JC Meeting 2021
JASMINE Consortium Meeting 2021
日 時:2021年12月6日〜8日 (すべて日本時間の午後のみ)
場 所:オンライン
Aims:
JAXA宇宙科学研究所の公募型小型計画3号機に選定された「JASMINE」(旧称:小型JASMINE)は、以下の3つの科学目標を達成するために2028年打ち上げ目標に向かって準備を進めています。
赤外線による超高精度位置天文観測により、距離2万6千光年に位置する星の距離と運動を測定し、天の川銀河の中心核構造と形成史を明らかにする。
太陽系や惑星をもつ星の移動を引き起こす原因となる銀河構造の進化の過程を明らかにし、人類誕生にも関わる天の川銀河全体の形成史を探求する。
赤外線位置天文観測で達成される高精度な測光能力を活かした時間軸天文観測により、生命居住可能領域にある地球に似た惑星を探査する。
最近のGaia衛星の成果に代表されるように、位置天文観測データは新たな次元のデータを提供するものであり、上記の主目標以外にもJASMINEの位置天文観測データを多くのサイエンスにも応用できるはずです。また、JASMINEが提供する時間軸天文観測も系外惑星だけでなく、マイクロレンジングなどへの応用が可能です。
このように国内の多くのサイエンスコミュニティーにとって有益なデータを提供できるJASMINEをよりよいミッションにするため、2019年「JASMINE Consortium (JC) 」を結成し、毎年 Consortium meeting を行っています。今年もJASMINEプロジェクトからの現状の報告とともに、JC メンバーに限らずJASMINEが切り開く可能性のあるサイエンスをご提案していただき、国内のサイエンスコミュニティーからの声を広く集める機会にしたいと思いますので、JASMINEに関連する可能性がある研究分野(例えば、銀河中心方向サイエンス、アストロメトリ、銀河考古学、精密測光、BH探査、系外惑星、星団、褐色矮星等)の一般講演の積極的なご応募をお待ちしております。
今回は特に、すばる望遠鏡次世代広視野補償光学装置「ULTIMATE-Subaru」での、JASMINE領域を含む銀河系中心サーベイ計画が提案されていることから、"銀河系中心サイエンス:ULTIMATE-JASMINEシナジーに向けて" と題した特別セッションを設けました。このセッションでは、ULTIMATE-SubaruとJASMINEのシナジーによる銀河系中心サイエンスに向けて、ULTIMATE-SubaruやJASMINEにこだわらない他波長観測での銀河系中心サイエンスを概観することにより、新しいシナジーや斬新なアイデアが生まれることを期待しています。銀河系中心サイエンスの幅広い分野の講演を期待していますので、このセッションの一般講演の応募もお待ちしております。
Program:
12/6 (月) 午後2時〜午後6時 (JST)
河田 大介(MSSL/UCL) はじめに
I. JASMINEプロジェクトの進捗
郷田 直輝(国立天文台) 「JASMINEの全体的概要と進捗状況」
片坐 宏一(JAXA宇宙研) 「望遠鏡関係の進捗と現状」
鹿野 良平(国立天文台) 「検出器開発関係の進捗と現状」
矢野 太平(国立天文台) 「銀河中心方向のGaiaの観測データ」
山田 良透(京都大学) 「データ解析の概要」
大澤 亮(東京大学) 「Progress of the JASMINE end-to-end simulation」
プロジェクトに対するコミュニティからの要望・質問
II. アストロメトリによる銀河系サイエンス
馬場 淳一(国立天文台) 「(TBD) Galactic bar/NSD」
今井 裕(鹿児島大学) 「銀河系中心電波アストロメトリ」(I)
朝野 哲郎(東京大学) 「バーの共鳴軌道が太陽近傍の星の速度空間分布に与える影響」
千葉 凜平(U. Oxford) 「力学的摩擦による銀河系バーの回転減速」
12/7 (火) 午後2時半〜午後6時 (JST)
III. 系外惑星探査:Exo-JASMINE
河原 創(東京大学) 「Exo JASMINE」(I)
平野 照幸(ABC) 「Exo-JASMINEによる測光観測とデータ解析」(I)
川島 由依(理化学研究所) 「JASMINEによる褐色矮星の光度変動観測」(I)
宮川 浩平(東京工業大学) 「若い惑星探査」(I)
福井 暁彦(東京大学) 「JASMINEによるアストロメトリ系外惑星探索の可能性」(I)
大宮 正士(ABC) 「JASMINEアストロメトリでの銀河系中心サーベイでできる系外惑星探索」
小谷 隆行(ABC) 「南アフリカ望遠鏡用近赤外高分散分光器SANDの紹介」(I)
亀田 真吾(立教大学) 「WSO-UVによる地球型惑星大気観測」(I)
Exo-JASMINE全体に関する議論
12/8 (水) 午後2時〜午後6時 (JST)
IV. ULTIMATE-JASMINEシナジーに向けて:銀河中心の多波長観測
小山 佑世(国立天文台) 「ULTIMATE-Subaru: bright night, bright future for the Subaru Telescope」(I)
西山 正吾(宮城教育大学) 「ULTIMATE 銀河中心サーベイ」(I)
鈴木 大介(大阪大学) 「PRIMEによる銀河系中心サーベイ」(I)
高田 昌広(Kavli IPMU) 「固有運動によるコンパクト天体探査」(I)
鹿内 みのり(東京大学) 「Gaiaによるブラックホール連星の観測可能性の連星進化パラメータ依存性」
松永 典之(東京大学) 「銀河系中心ミラ型変光星」(I)
信川 正順(奈良教育大学) 「銀河中心・バルジのX線観測」(I)
岩田 悠平(茨城大学) 「Sgr A*および銀河系中心分子雲の電波観測」(I)
竹川 俊也(神奈川大学) 「高速度分子雲による中間質量ブラックホール探査の可能性」(I)
ULTIMATE-Subaru/JASMINEに関する議論
(V. 全体議論)
ポスター講演
越本 直季(NASA/U. Maryland) 「銀河系バルジ領域に最適化した銀河系モデル及び種族合成用ツールの開発」
増田 賢人(大阪大学) 「JASMINEによるトランジット惑星探査の検討」
Important Date: 参加登録フォーム
口頭講演申し込み締め切り:11/24 (水) 午前9時 JST
ポスター講演・参加登録締め切り:12/6 (月) 正午 JST
Link:
SOC:
河田 大介(代表, Mullard Space Science Laboratory/University College London)
河原 創(東京大学)
小山 佑世(国立天文台 ハワイ観測所)
西山 正吾(宮城教育大学)
馬場 淳一(国立天文台 JASMINEプロジェクト)
Contact: milkyway.bulge.ws -at- gmail.com (JB, DK)