〉気になること

Q:どうしても納得いかない、気付いてくれない、言いたいことが言えない、わかってもらえない

なかなか、いままで好き勝手に暮らしてきた日本の生活から、別世界で生活するのですから、最初の2,3日は、うまくいかないことでしょう。無理に借りてきたネコに徹することもありませんが、相手に順応することも大事なことです。このことは、成長していく過程なかで少しずつ、わかっているとは思います。きっと、皆さんならうまく、できることでしょう。でも、それでも気になることがあれば、相談する勇気が必要です。

まずは、ホストマザーに、マザーに伝えにくければホスト先のお友達に、自分の気持ちを伝えてください。言葉でなくても伝わります。なんどもなんども時間をかけて伝えましょう。かならず、わかり合えるはずです。相手もホストをしているんだという気持ちは、十分持ち合わせているのですから。

それでも、だめなら、リーダーにきちんと話してください。かならず、話してください。

〈17〉日本と違う

Q:日本では、こうしていたことが、向こうではできないこともある。

○ ベッドメーキングって知ってます?

○ おやすみのキッスをする?

○ お風呂の水がない、シャワーがない。

○ いつも夜は本を読んでいたのに・・

○ お祈りをする。

○ 朝、5時に起きる

○ 箸がない

○ トイレの紙は、どこ?

けっこう、日本の生活とは違います。それが、カルチャーショックなんです。違いをおおいに楽しみましょう。日本とはどう違うのか、しっかり見聞してきてください。そして、日本の良さも感じてください。自分の学校のお友達や、家庭に帰ったらそのことを教えてください。

〈18〉そろそろ帰る支度を

Q:えっ、もうお別れ。長いようで短いスティです。帰るときは・・、何に気を付けたらいいの ?

帰る3日か2日前になったら、そろそろ帰る準備をしましょう。自分で、パッキングできなければ、ホストマザーにお願いして手伝ってもらうのもいいでしょう。たぶん、来たときよりも荷物が多いなと感じるでしょう。前日になってあわてないようにしましょう。

それから、自分の部屋の後片付けと、使っていたものはきれいにして、元にあった場所に戻しておきましょう。前日には、もう一度忘れ物はないか部屋を見渡しましょう。

最後に、ホストファミリーに手紙をそっと置いておくなり、空港で手渡しできたら、素敵ですよ。お世話になった感謝の気持ちを添えましょう。

〈19〉日本に帰ったら

Q:ホストはあなたが無事帰ったか、心配です。

あなたが無事に日本に着いたかどうか、ホストファミリーはとても気にかけています。家に着いたら、電話かメールをいれましょう。

〈20〉いつまでも交流を

Q:せっかく、友達になったのにこれでおしまいにするのは、残念です。ずーっと、交流を続けたいんですが・・

続けてください。ホームスティが終わったからといって、あなたとホストファミリーとのつながりが切れるわけではありません。あなたの近況を伝えるために、手紙やEメール・カードなどを交換しましょう。

なかには、休みを利用して家族でホスト先へ会いに行くために旅行する家族だっているそうです。

〈21〉派遣団としてのルール

Q:派遣団としてのルールって、あるの ?

派遣団としてのルールは、必ず守ってもらいます。

全体の基本的なルールと、事業毎の派遣団ルールがあり、後者は、派遣部会で決めてもらいます。

全般の基本ルールは次のとおりです。

(何でもありはないけど、ケースバイケースは有りだよ。)

<1>団体行動

○ リーダーに迷惑をかけない。 → 自分の頭でよーく考えてネ

○ 何かあったら、必ず、リーダーに報告する。 → 迷惑をかけるのと、報告するのは違います。

○ お互いに注意しあう。

派遣団の中で、単独チームを作らない。

勝手に約束をしない。(たとえば、ほかのホストへのお泊り、家族旅行の同行など)

<2>電 話

電話は、派遣期間中は、双方かけない。

緊急の場合は、リーダーへの連絡をする。

リーダーから、児童の報告を逐次お願いする。(Eメールで)

(リーダー → 学校 & 実行委員長 → 各家庭)

<3>手 紙

手紙(絵はがきなど)は、期間中にだしてもよい。

FaxやEメールのやりとりもしない。

(ただし、リーダーがまとめて(皆で寄せ書きする)Faxするのは、よい。(記念に残るかも)

<4>貴重品

パスポートは、リーダーに預かってもらってもよい。

お小遣いは、自分で管理する。

貴重品は、名前と連絡先(ホスト先)を日本語、英語で書いておく。

<5>連絡方法

原則、リーダーと学校、リーダーと委員長の間で連絡をとります。

学校または、委員長に入った連絡は、その都度、派遣児童の家庭に連絡網で連絡します。

(緊急の場合を除き、Eメールで)

<6>健康診断

出発する前に、どんな健康状態であるか、派遣生全員で校医さんにみてもらいます。(その時、自分にあった常備薬を処方してもらって、もっていくとよいでしょう。)

<7>その他

How to ・・ ?

◆手紙のかきかた◆

出発の前にだす手紙

出発前にホストファミリーにあてて、手紙をかきましょう。こちらがどんな人物かあらかじめ知らせておくと、先方も受け入れ準備がしやすくなります。

○文例(児童用)

Dear Adlin, アディリンへ

こんにちは。私は、三和しょう子です。

Hello. My name is Shoko Miwa.

あなたが、私のホストという知らせをもらって、私はとても興奮しています。

I'm really thrilled to receive the information telling me that you would kindly accept me as a home stay guest.

私は、今年の夏、あなたの家にホームスティすることになってとてもうれしいです。

I'm very happy I'll be able to stay in your home this summer.

私の自己紹介をします。

Now let me introduce myself.

私の家は4人家族です。

父は、43歳で会社員です。母は、39歳で主婦です。

兄の太郎は、13歳で、中学2年生です。

私は、バスケットボールが好きです。あなたは、どうですか。

たぶん、いろいろ迷惑をかけると思うけど、私を助けてね。

私は、あなたの文化、生活習慣、自然などをみてきたいと思っています。

私は、あなたに会うのがとても楽しみです。

私は、あなたと仲良しになって、あなたの友達もいっしょに遊びたいと思います。

私は、あなたの学校と日本の学校とどう違うのか知るのがとても楽しみです。

日本の学校のこともいろいろ知らせてあげたいと思います。

それでは、このくらいで。お手紙まっています。

ご両親によろしく。もうすぐ皆さん

では、みなさんホームステイを楽しみましょう

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