腎機能低下・脱水・高齢による体力低下など水分摂取が低下している場合は前処置を変えていますか?
タギング法で使用している造影剤について
(朝霞台中央総合病院の前処置) 朝霞台中央総合病院 放射線科 笹谷
当院のCTCは午後(14時前後)に検査を行なっています。
検査前日に朝、昼、夕(午後7時まで)の検査食を提供しています。毎食後に水500ml以上を服用して頂いています。
検査当日は、朝食は取らないでいただきますが水の服用はして頂いています。
午前7時頃に専用容器に水900ml、下剤(マグコロールP)50g、消泡液(ガスコンドロップ内用液2%)10ml、
水溶性ヨード造影剤(ガストログラフィン)30ml、下剤(ピコスルファートナトリウム)10mlを入れよくかき混ぜ、服用して頂いています。
ガスコンドロップ(一般名:ジメチコン)
腸管内の水分残渣(気泡)が読影の障害となるため、気泡を減らす目的で使用しています。
ピコスルファートナトリウム(一般名:ピコスルファートナトリウム水和物)
当院の前処置では残液が残ってしまい、残液の存在が偽陰性、偽陽性の原因となる可能性がありました。
そのため蠕動運動を促進させ水分残渣を出来るだけ排出させる目的で使用しています。
手技
・鎮痙剤筋注
・チューブ挿入
・左側臥位にて炭酸ガスを注入、仰向けに体位変換させ再度注入
・腹部状態を見るため、右下腹部に手をあて炭酸ガスが来ていることを確認
・炭酸ガス注入を中断
・腹臥位にし、スポンジを腸管が圧迫されない位置(胸部・下腹部)に挿入
・再度炭酸ガス注入し、腹臥位撮影
・撮影後炭酸ガス注入を中断
・仰向けに体位を変換
・炭酸ガスを再度注入しながら撮影
・撮影終了後、チューブを解放し減圧を行ったあとチューブを抜管
(川越胃腸病院の前処置) 川越胃腸病院 放射線科 吉村