実験認知心理学・認知神経科学
ヒトの「認知」と「意識」に迫る
川島研究室では、人間の認知や意識がどのように生まれるのかを探ることを目標としています。私たちの行動や意識は、どんな情報が脳に入ってきて、どのように処理されることで形成されているのでしょうか? 逆に、脳の状態が変わると、同じ情報でもどう違って見えるのでしょうかか?
こうした問いに答えるために、以下のような方法を用いて研究を進めています。
• 行動実験:注意や記憶などの認知課題に取り組む中で、反応時間や正確性などの行動パターンを測定します。
• 脳波計測:脳の活動の時間的な推移を記録し、特定の認知プロセスと結びつく神経指標を明らかにします。
これらの手法を組み合わせて、刺激と脳と行動の関係を多面的に理解することを目指しています。
実験室から現実社会へ
川島研究室のもう一つの軸は、「実験室での知見を、現実場面へつなげること」です。たとえば、以下のようなテーマに取り組んできました。
自動車運転中の注意の向け方
隠匿情報検査における注意や記憶の働き
マルチタスク環境での行動や判断
脳波と心拍変動を手がかりとした精神状態の推定
こうした現実に根ざした場面を扱うことで、基礎研究と応用研究の橋渡しを意識しながら、身近な行動を科学的に解明することを大切にしています。
実験室
実験室(小部屋)2つ
認知実験を行うブースとして整備予定です。
実験室(大部屋)1つ
脳波や生体信号の計測ができる区画を設ける予定です。
刺激呈示
実験室実験
オンライン実験
携帯型脳波計
CAMP(CGX社製)
脳波計
Neurofax EEG1100(日本光電社製)
生体計測装置
眼球運動計測装置
学生一人ひとりの興味・関心を出発点として、ゼミや対話の中で研究テーマを決めていきます。「注意」「記憶」「高次認知」などの認知心理学的現象を基軸としながら、交通場面などの現実世界に根ざした行動にも関心を広げています。現実の問題を扱いたい人にも、基礎的な仕組みにじっくり向き合いたい人にも、それぞれに合った研究設計ができるよう一緒に考えます。
本研究室では、人間を対象とした心理実験(行動測定・脳波測定など)を中心に研究を進めます。最初は先行研究の追試から始めることで、研究の背景や理論的枠組みを体系的に理解し、実験計画・データ収集・解析までの一連の流れを実践的に学びます。追試結果に差異が出た場合はその原因(剰余変数など)を検討し、新しい現象が見えたときには、その頑健性を検証するための追加実験や再分析を行います。このように、結果ありきではなく、現象に対する誠実な追究を重ねるスタイルを大切にしています。なお、脳波などの生理指標を扱う場合も、まずは行動レベルでの心理実験を土台とすることを強く推奨しています。
ゼミ配属後の3年次後学期では論文の輪読を行う予定です。研究倫理についても再確認します。
「親しき仲にも礼儀あり」
ヒトを対象とする研究では、他者への敬意と協調性が不可欠です。教員と学生、学生同士、そして実験参加者──すべての関係において、互いに誠実であることを大切にします。
「あたりまえを疑う」
認知心理学のテーマは身近であるがゆえに、思い込みや先入観が入り込みやすい領域です。「本当にそうなのか?」と一歩引いて考える習慣、“なぜ?”と問い続ける誠実さを育てていきます。
「自信をつける」
地道でも着実な一歩を重ね、小さな成功体験を積み重ねながら、知的な自信と粘り強さを育てます。学内外の発表や学会、RA活動など、多様な挑戦の機会を通じて、個々の成長を後押しします。
メールやアクセス方法はこちらをご覧ください。