東京シュ─レ葛飾中学校 では、
毎週、金曜日の13:00〜14:50に「プロジェクト」という授業を行っています。
①食と農、②スポーツと体、③ものづくり、④マンガ・イラスト、
⑤動物、⑥東京散策、⑦理科、⑧パソコンなど、
希望するものを選択して学んでいく授業です。
このサイトでは、「パソコン・プロジェクト」の活動の紹介と、
私たちが取り組んでいることの「蓄積」を記録していければと考えています。
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「プロジェクト」という授業の時間は、
以下のような「力」や「態度」を高めることを目的としています。
(1)課題設定と問題解決能力
(2)学習への主体的・創造的な態度
(3)他者と関わり、ともに生きる力
(4)自己の生き方を考える力
〈教育活動報告書より転載〉
●2016年度
前期11名、後期8名が参加し、小説執筆、脚本執筆、ゲーム作り(Wolf Editor、Unity)、アプリ開発、動画視聴などに取り組んだ。前期・後期の初回にWeb上でアンケートを取り、発表会では動画や画像を用いて、やってきたことを紹介する良い機会となった。
パソコンを使えるレベルも様々で、「自分専用のノートパソコン」を持つことによって実現する可能性の大きさを実感することができた。音楽制作やプログラミングについて人から教わったり、自分で調べたり、「なりたい自分」になっていく、「目指したい自分」を目指していくためのツールとして「自分専用のノートパソコン」ほど、強力な武器はない。
また、動画を見ることの意味は、息抜き、楽しみ、心が癒されるなど、人によって様々な価値があると思うが、殊に「YouTuber」と呼ばれる動画作成者の存在は、子どもたちにとって大きな存在になっていると感じる。言わば、「近所のヤンチャなお兄さん」的な身近な存在として、自分だけでは経験できない「ちょっと楽しいことをやっている人」というような存在になっており、一方向的であったとしても、昨今失われている「異年齢の関わり」がインターネットを介して復活している例ではないかと感じる。
パソコンを使って行う活動の中で「消費者」となるか「生産者」となるか、それは経験によって左右されることであるが、「消費者」としての使い方が少ないと「生産者」のレベルにまで達しないというのは自明のことであろう。「消費的な活動」としてパソコンを使うということの中に、その可能性が秘められているのかもしれないと感じている。
●2014年度
前期、後期合わせて15名が参加し、ドット絵、ゲーム作り、鉄道について、新聞づくり、好きな映画について調べてプレゼンテーションを作成するなど、内容が多岐に渡った。前期、後期とも、初回に子どもたちがやりたいことを出し合い、内容を決めて作業に取り組むわけであるが、実際に作業に取り組めるようになるまでには、ソフトをダウンロードしたり、使い方を調べたり、ある程度の「準備」が必要になることが多い。その段階を経た上で、落ち着いて作業が進めれるようになるまでには、2年目や3年目で経験のある人が初めての人に教えたり、スタッフも子どもに協力しながら進めていく必要があった。
最初は何をやったら良いかわからなかったり、友だちに作業をやってもらったりする人もいるが、毎年後期になる頃には『自分から』考え、『自分から』作業に取り組むようになる人が多い。ゲーム製作などにおいては、自分が発見したやり方、上手く動作した方法など、隠したりせずに「教え合う」ことが出来る人が多くいた。
今年度からパソコン・プロジェクト専用のWebサイト(https://sites.google.com/site/thepcprojectofkatsushikashure/)を立ち上げ、日々の取り組みの記録としての役割と、新しいメンバーとこれまでの情報を共有しやすいのではないかという期待を込めて作成した。プロジェクトのメンバー同士は、その時間にやり取りして教え合えば充分であったが、想定外の効果として、他のプロジェクトに所属している人や、主に家庭で過ごしている人に対しても、プロジェクトで取り組んでいることやお薦めのサイトのリンク先を伝えたりすることができた。データをWeb上に置いておくことで、「誰もが情報にアクセスしやすくなる」という点で、プロジェクトごとにホームページのようなものを持っておくことの価値が感じられた。
後期プロジェクトになると新しいメンバーも加わり、3月の発表会では、(1)鉄道について、(2)車について、(3)猫の写真集、(4)ドット絵の発表、(5)好きなアイドルについてなど、それぞれがパワーポイントやパソコン上で自分で描いた画像を示しながら、やってみての感想や難しかったところなどを発表した。さまざまな面で課題もあるが、発表会を経験する回数が増えるたびに準備段階から早目に取り組み始めたり、発表の仕方が落ち着いたものになっていったり、年度単位で子どもたちの成長を感じることができる取り組みとして、プロジェクトは最適な方法ではないかと感じている。
●2013年度
前期は16名が参加し、やりたいことを出し合うと、ゲーム作り、鉄道、駅メロ、CTについて、プログラミング言語についてなど、内容が多岐に渡った。内容を決めて作業に取り組むまでにも、ソフトをダウンロードしたり、使い方を調べたり、ある程度の「準備」が必要になることが多いが、経験のある人が初めての人に教えたり、スタッフも子どもに協力しながら進めていった。
最初は何をやったら良いかわからなかったり、友だちに作業をやってもらったりする人もいるが、毎年後期になる頃には『自分から』考え、『自分から』作業に取り組むようになる人が多い。ゲーム製作などにおいては、自分が発見したやり方、上手く動作した方法などは「教え合う」ということが出来るようになる人もいた。
後期プロジェクトになると参加する人数が若干減ったが、継続的に同じものに取り組む人が多く、3月の発表会では、(1)トッキュウジャーについて、(2)仙台旅行報告、(3)駅名表示ジェネレーターについて、(4)自作ゲームの発表、(5)Mintちゃんについてなど、それぞれがパワーポイントに内容をまとめ、練習を重ねて推敲し、それぞれ発表した。2人で協力しながら発表したものもあり、全体として1年間の取り組みが深まった印象を受けた。
●2012年度
前期は14名が参加し、参加のペースはそれぞれであったが、一人ひとりやりたいことを出し合って作業を進めてきた。昨年度からのメンバーも多かったため、個人で取り組む人がいる一方で、数名で共同で作業を進めていく人が多かったのが今年の特徴である。
ゲーム製作、天気、鉄道、自作PC、CT、音楽ミックス、小説の執筆など、やることが明確になってくると、他のメンバーがやっていることの話題になるとそれにも興味を示し、お互いに教えあったり、パソコンの画面を一緒に覗いて驚いたり、「スゴイねー」と言ったりする場面が自然と出てきた。
後期プロジェクトになるとメンバーの入れ替わりがあったが、同じ14名でスタートし、ゲーム製作、ギターについて調べるグループ、無料のOS(オペレーションシステム)について調べる人などがいた。
最初は何をやったら良いかわからなかったり、友だちに作業をやってもらったりする人もいたが、後期になる頃には『自分から』考え、『自分から』作業に取り組むようになる人が多かった。また、ゲーム製作やギターについての発表など、復数で作業を進めていく形になっていたため、ゲーム製作などにおいては、自分が発見したやり方、上手く動作した方法などは「教え合う」ということが出来るようになっていた人もいた。大きなことを実現するためには、細かいことにこだわっていないで、どんどん経験を共有していった方がよい、というような雰囲気の中、使えるゲームの機能を追求したり、パソコン上で自作したBGMをゲーム内で使用するなど、出来ることの幅が広がっていった。
また、自作PCについてや無料のOS(Linuxなど)について調べていたメンバーは、自宅で使わなくなったパソコンを持参して分解し、パソコン内部の構造の理解を深めたり、中古のノートパソコンを安く購入して無料のOSをインストールしたりもした。